スター☆トゥインクルプリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
イマジネーションに満ちた世界を破壊し、作り直す。
へびつかい座のプリンセスの野望を制するべく、敵と味方が手を組んだ。
変わっていける可能性、前へ進む力。
それが神に分け与えられた、哀れみの残滓だとしたら。
正しさのために、犠牲が必要だとしたら。
という感じの、最終決戦第二回ッ!! なスタプリである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
ノットレイダーが味方になったと思ったら、プリンセスたちが隠してた宇宙真実が顕になり、奴らの信頼度が泥の底まで堕ちた。
イマジネーションを分け与えた結果、人間の”情”が解らなくなってる創造神の傲慢が、マジでヤバい。
プルンス君が怒りの復讐者と化し、神を殺す手段を探し求め宇宙を彷徨い始めてもおかしくねぇ展開であるが、さて、一体どうなるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
クライマックスに相応しい大どんでん返しが、ラッシュを仕掛けてくる終盤戦である。いやー…凄いね!!
お話は1年に渡り戦ってきたノットレイダーが、仮面と鎧を外し、その脆さを共有するところから始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
目覚めるなり仲間の心配するあたり、ガルオウガさんホント…って感じ。
世を拗ね人を憎む悲劇が、神と崇めた存在の仕組んだ罠だったと知ると、棘が外れて中身が見えたねぇ…長かった。
ノットレイダーが哀れな怪物であり、人間の歪んだ鏡であることはここまでたっぷり積んできたので、毒気が抜けるのも唐突には感じない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
むしろようやくたどり着けた感じがして、ありがたい展開だ。
仮面の下に隠れていた、個別の顔と傷。
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最終盤のここに至って、虐げられ世界の片隅に追いやられた者たちがみな”人間”であったと明確に書くのは、かなり強いメッセージである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
家族写真みたいな幹部の肖像にも、これまで”敵”をやっていたときの張り詰めた空気は薄い。
追われればこそ、肩を寄せ合う力は強かった。そこも、確かに描写されてた
”敵”個別の顔を見て、傷を癒やすことが出来るのも、星奈がでけぇ背中を戦争の只中で敵味方に見せて、嵐に怯えず思いを伝えた結果である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
迫害の辛さも、放浪の悲惨も知らない少女が、どうすれば外れものたちに手を、言葉を差し伸べられるか。
第11話に出された宿題に、ようやく答えが出た感じもある。
前半はかなり丁寧に、個別の幹部とのマッチアップを書いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
カッパードはひかるとララを向こうに、”食”で繋がる。後にプルンスくんがドーナツを大盤振る舞いするように、子供たちはおにぎりを差し出す。
腹を満たし、心を落ち着ける命の糧。
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それは星を隔てても同じで、思えばララもおにぎり嫌がってたなぁ、などと思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
一年前、少女たちが出会って始まったスタートラインに、世界を憎んでいた戦士も、ようやく立てる。
メシを食って傷つく一個人としての柔らかさを、やっと表に出せる。
それは、彼が好きな僕には嬉しいシーンだ。
ひかるもララもずっと、カッパードさんとご飯を食べたかったんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
憎悪に瞳を濁らすのではなく、お互いの共通点と差異をちゃんと見て、どうやって言葉で、食べ物で、色んなメディアで繋がる道を、一緒に探したかったんだと思う。
僕は彼女たちが好きだから、『そう出来て良かったな』と思った。
テンジョウは仮面を外した素顔と、静かな微笑みをえれなに見せる。もう、コンプレックスを隠す”偽物の鼻”は必要ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
アイワーンとユニも、お互いの顔を見ながら微笑む。イマジネーションの歪みは、決定的な絶望ではない。
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ガルオウガさんとまどかが、憎しみの置所を語り合う場面。プルンスくんが、個別の”人間”としてのノットレイダーにドーナツを振る舞う姿。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
”敵”が顔の見えない、話の通じない存在であった過去にしがみつくのではなく、その先にある未来を見据えて進む。
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この融和は一年積んできた、ノットレイダーとの決着であり、同時にこの後の物語への布石でもあると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
どれだけ絶望に焦げ付いたように見えても、それは希望の裏返しだった。
歪んでしまったイマジネーションを諦めず、働きかけ続けたからこそ、この結末にたどり着けた。
へびつかい座のプリンセスは、善にも悪にも開かれた可能性とともに生まれた世界を創生から否定し、今消去しようとしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
それはイマジネーションのマイナスの力を恐れる、ある種の親心から生まれたものだと思う。
どうせ悪いことしか起きないのなら、最初から何も変わらなければいい。
停滞した永遠として世界を望む、へびつかい座のプリンセス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
彼女は残りの12人よりも、宇宙に生まれ出る命が体験する不幸、可能性があればこその苦しみを、強く理解していたのではないか。
より”人間らしい”神だったからこそ、創生に反逆したのではないか。
『世界を守るためなら、赤ん坊を生贄にするのは当然ッ!!』とばかりにふるまうプリンセスを見ていると、そんな事も考える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
しかし彼女が囚われている絶望は、既に克服されている。イマジネーションの薄暗い側面は、変化の可能性あればこそ、希望へと変わりうる。
仮面を外し、傷を癒やし、食事を摂る。言葉をかわし、微笑み合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
お互い憎しみに瞳を曇らせて、絶滅するまで殺し合う道も、当然あろう。それはイマジネーションが細く閉じて、自分(の延長でしかない、同質な他者)以外が消え去ることで生まれてくる。
先週星空連合とノットレイダーが、ひかるの介入を受けず衝突していたら、そういう未来もあり得たと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
しかしこの話の主人公は、溢れるイマジネーションで、それを世界に投げかける行動力で、運命を変えた。
皆で肩を並べて、メシを食って、一緒に戦う道へと進んでいった。
Aパートで描かれる変化それ自体、一年間の闘いと対話が、恵まれたものと見捨てられたものに架け橋を生み、変化をお互い与え合う可能性を、しっかり証明している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
善悪ともに開かれたイマジネーションを、世界に分け与えたのは多分、間違いじゃない。
その危うい側面を危惧した、”蛇”のプリンセスも。
決戦前に、ノットレイダーがもう一度仮面をかぶり直すのが好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
それはこれまでのように、個性を消し対話不能の怪物になるための武装ではない。
それを着込むことで、より強い存在へと”変身”出来る、怪物なりのバンクなのだ。
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プリキュアがその装いにプライドを持つように、”敵”もまた、一年間袖を通した有り様に、愛着と誇りを持っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
全世界の命運を背負い、命をかけて飛び込む鉄火場。自分たちの祈りを歪めた、悪しき神への復讐戦。
そこに飛び込む時は、この姿でいたいと思ったからこそ。
彼らは”NOT”で身を包む。それが屈伏への否定、絶望への否定となってくれることを、僕は祈りたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
いやまぁ、個別の顔持ったままドンパチすると、作画コストがスゲェことになる、てのもあるんだろうけどさ…でも”変身”を尺使って書くのは、意識あってのことだよね、おそらく。
さて敵味方同じ船に乗り、最終決戦…であるが、へびつかい座のプリンセスから語られる、宇宙真実がマジでヤバすぎた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
叛逆の目を今度こそ摘むべく、生み出された意思ある祭器。可愛い可愛いフワくんは、世界に平和をもたらすべく生贄として、最初から用意された運命の子供だった。
そんな事情を一切伝えず、自分のガキも同然に一緒に歩き、一緒に食べ、必死に命を守ってきたプルンスくんの忠義も信頼も、神は当然と裏切った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
マジひどい。マジスゴい。この真相を顕にして、振り回されまくったプルンスくんの不信と絶叫をキッチリ切り取ってるのほんと凄いと思うよ。
プリキュアの力、世界を変えうる可能性としての”イマジネーション”も、創造神から分け与えられた憐れみだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
自分だけの光、自分だけの答えとうぬぼれていたものが、神の仕組んだパズルの一つ。思春期の子供たちが受け止めるのは、あまりに残酷な真実だと思う。
しかし、可能性は神をも越えうる。
まどかが一番わかり易いんだけども、スタプリの子供たちはここまでで『親越え』をそれぞれ果たしてきていて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
”家”というシェルターにそれぞれ守られて生きてきた幼年期を、発育するイマジネーションが窮屈そうに押し破り、可能性を広げていく。
世界が広がり、新しい扉を開けていく。
あまり大きくは書かれないけど、『親離れ』ってスタプリの大事なテーマであったし、フワくんの運命を考えると今後もそうなのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
とすれば、宇宙それ自身の”母”たるプリンセスもまた、その子たるPre-Cureによって超越されていく宿命にある。
与えたイマジネーションが、想像を超えて膨らむ時。
犠牲を当然に、世界の正しさを維持する道ではなく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
そこに生まれた命と思いを、殺さずに伸ばしていく未来を掴みうる可能性へ、プリキュアたちはイマジネーションを広げていくと思う。
つうかそうじゃないと、皆があまりにも浮かばれない…何だったんだフワくんの人生…。
”子”が”親”を乗り越える構造は、最後のフワくん自己犠牲からも見て取れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
今まで守られるばかりのベイビーとして、戦士に戦う意味を与えるヒロインとして機能してきたフワくんは、戦士から戦う力を奪い、自分が命の最前線に飛び出す。
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凛々しく、雄々しく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
誰かのために傷つくのはプリキュアの仕事だったはずなのに、そのための力を背負って(だから五人は変身を解除される)フワくんは飛ぶ。
そんなこと、大人は誰も望んじゃいない。
でも自分にしか出来ないからこそ、痛みを承知で子供は、プリキュアは戦場に飛び込んだ。
プルンスくんの絶叫が重く、痛い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
そらー荷物背負わせただけのプリンセスと違って、当たり前の毎日をずっと共有し、宇宙トラックにも一緒に乗ったし、メシも食わせたし、寝床の面倒も見てきただろう。
この子の生き方は、もう他人事じゃない。そう思えるだけの思いが、たっぷり積み重なっている。
それは戦士たちも同じで、フワくんの背中にかばわれることでようやく、プリキュアはプルンスくんやトッパーさんと同じ気持ちになれたのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
子供を戦士として押し出すことしか出来ない、無力の苦さ。それを知ることが”大人”の条件だとしたら…キツい通過儀礼である。
ノットレイダーという敵が、味方に変わる可能性。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
それはプリンセスという味方が、自分たちと異質な価値観で動き、戦争の根本を覆い隠していた敵…とはいかなくとも、『味方ではない存在』だと思い知らされる陰りと、いつでも背中合わせだ。
ホントさぁ…地獄に引きずり込むなら、せめて説明しなよ!
プリンセスたちが『倒す』『消す』『守る』と、耳障りの良いニチアサコードで覆い隠すものの裏側。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
見捨て、殺し、裏切る現実の重たさを前に、星奈ひかるは立ちすくむ。
当然である。先週、『倒すためじゃなく、守るための力を!』って吠えたのに、身内からコレだからな…。
プリンセスが”大人”として、正しさの奴隷として、子供に子供を殺させる残酷を疑わず、イマジネーションを伸ばさないのが凶悪だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
むしろへびつかい座のプリンセスのほうが、フワを犠牲に出来ない人の”情”を理解し、利用している感じがある。
ここら辺肌感覚で掴めるから、ノットレイダーも操れたか。
残酷な神のためでも、顔のない正しさのためでもなく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
フワくんは母達の想像力を越えて、最初で最後の戦場に挑む。旅路で集めた力を背負い、全てを終わらせるために決断を果たす。
でもなぁ…そんなキツい”成長”してもらうために、プルンスくんはドーナツ食わせていたわけじゃないと思うよ…。
世界と命。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
重すぎる天秤のどちらも選べなかった星奈ひかるは、宇宙の最果てで愛の名を呼ぶ。俺もな!!
全ては終わった。仕組まれた運命も、約束された犠牲も。
戦士に身を変え、放課後の大冒険に飛び込む日々は、遂に終わったのだ。
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この無力は、『何も終わっちゃいない!』と叫ぶための前フリである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
子供の犠牲で保たれる正しさも、イマジネーションの悪しき側面ばかりを見る破壊神も、『そんなことない!』と跳ね返すために、借り物の力を奪われる。
もう一度、今度は自分のものとして、その手に掴み直すために。
プリキュア、変身不能。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
クライマックスが大連続する終盤戦にふさわしい、いいタイミングでの鬼札切りである。
ポップで可愛く、女の子らしく。そういう部分をきっちり抑えつつ、ヒロイズム燃え上がる美味しいシチュエーションを最大活用してくるの、ホント巧いなぁ…。
もう来週はプリキュアのあかしが光って、世界を救う大魔法が発動するしかねぇ状況であるが、さて、三度目のクライマックス、どこまで飛ぶか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
次回、非常に楽しみである。
やっぱプリキュア最後の一ヶ月の”アガり”は尋常じゃあねぇな…。闘争と対話の一年間、その総決算がどうなるか。見逃せませんね。
恐ろしいのは、へびつかい座のプリンセスと対峙し、残酷なルールを乗り越えて世界を救うところで『終わり』ではないことだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
当たり前に積み上げてきた、幸福な出会い。それに”サヨナラ”をいうことが、スタプリ最大の闘いとして、明瞭に残されている。
そこに勝ちきるべく、一年やってきたのだ。ヤバい
あ、ラスボスを『存在するはずのないへびつかい座』にして、子供も話題にするだろう12星座に”悪役”作らないようにしてんのは、スタプリらしい配慮だな、と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月15日
既存の星座に悪役作ると、確実にリアル立回りに影響出るだろうからね…全員情の理解らねぇ”善なる悪”になったがな!!