イマワノキワ

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文豪とアルケミスト:第6話&第7話『地獄変 上下』感想ツイートまとめ

追記 ”未来成仏うたがひなき 恋の手本となりにけり” 近松曽根崎心中

追記  『芥川はなぜ死んだのか。文学営為は作者を絶望せしめるのか』という、100年近く解かれていない大難問に、自分たちなりのアンサーを返す話にもなってくるのかなー、と思ったりもする。

ドッペルゲンガーらしく、その微かな影のみを描写され続けている”青い芥川”が真実、どういう存在であるかの種明かしは、おそらく後半を引っ張る大きなネタになるだろう。
それは書かれた物語は誰が活かし、誰が殺すかという、文学殺人事件を問うことにもなると思う。

作者が悔いて殺せば、自作は死ぬものなのか。
そんな苦悩とは遠いところに投げかけられ、誰かを苦しめ誰かを救ってしまった言葉は、生産者の手を離れ自走するのか。
その時、独立した残影は作家と同じ顔を持ちつつ、同じ記憶は持ち得ないのではないか。

そこら辺を掘るために、今回『芥川龍之介の事件』を志賀に読解させ、批評させ、その燃え盛る誠実を以って解決…させてなお、終わらぬと残影を以て語るのか。
己の影を乗り越え、文豪戦士としての使命と矜持に帰還し得た太宰が、芥川大好き読者としてどう立ち回るか含め、先が楽しみである。