イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 20/05/23 銀剣のステラナイツ『老たる霊長類への哀歌』

昨日は久々に、ステラナイツのセッションをしました。サプリメント『霧と桜のマルジナリア』を大胆導入ッ!

シナリオタイトル:老たる霊長類への哀歌 システム:銀剣のステラナイツ GM:コバヤシ

アカメくん:エリル:18歳女性:白のコスモス 霧の都で、経験な妖精教徒として生きてきた少女。残酷な世界の真実を知り、それでも”どこか”へと突破していくために、理不尽な運命への怒りを力に変え、未来に挑む戦士。シースは古き獅子の霊獣、アスラン(PLコバヤシ)
シェンツさん:是空院兼光:20歳男性:淡赤のさくら 自堕落な書生の仮面を被り、帝直下の”桜機関”に所属するエージェント……というのもカヴァーで、本当の所属は誓盟生徒会。かつて世界一つを滅ぼしかけた過去を持ち、その償いのために謀略に身を投じている。シースはかつて敵であり、いまは最大の理解者である青年、狭山小太郎(PLアカメ)
コバヤシ:”JBS”ジョナサン・バイロンシェリー:17歳男性:黒のヒガンバナ 天才詩人にして騎士、美しいものを愛する霧の戦士……であったが、メモリーの魔力に惑い、世界を正しい滅びに導くべく、己を怪物に変える。シースは貧民窟の聖女、メアリ(PLシェンツ)

というわけで、サプリ買って以来ずーっと遊びたかったマルジナリアを、ようやくプレイできました。いやー、面白かった。ステラナイツはいいゲームだ。(感想終了)
ステラナイツは色んな部分で大胆に割り切った作りをしているのですが、基本ルールブックはあえて遊びの幅を削ることでTRPG初心者、ロールプレイ入門者へのハードルを下げて、遊ばれるよう作っているのもその一つ。
マルジナリアはそれを補うように、世界観設定や推奨される遊び方、様々なデータをガッツリ補強するよう、沢山の面白さが詰まっています。自分はこういう分厚さが大好物なので、ずっとコレを使って遊びたくて、ようやく念願叶いました。同卓してくれたシェンツさんとアカメくんには大感謝。
僕はステラナイツ世界観が結構好きで、そこに濃く関わったシナリオを基本遊びたい人です。今回初プレイなのに、こういうセッションに入ってもらったアカメくんには負荷かけたな-、って感じですが、みんなで楽しく世界を共有し、色々悩みつつ遊べたのが良かったと思います。

今回もFEARゲー文法に乗っ取り、ハンドアウトやBOSSとの因縁を補強する形で、ストーリーの骨格をある程度作った上でゲームに臨みました。FEARゲーキッズとして青春を走ったオッサンたちには、フリーハンドは逆にどう動いていいか分からなくなっちゃうんだよね……。
同時にGMキャラクターを導入し、敵サイドのドラマも展開してみるセッションに。ルール通りに演るとシースと必ず心中することになるのですが、ウチのプレイスタイル、僕のTRPG倫理から考えて、実際のプレイのやり取りを反映して結末を決めよう、ということにしました。
シースであるメアリを担当したシェンツさんが、色々世知辛い背景設定をしっかり受け止めつつ真摯なロールを返してくれた結果、ペアの運命は別れることになりました。それはそれで独特の世知辛さがあり、マルジナリアらしい苦い結末が染みました。
確定した理不尽に苛まれるプレイも面白いのですが、そこを固定しちゃうとウチの環境だと負荷がかかりすぎて、プレイがべっきり折れかねない。物語構造をフリーにして、現場で生成されるものを活かしつつ取り回したほうが、僕らにはマッチするかな、という感じになりましたね。

久々にステラナイツやりましたが、やっぱ良いシステムだし凄いシステムで。GMに過剰にかかっていた負担を、どうシステムとPLに分散し、軽く早く楽しく遊べるかを徹底して考え抜いてるなぁ、と思いました。
『ゲームってこういうモノ』という固定観念を一回ぶっ壊した上で、シンプルかつ奥深いゲーム体験が獲得できるよう、徹底的に軽量化されたシステム……なんだけども、食い足りないという感じがない。速度を出すために過剰負荷がかかっている感じもないし、公平性も戦略性もある。いわゆる最近の”うちよそゲー”でも最先発なシステムだと思いますが、その適切なピーキーさは抜きん出てると思います。
これは同卓したPLがTRPGというゲームに抱いているヴィジョンとか、倫理観や価値観とか、趣味嗜好とか色んなものの波長が合うから、ってのは絶対あります。結局そこが合うってのが、TRPGを楽しく遊ぶ上では大事だよなー、って感じ。相手のキャラシートと顔色をよく見て、濃い目のロールプレイを交換するゲームは特に。

そんなわけで、非常に楽しいセッションになりました。ステラナイツはもっと遊びたいな-……一回調整なしの、ルールブックに書いてあるとおりのプレーンなゲームをやっておきたい。そうすることで、システムのヴィジョンとかポテンシャルとかもっと判る気がする。
良いセッションでした。同卓していただいた方、ありがとうございました。