呪術廻戦を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
漏瑚、強襲。
大地を割り炎を吹き出す行ける火山を、五条悟は翻弄する。生物としての格の違いを見せつけ、死闘を教材とすら乗りこなす怪物に、追い詰められる襲撃者。
無色界より欲界に降りた、真青眼相の今菩薩。外道に勝てる道理なし。
それでも、ままならぬのが人の世か。
という感じの、頑張れジョーゴ! 舐めプでゲージ技を完全無効化してくるチートキャラに負けるな!! という回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
本気の片鱗を見せた五条先生が、こっちの想像を三回りくらい超えてマジチートであり、伊達に人類最強じゃないな、と思った。Z戦士どころじゃねぇ…。
同時に彼の能力の発露・”無限”がなかなかに想像をそそられ、いらんことを色々考えさせられた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
無量空処…またの名を空無辺処。
欲界、色界、無色界に別れた三界の頂点、実在を遠く離れた空を知る領域の第四層。人間はおろか天部、菩薩ですら到達できない、認識の極限。
それを、彼は領域とする。
八大地獄の現臨ともいうべき呪霊に、人間が対抗する切り札。彼は内側に世界の頂点を飼っており、その存在は人がウロウロする領域を一足飛びに超えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
その超越はしかし、呪いで死ぬ人々を拾いきれないし、そういう理を書き換えることも出来ない。
出来るのは外道を殺し、新世代を育てること。
ポテンシャルとしては全てを救済しうる特権を持ちつつも、それを行使しきれない彼は、当然人間としては規格外すぎて人の世から浮かび上がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
それでも、人を守り人を育もうとする。梵天勧請にも似た執着があればこそ、済度もまた遠いのであるが、しかしその俗欲がまた、なかなか愛おしい。
多分アニメ見てる人の殆どが感覚しない所で妙にピピーンと来て、五条先生がさらに好きになってしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
生きて恨み呪って死ぬ人間の宿命から、その圧倒的精神ポテンシャルで遠くに行けるのに、呪いの間近に身を置く。
悟る資質があるのに、己に悟りを封じている。地蔵菩薩みたいな人だな…。
わけのわからない語りが一生出来そうなので、一旦本編の感想に入る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
とりあえず言いたいのは、作者さんはクレイジーな領域まで、しっかり勉強されているということです。空論をこういう表現で、能力バトルに活かすんだねぇ…。
博識を娯楽にコンバーションする機構が、やっぱ優秀だ。
というわけで、MAPPA謹製超絶バトル作画がうなりまくる今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
不意打ちのマグマ噴出も軽くいなし、五条先生と漏瑚の探り合いが高速展開する。
エフェクト、背動、ケレン味のあるレイアウト。脳のアクション中枢をバコバコ殴られ気持ちがいい。
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五条先生無敵の理由は、肌にまとった”無限”である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
それは空間的無限であり、時間的無限でもある。到達するのに永遠の時間がかかるなら、素粒子の距離だろうと宇宙と同じだ。
空間と時間が一体となった領域を自在に操作し、自分に転化して圧倒的な防御とスピードを実現する。
かっこよくパースキメた漏瑚が可哀想になるくらいのチート能力であるが、”無限”を自在に扱える認識はおそらく、見た目よりはるかに五条先生に人間を止めさせている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
きりがある、終りがある。
そう信じられるから人間は自分の、世界の存在を疑わずにすんでいるが、無限を操る彼は多分、空を知っている
『世に在るものなし』という悟りを細胞レベルで体得していないと、バトルに”無限”を持ち出すのは難しい気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
高僧どころか覚者レベルの世界認識を持ちつつ、彼は呪いをぶん殴り、煽って殴って人を守る。
呪術界の革新を夢見、若人を育て上げようとする。人の人たる由縁を捨てていない。
彼が操るもの、認識するもの、取り巻いてるだろう世界を思えば、とっとと呪い渦巻く人界を超えて有頂天まで駆け上がって良さそうなもんだが、彼は”教師”であることを止めない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
そこが、一番怪物的だと思う。人から降りれない理由が、なんか在るんだろうな…。
主人公サイドがやっていいレベルを越えた超無双をブチ込まれ、漏瑚が可哀想にもなってくるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
圧倒するだけでは飽き足らず、虎杖くんの実地演習の”教材”にまでしてくるんだから、舐めプが過ぎる。
人を弑する呪いに救いなしと、苛烈な線引してるんだろうな…。
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『まぁ言うたかてコイツ、喫茶店の人たちボーボー燃やしてた人形災害だしな…』と、心を落ち着けつつ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
こんだけ強力な力を持っていても、五条先生は呪いを生み出す人間の心理を書き換えられるわけではない。
目の前に出てきた呪いの具現を、叩いて潰し、それで新しい呪術師を育てるくらいしか出来ない
身体が無限に増えるわけでもないし、救える魂には限界がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
鬼神の如き権能と認識に、人間ゆえの限界点を兼ね備えたアンバランスな存在。
五条先生はそのいびつさを恨むこともなく、人として出来ることをやり続ける。
彼は人を呪わない。そうしなくていいくらい強い。
それが、誰かを強く呪う経験を乗り越えた果てにある境涯なのか、生来のものか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
この超越性はちょっと虎杖くんに似てて、面白い師弟だなー、と思う。
精神性、認識の在り方が”人間”離れしてて、だからこそ呪いが生まれてくる根源から距離を取れてる感じ。それが生む卓越性、ある種のチートが共通。
炎の憤怒を撒き散らす漏瑚をモノともせず、五条悟は己の領域を展開する。真青眼相、綺麗ねぇ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
無量空処。
現世においては空間的・時間的に発現していた無限が、その根本である認識に作用し、永遠の停滞に引きずり込む神技である。
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仏となったものは、身体にその証が出る。大仏様のネジネジヘアーもその一環で、五条先生の青く綺麗な瞳もまたそうだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
人を超越した認識の窓…”眼”を封じることで彼は人間生活を送っているが、その認識を具現化するときには窓を開ける必要がある。封を解き、真理を開陳する必要が。
漏瑚が囚われて一歩も動けない、全能無限の境涯。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
これを五条先生は当然と受け流し、だから闘争の中で活用することも出来る。
彼は全てを知っていて、一切が空であることを学びつつ、そんな真理から程遠い呪い共と闘う。
呪いの母胎である、どす汚れた人間社会に天眼を封じ向き合う。
五条先生が見ているものを、全ての人が見てなおかつ生きれるのであれば、呪いなど生まれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
しかし覚者がどれだけ法を説き、世界の実相を伝えようとしても、瞳を封じた衆生は受け止められない。
巨大過ぎる知恵、卓越しすぎた認識を、大概の人間と呪いは持ち得ない。ただ、立ちすくむだけだ。
だから五条先生は人間≒呪いのレベルまで降りてきて、悪を蹴り飛ばし人を導く。そうしたいと思う”人間的”な感情なり理由なりが、まだある、ということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
殺し殺され、呪い呪われるカルマの輪の中に、真理を知るものはあえて飛び込んでいく。
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わざわざ人の領分まで降りて闘っているので、裏もかかれれば花に見とれもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
袈裟ヤローが言っているように、五条悟は殺せない。状況を整えきった上で、封印することしか出来ないジョーカーなのだろう。
そんな存在でも、出来ないことはある。覚者も大変だ。
袈裟ヤローは呪霊の友情に侮蔑の笑みを浮かべ、この結果がわかって煽っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
呪いを蔑するものが、なぜ呪いの具現と手を組んでいるのか。まだまだ謎は多いが、まーロクでもねぇ因縁が山盛りあるのだろう。
僧形の外法と、俗身の覚者。面白い対比だよな、夏油と五条先生。
人類最強…というか、超越認識が何をなしうるかを至近距離で見た虎杖くんもポカーンであるが、今後の育成方針は決まった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
交流戦に向けて修行修行! 生きてるって教えないと、伏黒くんと野薔薇がマジギレしそうで怖いが大丈夫かッ!?
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さっきまでの超越バトルが嘘のように、コメディな空気がスルスル戻ってくる。この独特なシフトチェンジが、作品の味かなー、と思ったりもするね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
というか、虎杖・五条コンビが俗界の浮き沈みから遠いところに、そのメンタリティを置いてる、というか。面白い主役とメンターだよなぁ…。
そして、怪物たちも日常を営む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
完全にボッコにされた漏瑚と、それを救った花の鬼。マンションに秘された南の島は、妙な温もりで満ちている。
ここにいる連中、軒並み外道も外道、人類の仇敵たる糞どもなんだがなぁ…。
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漏瑚は呪いこそが真の人だと言うけども、彼の呪詛は無分別ではない。同じく呪いから生まれたモノとは絆があり、お互いを支え合っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
誰かを慈しむ心が、そのまま誰かを殺す刃になる。
そのおぞましい選別を、人から生まれた呪い達もまた、持っているということだろう。ゴミでも身内は大事なのだ
『しっかし”真人”たぁ、大きく出たなツギハギ野郎…』って感じだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
五条先生のチートに巻き込まれて可哀そう感出してるけど、コイツら他人にクソをなすりつけることしか出来ない生粋の害獣だかんなぁ…。
そんな連中にも、呪いを捨てる道があるのか。
狗子仏性つーか悪人正機っつーか、そういう要素も触ってくるのか、今後の呪霊サイドに注目したいところです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
人形の覚者たる五条先生は、呪いという属性がついてる存在にはかなりクールだからね。
『人食いの害獣共が、救われるわけねーだろくたばれッ!』と、余裕の態度の奥、冷えた怒りが滲んでる。
なら呪霊共が自力で、自分なりの救いを掴まんといけんのだけど…現状人類鏖殺、真人降臨だからな、アイツラの題目。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
人から生まれた呪いは、人とは相容れないのか。
全てを泥に沈めるカルマを、どう超えていけば良いのか。
…これを問うべく虎杖くんは、最大級の呪いを食って主役になったのかな?
そんな事も考える、今菩薩の外道折伏鎧袖一触でした。いやー…強いわ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
そして五条先生一人強くても、なーんも救われない…ってことを、当人が一番わかってるから”教育”やって、”人間”続けてんだろうな。
どんだけ良い作画でバトルやっても、それだけじゃ勝てないものが、この話の敵なのね。
そしてそういう観念をしっかり伝えるためには、アクションとドラマが必要で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
冴えたビジュアル、血湧き肉躍るバトル、心を抉る情動のせめぎあいを怠けないことが、奥にあるテーマを鮮明にもする。
楽しさと生真面目さの幸福なバランスが、上手く取れてる作品だと思うなぁ。
とか言いつつ、自分の興味に染めた勝手な読みでもあんだけどさ、今回の感想。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
自分が見ているものが、どんだけ作品に共有されているのか。”本当”なのか。
それを確かめるには、前のめりに楽しみながら見続けるしかない。このお話はそうさせてくれるのだ…ありがたい。
次回も楽しみですね!
つーか五条先生が術式発動させる時、名前を”赫”と付けての面白いな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
自分が色界に縁のない超越者であることを理解しつつ、それでも人間と呪いに関わるために”色”を自分の武器、魂の発露に付けてるのは、非人間的な彼が微かに滲ませる、人の証って感じする。