A3! SEASON SPRING & SUMMERを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
合宿を通じて、さらなるレベルアップを果たした夏組。鹿島さんの指導にも熱が入る中、天馬の鋭い言葉が三好に突き刺さる。
『お前の意見を言え!』
それは肥大化した自我ではなく、背負う夏組、役者個人の顔を見た叫び。その真摯な一撃に三好は…。
そんな感じの熱血演劇行進曲、そろそろ終盤戦である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
天馬がストイックさの使い所を見つけたことで、夏組公演がいい感じに進みそうな気配が、モリモリ積み重なる。
同時にライバル劇団とピリピリしたり、三好の芯のなさにメスが入ったり、天馬が”家”と対峙したり、問題も山積。
一個一個カタぁ付けて、千秋楽絶対成功させるぞ! という積み重ねの回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
謙虚さを身に着け、リーダーとして仲間を引っ張る頼もしさを手に入れた天馬に体重預けた所で、彼を主役に一騒動。
感情とドラマの運び方が、なかなか上手い。天馬の”才”が夏組に与える影響を、ちゃんと描けてる強みか。
さてお話は、鹿島さんのビシバシ指導から始まる。容赦のない指導に天馬キレた! となると思いきや、指導を素直に受け入れ、居住まいを正す方向性。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
銭を貰える芝居をするには、甘えのない指摘が大事。鹿島さんのスパルタは、天馬が先取りして団員に与えた試練でもある。
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当たりはキツいけど正しい事を指摘してもらうと、芝居は良くなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
天馬相手にこういう経験を積んでいたことが、夏組が鹿島さんの指導に反発も凹みもせず、素直に聞き入れた理由なのだろう。
そしてそのタフさを、鬼教官は『面白い』と笑う。で、デレ期…ッ!
ド素人が形になったと安心してもらっちゃあ、高みは目指せない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
伝説の初代夏組の仕上がりを見てもらうことで、己の至らなさと完成形のイメージを作ってもらう、いづみちゃんの仕掛けも唸る。
ここでさり気なく、三好の人脈見せてるのは好きだな…。
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古ぼけた映像に閉じ込められた、今は亡き黄金期。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
カンパニーとして寄り集まっても、いつか壊れてしまう儚さに、俺様役者の瞳が潤む。
ここで”永遠”を言葉にできるようになったのは、『天馬変わったなぁ…』としみじみしてしまった。夏組はもう彼にとって、そう思えるような仲間なのだな。
んで、カンパニーを愛するようになったリーダーに、団員も信頼と親愛を寄せている、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
やっぱ最悪の状態から始まって、ボコボコぶつかりながら”私達”になっていくお話は好きだなぁ。
帰属意識と愛情を集団に抱くようになっても、個性が均質に潰されるのではんく、むしろ凸凹だからこそ、てのが良い。
夏組が過去が青白く照らす”今”を見つめ合うのに対し、いづみちゃんは過去の中の現在を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
その泣きぼくろ…や、ヤクザオメーーーーー!!!
つうか泣きぼくろ一つで『ん、もしかして?』と思えるくらい、いづみちゃんヤクザのこと見てるんスね。
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このトッポいボーヤがヤクザの前世だとすると、潰す潰す吠えつつも『でも…ホントは頑張ってほしい…俺はこの場所も演劇も大好きだから!』みたいなオーラ出してたのは、色々納得である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
初代の間近に居た男として、今の没落は黙って見てられんよなぁ! めんどくせ~ヤクザだなお前ッ!
好きですハイ
真ん中ぐらいの話数で先の展開に種まきするのは、春組と同じようで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
三好が呼びつけたカメラマンさんが、露骨に『うっす、秋か冬にまた会おうな!』というオーラ出してた。春組における幸と同じポジションかなぁ…。
そして期待の新星に、唾つけるの忘れないいづみちゃん、と
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ここら辺のネタは今後炸裂するモノとして、後半戦は天馬と三好軸で回っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
自分たちのステージを、より良いものにしたい。そういう制作物へのこだわりが、人間関係に絡むとしぼんでしまう三好のスタイル。
合宿で視野を広げた天馬は、それを見落とさない。
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言葉の表面だけだと、合宿で投げかけた言葉のナイフとだいたい同じなんだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
今回天馬が投げたのは、リーダーとして芝居をより良くしていくために、仲間の意見をすくいあげるための言葉だ。
それは小さな自分を守るために振り回されるのではなく、心を覆った壁を壊すために使われる。
合宿を経て、天馬は他人をよく見るようになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
唯我独尊に自分だけを見ていた序盤に比べると、顔の上げ方、視線の入れ方に格段の違いがある。
ここら辺はキャラの心境の変化、資質の覚醒をしっかり芝居させている所で、”演劇”のアニメらしい所。日常がドラマチックだからこそ、舞台も映えるのだ。
三好の優しさ、相手を否定しない柔軟さが夏組の支えになっていることは、三角との絡みを見ていれば判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
しかし天馬は仲間として、三好に思いを預けて欲しかったのだろう。場を取り繕うのではなく、本当に良いと思えるものを共有し、一緒にたどり着くカンパニーになりたいのだろう。
だから、激情が言葉になって迸る。でもそれは、かつて三好を傷つけたような、相手を見ない一撃ではもうない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
ここら辺の違いがキャラの態度、声優の演技にしっかり宿ってて、良い”演劇”だな、と思った。
正直作画がヘニョるときもあるが、作劇意図はこのように伝わるので、個人的に全く問題ナシなのね
ひと悶着ありつつも、劇団としての日常は続く。客を呼び込み、千秋楽を成功するためのビラ配り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
そこに”圧”かけてくる、謎のライバル劇団。さてはヤクザが可愛げを隠せなくなったので、新しい敵が必要になってきたな…?
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ファンの望むサービスをすることが、すなわち客に”媚びる”ことなのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
ファッションを通じて、揺るがぬ自分を表現している幸の言葉は、なかなか難しい問題に触る。いやまぁ、露骨なガチ恋一本釣りはあんま良くないと思うけども。
観客との向き合い方とかも、今後取り上げるテーマになるのかしら?
つーかおっきー声の闇属性ロン毛が、ヤバい匂いをプンプンさせててヤバいんだよなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
初代公演を夏組に見せたこのタイミングで、MANKAIの名前聞いただけでガチギレおじさん登場…ヤクザと合わせて今後、MANKAIカンパニーの過去を掘り下げていく話も、現在と並行して進む感じか。
まぁ外圧に反発することでドラマは転がるもんだから、”敵”ってのは大事で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
最初の敵役だったヤクザがもー、初代と演劇に巨大感情持ちまくりの金髪台風人間(ゴールデンタイフーン)だってのが理解っちまったから、新しい”外側”置くのは正しい。露骨ヤな感じで演出されてるのも、そういう狙いだろうし
それは今後の火種として。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
一人窓辺にたそがれる三好に、いづみちゃんは暖かい場所から顔を出す。
”窓”という正規ルートから三好の心にアプローチする彼女と、バルコニーからイリーガルにブチ込む三角の特異性。それぞれの役柄が見えて、面白いシーンだ。
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いづみちゃんはかなり完成された人格を持ち、問題アリアリなイケメンを見守り、支え、導く教師型のヒロイン/=主人公だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
複雑に揺れるカンパニーの構成員、一人ひとりに向き合い、的確なタイミングで的確な助け船を出す。そんな彼女の間違えなさが、やっぱり話を支えている感じ。
んで、その裏で同時展開する幸と天馬の対話。序盤噛み合わなかった視線は、お互いを認め合う体験を経て、しっかり向き合うようになっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
三好-いずみ-三角のシーンと、幸-天馬のシーンは空間的・時間的に隔てられ、物理的には交錯していない別の場面だ。
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しかし思いは同じなので、まるで同じ場所で会話しているように、天馬の問題意識と三好の憂いは重なり、応答が完成する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
これは第4話ラスト、咲也と真澄が別々の立ち位置で思いを重ねたのと、同種の演出だと言える。
物理的に離れればこそ、心理的に重なるものを色濃く描ける。
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『こだわりがあるのは、理想像が心にあるからこそだ』という天馬の言葉は、三好個人の顔を…そしてストイックな自分自身をよく見たから出てくる、リーダーの言葉だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
こだわりを出せば、『みんなの一成』ではなくなる。
だから誰かが求める言葉ばかりを差し出して、自分の思いを出さなくなった。
いづみちゃん相手に見せ、三角が光の方へと引っ張ってくれる三好の陰りを、天馬は直接見ていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
しかし二箇所を繋ぎ合わせるカットワークが、言葉にせずとも判るもの、カンパニーを繋げるものをしっかり伝えてくる。
いまは未だ、ガラスの向こうの月でも。
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手を伸ばして、本当の自分を…それを受け入れてくれるカンパニーを掴んでみせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
ガラスや鏡を象徴として使う演出も、届かぬ月を求める指も、春組で活用され、継承された表現と言える。
メンバーもドラマも変わりつつ、演出言語が共通なのは、ドラマの骨が太くていい。https://t.co/wrCuR5I9fs
かくして迎えた決意の朝、三好は自分の信じる”良い”を、拳を握って掴み取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
リーダーは『ヘラヘラした軽薄野郎』の意見を受けて、自分の感じた”正解”を変えていく。
これは”言えた”三好だけでなく、”聞けた”天馬にとっても、大きな変化であり成長であると思う。
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『天馬くんは、どう思うの?』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
荒木飛呂彦のキャラだったら『質問に質問を返すなァ~!!』とバチ切れしそうな、いづみちゃんの質問返し。
天馬はそれにちょっと意外そうにして、その後微笑む。
それは多分、自分が本当に欲しかった言葉だからだ。
リーダーとして聞きたかった言葉を、どう受け止めるか
自分と”私達”がどうなりたいか、言葉を通じて測量していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
ときには厳しくも正しい言葉で、あるいは自分を譲ることで、こう在りたいという自分を曲げることなく、より善い自分になっていく。
その先頭に立ってる自分を、いづみちゃんの問いかけが静かに浮き彫りにしてくれたから。
天馬は笑って、自分の意見を取り下げたのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
本当に天馬は夏組に入って以降、視野が広がり足場が安定してきた。
『立場が人を作る』と信じ、リーダーに据えたいづみちゃんの慧眼、それに応える天馬の資質に、見応えと安心感を感じるやり取りだったと思う。
そんな俺達の親方が、”家”のゴタゴタで居なくなっちまう~~! ってヒキで、次回に続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
いやー…初代のビデオで『俺たちは永遠だからよ…』と言わせて、三好との絡みで一皮むけた頼もしさを見せた所でこの運び、要素がキレーに繋がってスッゴイ気持ちいい。
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『お前自身の意見を言え!』と、三好の心を叩いた熱い言葉は、この状況で天馬自身に帰ってくるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
普段は側にいないくせに、勝手に去来を決めて、束縛して来る”家”。
その巨大な存在感を前に、青年は自分の願いを、熱い思いを言葉に出来るのか。今度は、天馬が戦う番だ。
ということは、天馬は自分が発した言葉、リーダーとしての振る舞い、人間としての変化を裏切れない、ということでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
カンパニーに誇りと愛情を抱くようになっているのなら、そこに求めたものは”リーダー”が率先して果たさなければいけない。
己の思いを譲らず、仲間を信じて真っすぐ突き出す。
三好が拳を握って突き出したものを、我らがリーダーも貫き通せるか。主役のバトンを譲り渡しながら、物語は転がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月9日
リーダーの存在感がデカくなったので、その不在が大きく不安を煽るのも、いいヒキですよね。きみが帰ったら部屋ががらんとしちゃったよ…。(”天馬もん”最終回)
次回も楽しみ!