ドロヘドロ を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
誓いのブルーナイトが、鮮血に染まる。
遠い過去から這い出してきた暴虐に、打ち倒される心と能井。
その絆を知らぬまま、全力で叩き潰す”レストラン丹波”の面々。
そして奇妙な縁の絡まりが、”ホール”に残ったニカイドウを刺す。煙ボスは、ラーメン屋でもコメディアンでもない。
そんな感じのブルーナイト終結&煙ボス本格始動なエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
ノンキな笑いと狂暴な暴力が、一切矛盾なく同居しているのがこのお話の特色。
心と能井のロマンティックな過去、絡まり合うカイマンと栗鼠の運命、やっぱり凶悪だった”レストラン丹波”の面々。
そして魔法マフィアのドンとして、奇っ怪で容赦のない顔を見せてくるラーメン屋…じゃなくて演歌歌手…じゃなくて煙ボス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
血みどろゴアゴアの中に、ほっこり心が休まる人の絆がある。
油断してたら、狂暴な牙が突き刺さる。
どっちも起こりうるのが、魔法世界の面白さだ。
物語は栗鼠とカイマン、二人の記憶喪失者がブルーナイトですれ違うところから開始する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
栗鼠は顔を隠し、カイマンは煙ファミリーを偽装するのをやめる。運命で結ばれた二人は接近し…お互いに気づかない。
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記憶喪失者や過去隠蔽者がとても多いこのお話、混沌の中で知らず絡み合う因縁を俯瞰で見るのが、なかなか楽しかったりする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
ニアミス、勘違い、偶然。
理路整然とした意図はどこにもなく、しかし全てが無秩序に転がるというわけでない。カオスの中に、静かに前進する運命がある…気がする。
そんな秩序と混沌のダンスが、縁を繋いだり暴力的に千切ったりするのも、このお話の面白さだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
パートナーが襲撃された跡地で、心先輩は呆然と佇む。
そしてブルーナイトに生まれた因縁が、墓場から這い出してきて自分たちを襲う。
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シャンデリア視点の美麗なる暴力が、ため息が出るほど良い演出である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
世界のどす汚れた部分にクローズアップするかと思えば、ハッとするほど鮮明な一瞬を気持ちよく見せてもくれる。
尾州を切り取る画角が多彩なのも、このアニメを見ていて嬉しいポイントだ。多彩を描いてこそのカオス、か。
部下のピンチボス知らずで、煙ファミリーは仲良く長椅子を共有しながら、心と能井のロマンスを語る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
ゴミ溜めのど真ん中での、血みどろの出会い。
ツギハギに堕ちたものを繋げ、癒やしてくれる特別とは、ぶん殴って縁が出来る。
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第6話で語られた、心先輩の起源。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
幸福な生活、家族の命をバラバラにされ、腐りかけたツギハギの腕。
それを能井が魔法で癒やすのは、ただ肉体を組成させたわけではない。
荒廃した心先輩の魂も、その時繋ぎ合わせたのだろう。
だから、その恩は命がけで返す。
食い逃げを見咎められ、能井と出会うことで心先輩第二の人生は動き出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
もう一度あいつに会うために、煙一家の掃除屋になる。
心先輩と出会うことで、悪魔を目指した少女の運命も、また変わっていく。悪魔コウモリのお世話が、妙に可愛い…。
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フルヘルムと頭陀袋。幼い顔を隠す仮面を壁に置いて、素顔で食べる花煙ラーメン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
二人は友達でも恋仲でもない、名状しがたい混沌の関係を、微笑みながら全部飲み干す。
ツギハギの心と体が、暗黒街の掃除屋としてデカく成っていく道に、いつでもお前がいる。
正式に心臓のマスクを授けられ、すっかり首も太くなった心先輩。悪魔を目指す修行も最終段階に入り…しかし幼く透明な二人の関係は、ずっと変わらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
死地を乗り越え、パートナーになった後も。
悪魔になる道を、微笑んで諦めた後も。
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『煙ハウスの巨大彫像といい、ボスはナルシスト気質あるな…』などと思いつつ、ロマンスは幼い思い出のままでは終わらない。何しろドロヘドロだからな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
ヤバい奴らの襲撃、暴力的な契約を、二人は即席コンビで見事にぶっ飛ばす。し、身長差…
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『どう考えても死んでるだろ!』というツッコミは、この作品では通用しない。”死”程度では終わりはしないモノが、ズルズルと這いずり回るから色々厄介なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
蘇生が当たり前な世界でも、死は強烈なトラウマを残し運命を変える。それは敵でも味方でも変わりがない。
記憶を失ったり、未来を変えたり。
心先輩は体を張って能井の命を守り、能井は未来を捨てて心先輩を繋ぐ。はー…ロマンティックだよぉ…鳥太じゃなくても身悶えするね!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
モツはみ出した断面を、能井の後頭部で隠してバイオレンスを魅せる。規制と裏腹の、上品な暴力描写が好き。
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何しろ親父がぶっ殺された時に、血の涙と一緒に心先輩は一回死んでる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
腐り果てた腕を蘇らせ、生きる意味を暮れた相手のために死ねるなら、いい笑顔も浮かぶ。
そして能井も、男の命がけを見落としはしない。悪魔になる未来より、大事なものがあるのだ。自分の魔法は、それを掴める。
クソみてぇなドブゲロ世界であるが、人間の情ってのは活きている。敵と定めたやつをぶっ殺すのと、命を大事にするのは両立できてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
これまで心先輩(や、彼が住まう作品世界)を描く中で強調されたルールが、鮮烈なエピソードによってしっかり支えられる感じがあるね、今回の過去語り。
かくして悪魔になりそこなった少女は、掃除屋の後輩になった。煙ボスは紫煙を天にくゆらせ、運命の変転を見守る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
なんだかんだ、煙ボスの”自称”パートナーがファミリーとして、しっかり馴染んでるの好きだなぁ…。
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そして綺麗な過去は、キレイなまま墓穴に入っていてはくれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
『なんで死んでねぇんだよ!』とツッコみたくなる大暴れで、薬と爆は執念深く契約を狙う。
ボスも気づいてねぇし悪党大勝利! と思ったら、思わぬ出会いで大惨事だ。
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この魔法世界で『人にやさしく』なんてのは夢物語だ。カイマンだって、バスバス人殺しして、その因縁で厄介なことになっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
しかし誰かを特別に思う気持ちがないと、ぶら下げた死体で他人の頭をぶつけて、因縁が絡まる事になる。二度目の死に、蘇生はない。
カイマンは煙ファミリーの偽装を剥ぎ取ることで、丹波に見つかってベコベコに殴られ、『身内に手を出すな!』と守られることになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
凄く倫理が荒廃した世界を舞台にしてるんだが、”最後の一線”みたいのを持ってる連中が生き残り、捨てた外道は死んでいく。いや、人格者も死ぬけどね…。
丹波一家との共闘は、カイマンにとって結構大きな転換点だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
無条件にぶっ殺すだけの存在だった魔法使いは、魔法世界に腰を下ろすことで、共に戦う仲間にもなってしまった。
ニカイドウが魔法使いであることを考えると、それは急に生えた因縁ではないのかもしれない。
パイ屋が凶悪な暴力を備え、殴るの血みどろミートパイに変えるの、やりたい放題し放題。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
カイマンのチンピラ・スタイル・ドスファイトは、知らず能井と心を助けることになる。この因縁が、未来でどう繋がるか。
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栗鼠もまた、煙の補充に来た倉庫で能井を開放し、復活の手助けをする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
”そんなつもり”があろうがなかろうが、奇縁は出会いを生み、衝突と恩讐を積み上げていく。
能井ちゃん…半裸見ても、”エロい”より先に”かっけぇ”が脳裏に浮かぶ女…。
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心と能井が、潰され引き裂かれるピンチ。それを狙わず救ってしまった二人の記憶喪失者は、お互いに気づかずすれ違っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
監督が新海誠なら、エモいRADWIMPSの曲に合わせて振り返るところなんだがなぁ…。
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仮面は本来の仕事を果たし、栗鼠はカイマンの視界には入らない。心と能井がラーメン屋で外していたものを、二人はまだ交流させる時期ではないのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
アニメの範囲で、その因縁が交わり、白紙の記憶が蘇る瞬間は来るのか? ここのすれ違いをどう活かすか、今後が楽しみにもなる。
一足早く復活した能井に引っ張られる形で、藤田はパートナーへの未練を一旦置いて、心先輩探索の旅に出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
既に薬と爆は倒され…ていうか恵比寿がガツガツ食ってるパイに変わっているが、一家はそれを知らない。エグいカニバリズム描写だな…
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過去でも現在でも、心先輩は地面に倒れ伏し、能井に抱き上げられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
しかしそれは性別が転倒した脆弱なヒロインの仕事ではなく、心を繋いだ相手を体を投げ出し守った結果だ。
そうして受けた傷は、能井の魔法が治すことが出来る。そのつながりが、ツギハギの青年を生かしているのだ。
生き死にの境界線とか、暴力と倫理の混ざった混沌とか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
色んな固定観念を餃子のようにごたまぜにするこの作品は、性別に付随する観念もまた、気にせずミンチにし、再構築する。
可憐な悪魔少女が、まつ毛バチバチの長身ビーナスになっても良い。
必殺の殺し屋が、お姫様のように抱かれても良い。
クソみてぇに全てが入り混じった世界だからこそ、固定観念のハチをぶっ壊し、『これが良いんだ!』と信じる作者のセンスと情熱が伝わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
心と能井の描き方を見ていると、そういう作品の強さを感じることが出来る。”強ぇ”な…ドロヘドロ!!
そして新たな信頼とロマンスが、ブルーナイトに生まれる…のか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
藤田が仮面を外して流した涙は、一番身近にいた恵比寿が受け止めることになる。ドクロを外した奥にあるのは、可憐な純情。かー↓わー↑いー↑いー↑(思わず漏れる絶叫)
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恵比寿もトカゲ男にいきなりぶっ殺されるわ、脳みそ壊れて蘇るわ、色々忙しい少女だ。この子も”過去のない存在”なんだな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
しかし狂ってようがゾンビだろうが、ドタバタと転がる日常をともにすることは、”なにか”を生み出す。ブルーナイトの契約は、泡沫のような想いを確かなものにしてくれる。
…と同時に、超暴力的な強制力も、忘れず顔を出すのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
様々なパートナーの思いが焼き付いた、青い夜。それを主催する煙ボスは、道化の仮面を脱ぎ捨て、おぞましいキノコの胞子を発芽させる。
そう、彼は優秀な魔術師でマフィアなのだ。
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色とりどりのキノコが、人間の表情を隠す。これこそが、煙ボスの唯一本当の顔…ってわけじゃないだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
気のいい一家の長でもあり、ナルシストな歌手でもあり、凶悪な魔法犯罪者でもある。
色んな顔、色んな過去がごちゃまぜに同居できてしまうのが、この作品の面白さだ。しっかしキモいな茸顔…。
突如現れたキノコ怪人に、腰抜かしてニカイドウを助けに行けない所が、13が”パートナー”たり得ない理由である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
心先輩は迷わず、爆発に身を晒して能井を守ったぞ!!(作中最強の情念存在を、引き合いに出すマン)
この窮地にカイマンがいないのも、ニカイドウを巻き込まないため離れたから。
情は複雑な軌跡を描き、運命は奇妙な渦を巻く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
執拗にニカイドウを狙う煙ボスの魔手は、果たしてどんな未来を連れてくるのか。
それはさておき、ヒロピンなニカイドウの顔が非常に可愛い。時々すっげぇ萌え力叩き出すよな、ドロヘドロ…。
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そんな感じの、ブルーナイト始末と新たな激動であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
色んな人の因縁が、それと気づくことなくぶつかり、絡み合い、解けて混ざり合う。
群像劇としての爽やかな面白さが、スピーディな展開にしっかり噛み合って、非常に面白かったです。
運命に翻弄される者たちの悲喜劇なんだな、この話。
そしてタフな魔法使い達は、ただ流されるばかりじゃない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
心先輩と能井の出会いを描いた筆は、力強くロマンティックで非常に良かった。
マジでクソみてぇな世界なのに、湿り気のあるキレイな情念を刻むのが巧いんだよなぁ。
このギャップにやられちまう…俺もアンタも!!
さておき、ブルーナイトの狂騒を尻目に、キッチリニカイドウにたどり着いた煙ボス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
カイマン不在の大ピンチが、物語をどこに転がしていくのか。
なかなかワクワクする引きで、次回がとても楽しみです。
…そろそろ終わっちまうのかぁ…寂しいなぁ。二期切望ッ!!!