乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
遂に開かれた、魔法学園の扉。
待ち受ける破滅フラグを回避するべく、カタリナは思い込みと粗忽を全開に、元気に暴れまわる。
そんな彼女に”死”をもたらす、本来の主人公。
マリア・キャンベルとの出会いは、花と笑顔に満ちて。
そんな感じの学園編開始ッ！ はめふら第四話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
破滅フラグ回避最大の障害とも言える主人公も、真心と無垢の二刀流によって”秒”でぶっ倒し、まーたズブズブのズブに浸らせたチート主人公。
問題を引っ張らず、ソッコーで攻略するテンポの良さと、それに当人だけが気づいてない純朴の同居。
勘違いラブコメとしての面白さもガンガン積み上げて、非常に良い感じの話運びである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
作画のクオリティも非常に高く維持されていて、なおかつ使い方が良い。
元気よく暴れまわる主人公の強さを活かして、アクティブに感情と場面が動く躍動感。”正解”を掴んでるのに、全く自覚がないおかしみ。
子供時代とまーったく変わらないカタリナ様の純粋さと、だんだん大人になってく周囲とのギャップ。それ故に強調される清廉な人格。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
自分が作ってるものの何処が強くて、何処を見せるべきか。勘所をガッシリ握り込んだ軽妙な語り口が、非常に心地よい。おもしれーなこのアニメ。
カタリナは客観と主観が結構複雑に入り混じっていて、なおかつその混濁をナチュラルに受け流している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
ゲームの中の”カタリナ”と、ゲーム世界で実際に生きる”私”は重なり合いつつも一体化せず、破滅フラグを乗り越えるゲーム知識には、ところどころ穴がある。
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脳内会議で表示される、ゲームの記憶。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
それを複数の”私”でコミカルに攻略しつつ、カタリナは頬を撫でる爽やかな風に身を任せている。
『何処か他人事のゲーム感覚で、離人したまま冷たく攻略するもの』という認識を世界に持ちつつ、圧倒的な実感と行動力を込めて、他ならぬ”私”として世界を駆ける。
その結果、幼年期で既にゲームの脚本は書き換わっていて、周囲の人達のキャラクターは変化しているのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
カタリナはそんな自分の影響力に気づかない。そこにこそ、彼女の特権性と魅力がある。
自分と”カタリナ”の間にあるギャップを、特に悩まず乗りこなすバカさ（あるいは賢さ）も。
ゲーム的なメタ認知を、奇妙な転生に巻き込まれた自分に適応しすぎず、適度に知識も引っ張ってくる…んだが、それは必ず実際に行動した”後”である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
『そういえば、ゲームではこうだった！』と、口をハニャフニャに歪めて叫ぶ彼女には、目の前に在る世界を遠くに置く冷たさは一切ない。
とにかく一生懸命に、カタリナである私として（そういう認識すらかなぐり捨てた）生き抜く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
やりたいことをやって、言うべきことを告げて、愛するべきを愛する。
そういう善き衝動主義が、彼女の破滅フラグを変えていく…というか、既に変えた物語を、僕らは楽しんでいる。
”無自覚”というのはカタリナの特長であり美質であり、トラブルの種でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
すーっかり男も女もたらし込んで、牽制の火花飛び交うヤバ空間と化している自分の周りを、カタリナ様は一切気にしない。
相変わらずのまんまるお口お菓子鬼食いである。かわいい。
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ゲームに規定された『あるべき未来』は常に『そういえば！』で思い出すものであって、基本彼女は与えられた（巻き込まれた）”今”を三昧に生きている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
お菓子に土いじりにキノヴォリ。子供時代と同じモノに夢中だ。
伸びた背丈も豊かになった身体も、婚約者と義弟から投げつけられる熱視線も気にしない
その危うさと幼さにヤキモキしつつ、変わらない彼女の美質を愉しむ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
『オメーが脳内で再生してる恋愛劇の主役、オメー自身だから！』と突っ込みたくなるが、そこにいっさい自覚がないイノセントこそ、色んな人を惹きつけるのだ。
愛されるのに納得がいく、無私の描写が上手い。
まぁそれにぶん回されるキースくんは、なかなか災難だけどね。もー一生、姉以外に恋できない身体だよ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
成長後のデザインが幼さと美しさを見事に同居させていて、成熟した恋の対象になるのも納得な顔立ちしてるのが、なかなか上手いよね。
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カタリナ様は自分の魅力に色んな意味で無自覚で、率直に相手のほしい言葉を投げかける素直さも、結構整った顔立ちも、彼女にとっては自然で当たり前なものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
だから使い所を制御できないのだが、徹底的にクリティカルに急所を撃ち抜く。この無自覚クリティカルっぷりは、確かにチート主人公っぽい。
んだが、『無垢な善人が環境を変え、出会いに恵まれるのは当たり前じゃん。そうあって欲しいじゃん』という読者の期待もあり、あんまズルって感じはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
カタリナ様はカタリナ様そのものとして、善良でアホで無自覚で人たらしだ。
的確な率直さが魅力なのは、主人公だけでなく作品全体も同じ、と。
ここまで意識して『乙女ゲームの主人公』として、顔と名前を描写されてこなかったマリア。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
後半は破滅フラグ回避の最重点攻略目標たる彼女を軸に、話が転がっていく。運命的なすれ違いの演出が、ロマンティックでいい。
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カタリナは”敵”であるはずのマリアの性格、顔、能力を徹底的に褒め称え、好意的に受け取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
憎しみのレンズで目を曇らせ、世界を歪んで認識することが生来出来ない女なのだ。
ゲームに規定された”悪役”というキャラクターを、魂レベルで放棄しているとも言える。
素敵なものを素敵と、好きなものを好きと躊躇いなく言える彼女の美質が、色んな人を救い、変えてきた描写はここまでも多い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
みなカタリナに出会い、触れ合うことで自分を変えるきっかけを掴んだ。変化の触媒としても、カタリナの素直さは優秀だ。
散々悩んで土いじり。学園まで付いてきたメイドさんも思わずため息だが、そこには確かに愛おしさが宿る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
みんな飾らないカタリナ様が好きで、彼女と出会うことで変わったのだ。
アランも数字を気にせず、どっしり自分を構える余裕がある。
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マリアが主人公として”矯正”の特権を与えられる、顔面百点人格零点のイケメンパラダイス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
それは開始時点で、転生者の人格チートによって既に変貌し、変えるべきフラグが軒並み突破されている。
でも、書き換えのヤダ味はない。カタリナがバカなり、必死に生きた結果だからだ
カタリナが楽しみにするから、演奏会をやる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
アラン王子の心のなかにも、カタリナは特別な人としてすっかり定着して、なおかつそこに自覚がない。
ここ甘酸っぱいよなぁ…他の連中が脳髄のエロス野を早めに発達させたから、己の恋心に無自覚なアランの爽やかさが、喉に優しい。
本来カタリナが立ち入るはずのない、主役たちの楽園”生徒会室”。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
そこに定住してる時点で、フラグは踏み潰し物語は変化しているのだが、そんな事よりカタリナ様は、可愛い女の子に夢中である。
恋になろうがならなかろうが、可愛く素敵なものが好き。素直な女だ
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カタリナはお菓子と可愛い女の子が好きだから、マリアが大事にしてるお菓子を褒め称え、心からの笑顔で求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
設定資料集を先回りして読んで、パラメーターとして選択肢を選んでいるわけではない。
ただただ心から、美味しいものが食べたいのである。バカだ。そして正しい。旨いもんは旨いからな…。
その率直さが、早見沙織声の清楚主人公にもズブズブ刺さり、あっという間に攻略の土台ができる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
妬まない、構えない、迷わない。
ピンクの花を背負う幼さは、その美質を保ったまま成長したカタリナに付き従い、彼女に運命を連れてくる。
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瞳に星を宿す率直と、薄汚い妬みに体を張る颯爽。このギャップで、早見声のポワポワ女はイチコロってわけよ！
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
ほんと亜音速の攻略で、無自覚主人公はつえーな。
”悪役令嬢”としての凶相も仕事するのは面白いね。押し付けられたハンディを、武器に変えろ！
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地に落ちたケーキを飲み込んだのは、それが美味しそうだったから。自分のために作ってくれたマリアの心を、無下にしたくなかったから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
ジオルドの見せ場を奪うクリティカルな選択を、イヤな計算一切ヌキでナチュラルにやれてしまうところが、カタリナの強さである。ゼロ距離接触も無意識だッ！！
あなたのことが好き。あなたはとても大切で特別な存在で、手を繋いでみたくなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
そういう好意を照れずに、素直に表に出せる才覚。花の微笑みに、無防備に瞳にハートを宿すデレっぷり。
そらーモテるわな…。ジオルドの警戒範囲に、”女”も含まれるのこええ。
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『女二人が濃厚接触してたら即座にレズとか、脳髄をDOLCEに蝕まれた悪い百合厨じゃねーんだぞ！』って感じではあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
まぁメアリとか、一般的友情の範囲を大幅に越境したヤバ接触を、早い段階から試みていそうな感じはあるよね…（偏見）
ジオルドが果たすべきだった”王子様”の仕事を、自分が略奪した事をカタリナは、やっぱり”後”で思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
攻略だとかフラグだとかは、誰かが虐げられているのを見たら頭からぶっ飛んじゃう。身体が勝手に動いて、正解を掴む。
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そんな超行動主義と、転生者特有のメタ認知がむっちゃズレたまま自然と同居してることが、少女の未来を切り開いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月25日
クソダサ野良着と飛び切りの笑顔で武装し、新しい女をコロっと転がした”悪役令嬢”の快進撃は、何処へ進んでいくか。
次回も楽しみですね。
