※訂正
万浬の表記が途中まで”万里”になっています。航海が重要なモチーフである本作、ちゃんと”浬(かいり)”の方なのよね……。
アルゴナビス from BanG Dream! 第三話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
天才肌のキーボード、桔梗凛生をメンバーに加え、バンド結成に意気上がる函館の男たち。
最後のピースを求める彼らにやってきたのは、金儲け主義の荒削りなドラマー。
全てが噛み合わない相手に、何かを感じて踏み込む蓮。その一歩の、先にあるのは…。
そんな感じの、五人揃ってバンド結成! 熱血漢だらけの函館バンドストーリー第三話!! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
万理はこっちの期待通り、銭ゲバの奥に燃え盛る情熱を隠したドラムバカであった。
『音楽のことしか考えられねぇ、バカばっかり集まって欲しい』
そういう願いが叶うのはありがたい。
パット見ぼんやり控えめ系な蓮だが、第2話に引き続き主人公力は高かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
スイッチが入ると、凄まじい速度と踏み込みで相手の事情に乗り上げるトンパチ野郎。
その勢いが作品全体にスピードとパワーを与えて、青春バンドストーリーが加速しているのは素晴らしい。
想い溢れる真っ向勝負…やっぱ良い。
新しい運命が動き出す前に、凛生が加入した”バンド”の状況をガリゴリスケッチする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
他メンにはソフトな人当たりを見せる航海が、凛生にはツンツンぶつかるのが本当に面白くて美味しい。
『人格の多面性、それが生み出す面白さ』を大事にしてる印象。
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/cCcUOrN8s6
やっぱり繋がりを表すフェティッシュとして”コーヒー”が大事にされてる印象だけども、道場破りドラマーをどう評価するかは、席の右と左でキレイに別れてる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
面白ければ何でもよし、情熱最優先な結人はまぁノルとして、凛生がポジティブな反応なのは意外であり、納得もした。
野球に情熱を注ぎ込み、勝った負けたに青春をかけた経験がある凛生は、和よりも実力を見る眼が育っているのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
物事の何が優れていて、何がダメなのか判断する感覚も、常人より鋭い。
『荒削りだが、面白い』
専門外のドラムを、サラッとそう評価できる客観性、冷静さ。
凛生のクレバーさは情熱人間しかいねぇバンドに、新しいビジョンを加えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
共有する”音楽”に本気なら、噛み合わない凸凹は個性となり、バンドをより面白い場所へと導く推進力にもなる。
万理との出会いが何を生むか、アバンの段階で別角度からひっそり照らせているのは凄く良い。
こういうクレバーな関係性のスケッチと、凄い濃厚な男男イチャイチャが同居して進むのが、非常に面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
とにかくポジティブに褒めまくる結人と、煽りつつ期待をにじませる凛生、それぞれ航海(と、彼の作る詩)のことメッチャ好きなのが、”バンド”って感じでいい。
そんな仲良し集団に、突如舞い降りた銭ゲバ人間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
”バンド”が共有する空間に馴染みきれない異物は、コーヒーではなく水を飲む。
お軽い態度も、音楽それ自体に三昧しないスタンスも、船に乗るには相応しくない。
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/nz9U33SGHJ
そんな感じで、運命のドラマーとのファースト・コンタクトは上手く噛み合わない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
”音”で繋がるはずなのに”音”を聞かない傲慢を、この段階で蓮がちょっと気にかけ、万理に興味を持つ描写があるのは面白い。
内気に見えて、相手が隠して見せないものに踏み込み、引き寄せる強さがある。
分厚い雲から導きの星を見つける航海士のように、パッと見の印象に流されず、相手の芯にあるものに迫る力。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
それが蓮を主人公にし、この物語の推進力にもなってる気がする。
本当のことを見つけ、たどり着きたいなら、思い込みに縛られ足踏みするより、思い切って相手の懐に踏み込んだほうが良い。
それはカラオケルームの扉を開け、自分を求めてくれた仲間から、蓮自身が受け取った経験知でもあるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
一人で歌うしかないと想いこんでいた自分を、音楽の海に漕ぎ出すクルーと認め、新たな喜びに連れ出してくれた。
その体験が深く突き刺さっているから、蓮は前のめりに厄介野郎に踏み込む。
”無し”になった銭ゲバドラマー加入は、もう一つの可能性…スーパードラマーSBと繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
LIVE実況SNSを追跡して、SBを特定する流れがなかなかナウい。バンドリでもそうだったけど、テクノロジー描写のブラッシュアップに熱心よね…。
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/laAVpwWfO7
この段階では、蓮は扉を開け、生のドラムプレイを聴く段階に至らない。それはまだ少し先の話だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
実際のプレイングがどうなのか。何故、音楽に銭を求めるのか。
そこら辺事情を扉の向こう、勝手に推測してる段階でも、蓮はとても強い瞳で、生の音を聞こうとする。
実際自分の耳で聞いてみなければ、判らない。体験してみなければ、判断できない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
そういう超現場主義の信念が蓮にはあると思うのだが、それは第1話、笑ってる自分に気づき激エモ路面電車と並走して飛び込んだ、三人のセッションが生み出したものなのだろう。
それは、人生を変えるほどライブな体験。
蓮はあのライブで『一人で歌うしかない自分』をぶっ壊されて、より善く音楽に、世界に向き合えるようになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
自分のことすら判っていなかった存在も、他人に、世界に、音楽に思い切って踏み込むことで、新しい真実を掴める。
そんな体験が、彼をスイッチ入ったら止まらねぇ、火の玉野郎にしてる。
蓮が控えめに仲間の言葉を聞きつつ、『本当にそうなのかな…?』と感じた疑問。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
それを身体で理解するべく、”ドラム”という万理の領域に実際踏み込み、『自分には出来ない』と納得する流れが、僕は凄い好き。
それは実際やってみなければ判らないことだった
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/Fom8Q6n0lP
ドラムが叩けるようになるまで、どれだけの情熱と汗を注ぎ込むのか。その音に、どれだけの本気がこもっているのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
外野席から勝手に判断するのではなく、まず相手の領分に踏み込む。体験して、近寄る。
そのスタンスは、第2話で”バッティングセンター”という凛生の聖域に踏み込んだ時と同じだ。
蓮はとにかく、偏見なく他人に、音楽に、世界に踏み込み、真実をもぎ取って帰ってくるキャラクターなのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
あるいは、そういう自分を第一話、バンドと出会うことで目覚めさせた。
そういう変化が、新たな出会いと変化をまた連れてくる。ドラマティックなシーンでは、唸るぜ爆裂感情光(エモびかり)!
家の事情。尖ってる自分に秘めた、優しさと決意。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
銭を稼ぐメディアとして選び取った、ドラムへの情熱。
万理が軽薄な態度の奥に隠しているものへ、蓮は踏み込み思いを投げかける。
このねー…軽薄野郎が必死に保ってるプライドへ、靴を脱いで近寄る姿が良い
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/ffMLxw2aWg
人当たりが悪いツンツン野郎でも、というかだからこそ、守りたい意地、大事にしたい思いってのはあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
それを外側から勝手にジャッジするのではなく、相手を尊重し思いを尽くして、内側から共有しようとする。
その表れは別々でも、お互い大切なものがあって、それを守り表現するために音楽を選んだ
大事なのはその”根っこ”であって、性格や目的は違っていていい。むしろ違うからこそ、もっと善くなれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
そういう価値観に開かれつつ、自分の信念を押し付けるのではなくそっと差し出すその仕草が、鮮烈で清廉で、とても良い。
ポケットを漁って差し出したのは、ただのマネーじゃない。
万理もそれが判るからこそ、あれだけ欲しがってた”金”を受け取らず、笑顔を返したのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
ここで諦めようとする万浬の手を取って、グイグイと”バンド”に引っ張ってく蓮の強引さも良い。
銭ゲバ気取りのツンツン野郎を、熱血舞台に引っ張り上げる。それが主役の仕事だッ!!
ヘラヘラと諦めようとする、あるいは万浬の想いをまだ外側から見てる仲間へ、蓮は思い切り前のめりな言葉を投げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
扉の向こうへ、僕は踏み込んだ。そして判った。
僕にドラムは叩けない。唄しかない。その唯一の武器にかける想いは、みんな同じだ。
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/UUCgATcDf2
なら僕たちは”バンド”になって、同じ船で漕ぎ出したほうが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
自分が担当できないパートへのリスペクトを、実際ドラムを叩いて思い知る。その体験が生み出す言葉は、万浬を揺るがせつつも、まだ動かせない。
ここで最後の一擲を投げ込むのが、マスターなのも良い。
ドラム道場破りとして、”勝負”を吹っかけ勝ち続けてきた万浬。彼を最後に動かすのが、マスターからの挑発なのは、自業自得というか…運命が彼に追いついた感じがして凄く良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
マスターの思惑を一番最初に見取って、芝居に乗っかるのがクレバーな凛生ってのも、キャラが生きた運び。
音楽のアニメなので、叩けば即理解っちまう展開は、やっぱり最高にいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
ライブを共有し同じ場所に立てば、後は音が教えてくれる。そんなセンスに必要な情熱と真摯さは、全員が持ってるのだ。
蓮が伸ばした暑苦しい手を、万浬は取らない。
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/dB2TFOR69W
でも、もう通じ合っている。凸凹かみ合わない個性を残したまま、俺達はバンドになるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
マスターの下手くそで優しい芝居を、ちゃんと理解し労ってあげる凛生のクールさ含め、非常に良い展開だった。
結人が己の偏見を、即座に素直に謝るところとかも、濁りのない描写で良い。”謝れる男たち”よねぇ…
かくしてプライドの鎧を外し、万浬は自分のホームへ、音楽が生み出される場所へと仲間を誘う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
HAKODATEロケーションを生かした満天の星が、アルゴナビスの航海を祝福する。
俺の家、オヤジのドラム。銭を稼いで、守りたい大切なもの。
©ARGONAVIS project.©BanG Dream! Project pic.twitter.com/I4mIlGwttv
そういうものを預けられる仲間と、プライドの高いひねくれ青年が出会えたこと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
それは凄く良いことだなぁと、しみじみ思った。
今回銭ゲバ野郎が悪辣ぶっても守りたいものの描写が上手かったので、そこへ踏み込むことを許す信頼構築が、スット染みるんだよなぁ…ツンデレが上手い。
音楽はガレージを満天の星空に変え、若きアルゴノーツは巨大な海へと漕ぎ出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
武器は楽器と絆だけ、目指すは遙かなる未踏の大地(テラ・インコグニタ)。
まぁアルゴ座はトレミー星座にしかなくて、現行だとデカすぎて四分割なんですけどね…それもスケールデカくて良しッ!
そんな感じの、バンド結成第三話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
蓮の主人公としてのキャラクターが、万浬と向き合う中でよく見えたのがグッドでした。
外から勝手に判断するのではなく、ライブに飛び込んで真実を持ち帰る。そしてそれを、バンドに伝え変化を促す。
内気な外装と合わせて、この造形俺すごく好きだな…。
万浬も銭ゲバ軽薄野郎の仮面に、情と熱を秘めた第五の熱血漢で凄く良かったです。優しさとプライドが同居する軽薄野郎、マジで好き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
シンバル割るほどのパワードラマーをクルーに加え、アルゴナビスは本格出航。
その先に待つ波風は、男たちを何処につれていくのか。次回も楽しみです。
万浬も銭ゲバ軽薄野郎の仮面に、情と熱を秘めた第五の熱血漢で凄く良かったです。優しさとプライドが同居する軽薄野郎、マジで好き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月1日
シンバル割るほどのパワードラマーをクルーに加え、アルゴナビスは本格出航。
その先に待つ波風は、男たちを何処につれていくのか。次回も楽しみです。