ヒーリングっど♥プリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
病床を離れ動き出した、のどかの日常。それは家族にも及び、母もめでたく復職することとなった。
花寺家に一人残されたラテは、寂しさに耐えかね飛び出す。
迫りくるビョーゲンズの脅威は、戦士たちだけを害さない。それでも、だからこそ闘う理由は。
そんな感じの、ラテ様大脱走&花寺ママンに物理暴力なエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
歴代悪役でも、この話数で身内にダイレクトアタックしてきた奴らは居ないはず。血も涙もねぇなダルイゼン!
…まぁ自分で言ってるとおり、ヒューマノイドなだけで生息条件が違う別種の生命だしねぇ…。
全体的にタイミングと距離感が特殊で、クレジット見たらやっぱりコンテ演出が角銅監督だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
噛み合いが悪いと悪目立ちすることもあるけど、今回はテーマである母の愛情、弱き者への共鳴を上手く拾い上げていたと思う。
なんかこー、”間合い”が独特よね角銅演出。
さて怒涛の導入とキャラ紹介、チームの”形”を見せる序盤戦が終わり、今回はペースを落としたマッタリ話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
一年間の長丁場、常時張り詰めたテンションで進むのは難しい。
ヒープリは全体的にリアリティレベルが高いので、街の日常に体温と適度な重たさがあって、見守るのが楽しくもある。
ナイティに前髪巻き、ラビリンの就寝姿が大変可愛らしいが、兎と犬と少女は仲良く暮らしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
ラテ様は現状、ビョーゲンズ感知装置が付いたただの犬…つうか病弱な児童犬なので、極力平和で温かい環境で暮らして頂きたい。のどかくん…頼んだぞ!
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先週のチグハグすれ違いを経て、三人組は一緒に昼を食べる関係に。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
相変わらず呼称を間違えるひなたの描写に、ユニから継承されている”ノーマル”を踏み越えてもプリキュアであって良い、あるべき成熟した社会への眼差しを感じたりもする。
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ナイーブな話題だと判った上で言及しておくが、ひなたの描写にはある程度以上、学習困難児童への目配せがあると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
巨大コンテンツであるプリキュアは、『こういう子はプリキュアになれない』というメッセージを誤送信しかねない、危うい立場にある。
そこを自覚し、常にアップデートする。
その意識がいつも活性化していることも、ひなたの描写が捉える存在も、僕は過剰な読みでは無いと思っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
自分の情動を上手く制御しきれない少女。物の名前を覚えにくく、メモをとることが難しい少女。
その日常と受容は、ここから一年積み重なり、これを見るものの認識に染み込んでいく。
スカジャンを着たプリキュアと同じように、ひなたはそういう特質を持った存在として、カメラの向こう側には追いやられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
”多様性”というキレイな大看板を、空疎に掲げるだけではない。
実際の物語の中で、様々な難しさと特質を刻んでいく静かな覚悟。ひなたからは、それを感じたりする。
三人の昼食は、学校という社会に是認される特質も、なかなかマッチできない特質も、様々に備えた個人が繋がれる希望、その第一歩なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
様々な断絶や困難が、優等生として社会の”ノーマル”に適応できるちゆ含めて、今後も待ち構えるだろう。だが、この昼飯の味を覚えておけば、だいたい大丈夫…
であって欲しい。そういう祈りを、僕は勝手にヒープリから読んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
さて、家に一人ぼっちのラテ様は、お付きの気配りをぶち抜いて光の中に飛び出していく。
自分を優しく抱いてくれる、”母”なるものが去っていった場所。
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ラテ様は出来た子供なので、『お母さんに会いたい』とは言わない。病弱で無力な子供なりに、母から離れてしまっている現実を飲み込んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
それでも、心はシクシクと痛む。ラテ様の幼い視界では、”母”とはつまり”光”であると猛烈に見せる演出は、結構好き。
ラテ様追っかけてのドタバタで一話使いそうな展開だが、大脱走は結構素直に収まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
ヒーリングアニマルも中学生も、あんまぶっ飛んだマヌケは晒さず、常識的な対応でラテ様を見つける。
ここら辺の落ち着いた運びは、ヒープリの特徴かな、と思う。
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ビョーゲンズは普通に街の人に認識され、振り回される超常暴力は不安を生む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
正体がバレるバレないは幾度も繰り返されて、なんとか危ない橋を渡って秘密を守っている。
街の景色はいい塩梅にリアルとファンタジーのいいとこ取りで、実在感のある夢想として重力を持っている。
その質感はキャラの描写にも及ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
ラテをまず抱きしめる二人を置いて、ちゆは物怖じせず事務所に向い、母の所在を確かめる。そういうことがキッチリやれるのが、ちゆの特質である。
ラテ様がやすこを、母とは違う存在と認識しつつも『ママみたいだった』と言うところで、また泣いてしまった…。
物言わぬ獣であっても、親子の情、弱い自分を抱きしめ守ってくれる存在への信頼は強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
愛を言葉にし、掌で伝える母の行いは、しっかりラテに通じていた。
”聴診器”というファンタジックな道具立てで、獣の言葉を聞けるのはヒープリの好きなところだ。
これは『子供とか、弱者とか、動物とか、様々に言葉を持ち得ない存在も言動から思いを受け取り、傷ついたり励まされているんだよ』という、かなり真っ直ぐなメッセージでもあると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
何も言えぬ存在だからこそ、仁愛を以て抱きしめて欲しい。そういう真っ直ぐな描写、本当に大事だと思う。
のどかはラテの想いを聞きながら、自分が忘れかけたものを思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
己の病気が、母をベッドサイドに縛り付けた。それでもずっと側にいて、心細いときは守ってくれた。
幼い存在が病魔と、孤独と闘う時、頼ることが出来る存在。
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その重たさを知ればこそ、ラテの寂しさを思いやることも出来たはずなのに、忘れてしまった。ここで己を鑑み正すところに、のどかの主人公性があると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
視線は過去だけでなく未来にも伸び、病を乗り越えた少女は守られる立場から、守る立場へと…プリキュアへと変わっていく。
身体にハンディを抱えるのどかの実情と、それに甘んじない決意。身内の危機に燃え上がる義心に、感じ入る様子のひなた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
今回妙に、台詞で説明せず描画で飲み込ませる演出が冴えていた。こういうさりげない表情を見ることで、キャラの奥行きが広がり、立体感が出るのでありがたい。
ひなたは特に言葉にはしないけど、のどかの凛々しい表情を見て新しい友達の強さに、本気で感じ入ってるのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
そういう柔らかい感性と、そうして動いた心を留めておかない活発さが、彼女にはある。とてもいい事だ。
周囲を見る慎重さは、そのうち追いついてくる…かなぁ。どう転がすんだろ?
ダルイゼンは母にダイレクトな暴力を叩き込み、のどかは怒りに燃え上がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
死の中でしか生きられないのなら、世界を窒息させる病を撒いて、己達に似合いの環境を作ろう。
赤い泥が、プリキュアに迫る。ここの対峙も、テンポが独特で面白かった。
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ぶっ飛ばされたお母さんを心配して、いちご農家のおじさんが駆け寄ってくるところとかもね。無力なりに善良だよね、すこやか市住人…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
敵幹部と、腰を落としての初の対話。
ダルイゼンは『生きてるって感じ』を、塗り替えるべき違和感として受け止め、生あるものに敵対する。
それはグレースにとっては、苦しい闘病生活を抜けた先の”光”を表す言葉だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
ヒーローと宿敵、生命とビョーゲンズの決定的な差異。
お互い、生きれる領域が食い違っている。だから、対話ではなく暴力で自分に都合よく、世界も他人も塗り替える。
この問答無用感は、ずっしり重い。
既にヒーリングガーデンは殺戮されて、少年兵を最後の希望として現世に送るしかねぇ状態だからなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
そこから送り出された連中が、ラテ様含めて覚悟は決まりつつ子供で人間で、『生きてるって感じ』を受け止める心があることが、悲惨さをより強調もする。
全体的に、”死”が香るよねヒープリ…。
約束された対決を前に、グレースは敵よりも守るべき仲間を優先する。それはダルイゼンにはない価値観で、思わずキョトン顔である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
テニスのラリーみたいな対峙シーンが、妙に面白い。ホント独特だな角胴センス…。
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ここで『えっ』って言ってるということは、のどかやラテ様が大事にする”繋がり”は、ダルイゼン(あるいはビョーゲンズ)には意外なもの、ということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
支え合い、分かり合い、生を謳歌する。
人間にとって当然…ってされてるけど、結構頑張らないと守れない価値観は、侵略者にとって異物だ。
ここら辺の断絶を、暴力を交錯させながら対話し着地点を探すのか。異質なる者の宿命は、簡単に乗り越えられないのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
やっぱ”敵”の書き方は今後大事になりそうだなぁ、と思う。ダルイゼンくんが今回グレースに覚えた興味が、その取っ掛かりになるかなぁ。
かくして謎の戦士は日常を守り、BANDAI様へマネーを集める新商品も顔を出した。お前らバンバン買うんだぞ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
娘が掴み取った友情を、素直に喜び礼を尽くせる母。遠く離れつつも、為すべき使命を果たしたことに喜ぶ母。あと心配してくれる農家のおじさん。
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『生きてるって感じ』は、他人を思いやる気持ちと努力から生まれんだなぁ…っていうエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
いちご農家のオジサンが、手塩にかけたいちごを『うちの子』言ってるのが印象的。
形は違えど、己が育んだものへの思いは同じ。
テアティーヌ様(地縛霊)も、草葉の陰でラテ様を…ううっ!
人間が当たり前に求め、しかし生み出すには手間がかかる仁愛と生命。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
親子の光にクローズアップすることで、それを共有しないビョーゲンズの異質性がクローズアップされる話でも有りました。
現状『絶滅戦争待ったなし!』って感じだけど、どー運ぶんかな。楽しみ。
序盤戦の勢いを緩め、緩やかな進行へシフトチェンジ。そこからど真ん中、善良なメッセージを出してくる回となりました。こういう真っ直ぐ勝負な回、俺やっぱ好きだな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
さて次回はヒープリ特有のリアリティレベルが、報道の牙となって襲う!
まぁテロルだからね…不安だわなみんな。どう書くか楽しみ