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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
遂に上がった、決戦の狼煙。
情報戦で司帝国を上回るべく、まず押さえるべきは凄腕の斥候。
驚異の体術を駆使し、追跡の手を逃れるほむらに対し、技術と知恵で追い縋る千空達。
情報を制するものが、全てを制するッ!
そんな感じの、VS司帝国頭脳戦その1なエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
敵地で孤立した超優秀な単独ユニットと、不殺のハンディを抱える有象無象。
『情報で勝つ』という千空のドクトリンがどんなものか、ほむらを相手に見えてくるお話であった。
まぁ情報以上に、連帯で勝つんだけどね千空ちゃん。
VS司帝国は将棋に似ていて、相手の大駒をどう囲み、通じる手筋で引き落とすかが大事になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
氷月に忠誠を誓ってるほむらに調略は通じないが、科学と組み合わせた知略、情報アドバンテージは阿東的な体術を埋め合わせて十分だ。
力比べなら殺す以外の選択肢がない所に、不殺制圧の無理を通す。
復活以来、人が死なない方向、より楽しく正しく生きれる方向に進んできた千空がどう”戦う”か、そのモデルケースとなる回だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
司と同じように、色々諦めて暴力のぶつけ合いになれば、短期的には色々楽…なんだが、千空は”現実的”な方向には行かない。
全員生存、文明復興。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
甘っちょろい理想を守るために色々考え、道具を作り、思いを繋ぎ合わせる。
作品のまん中にある科学クラフト精神が、ただの物質だけで終わらず、形のない想いにも及んでいるのは、やっぱ良いな、と思う。
一貫性がある、というか。やっぱ科学哲学を巡る話だわな。
というわけで、音爆弾でほむらを釣りだし、第一次追跡戦となる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
コハクでも殺さずの縛りを受けては、止めきれない強敵。
ほむらの靭やかな跳躍だと雪が落ちず、コハクのゴリラジャンプだと落ちるのは細かい表現だなー、と思う。
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ほむらは単騎で斥候するだけあって、現場レベルでは目端も効き頭も回る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
なので追い込むにはもっと俯瞰的な視線で戦況を見て、複数のコマを連動させながら追い込んでいかないといけない。
幸い、情報と連帯は科学王国の特産品なので、複数布石を打ちつつ、ほむらを追い込んでいくことになる。
コハクのフィジカルにしても、千空の科学アイテムにしても、一つきりではほむらを抑えきれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
この作品での勝利は、圧倒的な知識アドバンテージではなく、個性を繋ぎ合わせた結果として手に入るものだ。
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そんな必勝の盤面を作るべく、千空は焦らず一歩ずつ、ほむらを詰めていく。
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単騎のほむらには出来ない、追われる携帯輸送組を囮に使った捕獲作戦。成功の鍵はこまめな連絡と、相手に気取られない情報優位。
タングステンのトレーサーは、そのための鍵の一つだ。
もっと楽に勝つ手段はあって、コハクは既にそれに気づいている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
相手を殺してしまえば、状況はもっと簡単に終わる。でも、それはなかなか出来ないし、させない。
させないために、司とも敵対しているのだ。
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ここでコハクの提案を蹴ったのは、彼女個人の尊厳を気遣ったのもあろうが、”殺し”を認めてしまうと対手と同じところまで落ちるからだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
最終解決手段としての殺人を、あくまで”最終”として極力遠ざけても生存できる世界。
千空が復興させたいのは、そういう倫理込みの文明だ。
その先頭に立つ自分が、手段としての殺人を選び、誰かに背負わせるわけには行かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
それが鎖になると知りつつも、千空はそんな理想論を譲らず、現実にしていくために八方手を尽くす。
後ろでふんぞり返るだけでなく、汗水垂らしてモノを作り、作戦に参加する。ヒョロガリミジンコなのにね。
今回は追跡戦が、奇妙に美しく楽しい”旅”でもあると教えてくれるカットが随所に差し込まれ、大変良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
それは寒くて大変で、しかし確かに面白い。ワクワクしてる場合じゃないのかもしれないが、妙にワクワクする。
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ワイルドな世界を舞台にするこの物語、やっぱそういうワクワク感ってのは大事で、知略渦巻くアクションの合間にこういう、いい風景をしっかり描いてくれるのはありがたいなー、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
千空達が進む世界が、雄大で壮麗でもあるってのは、この作品の面白さのデカい部分と感じてんのよね、個人的には。
油断なく現状を見定め行動するほむらの、上を行く千空達の情報戦。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
トレーサーを拭われたとしても、相手の動きは手に取るように分かり、詰め筋もしっかり見えてくる。
知恵あるものは知恵を、力あるものは力を。
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それぞれに連動させて掴む、強敵の完全制圧。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
ほむらが歩哨として必要な、現場レベルの情報処理能力に優れた”賢い”敵なのが面白いなー、と思う。
彼女はバカではなく、個人としての判断能力は非常に高い。
だからこそ、千空を頭脳として情報を集め、より高い次元で戦況を抑える必要がある。
これは司帝国との決戦、全体に敷衍できる原則だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
情報を制し、相手との間にあるインフォメーション・ギャップを広げなければ、暴力で上回る相手に勝つことは出来ない。
ましてや、科学王国は甘っちょろい倫理を破り、手っ取り早い殺しに逃げることも許されてないわけで。
その時役に立つのが、千空の持つ知恵であり、それを形にできる仲間たちの個性であり、それを連動させる通信手段である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
最終秘密兵器として、コミュニケーション・メディアを作ったのは今にして思うと、この作品らしいなぁ、と思う。
知恵と言葉こそが、人類最強の武器なのだ。
かくしてほむら…相手の情報収集・伝達手段を制圧し、先行部隊の度は続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
厳しい雪の中を、肩寄せあってひたすら歩く。
先週作った宇宙食ラーメンが、その寒さを癒やし、苦労をねぎらってくれる描写が良い。やっぱ今回の旅感良いなぁ…。
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コハクが刃を突き立てる覚悟を千空に問うたように、ゲンもまた、命の土壇場での難しさを知る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
それが”合理”と思っていても、共感を殺しきれない。
マグマの一撃を止める手のひらは、甘い人倫で赤く濡れている。
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それこそが俺達の強さなのだと、クロムが言葉にすると暗黒の谷に光が差し込み、千空の意思が死なずに繋がっていることを思い出させる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
ここで共感能力に乏しく、だからこそ戦士としては非常に優秀なマグマも共にいるのが、なかなか面白い。
敵は敵、身内は身内。マグマの感覚は、生存のためには正しい
だがそれ以上のものを千空(と、彼に共感する同志)は望んでいて、そういう凶暴な個性もまた、共同体に内包するために危ない橋も渡った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
間違いなく”善い”といえる理想に、そぐわない(が、有用でもある)性質をどう殺さず、共同体の中に取り込んでいくか。
タングステンの洞窟でゴチャゴチャ、命がけでぶつかりあったことが、この局面を生んでると思うと面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
文明化つーのは、他者性に対し共感する余地を増やし、多様性を絞らずとも生存可能性を上げれるゆとりを、社会に増やしていくことかもなー、とか思う。
まぁ異質性ってのは時に制御不能に暴走して、厄介事も呼び込むわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
やっぱ原始時代の脳筋主義、色々ヤベーって! 耳良いのがいるって言っただろーが!
まぁしょうがねぇ、それがマグマだ。嫌なら洞窟で突き落としておきゃ良かったのだ。
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凄腕狙撃手と携帯敷設隊のチェイスは次回以降として、マグマの豪腕があったから連絡施設を無事、置き終えたのは事実だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
チームとして作戦を遂行していく今回、元々作品が重視している個性の噛み合い、それで生まれる不具合と大きな力が、色んなところでよく見えるなぁ、と思う。
さて、友情と努力と知略を尽くして繋げたホットラインの先にいる仲間は、どんな可能性を科学王国にもたらしてくれるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
大樹と杠、満を持しての合流。流れる涙が、イヤに熱いぜ…。
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熱い魂そのままに号泣する大樹と、ニヒルな態度を崩さず瞳を濡らす千空の対比が、やっぱ良いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
正反対で、バラバラだからこその絆。
どれだけ離れていても、絶対に信じられる仲間。
この三人で始まった物語は、そんなものを沢山増やして、決戦に向かう。
そこにはためく科学の旗が、見つめるのは勝利か、敗北か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
戦況は予断を許さぬまま、風に吹かれている。
乗り越えるべき困難は多く、結束と決意は硬い。
それぞれが死力を尽くした先に、確かに空は伸びている…のか?
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そんな感じの、作戦第一段階完了であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
千空達が歩む道が、苦労と理想に満ちていること。
それに一人ひとりが、自分の出来ることを最大限やりきって、繋がりながら乗り越えていくこと。
作品が大事にしているものが、ずっしり伝わってくるエピソードでした。
やっぱこの二期、冬舞台で旅多めなのが、ワイルドな世界の魅力、そこで育まれる絆の実感を手渡ししてくれて、凄く良いなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月22日
知恵と連帯を駆使して敷設した、石器時代のホットライン。
それがこの戦争をどう動かし、何を築くか。
次回も楽しみですね。