安達としまむら を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
『なんだばしゃぁぁぁ！』な結果に終わった、安達の暴走。
性と愛の残骸は微妙な気まずさを残し、二人の距離は付いては離れる。
そこに現れた、百合に挟まる奇っ怪幼女。子供じみた取り合いに挟まれ、摩耗するしまむらの神経。
思春期、女と女。これが結構大変だ！
そんな感じのすれ違い系思春期詩学、宇宙人が百合の間に挟まってくる…くるのか？ な第三話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
人間関係にかなり疲れつつも、鍛え上げた外面と面倒見で上手く渡れてしまって、それが更に疲弊を加速させるしまむら。
惚れた女の顔色も見ず、幼女相手にガチ嫉妬の安達。
二人の思いはなかなか重なりきらず、しかし隣り合ってはいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
そんな半端な震えを、相変わらずどっしり追いかける話である。
第1話の圧倒的に過剰な映像詩っぷりに比べると、大分わかり易い表現も増えた…のか？ 作品のテイストに、俺が慣れただけか？ 判らん…。
判らんけども、見てて楽しいのは判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
安達としまむら、お互いが結構特別で大事な熱量は似通ってるのに、その方向性は情愛と友情で食い違ってる…と、シンプルにラベルを貼れない曖昧さが、また思春期っぽい。
しまむらが安達に求めているものは、彼女の人格を反映し、かなり複雑怪奇よな…。
まぁ話としてはデカい起伏なく、そろりそろりと日常が滑っていくわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
前回安達サイドで語られた（一方的な）決戦と敗北。
渦を巻くリビドーは当然、性の対象に知られることもなく、しまむらから見た安達は勝手に吹き上がり、勝手に逃げただけ
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そしてしまむらも、友達と上手く間合いを作れなかったことを勝手に後悔し、それを表に出さず『良いお姉ちゃん』する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
心は他人には伝わらず、しかし自分の行動はそこからしか出てこない、秘密の泉だ。そこから組み上げた水が魂を潤し、あるいは窒息させていく。
しまむらはそういう、一方通行の乱反射への視力が良い。大人びている、と言ってもいいだろう…少なくとも安達よりは。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
そしてそういう成熟を、ありきたりの日常的微温でごまかすことで、孤独を癒やす水域に自分を維持している。賢しすぎるとバレれば、浮かび上がるしかないのだ。
そういう小狡い知恵を活用し、しまむらは重すぎるメッセージを消して、冗談でごまかす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
そこら辺の内面と行動、重たさと軽みの食い合わせが、今回も面白いアニメだ。
携帯電話越しに、送受信される人間関係。軽いようで考え抜かれた、心への探針。
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それは他ならぬしまむらの側に置き去りにされて、安達には届かないメッセージなんだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
それでもしまむらは器用に、友人とのじゃれ合いをこなしながら、安達と再接続するのに必要な言葉を探し、指先に乗せていく。
こういう細やかな配慮が、家庭…あるいは教室での彼女の立場を担保し…
同時に彼女を摩耗させる。安達が一切気にせず、サボりまくり不良少女をやれている部分を、しまむらは開き直れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
社会性、あるいは他者性への向き合い方の違いが、一見深く繋がっているように見える二人の間に、結構シリアスな壁を作っとるのだな。そして、しまむらの成熟は安達にそれを悟らせない
ただ、寂しいから側による。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
ただ、愛しいから近づいていく。
二人の動因と心情は食い違っていて、でも方向は同じだから友情は、体育館の中二階で噛み合う。
そこに食い込む白い異物が、仮面を外した宇宙人である。どうみてもエリオの眷属だコレ…。
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動きの少ない会話シーンが多くなるので、時折大胆なイマジナリーを混ぜて画面を揺らしてくるのが、見えてて面白いポイントであるけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
不穏な夕日とギャラクシーが、銀髪幼女との対話にインタラプトかけてくるの、妙に面白かったな…。素朴な感じのカットインも好き。
ヤシロは宇宙から落ちてきたトリックスターであり、幼さを武器にしまむらの懐に滑り込む、安達の対抗馬でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
やっぱ児童の相手をしてるしまむら、特級に良いな…妹ちゃんと合わせて、ガンガン供給してくれ。
煩悩垂れ流しはさておき、彼女の存在が安達との間合いを揺らし、変化を加速させる…のか
結構ボーッとした話なので、そういう分かりやすい変化の物語を、主軸に引っ張ってこない気配もあんだよな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
トンチキながら繊細な日常の襞、そこに挟まった感情の一部始終を、過剰なモノローグをすれ違わせながら彫り込んでいく感じ。
その微細な青春の分解能が、僕の肌にあって好きなのだろう。
そんなわけで、安達邸の決闘開始である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
サボった友人の顔を見て、友情をケアするしまむらのマメさと、クソダサ水玉ズボンでだらしなく顔出す安達の油断。
一見均等なようで、人付き合いに無頓着な安達が、ナイーブなしまむらに負荷かけてる構造だ
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そんな安達を冗談と意地悪で上手く釣り出して、二人の関係はヘンテコに続いていく。滑り倒した『元気！』も、二人だけの定番ネタになっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
上手くいかないように見えて、不思議と繋がり合う。
そうさせるだけの”特別”が、少女が身を置く季節と、二人の間にはある…のだろう。
そんな風に転がる物語の合間合間に、箸休め的に挿入される日野と永藤…って思ってきたら、想定外に”強い”のキタなオイッ！！
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
ヘンテコ極まるあだしまを、別角度から観測するための足場…くらいに思ってたら、まさか幼馴染の微温担当とは…。
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しまむらが相当に考えて人間関係を泳いでいるのに対し、この二人はなーんも考えず気楽に友情している…ように見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
モノローグの特権が彼女たちにも回ってきたら、また面倒くさいモノを抱えてると見えてくるかも知れないが、表面上は穏やかで滑らか。
…しまむらの日常も、ハタから見ればそうかもな
まぁスモック着てる時代から一緒だった二人にとっては、おでこにちゅーくらいは日常茶飯事、性欲が高ぶりすぎて逃走したりはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
積み上げた時間だけが担保する、強く揺るがないもの。
それに甘え体重を預けている二人は、この後グラングランするあだしまとは対照的だ。
というわけで、夕焼けに誓ったデートは百合の間に挟まる幼女に邪魔され、まー安達がめんどくさく、その面倒を見るしまむらもまた、極めて面倒くさかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
ほんま安達、気を使ってくれるしまむらクンが相手じゃなかったら、とっくに関係壊れとるで…
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安達は可愛いしまむらが宇宙服を被る≒ヤシロの属性を帯びるのを拒絶する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
例え幼女が相手でも同担拒否、宇宙人だろうが私が一番。
マジ面倒くさい熱量を腹に抱えている割に、それを率直に伝えるのは恥ずかしい。結果すれ違いは加速し、人間関係がさらに苦手になる。ああ…ダメな子だよこの子は…。
先回りして腕を取るしまむらの”学習”、安達が生来の面倒くささと不器用で関係壊しそうになった傷を、安達がぜーんぜん見てない所が、無神経で生っぽくてよく響いた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
自分が好きな女が、自分といるために何をしてくれているか。
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そういうことより、掌で繋がる体温が離れていってしまう感触、隣を独占される疼きに心が行ってしまう性質と年頃なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
もうちょい優しくならないと、恋も成就なんてしないぞ…と、オッサンは余計な助言もしたくなってしまうが。
まぁしょうがねぇ、そういう人間でそういう季節なのだ。
イヤ実際、まさかの三人がけで”横”獲ってきた時には”！？”ってなったけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
クールに見えて、内面マジで子供だな…ある意味、ヤシロと張り合うのに均衡が取れているっつーか…。
そらー、しまむらも摩耗してくよな…ここら辺のアンバランス、百合がどーの横にのけて、色々心配になるな。
求めて、引き寄せて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
ヤシロと安達の間に立つ形になったしまむらだけが、そこに摩擦を感じている。
それを表に出せば、波風が立って関係は壊れ、忌むべき孤独が押し寄せるから、しまむらは色んな人をつまみ、つままれ、差し出された食事を飲み込む
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何気なく繰り出されるストライク、錯綜するこしょこしょ話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
同じゲームをしているようで、皆がすれ違っている。ルールは滅茶苦茶なのに、ゲームは成立している。
そんな人と人の不思議を、安達としまむらと宇宙人は積み重ねていく…のか？
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安達の恋心が共有されなくても、しまむらの気苦労が判ってもらえなくても、『楽しく遊んだ』という形は整う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
ヤシロが拒絶した、安達との秘密は一体どんなものなのか？
しまむらには聞かせられない提案は、一体何だったのか？
あけすけに内面を語るようで、やはり謎は多い。ヘンテコな話だ…。
一人椅子に腰掛けて、しまむらが内省するもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
青く冷たい景色、摩耗する気遣い、それでも遠ざけたい孤独。
少女漫画の台詞に仮託した、自分の不器用への自覚。傷つけることへの、恐れと免責。
面倒見の良い『お姉ちゃん』の内側に、雪は積もる。
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それを、安達は見ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
烈火のごとく燃える恋と劣情を、自分でも扱いかねて振り回され、振り回す。
それが傷を伴う大衝突にならず、なんとなく収まってしまうファンタジーが、不思議にリアルだ。
まぁ、人間そういうもん…でもあるよね。
ドラマになりそうな所が発火せず、落ち着いている部分に劇の火種が埋め込まれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
さかしまでありながら妙にリアルな作品の視座が、ヤシロ本格参戦に合わせて踊るエピソードでした。
やっぱヘンテコな話だな…ラノベと百合とジュブナイルと純文、ジャンルコードを越境しつつ撹乱してる感じ。
その奇妙な味わいを、アニメはうまくまとめ上げ、食えるサイズに整えていると思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
モノローグの差し込み方、日常とイマジナリーの配合、テンポのサゲサゲ、あざとさと清廉。
結構アニメにするのが難しい話だと思うのですが、ここまでとってもいい感じ。面白いです。
砂糖菓子のような恋慕と友情を活写する中で、浮かび上がってきた不均衡。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月22日
二等辺三角形の頂点でバランスを取る、しまむらの労苦を安達はいたわれるのか。ヤシロ相手に嫉妬ファイアーしとる場合かッ！
かくして、少女たちの青春は転がる。
行き先は、誰も知らんがなんとかなるだろう！
次回も楽しみ。
