スター☆トゥインクルプリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
全てが都合よく、在りし日の黄金が戻る夢を見た。魔法の力で変身し、ずっと笑い会える夢を見た。
星の彼方に離れた友を、思いつつも日々は過ぎる。その先に待つ、それぞれの場所。
夢見る頃を過ぎても、夢は続いていく。
そしてもう一度、星の海で…。
という訳で、スタプリ最終回である。一年間お疲れさまでした、ありがとうございました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
先週までで物語のピークは走りきって、一話まるまるエピローグ。時間を行き来し、夢と現実を往復する結構複雑な攻勢だったが、その凝った作りが、このお話が一年追いかけてきたものを最後に、鋭く鮮明にした。
お話は現実から始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
神の力を返却した以上、宇宙と地球に隔てられた仲間たちは、もう逢えない。それを知りつつ、”戻る”と決めた者たちの日常は、しかし当然悲壮ではない。
プリンセス…なんだぁその憂い顔は。フワくんを”そう”創ったのはあんたらやろ!
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/bnhdHRAXKP
プリンセスは”正しさ”に過剰適応した(出来た)、大人の代表でもある。その視線から見ると、フワくんが再び成長しワープの力が戻る未来は、希望的に観測出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
不確かな”いつか”を無邪気に信じられる時代は、否応なく終わっていく。そのシビアな現実を前に、どう生き方を変えられるか。
そういうものへの希望もスタプリは書き続けてきて、アイワーンはようやく、己が踏みつけにしたものに謝ることが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
彼女の暴力とエゴが”石化”という、取り返しの付くもので良かったと思う。不可逆な死をブン回してたら、この結末には至らんからな…。
アイワーンの謝罪はユニの『許すにゃん!』に影響を受けたものであり、ユニの選択はハッケニャーンさんやオリーフィアという”大人”の、現実の厳しさを認めてなお膝を折らない靭やかさを学び取った結果でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
イマジネーションは閉じて歪むことも、開けて変わることも出来る。
年経るごとに、精神の柔軟さは失われていって、変化を恐れない心の、柔軟なタフさも消えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それでも、誰かから輝くものを受け取ること、それに目を開くこと、見つけたものに素直に歩みをすすめることは可能だと、変わっていく彼女たちの背中が語る。
その変化に、星の現実も追いついていくのだ。
サマーン星に錦を飾ったララは、彼女の影響を受けて変化した星を進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
おにぎりが食卓に並び、ランク制はなくなり、自分の足で歩き、『キラやば!』が流行る世界。
全て、デブリ拾いと生き方を固定された彼女が、地球へと歩を進めた結果生まれた変化だ。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/vMSYfDFuEM
ララが歩み出た『光の中』というのはこのエピソード、重ねて演出されるモチーフだ。それが輝く未来の象徴であることは言うまでもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
太陽ににかざした掌には、脈を打ち続けるララの命と、遠い星で出会った友情が輝いているだろう。それを憶えていられるなら、きっと大丈夫。
そう信じて終わるに足りる物語は、この一年しっかり積んできた。だからララは、涙ではなく微笑みで光を受け止める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
一方ひかるは、少し暗い顔で想い出を描く。
『こうあったら良いな』という、あり得たかも知れない未来。過ぎ去った過去。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/DByjEbltLP
二回繰り返される、国産ロケット発射のニュース。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
ここを分水嶺に、過去(これまでの現在、子供時代)と、未来(これからの現在、大人時代)がリフレインされる複雑な構造を、今回は持っている。
二回目の朝。母の頬に刻まれたシワ。フィジカルな時間を見せて謎解きである
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/SXk9eC89gx
いかにもプリキュア最終回ぽい(と、プリキュア見てない人も見てる人も思うだろう)、都合のいい再会。テキトーなバトルノルマと、新入りの紹介。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それは星奈ひかるという、かつて少女であり、今は大人になった人間が微睡む、一瞬の救い、想い出の再演だ。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/SfkbUjteiG
言葉を繋げるペンダントは復活し、再び特別な戦士に返信する。ワクワクの大冒険は続き、まどか先輩は留学しない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
失われたものは全て都合よく戻り、どす黒いイマジネーションはしょーもない苛立ちを力に変える。
能天気で、優しく、都合のいい嘘にまみれた、一瞬の夢。
たとえそれがいい夢でも、それは夢でしかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
星奈ひかるという人は、後に解ることだがしっかり夢を叶えた。そのためには、厳しい現実を見据え、都合の良さを排除し、エゴを殺しながらストイックに進む必要があったと思う。
ついに離陸となる直前、それでも輝く幼い日々の、都合のいい夢を見たのは。
そういう”現実的”な人間に育っても…むしろ『エリート宇宙飛行士』というシビアな夢を掴み取るためには、あの時間に流れる充足感、幸福感を失わないことが大事だったのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それは現実の重さに潰されないための柱、というだけではなく、愛され満たされていた思い出が、彼女を癒やすからだと思う
奇跡は間に合わない。少女は戦士に変身しないし、宇宙人と言葉は通じないし、闘いは常にどす黒い感情を伴う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
そういう重たさを、ひかるは一年間ノットレイダーと争う中で、自分の中の宇宙と向き合う中で、そしてそこを超えて地球で自分の夢を追う中で、嫌ってほど知ったと思う。
それでも、イマジネーションを殺さず夢を置い続けたから、彼女も彼女の仲間たちも、己の星空を現実の中で掴み取れた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
そんなシビアで立派な…”大人”な意識と同時に、都合のいい夢に甘やかな癒やしを求める”子供”な側面があるから、ひかるは夢の直前で、もう一つ夢を見た。
それが嘘っぱちだったことは、皆が知っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
意識して穴だらけの演出や筋運びから、僕ら視聴者が感じ取るだけではない。
ひかるもまた、大人の覚めた視線で幼い自分の大冒険を見ながら、そうはならなかった15年を、それでも走れた時間を思い返し、晴れの日に挑んだのではないか。
そんな推測を、勝手ながらする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それは夢だ。綺麗だけどただの夢で、ただの夢だけど、とても綺麗なものだ。
そんなアンビバレンツを自分の中に抱え込んで、星奈ひかるは大人になったのだろう。
現実と夢想の間にかかる、虹色の橋。その名をイマジネーションと言う。
近未来な目覚ましガジェットが現実の到来を告げ、ひかるは夢から覚める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
かつて星の友がそうしたように、輝く場所への扉を開けて、『ひかるのロケット』を手に入れる。
この時代のアメリカ、『有色人種の女性大統領』が誕生してんだな…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/k1nSpNaNQs
えれなは通訳、まどかは政府職員。皆がそれぞれの未来を掴み取った先の、夢の交錯点。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
『史上初の国産ロケット』という、国家レベルの夢の先端にひかるがいて、そのプロジェクトを現実に乗せる土台をまどかが創っている構図は、なかなか胸に迫る。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/LgVRq1WH67
一方宇宙の果てでは、惑星レインボーが新しい光を手に入れていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
アイワーンという異物を許容すること…”赦す”ことで、全世界から隔たれた流浪の民は、より豊かな実りを手にすることが出来た。
ベリショ長身単眼蓮っ葉って、最後にぶっこむ性癖としてはピーキー過ぎやしませんか…?
皆立派に、綺麗になった。真っ直ぐ背筋を伸ばし、世のため人のため、そして何より自分のために、見事に生きる未来を掴めた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
先週ファンタジーを返却した流れを一瞬裏切る…ように見せて、彼女たちの現実はそういう、タフでソリッドな場所へと流れ着く。時は逆には流れない。
だが夢は…イマジネーションは時間も距離も越えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
ひかるはプリキュアが終わった後の夢を、15年追いかけてロケットに乗った。
その直前に、プリキュアが続いた夢を見たのは、ただのファンサービスではないだろう。
彼女自身が、あり得たかも知れない幸福な未来として、それを夢みたのだ。
しかし/だから、その夢の先に現実が続いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
ひかるが重たい断絶を前に、それでも歩みを止めず前に進んだから。その一歩ずつを、仲間たちが支え、それぞれのイマジネーションを夢へと、現実へと架け橋したから。
世に見捨てられたモノたちも、安住の地を見つける。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/rO2m4gW6I6
もう乗っ取る必要も、否定する必要もない世界。歪んだイマジネーションが繋げた絆だとしても、異形達はそれぞれの顔を晒し、花の中で活きる道を掴めたのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
おめでとう、ノットレイダー。
そんな幸福を前にして、ララは大人の顔と声で、現実の限界点を見据え、それでも顔を上げる。
小原さんが15年の年輪を見事に演技に込め、しっかり成長したララを素晴らしく形にしてくれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
彼女もまた、インスペクターとして忙しく星の海を巡りながら、様々な”現実”に向き合っただろう。
その厳しさを前に、もしかしたらひかると同じように時折、都合のいい夢を見たのかも知れない。
それは甘ったるい嘘で、同時に活きるための糧だ。夢見る頃を過ぎても、人は心に夢という宇宙を抱き続けないと、現実の寒さの前に窒息してしまう生き物だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
そういう乾いた現実を、伸びる背丈と一緒にイヤというほど思い知らされつつ、それでも祈りを忘れない。
イマジネーションを、星に伸ばす。
そういう存在に、ララもユニも育った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それはイマジネーションを巡る一年の物語、異星の友達と心から繋がった黄金の時代があればこそ…そしてそこから健やかに巣立てばこそ、生まれた変化だと思う。
人を蘇らせ、星を満たす。新たな生命に夢を与え、それを守る。ユニ…後アイワーン、お前らマジ立派。
星の海に隔てられても、15年という時間が過ぎても。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
少女たちは遠い”いつか”の絆に導かれて、同じ空を見上げて祈る。
いつか、どこかで。
それは老い先短い(だろう)遼じいにも、子供と同じように許された権利だ。
じじいだって、星を見上げて夢を見る。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/axnWabMzYi
ここでイマジネーションを子供の特権としないのは、本当にスタプリらしいな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
サブキャラクターを大事に育てた結果、メインテーマがメイン客層に限定された問題ではなく、様々な年齢、性別、人種に広がる普遍的な主題であると、骨の太い主張が通るようになった。
ノットレイダーの”人間”を彫り続けたのも、プリキュアではなく怪物になっていくかも知れない、いつかの子供たちのために用意された物語なのではないかと、僕は思っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
大抵の子供は、プリキュアになれない。ひかるですら、それを置き去りにすることで、新しい夢に向かっていったのだ。
時間は先に進む。アニメキャラですら年を取り、あるいはイマジネーションを歪めて怪物に落ちていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それでも。
それでも、星を見上げて祈っていいし、誰かの夢に目を向けて怪物であることをやめても良い。それは戦闘美少女だけに許された、特別な権利ではないのだ。
プリキュアの絶対性、星奈ひかるの唯一性をしっかり強調しつつも、そういう幅の広い視線に立てたこと、物語として紡げたことが、イマジネーションと多様性を全面に押し出したお伽噺が、ただの空疎な綺麗事で終わらない土台なのだと、僕は思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
”ひかるのロケット”は、”遼じいのロケット”にもなりうる
そういうイマジネーションを、青い空を駆け抜けていく夢に載せたのは、僕はとても豊かで優しく、強いことだと思うのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
まぁ”大きいお友達”の立場から女児アニ見てる変人が、自分とシンクロする足場が欲しい、ってのはある。
がしかし、この広範さは確実に、作者の狙い所だろう。
飛び出した引力の果て、無限の宇宙にひかるは、現実の夢を見る。沢山の努力と情熱をエンジンに込めて、ようやくたどり着いたひかるの世界。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それは現実の続きであり、夢の始まりでもある。
第1話、物語が始まったときのように、宇宙をかける流星。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/XLdwp5SjrX
それを見て驚き、微笑み、涙を流すひかるの豊かな表情が、”それ”が何であるかを雄弁に語る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
それは夢であり現実であり、過去であり未来であり、新しくも懐かしいものだ。
それがあったからこそここまでこれて、それと出会い直したからこそ先に進めるような、そんな不思議な、美しいひかり。
放課後の大冒険をくぐり抜ける、特別な戦士だった時代のように。宇宙飛行士・星奈ひかるは『キラやば…』と呟いて、真っ白な未来へと飛び込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
そこには再会があり、冒険があり、夢があるだろう。重たい断絶と、それを超える夢想があるだろう。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/Pan33qZwVX
それは一年間、僕らの前で繰り広げられた夢であり、それがあるからこそ、カメラが彼女たちの時間を切り取るのをやめるこの最終回の後にも、様々な色合いで輝く宇宙が広がっていると確信することが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
今回選び取られた、『夢から覚めた後の夢。現実の果てにある、夢との再会』という形式。
それ自体が、圧倒的に優良なファンタジーであったスタプリを僕らの胸にどう刻み、どう抱えて進んでいって欲しいか、優れたロールモデルを作品自体が示すためだったと、僕は思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
スタプリという夢は終わる。しかし、それはずっと残る。受け取ったイマジネーションがあれば、別の形で夢は叶い…
そして止まったはずの時間を動かす奇跡だって、白紙の未来に夢幻の物語を描くことだって、絶対に出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
そんなメッセージをこれからおとなになる子供たちと、かつて子供だった全ての大人に預けて、この物語は終わる。
誠実で、豊かで、優しく強い、スタプリらしいエンドマークだったと思う。
素晴らしい作品でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
断絶が加速し、より複雑に高速になっていく世界を前に、”今”の子供たちにどういう絵空事を与えていくのか。
それを必死に考え、しっかり形にしたシリーズだったと思います。普遍的で難解な視座と、ワクワクする放課後の大冒険が同居していたのが、非常に良かった。
テーマである”宇宙””イマジネーション”をビジュアル面でもドラマ面でも最大限活かし、宇宙の夢が地道な学園生活に繋がったり、日常で手に入れたものが闘いで生きたり、色んな局面に橋がかかる構造になっていました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
終盤に差し掛かったところで、一気に学園生活を補強したのが最終盤で効いたなぁ…。
レトロフューチャーなビジュアルデザインは、可愛くシャープで、とても良かったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
映画版が一番鮮明だけども、スタプリはガツンと想像力を殴りつける”パット見の強さ”が鮮烈で、難しい物語を柔らかく煮込んで消化を助ける、良い仕事をしてたと思う。
全体のルックが安定してハイレベルだった
星奈ひかるという少女が、一般の判断基準からは少し離れた、しかし確かな知性を持ち、同時に足りない部分もある児童として、非常に魅力的でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
己の至らなさ、光の奥の影を闘いの中突きつけられることで、持ち前の背中のデカさが前に出てきて、凄く真っ直ぐで力強いことが言えるようになる。
彼女の人格的成長が、断絶と相互理解の物語、イマジネーションの弱さと強さを追いかける物語を支え、後押しし、作品最大のダイナモとして機能していました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
主役が果たすべき責務を、しっかりと果たし、なおかつ生き生きと”星奈ひかる”である。
『ここしかない』というバランスを、見事に射抜きました
そんな彼女を中心に、物語に刻まれた綺羅星のようなキャラクターたち。皆それぞれの輝き(あるいは闇)を持ち、
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
多様性という題目にしっかり重たさを生んでくれました。
みんな好きだけど、やっぱララとユニかなぁ…。
あのネコミミ、ホント宇宙で一番高潔なネコミミだからな。
”敵”であるノットレイダーの陰影を深め、満たされた味方サイドが背負えぬ陰りを深めていったこと、そんな彼らの”人間”としての表情を大事に扱ったのも、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
皆がプリキュアになれるわけではない世界に、確かに存在する重たさと暗さ。それを突きつけられることで、己と世界を見つける。
壁役、鏡役としての”敵”として、非常に理想的な運び方だったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
こっちもそういうロジックを満たしつつ、キャラの可愛げ、魅力がしっかりあって、彼ら自身の人生を作品の中、必死に生きていたのが良かったです。
あくまでドラマの血肉を保ったまま、テーマの骨格で支える。
これを徹底するのは難しいと思うのですが、児童番組だからこそ果たさなきゃいけない難題でもあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
面白さと正しさのバランスを必死に維持して、最後までクレバーに、ポップに、生き生きと物語世界を走らせてくれたのは、見ていてとても面白かった。
いいアニメでした。
大看板を背負ったプリキュアは、毎回違う話を、違うキャラクターで、違う画角から描き続けます。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
どういうお話で、誰をどう射抜くか。そういう作品(あるいは商品)としての狙いの違いが、作品ごとのテイストの違い、描かれるものとその照らし方の違いに繋がってくると、僕は思っています。
そういう多彩さがあるプリキュアの中で、スタプリは限りなく『僕が見たいプリキュア』に近くて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
結局大人の男性なので、皮膚感覚的なワクワクだけだと足りなく感じてしまうのですよね。
難しくて、目配せが効いてて、横幅が広いほうが舌に合う。でもそれは、メイン客層には苦すぎる味付けで。
断絶、多様性、相互理解。AI、水資源、ルッキズム。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
古い問題も新しい問題もたっぷり詰め込んで、これからの世界に飛び込んでいく”今”の子供たちに、まず面白い物語を届ける。その背骨を、太い倫理意識と現実認識で支える。
その確かさが揺るがなかったこと、ずっと面白かったことが、僕には嬉しかった
やっぱこー、子供に向けた創作は特に、デカくて偉いことを言い続けて欲しいのです。現実の重たさを見据えつつも、それに折れないタフな綺麗事を、堂々吠えて欲しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
そんな身勝手な祈りを引き受け、かたちにして届けてくれるありがたさが、スタプリには宿っていたと思います。
このアニメがあることで、世の中確実に良くなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
一話にかけた期待が緩むことなく、加速しながら一年を駆け抜けてくれたことに、本当に感謝しています。
スター☆トゥインクルプリキュア、良いアニメでした。
あの白紙のエンドマークの先に、何があるのか。
それを描く特権は、僕らに預けられています
主役たちが世界を救ったイマジネーションは、画面の向こう側に限定されるわけではなく、創作と現実を繋ぐ虹色の橋として、私達の胸の中の宇宙でも、確かに息づいているでしょう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
その力強さ、双方向性と現在進行系を語りうるのは、このお話が”絵空事”だからこそだと、僕は思う。
自分たちが生み出しているものがイマジネーションの産物でしかなく、だからこそ出来るものに、必死に向き合った一年でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
その産物を受け取って、僕らは続いていくそれぞれの宇宙、それぞれの白紙に返っていきます。
ひかるがそうしたように、プリキュアの象徴を返しても、冒険は続くのです。
そんなふうに、モニターの外側にフィクションがはみ出すほどデカいものを描くのって、本当に凄いし大変だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月26日
でも、このお話はそれを成し遂げた。立派なことです。
一年間、本当に楽しく、豊かな日々でした。
ありがとう、お疲れ様。
そしてさようなら、スター☆トゥインクルプリキュア