イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 19/10/22 BBT『終局の遊戯』

昨日は久々に、BBTのオリジナルシナリオを書いて遊びました。

シナリオタイトル:終局の遊戯 システム:BBT GM:コバヤシ

新米くん:”天に輝く”アシュタルテ:15歳女性:サポーター:神格=御伽噺の住人 大型ソシャゲ”ビーストバインド”の名物NPC。騒乱と猥雑を好み、物語の原始の力を愛する光明神。
シェンツさん:”Sin”遠藤進:18歳男性:AT:虚銃使い 経歴一切不明、全てを虚無に消し飛ばす巨大な銃を従えたガンスリンガー。虚無的な空気を携えたまま、滅びに向かう世界を渡るイレギュラー。
浅間忍さん:”ロベルト・エドワーズ”ハリー・ハントマン:46歳男性:SP:ロード 有名クラン”ザ・ウォー・アゲンスト・ボーイズ”を率いるリーダー。さっぱりした性格と面倒見の良さ、隠しきれない少年心を併せ持つ好漢。
二次元くん:”宇宙素浪人(スペースハンサム)”斬・the・ザン:ハンサム:DF:サイボーグ=魔剣 天下繚乱ギャラクシー時空からやってきた、無敵のスーパーセクシーヒーロー。剣の冴えは本物だが、どうにもキメきれない三枚目。戯けた態度の奥に、確かな信念を持つ。

こんな連中が、サービス終了したソシャゲドミニオンに閉じ込められて、再び物語を始めるために最後のコラボイベント”魔王大戦”に挑んでいくお話でした。皆前のめりに遊んでもらって、非常に楽しい時間になりました。
僕は最近シナリオを自作する時、『TRPGという物語体験・物語生成に、いかにして参加者を巻き込むか』ということを主題にやっています。GMが用意した一つの物語ではなく、いかにPLサイドから物語要素を引っぱり上げて、有機的に共有していくか。どれだけコスト少なく、楽しい物語を共有していくか。
そこら辺をシステム化するべく、タロットを利用したランダムシナリオを重点的に作っております。ある程度のフレームをこちらで用意した上で、タロットを引くランダム性で”揺れ”を作って、PLの介入余地を増やしていこう、みたいな狙い。

今回はPLにキーハンドアウトを配布して、かなり濃い目の物語設定をいかに『やらされてる』感少なく楽しんでもらうか、みたいな狙いもありました。キーハンドアウトはシナリオ制作者が考えた『面白い物語』を、不公平感を減らしつつゲームに投入できる強みがあるので、それを活かしたかった。
自動的に情報が多層になるので、それをクリアにしていく手間や時間が重たくなります。なのでOPは共通に、情報構造はキーハンドアウト内部に入れ込んで情報収集を飛ばすなど、コア以外の部分を極力軽量化してみました。
シナリオ構造にあった重心のカスタマイズは大事で、無駄に重くなりすぎたり、逆に口当たりが軽くなりすぎて食べた感じがなかったりといった、プレイ経験の事故を減らすことが出来ます。
集中力と時間は卓全体で共有、かつ有限のリソースなので、楽しむべきポイントに重点的に時間を使い、そうでもない部分を飛ばせるならぶっ飛ばしたほうが、トータルの経験クオリティは上がるわけです。そこら辺の仕掛けは、今回上手くいったかな。

今回は『終わらない物語を終わらせる』『PCとNPCの物語認識の差異』みたいなものを軸に、シナリオを組みました。物語る行為自体に興味が深いので、メタシナリオ大好き。
PLとアバターが分割される題材が、キーハンドアウトを配布するシナリオの構造と噛み合ったのも、楽しく遊べた理由かな、と思います。やっぱMMOネタの醍醐味はPLとPCのズレだと思うので、そこを生かしたセッションに出来たのは良かった。
その分PLには強い負荷のかかるシナリオになったのですが、みな楽しさとアイデアを沢山持ち寄って、体重をかけて遊んでくれました。ここらへんは身内故の強さで、PLの傾向や嗜好を把握すればこそ、決め打ちの信頼感で難し目のネタも回せるという有り難さですな。
もうちょい上手くPLを誘導して、キーハンドアウト公開タイミングへの迷いを減らせると更に良いかなー、という感じですが、シナリオでやりたかったことはだいたい上手くいった感じです。面白いシナリオになったと思います。

というわけで、とても面白いセッションとなりました。どっか別のところで回したくもあるけど、PLに巧さを要求するシナリオでもあるので機会があれば、という感じか。
良いセッションでした。同卓していただいた方、ありがとうございました。