ぼくたちは勉強ができない! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
星を目指す文系天才少女、文乃。彼女の秘められたクローゼットには、母の思い出と父の冷酷が詰まっていた。
マジな情緒的虐待の重さをコミカルに跳ね返しつつ、成幸くんとの二人三脚、リベンジ学習の日々は続く。
ラブコメディは、シリアスとどう寝るか!?
そんな感じの、文乃オリジン回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
いやー…想定してたより親父がゴミクズのクソ煮込みで、文乃が他人を大事にできる存在に育ったのは奇跡…とはいわんけども、レアケースだなぁと思った。
同時にこの重さがあって、資質に似合わぬ天文を目指す意志も太くなるわけだけども。
相当シャレにならない虐待事案なので、シャレにするために漫符、コミカルなSEに乗りの良いBGM、アッパーテンションな演技と、使える武器を総動員して明るくしてた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
重さと一緒に演出も沈み込まない。あるいは沈み込め無い。
『ジャンプ連載、明るい青少年のためのラブコメ』という、ジャンルの檻。
あるいは、『”少年誌ラブコメ”をやってるんだ』という作家の矜持。色んなものが入り混じって、比較的ライトな体で話は(頑張って)進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
その軽さが、文乃のタフさを際立たせてありがたくもあり、苦しくもあり。
ああいう空回りの独闘を続けて、どうにか殺されないよう立ち回ってきたわけでしょ?
それは…キツい。亡妻を愛すればこそ…っていえば聞こえは良いけども、やってることは実の娘を殴りつけて、『やりたい!』と差し出してきたものを全部否定し、関わりを完全シャットアウトだからな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
なお、父にやってほしかったことは全部成幸くんが与えてくれた模様。そらーズブズブにもなる。
つうかよく抑えてるよ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
自分がどういう状況にいて、他人がどういう気持かある程度客観視出来てしまう能力が、文乃は高いのだろう。
恋愛指南役担当も、そういう成熟あればこそ。でもそれが、孤独に生き延びるために発達した能力だと思うと、ネタにも出来んなぁ…。
ここで願いのままに突っ走って、自分の欲しい物を貪欲に満たせるのなら、ある意味楽ではあるのだろうけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
かなり強めの抑圧が、文乃がアドを生かして一方的勝者になることを封じている。それは恋愛面だけでなく、人格や立ち居振る舞い全般に及んでいる気がする。
根っこはクソ親父、か。
あのクソ親父マジありえなくて、『その恵まれた声帯を天に帰しなさいッ!!』って感じだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
『こうあってほしかった娘』として、見ず知らずの理珠に実子の前で執着してんの”ヤバ”なんだよなぁ…最悪。
しかもその行動も、理珠の数学の天才(妻の残滓)を追っかけているだけで、本人は見てない。
徹底して生身の人間を見ないってのが、あの親父グソの根源なのだろう。生身の人間は、嫁さん一人だけってことなのかもだが。ゲンドウかよ…ネグ加減含めて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
愛がありゃ、何でも美談になるわけじゃない。多分話は良いところに収まるんだろうけど、文乃がワリ食い過ぎになる予感はある。
PCに封じられたお母さんの遺志が、すれ違ってた娘と父を死の国から結び合わせ、過去は水に流れました…って展開だとは思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
文乃は人間出来てるから、両親の想いをしっかり汲み取り、人生の文章問題に満額回答を出せるだろう。そうしないと、この話をやった意味もないし。
しかし文乃が与えられるべきものを与えられず、欲しい愛を奪われ続けた不公平を、文乃が”許す”ことで無化してしまうのは…なんとも飲み込みにくい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
それが大人になるってことなんだろうが、んじゃあ大人の責務を果たさないどころか、積極的に加害してきた”親”はどこに行くのか。
ポップなラブコメテイストに飾っても、なかなか収まりの悪いネタが凄い速度で飛んできたなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
別に牢屋に入れろとか、ダンプに轢かれて死ねとかそういう話ではなく。抜き差しならない重たい問題が、ズシンと迫ってきたなぁ、と。
ここをどう収めて納得させるか、次回は勝負になりそうだ。
前半ギャグ調強めで回して、成幸くんと同衾する後半の生活臭、しっとり感を強める運びは良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
恋愛イベントとしては点数高いのだが、その前段階として、人間の尊厳に関わるバトルが展開されているので、浮かれてばかりもいられない。
しかしそこを桃色に染める相手がいてくれるのは、文乃の幸運だ
三者面談で成幸オカンが、息子の切羽詰まった現金主義にちゃんと目を向けて、親のするべき人道をしっかり踏んでるのが、対比としてよく効いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
父を失い、『判らないやつのことを判ってやれ』という遺言に導かれて、女の子たちと出会った成幸くん。
抱えた喪失は、文乃とどこか似ている。
しかし一方は孤独な闘いに耐え続け、一方は優しさを与える側に回ったあたり、”親”の在り方、それを受けて育つこのあり方も多様である。マジでクソ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
ほんと文乃はもっと荒廃してもおかしくないところを、優しさのある子に育ったなぁ…。ぶっちゃけ初期段階では過去、決まってなかったかもだが。
クズ親父が”養育”を盾に圧をかけてくるところを、貧乏ハウスをシェルターとして開放した成幸ママンも偉い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
そこを根城に、二人きりの青春闘争は続く。
どれだけ無碍にされても、憎みきれないろくでなし。間をつなぐPCには、一体何が隠れるか。
文乃のオリジン開陳は、ずっしり重たい展開となりました
このままシェルターに身を潜めて、クズと縁切りして終わり、ってオチにはならんだろうから、和解が待っているとは思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
しかし親父がクズすぎて、結構な隠し玉を投げつけないと収まりが悪い決着になりそうだ。この重たさ暗さが、ポップな外装で隠しきれない、この話の根っこかなぁ、と思ったりもする
そういう、少年誌ラブコメでやってくにはなかなかにギクシャクする要素をどう料理し、喰わせるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月3日
レトリックとテクニックの意味合いでも、次回は要注目なエピソードとなりそうだ。実際、今回のポップな演出総動員でも、エグ味隠しきれてないからな…。
青春闘争の行方は如何に。次回も楽しみ。