イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 20/07/25 拳禅無双『拳よ、今宵追憶を殺せ』

昨日はFEARの新システム、”拳禅無双”を遊んできました。初システム初プレイを初オリジナルでッ!!

シナリオタイトル:拳よ、今宵追憶を殺せ システム:拳禅無双 GM:コバヤシ

ソエジマさん:”死神好々爺”鬼頭聲:65歳男性:軍隊格闘技1テクニック2 好々爺然とした佇まいに、鋭い牙を隠すベテラン。無手による殺傷技術を極めつつ、それを暴力にしない道を選んだ英雄。数多の戦場に奇跡をもたらした旅路の果てに、かつて別れた戦友と対峙することになる。
アカメくん:明神トオル:16歳男性:ケンカ殺法1ボクシング1スピード1 ”伝説の狼”なる格闘家に出会い、自分の拳の行き先を見つけた青年。真っ直ぐで熱い魂を拳に乗せ、敗北すらも力に変える不屈のヤングウルフである。手数と速さで相手を押し込むスタイルは強力。
シェンツさん:マスター闇星:38歳男性:八極拳2パワー1 上海武壇に悪名を轟かせた拳士であり、世界中の暗黒街を駆ける武器商人。天性の反骨であり、最高に面白いタイミングで後ろから刺したがる、厄介な性癖を持つ。その勁力は大地を砕き、天を抜く悪龍。

こんな感じのメンバーが、悪徳の街と化した地方都市を駆け抜けていきました。いやー、面白かった!!
僕が遊んでいるプレイグループ”カッツェ”の前身は、GURPSマーシャルアーツをベースにしたPBeMサークルであり、まぁ好きなわけですよ、武道ネタは。こういう尖ったシステム&シナリオというのは、同卓するメンバーの波長と好みが合うか、ってのが非常に大事であり、そこのところを担保された今回のセッション、面白くなるべくして面白くなった感じもあります。
しかし丹藤さんが満を持して世に送り出した”拳禅無双”、SRSのヤバいところを可能な限りぶっ壊しつつ、『何はなくとも暴力だ!』という強い主張に作品が支えられて、非常に遊びがいのあるシステムでした。SRSのベースフレームは言うほど汎用的ではない(なんだかんだ、『ミッドガルドを冒険するクエスター』に最適化されたデザインである)ので、こんぐらい手を入れて骨格から直さないと、他システムには適応できないよね……。

PC全員格闘家ってことで、基本はアタッカー、ディフェンス・サポート要素は共通リソースに大胆にアウトソースしたデザインが、作品世界に漂う殺伐とした雰囲気、殴り合いをやるしかねぇデータ構成と相まって、シンプルで真っ直ぐなパワーを与えています。
一つのことしか出来ないってことは、やることに迷わないという強みでもあり。しかし横幅がないかと言えばそんなことはなく、”格闘”と聞いて頭に思い浮かぶ色んなことを、しっかり受け止めてくれるシステムでもあります。
僕らはみんな”格闘”が好きであり、ノリノリで闘いの描写をやってたわけですが。それぞれ好みが結構違っていて、でも同じシナリオ、同じ世界観にしっかり立てている感じもあって、手応えと面白さがありました。SNKレルムからやってきた若い狼と、香港ノワール出身の八極拳士と、渋い戦場帰りがちゃんと混ざれるのは、とてもいいことだ。

諸事情あって付属シナリオをやれない状況だったので、久々にオリジナルシナリオを組みましたけどが、なかなか手応えのあるシナリオに仕上がってよかったです。SRSはシナリオ作成・実地でのマスタリングをシステムレベルでは(最新鋭のシステムほど)サポートしてくれないので、他のシステムからシナリオ構造を移植して、ハンドリングを良くしたりもしましたが。
『初プレイならやっぱこれだろ!』というわけで、シナリオの方向性としては古の名作、”処刑都市”を参考にして、暴力に支配された街を拳で開放するシナリオにしました。あっという間に低下する治安、妙にテンションが高く的確に状況説明するモブ、過剰に暴れるトンチキ……やりたいことは、結構出来たと思います。
基本ミドルで戦闘をやって、気合カードをある程度表にしてからクライマックス入ることを前提にしたゲームだとは思うのですが、まぁ今の僕らの胃にはSRSでの複数戦闘は重い。なので独自判断でもって、ロールと判定をやると成功報酬としてカード表にする感じで処理していきました。
これが正解なのかどうかは、一回付属をやって公式の考えるゲーム体験をくぐってみないと分かんないですけども。すげーぶっちゃけると、SRSの戦闘って何度もやりたいほど超絶面白い……とまではいかないんだよなぁ…。やっぱ、今遊ぶと重い。”拳禅無双”はそこを踏まえて、可能な限り加速し、停滞する要素を潰しているけども、やっぱSRSである以上(うちの環境では)重い。そこら辺は、自分の好みと環境で求められるものを相談してチューンする部分かなぁ……。

ソエジマが初報聞いたトキの吹き上がりっぷりを脇で見てて『あ、これは俺らが卓立ててあげないと、遊びたいのに遊べないフラストレーションがマグマと化して全てを焼き尽くすな……』と思って立てた卓でしたが。
その熱量に引っ張られる形で、なんだかんだ好きな”格闘”を、味のない暴力が一切合切を決着する荒々しい世界のルールを、たっぷり堪能できました。今後も脳の格闘野を活性化させて、色んな拳士で遊んでみたい。ムード的には2D格闘よりも、”龍が如く”とか”HiGH&LOW”とかを遊ぶのがシックリ来そうだなー、とも思った。
非常に楽しいセッションとなりました。同卓していただいた方、ありがとうございました。