放課後さいころ倶楽部を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
少女たちの夏休みは、まだまだ続く!
ボードゲームデザイナーを目指し苦吟する翠の前に、現れた謎の大物デザイナー。
彼の言葉を起爆剤に、初のテストプレイに踏み込んだ彼女のプライドが、メッコメッコに砕かれる。推敲の痛みを超えて、創作者の一歩を踏み出せるか!?
そんな感じの翠ちゃん回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
話の流れが余りにも”スーパーくいしん坊”で、『イヤミな大物が煽って状況が動くっつーテンプレは、非常に強いだなぁ…』と、本筋関係ないところで笑ってしまった。
完全に『え? たった一人でボドゲ制作を?』『できらぁ!』だったじゃん。ビッグ錠作画じゃん。
さておき、『日本でボドゲは売れねー!』と、渋沢副会長とは逆方向にDisってくるジョージはん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
執筆当時から結構状況も変わったと思うが…ゲームマーケットとか盛況だしねぇ。ここら辺の肌感覚は、前線に身を置いていないので非常に不確かだけども。
お話に現実が追いついた、ということかしら。
そんなボドゲ不毛の地(当時)日本で、一人頑張るデザイナーの卵・翠ちゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
能力もプライドも高い彼女は、完成品と大称賛以外受け取りたくないナイーブさで、作品を一人抱え込む。
ウンウン判る、死ぬほど分かるよー…マジ怖いからな、自分が作ったものを叩かれるの。
ジョージはんの鋭いアオリで火がついて、一番信頼できる二人をテストプレイヤーに、いざ試運転。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
ただ遊ぶだけなら『あー楽しかった!』でいいんだが、商品として世に出すなり、身内以外のプレイヤーを想定するのであれば、ある程度ボッ叩いて形を整えたほうがいいのは、ボドゲもTRPGも同じか。
ご意見番の立場から、意見の拳で創作者様の顔面を殴るのはセックスより遥かに気持ちがいいので、テストプレイでは『言い過ぎ』に注意しないといけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
アラを見つけるほうが、魅力を掴むより比較的簡単だしね…結果として、批評はただ叩くだけになりがち。作品は磨かれるが、作者の心は大概持たない
そう考えると、個人的な信頼があって、ゲーム頭もそれなり以上の二人をテストプレイヤーに迎えたのは、非常に良かったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
『あー楽しかった! お前最高大天才!!』でもテストプレイの仕事は果たせない。天狗の鼻が更にニョキニョキ伸びて終わりだからね…。
信頼があればこそ、感じたことを素直に言える。直感系の綾が思いの外、クリティカルにゲームに足らないもの、過剰な部分を言語化し、フィーリングではなくアイデアとして改善案を出せていたのは意外…かつ納得。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
ここらへんは、アナログゲームと出会って鍛えられた能力なのかもしれん。
デザイナーの人格と努力は認めつつ、自分が感じ取った違和感はしっかり言葉にする。それを何が生み出しているか、どうすれば変わるかまで言葉に出来れば、なお最高だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
そして製作者側は、傷つきまくるエゴをなんとか殺して、虚心坦懐に評価を受け止め、改善に繋げる必要がある。
ここ翠ちゃん頑張った
翠ちゃんデキる系なんで、他人に”NO”と言われると反発が先に立つ人だと思う。実際、ジョージはんには”できらぁ!”だったし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
徹夜し、アイデアを絞り出して仕上げたゲームに色々言われる。キツい体験であり、『うるせぇハゲ!』と反発してもしょうがない。
が、翠ちゃんはスルリと飲み込む。
自分一人のアイデアでは限界があること。楽しみつつ、もっと良くなれるアイデアは沢山あること。”みんな”で協力すれば,一人よりもっと面白いものが作れること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
煽られて踏み出したテストプレイは、翠ちゃんに大切なことを教える。それは”ワンルーム”の改善であると同時に、もっと大きな意味を持つ。
『ゲームを通じて、青少年の人格が変化・成長していく』ってのが、この物語の骨子なんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
今まではゲームプレイの領域で起きていた変化が、今回はゲーム作成を通じて発生する。
傷つくことのポジティブな意味。変化と勇気。仲間のありがたみ。
そういうモノを、作ることで学んでいく。
”ワンルーム”を仕上げていく過程で、翠ちゃんはより魅力的な人間になっていくだろう。ゲームが良くなる歩みと、人間が良くなる過程はおそらくシンクロする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
それはアナログゲームを媒介に、非常に普遍的な青春と成長を捉えるこの話の醍醐味だ。ゲームと青春は、相補的な関係にある。
ゲームがあるから、三人の青春はキラキラ輝く。より楽しく、強い人間に変化すればこそ、ゲームはもっと面白くなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
それは『ゲームを遊ぶ』プレイヤーの領域でとどまらず、『ゲームを作る』クリエイターの領域まで広がっていく。
お話の裾野が、大きく広がるエピソードだったと思う。
大好きな二人だからこそ、よく配慮された鋭い批評が飛んでくるし、それで生まれる傷にも耐えられる。改善点をブラッシュアップして、より善いゲームを作る気力も湧いてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
今まで積み上げた友情が、ゲームデザイナー・大野翠の飛躍を助けたわけだ。ええ話やないか…。
そう考えると、イヤミなジョージはんもかけがえのない青春の起爆剤なのよね。店長を通じて、しっかりフォローしてたけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
基本トントン拍子に進む青春に、大人の苦さを足す。店長の仕事はそこにあるわけだが、優しすぎて役割果たせてなかったからなぁ…ジョージはん、いい仕事した。
孤独な完璧主義の殻をぶち破り、頼れる仲間と一緒に”みんな”で成長していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
ゲームデザイナーとして、一人の人間として。翠ちゃんの”次回作”が楽しみになるエピソードでした。批評を歪めず、素直に飲み込んで客観的改善に繋げられる率直さとタフさは、ほんと凄いと思うよ…。マジ傷つくからな…。
金沢の思い出に、デザイナー(見習い)デビュー。色んな体験をくれる夏休みは、まだまだ続きそうです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月6日
次回はヤンキー VS 弱虫、真夏の決戦。美姫マキコンビは結構好きなので、コンビエピが来るとは嬉しい。
高まる体温、二人きりのゲーム、何も起きないはずがなく…。来週も楽しみ。