魔王城でおやすみ を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
着実に魔王城に迫る、勇者アカツキ。
かえんどくりゅうを送り出すべく開かれた壮行会は、当然のごとく姫様の悪夢相談会と化した。
虫歯で弱みを見せたり、悪い大人にぬれぎぬを着せられたり。
絶対無敵な姫様の、ちょっと違う顔が見れる回。
つー感じの今までとはちょっと違う塩梅、魔王城でおやすみ第8話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
・姫様が安眠クエストに奮起しない
・積極的にコミュニケーションを取りに来る
・弱みや恥じらい、可愛げを見せる
・勇者が話の真ん中に来る
など、今までの傍若無人行脚とは大きく異なる変化球であった。
それでも笑いのストライクゾーンにズバッと収まるのは、これまでのパターンが強ければこそ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
速い真ん中に目が慣れていればこそ、落ちるボールに思わず手が出る、って感じだ。
世にも珍しい手弱女ぶりを発揮する歯医者さんも、ミスを引っかぶせる汚い大人達も、今までと違って、今まで通り面白かった。
画面占有率としては主役級だった勇者だが、幼年期から徹底して塩対応であり、すっかり視聴者と姫様の足場が魔王城にある今、天然な空気の読めなさ、団欒の破壊者っぷりを笑うという、なかなかトンチキな立ち位置にいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
ここら辺、J-RPGの王道を前提とした、シニカルな笑いだよなぁ…。
攫われて涙に濡れてるはずの姫様が、すっかり魔王城の中心になってる、アットホームな逆転。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
そこから阻害されている”主人公”アカツキ。
魔王に加減されつつ進む『ゆうしゃのぼうけん』は、アカツキ視点だと順調であり、しかし真相からは徹底的にズレている。
今回も形を変えて暴れ狂う、ディスコミュニケーションの笑い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
もはや文化類型となった『いわゆるRPG』からのズレもまた、この話の基本に忠実に転がっているのだろう。
しっかし姫様、今何歳くらいなんだろうな。
蝶よ花よと育てられすぎて、実年齢に対し相当幼く整っちゃった感じするね。そこが良い。
というわけで、初っ端からズレてる勇者と姫の関係。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
救出の一手になるはずのゲート魔術は、姫様のつむじを直撃して悪夢を産出。ダーメだこりゃ。
ここで魔王城の面々に話を持ってくる辺、人間の心がない人なりに、怪物を信頼しているようだ。
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まぁあんだけドタバタドタバタ、日常を共有し笑い合っていれば、怪物なりに丞も通おう、というものだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
姫様は安眠以外に価値を見いださないスリーピング・モンスター。
今回も『悪夢を祓う』という目的で動いてはいるが、一応、殺したり奪ったりしないコミュニケーションを持ちかけてはいる
無論壮行会の趣旨は理解しないし、自分の言いたいことブッ込んでるだけなんだが、優しい怪物たちの一方通行だった交流が、一応曲りなりとも双方向になりかけているのは、変化を感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
まぁ子供時代と同じく、一方的に言いたいことを投げかけるだけの喋り倒しなんだけどね…。
というわけで、後に勇者となるやべーやつ、あなんとか君との過去が、好き勝手に開陳されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
この興味の無さが姫様の怪物的人格によるものか、アカツキがやべーから関係構築に失敗したのか、その両方なのか。
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どっちにしても、自分を助けに命をかける婚約者は、姫様にとって悪夢でしかないようだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
魔王城にとってもそうなのかは、ゲームめいた朗らかさの迎撃作戦を見てると、なかなか判断しづらいところである。
つーか人類とモンスター、魔王城の外で対立とかしてんのか? ナレではそういう事になってるけど
少なくとも姫様にとって、キャラが薄くてヤバいあなんとか君よりも、魔王城の面々の方が親しみやすいのは間違いない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
魔王城の連中も、傍若無人ながら可愛い隣人にすっかり夢中である。オイあくましゅうどうし、お前まさか…。
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不穏な気配を漂わせつつ、ついに始まった火山の決戦。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
その裏では、虫歯腫らしたベイビーちゃんが治療バトルに勤しんでいた。
いつもは好き勝手絶頂に殺してでも奪いとってる蛮族が、弱みを見せる姿は、なかなか新鮮で扇状的であるな…。
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姫様2Pカラーみたいのが顔見世だけしたり、口腔をめぐるセクシーな攻防戦が踊ったりしたけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
毛糸の動物園の時もそうだけど、姫様セクシーな恥じらいもどっかズレてて、そこが面白い。
恋愛関係に話が転がっていきそうなオーラも出てきたが、多分一筋縄じゃいかないんだろうな…。
のろいのしかいしのサバケた大人っぷりが、姫様にダダ甘な魔王城メンツの中では異質で、そこも新鮮な回であった。
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つーか人を人とも思わない姫様も、治療してもらったら『ありがとう』は言うのね…。ベロ短いの可愛いね…。
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これまで姫様は誰にも頼らず、自分だけの価値観を自分だけの力で貫いてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
しかし今回の虫歯騒動…あるいはその前の悪夢は、自分の抱えた困難を誰かに預ける、双方向のコミュニケーションが(一応)成立している。『ありがとう』も言う。
無論、いつもどおりの大暴れではあるんだけど。
その双方向性でもって、怪物たちが大人の汚さを姫様に押し付けるのが、第3エピソードである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
激闘の果てに死んで蘇り、力を封印されたかえんどくりゅう。彼の奮戦が大失敗に終わった裏には、バカ達のやらかし祭りがあったのだ。
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一応死んでるのに、甲子園予選二回戦負けチームを迎える地元応援団みてーな気楽さで対応するモンスター達が、相変わらずの生き死にの軽さだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
破滅の裏に姫様あり。
火山決戦反省会を舞台に、今までのパターンを前提に裏返す、汚い大人のぬれぎぬ祭りが開始である。
まぁ今までされたことを考えれば、こんぐらいは許容範囲だと思うけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
他の連中がただのやらかしなのに対し、あくましゅうどうしだけどす黒い殺意と独占欲が迸ってて、生臭くて怖え。一応修道士なのに…。あくまだから良いのか。
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ここで仲間もろともの爆☆殺を考える辺、しゅうどうし君結構ガチ恋なのね…って感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
確かに人間サイズの大嵐、コミュニケーション不能の怪物だが、仕草と外見はマジで可愛いからな…振り回されているうちに情も湧こう。
でも他の連中は、徹頭徹尾親目線、飼い主目線やぞ?
というわけで、無邪気な姫様は大量に覆いかぶさった濡れ衣もなんのその、今日も安眠である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
魔王城の連中が振り回されるパターンから離れて、ちょっとだけやり返す。
公平性が担保されてよかった…と言いたいところだが、かえんどくりゅうはキレていい。
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事情も知らず、無邪気にはしゃいでるって意味じゃ、あなんとか君もおんなじではあるんだよな…術士さん、ご苦労さまです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
みんながみんなどっかズレてて、しかしどこかで繋がっている。だからといって、完全に判りあえるわけでもない。
このお話の基本律を、別角度からクスグる回でした。
姫様が一方通行に好き勝手やる時代を経て、ズレてるなりに怪物を頼り、弱みを見せる。怪物側もちょっとズルく、自分の不始末を押し付ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
コミュニケーションに必要な双方向性、公平性を、トンチキながら育む魔王城とその囚人。
助けに来るはずの勇者は、両方にとっての悪夢、と。
『これ勇者が魔王城に到達しても、魔王様ぶっ倒してHAPPY END…たぁならんな』などと確信しつつ、あくましゅうどうしに芽生えた黒い恋心の今後も、なかなか興味深い。アイツも大概やべーな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月25日
話数も2/3ほど駆け抜け、最終コーナーが見えてきたこのお話。どう終わらすかも含め、次回も楽しみです。