ウマ娘 プリティーダービー Season2を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
無敗か、連覇か。
全日本の注目を集める、春の天皇賞。
それぞれの思いを胸に、目指すは3.200m先のゴール。
あなたがいたから駆け抜けられたと、走りきった後に思い返す。
そんなレースに、待つのは栄光か、涙か。
さぁ、遂にファンファーレが鳴る!
という感じの、TM対決遂に決着! 春天本番である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
レース本番に至るまでの周囲の期待、当人たちの緊張と意気込み…それを受けての力走が、ギュッと濃縮された一話となった。
トウカイテイオーとメジロマックイーン、時代を競う二人を背負ってしまったトレーナーさんの難しさも、静かに際立つ。
この勝利と敗北を受けて、更に物語は加熱していく。ここからのテイオーとライバルたちをどう書くかで、値段の決まる話数だな、とも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
何しろ多士済々、主役を張れる連中しかいない物語なわけで、どういう風にまとめていくかは相当大変だろうなー、と思う。
その中で、とにかく真っ直ぐで健気なトウカイテイオーの気質をぶらさず、応援したくなるように書き続けていることが、やっぱ大きな柱になってるな、とも感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
走れども走れども、追いつけぬ無念。涙を飲み込み、チームメイトでありライバルでもある勝者を祝福する姿は、あまりに眩しい。
勝って報われて欲しいが、勝利の女神は厳しくも気まぐれである。まだまだ谷があり、それを越えての山がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
長い長いウマ娘人生、中盤の山場に相応しい熱量のある決戦だったと思う。
トレーナーさんや急に解説始めるオタク、キタサン&サトノと、声援を送る立場の人たちが、分厚く描けてるのが強い。
ここまでもテイオーは、全国民に愛される姿が描かれてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
幼女もぬいぐるみを抱えて応援する、国民的アイドルホース。
ぬいぐるみを多数作られた元ネタを思えば、その表現も過剰ではない。
いや実際、大フィーバーだったんだって…
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今回はテイオーとマック、両方の特訓に付き合い、両方に強く思い入れてるトレーナーさんの姿が、結構クローズアップにされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
両方に買って欲しいが、そんなことはありえない。
”スピカ”という箱に、時代も陣営も越えてスーパーホースを打ち込んだがゆえの悩みが、表に出てくる。
これは史実にはない、”ウマ娘”独特の要素であり、彼を主役にしっかり彫り込んでいくと、作品にさらなる輝きを与えそうでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
テイオー主役で話を作ると、必ず引っかかるポイントだと思うので、どっかで作品なりの答えをしっかり描写して欲しい気持ちもあるが…さて、どうなるか。
それは先の話として、目先の大勝負の先、待ち受けるドラマの足場固めもしっかりやる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
栗毛のサイボーグを付け狙う、黒の刺客。
大逃げを越えた爆逃げに勝機を見出す、良家の令嬢。
そして挑発的に見えて、存外素直な爆弾娘。
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調子に乗って煽りに来たと思いきや、『感動した!』とか『私も次のレース頑張る!』とか、ポジティブな言葉が止まらないターボの好感度は、名前通りの急加速である。いや、前からずっと可愛いけどさ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
このデザインとキャラ付けで、素直属性乗ってるの巧いよなー…。好きになっちゃうヤバイヤバイ。
この春天がどんだけデカいレースか、幼女とお兄ちゃん達で描いてく筆も、なかなかに元気であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
レースの力点を急に説明してくれる観客席のオタクと、新世代の綺羅星を同列に並べて切り取ってくの、妙に風通しよくて好きなんね…。
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勝負に賭ける強い思い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
瞳の中に入り込む、絶対的な強敵。
テイオーの意気込みは強く、そこは先週、マックが先んじて超えた部分でもある。
特定の誰か、形あるなにかを踏みしめて、無心でただ結末に向けて駆け抜けていく。
そんな精神状態の違いが、結果につながったのか。
とにかくテイオーにカメラを寄せ、マックが何を思ったかを内言させない作りは、勝者と敗者の超えられない距離、ミステリアスな勝利の秘密を上手く際立たせていたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
テイオーは思いを語り、マックは無言。
この演出指針は、今回ずっと続くんよね、基本。面白いトーンコントロール。
様々な人の思いが交錯するパドック。やはり、黒い刺客は静かに存在感をアピールしてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
良い解説役が勝負の力点を分かりやすくし、どこに注目すればいいか教えてくれるのは、ジャンルを問わず大事なところ。
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そこを『急にどうした』で一笑い作りつつ、プンスカブラックとの微笑ましい交流で嫌味なくまとめる所とか、凄く良かった。グッとキャラ立ったなぁ、観客席のオタク…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
あと来るはずのないリザーバーに向け、勝負服で挑むターボが良かった。ただの道化には、出来ない服装だ。
決戦に向けて火花散らす二頭の表情も良いし、マックの新しい勝負服も素晴らしい。ホント、服飾デザイン良いよなーウマ娘…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
落蹄のアクシデントもありつつ、気持ちを切らさず各場ゲートイン。ホッとした表情を見せるライバルが良い。
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『つーかダイサンゲンに輝く謎のオーラは、一体何だったんだ…』などと思いつつ、やっぱトレーナーさんの横側は要所でクッキリ抜かれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
時代を二分するスーパーホースが、同じ箱に入ってしまっている難しさ。
この大レース、実はスピカの在り方を問う試練なのかもしれない。
こういう読み方は、史実に敬意を払いつつもやはり、アニメとして再話として独自の魅力、独特の物語を走ってほしいという、僕の願望が生み出した画角ではあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
しかしそういう所も大事にしてる作品なので、自然期待はしてしまう。どう使ってくるかなぁ…。
かくして滑り出した春の天皇賞。全日本総立ちで見守る中、オタクたちは冷静に、情熱がノイズにならないよう文を弁え…られませんでした! だって好きなんだもんッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
ここの『判ってるけど応援しちゃった!』は、とてもチャーミング。
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こういう声援を送るファンが入ればこそ、ウマ娘はこの作品世界で、国民的エンターテインメントたり得てんだなー、という納得があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
メインステージを突っ走る主役だけでなく、こういう場外の描き方にも丁寧さがあるのは、凄く良いな、と思う。仮想競技に奥行きと品が出る。
マックを追って、追って、第三コーナーから勝負をかける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
テイオーの視線には一人のウマ娘が強く入っていて、マックは何を見ているのか。
それは描かれないが、しっかり判る。
お祖母様に言われたように、ウサギではなくゴールを見る
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そんな一意専心の揺るがなさに、テイオーの脚質が弾き返されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
アイドル然とした可愛い表情ではなく、荒れた闘志を剥き出しにする強い視線が、遠ざかっていく背中が、テイオーの中にある闘志を反射して、切なくも眩しい。
走る時アスリートの顔してるのが、やっぱ好きね。
連覇の重圧も、名家の重たさも、振り千切ってマックは走る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
脇目もふらず、ただただ為すべきことを果たし続けるその強さは、迷ったからこそ鍛え上げられた鋼。
テイオーの敗北に拳を握りつつも、マックの勝利に納得も出来る、力強い描写であった。
電光掲示板に、残酷に刻まれる勝負の結果。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
あるものは喜び、あるものは唖然に飲まれ、あるものは陰りに沈む。
やっぱ会長はテイオーが好きすぎだし、痛みを孕んだ沈黙の意味にに即気付くマルゼンスキーは会長好きすぎ。
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無敗の夢は、残酷に破れた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
夕日に誓った約束は、無残に砕けた。
それでも、ウマ娘は走り続ける。
敗北を飲み込んで、理不尽な現実を振り千切って、次なる勝者になるために。
テイオーは遠い遠い、今日の勝者に微笑む。
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この敗北で遠くに離れてしまったモノを、見つめるテイオーを取り囲む空。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
その痛みを超えて祝福を手渡した、ライバルであり親友でもある存在に気付いた時、マックが見せる表情。
レースが終わった後、万感を込めて残酷に美しい世界を、見事に描いてくる。き、キテる…。
勝負一本に集中し切ることで勝ったマックが、走り終えてようやく、自分が置き去りにしてしまった存在に目を向けて、しかし高所から見下すでなく強い愛おしさを輝かせて向き合う所が、凄く良いんですよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
そこには驕りも憐れみもなくて、ただただ必死に駆けたからこその、嘘のない感情がある。
テイオーを見ることなく走って、だからこそ勝った後だからこそ、自分の専心がどこから来たのか、マックは真実実感できたんじゃないかな、と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
あなたを想わず走れたのは、あなたがいつもいてくれたから。
矛盾にも見えるが、しかしそこにしか真実はないのだろう。三昧境である。
全ての人が拍手を送る、勝者と敗者の抱擁。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
推しが負けて悔しいキタサンちゃんが、それでも祝福する表情が良い。
流れる真珠の如き、流星の如き二つの涙が、秘める苦さと難しさに、トレーナーさんは一人表情を固くする。
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テイオーの泣き顔を描かない所に、自分たちが編み上げていく物語、その主役たちへの敬意と惻隠を感じ取り、とても良いラストカットでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
無敗の夢は破れ、それでも物語は続く。
敗北を知った天才は、一体どんな道を進んでいくのか。その歩みが、前人未到の物語を生んでいく。
まだまだ続く物語、その行く末に期待が高まる、よい中盤戦でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月2日
主役二人にカメラを寄せつつ、横幅の広い描画もあり、このアニメらしいバランス感覚が随所に生きていました。
最後に一滴流れた涙に、テイオーが何を込めたのか。
しっかり分かり伝わるのは、やっぱ強いわ。
次回も楽しみ。