新サクラ大戦を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
麗人剣士、村雨白秋に誘われ、孤児院へと赴いたさくらとクラーラ。朗らかな交流が、自然笑顔を生む。
そんな平穏を叩き割り、現れる怪人黒マント。
黒鉄の正体をあらわに暴れ狂う人形が、クラーラの決意と記憶を呼び覚ます。
それでも、ここが私の居場所だから。
そんな感じの、話がグイッと動く真ん中折返し。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
今まで謎の奇っ怪超人だった白秋師匠にライトが当たり、清廉で情のある人格がよく見えるエピソードとなった。
もう一人の変人、カミンスキー団長もちょっとずつ地金が見えてきた…けど、相変わらずカメラに映ると変なことしてるなアイツ。キライじゃない
ここまで結構マッタリ積み上げてきた、クラーラ新たな”家”としての華撃団の描写。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
それが少女に何を生み出し、どう支えているかが激しいアクションのなかで見える回でもあったと思います。
やっぱクラーラとさくら、華撃団が相思ってる様子が、素直に気持ちいいアニメだ。ヒロインと主役が強い。
お話は白秋師匠、朝焼けの襲撃から入る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
肌が人形めいて白く透けてるところが、浮世離れしたキャラクター、沢城みゆきの声と重なって、やっぱいいキャラだな師匠…変人だし。
知らない人が来ると人見知りして、さくら姉ちゃんの”裾”引っ張るクラーラは可愛いねぇ…。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/iVzqbiY5zT
やっぱ僕はこのアニメ、クラーラがさくらを慕い、さくらがクラーラを守ろうとする関係性に足場を置いて見ている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
隊長と交わした約束、華撃団としての使命。
そういうものもあろうが、人として寄る辺ない存在を守ろうとする”誠”が、クラーラの”姉”頑張るさくらからは感じられる。
記憶も居場所も失い帝劇に流れ着いたクラーラも、そんなさくらのぬくもりに手を伸ばし、震える心を預けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
そんな2人が手に手を取って、待ち構える巨大な運命に立ち向かう…だけでなく、なんてことない日常を楽しく共有している姿も良い。
そっかー、お姉ちゃんと出かけるならどこでも楽しいかー
思わずキモ・笑顔になってしまうが、この二人の相互交流が作品に体温を与え、芯ともなっているのはとてもいいと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
異能を持ってようが、記憶がなかろうが、肩寄せあって助け合う。
人情というかフッド感というか、ともかくそういう、人間のベーシックを根っこに据えてるのは、自分的に見やすいね
そんな二人を怪しく見守る、怪人黒マント。そして超空の要塞で踊り狂う、カミンスキー団長。プリマも加えて、莫斯科華撃団の胡散臭さは最高潮だッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
鏡を大胆に使い、裏と表を透けさせながらのパは、莫斯科の異質性を強調しなかなか良かった。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/bWIaB0sKgo
僕クラシック・バレエの身体の使い方が、理屈通り越して好きなので、するりするりとなめらかに踊る団長とレイラは眼福であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
アニメートされたパっていうと、やっぱ”プリンセスチュチュ”思い出すなぁ…あれから約20年、表現メディアはセルルック3Dになったが、美しさには変わりがない。
団長はトンチキながら妙な美しさ、浮世離れした感じが上手く演出できてて、なかなか好きなキャラである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
唐突な踊りもただのネタではなく、さくら達の血に足がついた交流との対比で、フワリと落ち着かない浮遊感を魅せる。
一体その瞳が、何を捉えているか。その片鱗が見える回でもある。
少し気後れして入った孤児院でも、同年代の仲間(そして”姉”)に取り囲まれ、クラーラの日常は華やぐ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
そんな日常を、黒マントの視線を通し窃視する、空の上の”家族”。
『レイラ…アンタ妹のことどう思ってんだい!』と聴きたくもなるが、まぁ事情アリって感じだ。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/tgi7ag856e
記憶も血縁もなくても、地に足つけて”家族”やってるクラーラとさくら、孤児院の子供たち。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
これに対し、フワリと天上人の視線で、泥まみれの絆など知ったことかと華麗な謀略をこねくり回す、莫斯科の面々。
なかなか対比が効いてて、物語全体を上手く象徴化する流れである。
同じく常人離れした雰囲気がある師匠だけど、蔵の中でぐぐっとクラーラに接近し、自分を突き動かす暖かな情を静かに伝えてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
世界に忘れられ、取りこぼされるものを放ってはおけない性分。
それに背中を押されて、仮面つけてずっと守ってるわけよ!
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/VsQXMwdEt1
『今、幸せかい?』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
簡潔ながら芯を射抜く、師匠の問いかけ。クラーラが答えを出す前に、鋼の暴力が世界を揺らす。
記憶も信念もなく、どこに身を預ければいいかわからないクラーラの現状が、だだっ広い蔵を横からきるカメラで切り取られ、なかなか印象的なカットだ。
ここで問うておいたことが、後にクラーラが一つの決心を固める起因になっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
見に宿った異能に怯えつつも、今目の前にある温もり、身を寄せた”家”の誇りが、震える背筋を支える。
クラーラが己を確立し、ヒロイズムを掴むまでの物語としてみても、このお話はなかなか良い。
霊子戦闘機すら凌駕する、黒マントの襲撃。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
それを生身でひょいひょいいなす、師匠の超戦闘力がマジすげぇけども。
白マントとして助けられた時の温もりを、クラーラが魂で覚えていて、その残り香を師匠に感じるやり取りは好き。ただの変人じゃないんだよなぁ…。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/u6kddlA3gB
まさかの三段変身で大暴れする相手を、華撃団は師匠の指揮と確かな連携で追い込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
ゲーム版で一つの事件を乗り越えた(だろう)チームも、超人から見ればまだまだ未熟。
それでも次代に希望を繋ぎ、新たな防人を育てようと手番を回すあたり、教育者としても師匠、レベルが高いやね。
んでその裏っかわ、弱いものが逃げ込むシェルターの中で、クラーラは直哉くんの問いかけを受けて立ち上がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
可憐な舞台に憧れ、あるいは運命を前に震えるだけでなく、弱き者のために手を差し伸べる。
なぜなら、私も華撃団の一員だから。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/ZdUhng2OFL
胸に宿った小さな勇気が、弱きものを戦士に変えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
それはさくら…だけでなく、帝都でクラーラに関わった様々な人が”家族”として人間として、彼女に優しく触れ合った結果だ。
優しくされたから、優しくしたい。強さに守られたから、強くなりたい。
ベタ足のヒロイズム継承…良いじゃない!
つーか直哉くんの人間力が高すぎて、確実にモブじゃね-わけだが。まぁ”白秋”に”直哉”だからな…文豪力は高い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
暗闇の中生まれた幼い決意が、ちゃんと取り残された”妹”を救助してる描写が、小さいながらちゃんとあるのは良い。
クラーラが立ち上がったことで、守れたものがある。それは嘘じゃない。
しかしシェルターから出て運命に立ち向かうことは、魂を震わせる真実と出会うことでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
黒マントの爆発が蘇らせる、氷の記憶。
己は一体、どんな宿命を背負っているのか。クラーラの背中は、災禍の予感に震える。
それを間近に受けとめるのは、血の繋がらぬ”姉”であって…
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/OfCWi1bRuc
テレ・ヴィジョン越しに惨劇を盗み見る、莫斯科の家族ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
震えるクラーラをちゃんとさくらが抱いてやったのが、僕にはとても嬉しかった。そういう人間の基本、マジ大事だから…。
そしてカミンスキー団長は、そういう部分にあんま興味が無いようで…女抱くのも、打算混じりの冷たい抱擁、と。
白秋師匠には計算ずくの、黒鉄の襲撃。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
孤児院の子供を巻き込む前提で立ち回るあたり、結構苛烈な人よね師匠も…。無論、『守り切る』という確信あってのことだろうけども。
同時にクラーラ自身が、今の生活をどう感じているか鮮明にしたかった、てのもあるだろう。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/AsNDCIbnWa
自分の居場所、幸福の在り処。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
襲撃に邪魔された答えを、クラーラは堂々言い切る。
それはただ守られるだけじゃない、戦士の一員として立ち上がったことが与えた確信な気がする。
己の意志で選び取った道は、少女の不確かな足元を支える。そして、時分がどこにいるか、何に支えられているかを教える。
隊長に託された『家族になる』というミッションへ、自分自身の使命として優しく強く励んでいるさくら。それに寄り添う、帝劇の人々。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
その生き様を間近で感じて、クラーラもまた、白紙の記憶、激動の運命に立ち向かえる”己”を、震えながら掴み取っている。
周囲の人々がクラーラに差し出したものが、彼女が踏み出す足場となる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
ありふれたヒロイズムの覚醒がグッと胸を打つのは、ここまでのエピソードでしっかり、”家族”にあるべき当たり前の温もり、静かな優しさと笑顔が書かれていたからだと思う。
前段と勝負どころが、ちゃんと連動してる感じ。
やっぱキャラクターが迷いを振りちぎり、『私は私で、こここにいる!』と吠えるシーンは好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
クラーラが小さな戦士として、華撃団の一員として、そして一人の少女として、借り物の幸福を自分だけのものだと宣言できた今回、非常に良かった。
アイデンティティ確立の瞬間は、いつでも燃えるぜ…。
一方カミンスキーは夜闇の中、孤独に舞う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
瞳に焼き付いたのは炎の惨劇と、それを切り裂く青白い天使。いやー…ろくでもないのに取り憑かれてますねぇ…。
莫斯科華撃団壊滅の瞬間に、美丈夫は一体何を見たのか。
真相はまだ、闇の中である。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/kFIGGx4PX4
バレエの仕草は体重を消し、非人間的なレベルまで軽やかに、しなやかに人体を昇華するアートだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
天使っぽいのに魂惹かれて、ずーっとお空の上をフワフワしてるカミンスキーが”バレエダンサー”なのは、仕草と魂が繋がってる感じで、とても好きだ。
こっちも、ただの変人じゃないか…。
そんな感じで、少女の小さな決意と、だんだん顕になる謎の物語でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
白秋師匠が状況を動かすことで、クラーラが己をはっきりと吠えたのが凄く良かったですね。
やっぱヒロインは守られるだけではなく、自分なりの存在証明を世界に吠えて欲しい。そういうのを、ちゃんとやってくれた。
その決意に至るまで、色々不安な少女の震え、それを受けとめるさくら達の優しさを積んでたのも、今回のカタルシスを強くしてたと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
今後もさくらお姉ちゃん達に支えられつつ、運命の激浪に負けない靭やかさで、どっしり大地に根を下ろして欲しい所です。クラーラ、いいキャラやなぁ…。
そんな”妹”と対比する形で、団長の浮遊する凶気も輪郭が見えてきました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月9日
天に魅入られた男が、帝都で何を企むか。同じく浮世離れした師匠の情も見えたところで、ますます先が楽しくなってきました。なかなか良い感じじゃない…!
乙女の可憐なヒロイズムが、帝都にもたらすのは華か嵐か。次回も楽しみ