デカダンスを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ガドル工場で告げられた真実が、無垢な少女を打ちのめす。
全てが虚構でしかない世界の残酷が、二人を再び引き離した。
カトゥーン色のバグ達は現実に踏み出し、殺意をプログラムされた怪物は最後の咆哮を上げる。
壊すことしか出来ない男が、もし何かを掴めるとするならば…。
そんな感じの混沌の大渦、新世代アナキズム神話の第10話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ひた隠しにしてきた真実がナツメにバレ、当然の反発を食らって凹むカブラギ。でも一番キチーのは当人に決まってんだろ!
って所で、クレナイ姉さんの差し出した飯が、どんだけ凹んでも生きてる自分を思い出させる。
下がって上がって歩き直すところまで、この一話でしっかりストレスコントロールして終わらせるあたり、ナツメはやっぱり良く出来た…出来すぎた感すらあるキャラクターだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
そんな彼女だからこそ、エゴとアナーキーの申し子たるカブさんに、夢を見せ受け止めてやれるのかもしれない。
話が進むほどにカブさんのナチュラル・ボーン・アナキストっぷりがバンバン暴れ狂って、その加速が気持ちよくすらあるこのお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ナツメもネガティブな感情を引きずりすぎたり、物分かり悪くなにかに執着していたら、物語はドロドロと停滞し、気持ちいいどころの話ではなかろう。
そういう作劇上の器用さと同じくらい、ナツメの人間の良さ、人格の強さは彼女のナチュラルなのだな、という感覚もある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
苦しみねじ曲がりつつも、疎まず諦めず、立ち上がり直して現実と真実を見据える。自分にできる範囲を見定めて、最大級の努力と寛容を貫く。
彼女は魂の根っこから『いい人』であり、同時に『都合のいい人』ではない。何しろ世界を崩壊させるバグだからね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
裏切られたと感じた後、自分の中のカブラギを思い出し、彼をどう受け止めたいかしっかり自問出来る認識の率直さから、ナツメの靭やかな人格を再確認する回でもあった。
さて物語は、もう隠せなくなった緑色の真実から開始する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
システムとギアの共犯で生み出された、現実を侵食する血みどろのゲームパーク。そこに囲われたNPCでしかない自分を認識して、ナツメの意識はスイッチを切る。
まぁ…そりゃそうだよな、としか言えねぇ。
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ガドルに親ぶっ殺され腕もぎ取られ、移動の自由も職業選択の自由もなーんもねぇクソみてぇな世界を、当然と思いたくねぇから拳を握った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
それが全部、誰かの娯楽でしかなかったと教えられることは、ナツメを支えてきたプライドを砕く。
モニターに写っているのは、ゲーム化された現実。
どうしようもなく残酷で、それでも変わりうると信じたから沢山の人が命を託した、世界の真実。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ナツメがぶっ倒れたのは、彼女個人にまつわるショックだけでなく、彼女を支える世界認識そのものが、大きくブレーキを踏んだ結果だ。
そしてあまりに巨大過ぎる秘密は、他人と共有できない。
グチャグチャにされた世界をどう再構築し、諦め足を止めるか、それでも前に進むか決める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
これが今回、ナツメが挑む闘いである。回をまたがず、一話で終わらせるところは最近のアニメっぽいストレスコントロールだなー、と思ったりする。
まぁ暴走と迷走は、カブさんがやりゃイイからな…。
カブラギが押したスイッチは世界を解放…あるいは崩壊させ、混乱ばかりが広がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
デカダンスを通じてタンカー達の人生を窃盗してきたギアも、それを供給する工場も…そこから殺意を刻まれて生まれ、筋書き通り殺されるがドルもみな、カオスに投げ込まれていく。
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ギアが『つまんねーな』で済ます遊戯の終わりの裏で、死にかけたガドルは微かな抵抗を示し、時代に命をつなぐ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
たとえプログラムされ、他人の都合で生き死にを決められる人造生物であっても、牙を突き立てるし、他人のハラワタ食い破って生き延びようとする。
その決死は、バグの反乱とおそらく同じだ
ガドルが人間の形をしていないから、人殺しの動物と定められて生まれてきたから、そこに共感は薄い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
しかしクソを燃やして天上をぶっ壊したサルコジのテロルと、消えゆくガドル最後の抵抗とに、僕は本質的な差異はないと思う。
皆、生きようとあがく。それを”人間らしい”と肯定するなら…
怪物最後の一刺しと、そこから始まる最後の反抗もまた、狂い咲く”生の実感”なのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ガドルは人類不倶戴天の敵として設計され、その殺意(と、適度なパラメーター調整)がデカダンスにスリルを生んで来た。
ガドル最後の一匹が、デカダンスを滅ぼさんとするなら、それは生を弄んだ報いとも言える
初見の印象通り、怪物ぶっ殺して荒野の自己実現物語とはならなかった、このお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
余裕綽々で”ゲーム”の終わりを、失望込みで楽しんでるギア達が滅茶苦茶になって欲しい願望含め、僕はガドルに結構感情移入している。
悪しき存在として生み出された命が、なお生きようとする。
同じく反逆と生存を瞳に宿し立ち上がったバグ達が、彼らを殺さなければ”生き”られない無常の世界。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
例えばパイプのように、共に在れたかもしれない可能性を革命家達は、自分の手で握りつぶしていくことになる。
そのカルマを”人間”がどう受け止めて、どんな因果が踊るか。そこが今僕が見据える眼目だ。
親友に情をかけた結果が、世界秩序の大崩壊。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
何もかもがどうでもいい無常観を漂わせつつ、ミナト司令は紫煙をくゆらす。
ここでも適切にデリカシーを守って、電子タバコなのが、秩序志向の司令っぽいなぁ、と思う。
『どーすんだよ、カブ』
いや、俺も聞きたい。
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カブさんはおそらくギア・エリートとしての教育を受けておらず、歯車仕事のウサをクソデカダンスで吐き出す、労働階級のスタンダードから出れない人なんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
自分の魂の赴くまま暴れ狂った結果、生まれた混乱。拡大する無秩序と、果たすべき責任。
そういうのは、見えないしどうでもいい。
カブラギに見えるのは信じた相手の涙だけで、出来ることは既存の秩序をぶっ壊すことだけ。根本的にエゴイストでアナキストなのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
だから、色んな人間が彼に惹かれるのかもしれない。世界を変えてしまうほどのポテンシャルが、魂のエンジンに備わってる男なのだ。まさに破・天・荒ッ!
崩壊していく世界にため息一つ、ミナト司令はどこに行くのか。重力崩壊寸前の巨大感情を、どこに持っててぶつけるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ぶっちゃけ、カブさん殺してもおかしくねーな、とは思う。
”司令”としては、殺してでも止めなきゃいけなかったのに、”ミナト”として出来なかった。結果がコレだもん。
同時にカブラギ好きすぎて頭おかしい人なのも間違いがないので、乾坤一擲、死活どちらに賽の目が出るかさっぱり読めない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
どっちに転んでも面白かろうな、と思う。
ミナト司令を書く時見える、秩序志向と情愛の衝突はとても良い。カブさんが触れないポイントを適切に補っている。
世界をすっぽり治める、デカダンスという箱。そこにきれいに収まってしまえる性をもっていたからこそ、魂に反逆を焼き付けた男に惹かれた…のかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
そこら辺の火花が、友がブレーキを掛けた後の世界でどんな轍を残し、どこに至るのか。
ココも楽しみである。いやー、凄いことになりそうだな~
さて、世界を殺した帰り道、カブラギは虚偽を謝罪し真実を告げる。それはナツメには傷にしかならず、彼女は自分のひび割れた世界を、強く睨みつける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
まぁ…そりゃね…自分だけでなく、親父さんまでシステムに食い殺されてるからね…。
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ナツメが理不尽への怒りを叩きつけたガラスは、気の迷いに歪んでいるわけではないと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
今まで彼女を支えてきたもの、支えてくれたと思っていた人が、根っこから崩れた。
日々わr他ガラスは、自分を覆う世界が歪んでいたことに気づいた…気づかされたショックが、表に出てきた表現なのだと思う。
片親、隻腕、絶滅危惧種。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
度重なるハンディにめげず、誇れる自分を探して必死に進んできた道は、”世界の真実”なるあまりに大きいものと、師匠と見込んだ男が隠してきた嘘に塞がれた。
知りたくなかったし、何もしなければ良かった。
憤怒と諦観は、人間としての素直な反応だと思う。
このどーにもならない状況から、クレナイ姉さんの手助け込できっちり自分を引っ張り上げ、適切な場所まで魂を押し上げれる所が、ナツメの人格であるけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
カブさんはナツメに出会わなければ、緩慢な自死を選んでいた。
ナツメはカブさんがいなければ、自分の望みを果たせなかった。
自分を支えるものを己の中から引っ張り出す少女と、外側から注入されるサイボーグの差異が、この夕日の断絶から立ち上がる過程で、見えてくる気もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
差異ではあっても優劣貴賤ではないよう、結構慎重に各キャラの有り様を彫り込んでいる所が、僕がこの亜に目の好きなところ…の一つである。
命の名残だけを残して、消えた温もり。パイプの残骸を己の罪と噛み締めつつ、カブラギは一人…そしてナツメも一人である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ガドルのいない、人間の世界。待ち望んでいた夢に溺れる仲間と、ナツメの世界は隔たってしまった。切り裂いたのは、真実というナイフだ。
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ここで影に身を沈ようとするナツメに、真実を知らないまま適切な間合いで見守り、近づき、手を差し伸べるクレナイ姉さんもまた、人間が強い。見てるかー、ギアのクズどもー!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
やっぱタンカーは、間違える存在でありながらそれを正せる、人間の善き形として描写されてる感じあるな。
真実を知らず、無邪気に新たな夜明けを喜べる立場のクレナイ姉さんは、しかしカブラギへの恋慕、ナツメへの情愛でもって、世界を覆う影に感づいている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
真実を知ってしまったことで、ナツメが飲み込まれそうになってる影に踏み込む資質を、タンカーで唯一持っているわけだ。
一方サイボーグ達の世界は、人知れず激しくうごめく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
”本体”に戻る前に置き手紙を残すカブラギ、クソ山を立ち去るバグども、謀略を巡らす神の使い、そして最後の敵対者。
システムの檻の中で、それぞれがエゴと愚かさを抱え、暴力を振り回し突破を目指す。
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緑肌の素体を苗床に、世に解き放たれた最後のガドル。その血みどろは、やはり僕には主人公たちの反逆と等質に見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
やっぱギアとシステムに感じる反感の根本は、命に敬意を払っていないところにあるんだな、僕の場合は…。炭素生命体ナメすぎなんだよアイツラ。
今回のサブタイトルは”制動装置”だが、激しく荒れ狂っていた流れが全局面、色んな陣営で止まる話だと言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
イケイケの狂騒を大爆発させたバグ・テロルは一旦落ち着いて、新天地を目指す。
既存秩序は産業基盤を壊され、ゲームは停止する。
ナツメとカブラギの信頼にも、ヒビが入って一時停止だ。
そしてガドルも、絶滅スイッチを押され大ブレーキをかけられつつも、生きようとあがく凶暴さを血に濡らし、最後の犯行へと進み出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
”止まる”ということは、もう一度”進む”前段階でもあるのだろう。こっから先はノンストップ、混沌の渦へまっしぐら…かしら?
さて、真実の重さに足を止めかけたナツメは、クレナイ姉さんの侠気に受け止められ、差し出されたメシを涙とともにかっこむ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
例え世界がひび割れたとしても、自分を支えるものがなくなったとしても。
腹は減り、それを満たす糧を差し出してくれる友はいる。
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ナツメが追い込まれた暗がりに、クレナイ姉さんは荒々しく踏み込まない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
彼女がやってきた歩み、積み上げてきた世界を尊重し、そこから生まれてくる答えを待ってくれる。
カブさんが勝手にナツメを神格化し、その癖臆病に真実隠してたのとは大違いだなエーッ!!
まぁそういう距離調整が上手く行かない所が、カブさんとサイボーグ共の面白さ、可愛げだったりするのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
被搾取の立場にあり、ボロは着てても心は錦、よろめきつつも致命的な間違いはしないタンカーと、現実をゲーム化し遊び倒しつつ、その欺瞞にぶっ壊れて世界を道連れにするバグ共。
二つの世界の住人は、強さと弱さ、正しさと誤ちをないまぜにしながら、別の存在として進んできた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
しかし工場が壊れ、バグ達のサイボーグ体が”現実”に足を踏み入れた今回から、多分そういう世界は終わっていく。
もともとそういうものだった混沌へと、誰かを踏みつけにする嘘をぶっ壊し突き進むのだ。
んで、そういう荒々しいルートしか取れないギアと違い、タンカーはメシも喰うし他人も適切に気遣う。アイツラ、食事といえばオキソンだからな……パイプくんの方が実は、糧の摂取という意味では”人間”に近い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
姉さんが差し出した人間の証明を、ナツメは跳ね除けない。涙と一緒に、しょっぱく食べる。
そこで自分のあり方に素直に、他人の真心を腹に落として力に変えれる所が、ナツメの強さであろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
もっと内にこもって、『他人は判ってくれない、自分は孤独だ』とスネても良いところなんだが、孤独ではありえない自分、そうしてくれない姉さんのありがたさを、ちゃんと見てしまうのだな。
そんなヒューマン・ドラマの裏で、クソにまみれた反逆劇が暴れ狂い、バグ達は新天地を目指す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
特に理念もなく、共感もなく、カブさんが持ち込んだ私情テロルに乗っかって阿呆船を漕いでる状況が、グロテスクでいい。ぜってぇろくな死に方しなさそう…。
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カブさんは事態を発火させた責任取って、クソバカに理想を教えたり人間の在り方を見せたりはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
『俺はただ、最後まであがくだけだ』
耳障りは良いけども、よくよく考えると責任放棄の個人主義な文言よね…根っからの個人主義的アナキストだから、しょうがないけど。
空に思いを、地上に酒を。それぞれが一旦歩みを止め思い悩む夜。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
システムの方は一切止まらず、クソ反逆者共に抹殺指令を出したがな! カブさん、何驚いてんスカ…ナツメ巻き込んでんだから当たり前じゃないスカ!!
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俺が小林源文世界の住人だったら『コレだから学も教養もねぇやつは…』とボヤいてるところだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
カブさん、ジルが言うまでナツメが的にかかってる状況、自分がそこまで引っ張った事実に気づいてっぽいぇんだよな…。
見てるのはあくまで、自分の中にある人間の理想像。生身のナツメじゃない部分がある
素体ぶっ壊されたらそれでお終い、乗り換えも効かない人生を必死に生きる(しかない)タンカー稼業を、肌感覚では判ってない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
こういう断絶が、話も収まろうかというこのタイミングでまだ顔を出すあたり、断絶と憧憬の物語なんだなー、という感じ。
カブラギの”遺書”を受けて、ナツメは自分の中のカブラギを思い出し、それが自分をどうか得たかを見通す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
世界がどうあるか、カブラギにどうあって欲しかったかというイメージよりも、今ここにいる自分がどう、過去と他人に繋がっていたかを率直に見る。
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ここら辺、カブラギの回想がナツメに焼き付けた憧憬でまとまっているのと、面白い対比だなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ナツメは目の前の現実から、なりたい自分、それを支えてくれる他人を見る。
カブラギは燃え尽きた灰の中から、ナツメの在り方に理想を見出し、世界を壊すべく突っ走る。
バランスの取れたハンディな中庸思想と、抑圧故に暴れ狂う混沌の申し子。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
奇縁が結びつけた二人は、その身体だけでなく魂の色合いも、かなり異なっている。異なっているからこそ、惹かれ合ったのかもしれない。
ここら辺、ミナト司令とも重なってて結構好き。すれ違いばっかだねキミら…。
なんかかっこいい調子の”遺書”をトリガーに、心にかかってたブレーキを外し師匠を大事な人と、自分を前に進む存在と思い直したナツメが”怒る”のが、僕は好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
感動に涙するよりも、理不尽への正当な怒りを燃やして、自分を適正な場所へ引き上げる。
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憤怒という燃料の制御も、やはりバランス良く的確に、カブラギの自滅傾向をコントロールする方向でまとめてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
ナツメという人の度量が、良く見える関係修復であった。
カブさんのシステムへの怒りは、再構築すっ飛ばした大破壊に直結だもんな。血管にニトロ流れてる男だなホント…。
ひび割れていた世界をまとめなおし、誇れる自分を取り戻す。今までやり続けていた世界との闘いを、これからも続けていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
そんなナツメの前向きが、フギンの抜き手で大ピンチ!
最後の怪物も吠え猛り、混沌は更に勢いを増すのであった…待て次回ッ!!
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地球最後のガドルはデカダンスと闘い、熱い超絶バトルを見せてくれるのだろう。何しろ、超かっこいいデカダンスパンチ、一回しか打ってないからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
でも僕はもう、それに興奮できない。
ガドルはそう作られたままに人を殺し、生きようとあがく。”敵”という使命、生命の本分を全うしようとする。
それが抑圧に立ち上がったバグ達と同じ、鏡合わせの殺し合いなのだと、どうしても思ってしまうし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
なおかつそういう切実さをどっかに置き去りに、他人の命と尊厳をゲームと遊び散らす連中も元気だし。
どうやってもスッキリはしない。そういう作品として作ってきたのだから、それは正しいし面白い。
絶滅危惧種と檻に囲われ、それでも己の存在証明を大地に焼き付けたかったナツメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
その鮮烈に魂を燃やし、無秩序な大破壊に自由を呼び込もうと駆けるカブラギ。
ガドル最後の一匹は、主役とやっぱり、何も変わらない決死と哀しさを背負っているように、僕には見える。
鏡合わせの兄弟を砕いて、なお生きる。そんなカルマの先にあるのが、一体何なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日
傑作か怪作か、未ださっぱり品定めできないデカダンス、そろそろ幕引きの声も聞こえてまいりました。
次回も楽しみですね。
とりあえず、パイプくんの亡骸に恥じない生き方しろよ、カブさん…。