ゲキドルを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
SMTの世界公演が迫る中、アリスインは新作公演に全力を注ぎ込む。
演劇少女たちの日常の裏では、世界の命運をかけて激情が踊っていた。
時空の乱流、消失していく可能性。
錯綜した時系列と感情の果てに、機械もまた夢を見る。
乱反射する狂気の中で、明日はどんな顔をするのか。
そんな感じの最終回一個前! ゲキドルに一切の緩みなしッ!! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
事ここに及んで、新事実が凄い勢いで叩きつけられ、キャラが新しい顔を見せる。
激しすぎるドラマのうねりに必死にしがみつきつつ、演劇少女たちの青春が、時空を超えたSFバトルの行方がどうなるか、知りたくてしょうがない。
認めよう…俺はゲキドルが好きだし、凄いと思ってる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
実際毎回激動(すぎる)の展開で興味を引っ張り、かをちゃんとせりあ、二人の主人公が見据える藻の語りのレイヤーが大きくかけ離れつつも、確かに繋がっている構造は怪物的だ。
そこに奇妙なほころびがあって、力みが漏れるのも可愛げである。
せりあを主役にした日常の物語が最初に来たので、なかなか認識しにくいが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
かをちゃんが担当している複雑怪奇な超常SFがその裏側にはあって、彼女が失踪するまでの物語はいわば、別のジャンルの主人公が一時的に、アリスインを宿り木にしていたのに過ぎない。
だがせりあ達が進んでいく、手応えある小劇場ど根性物語は崩壊しかけの世界の上に乗っている。かをちゃんの物語と、たしかに繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
かをちゃんにとってアリスインの日々は、全てが嘘ではなく、今触手にモミクチャにされたりドールに電撃ビリビリされたりする闘いの、大きな支えにもなっている
離れつつも繋がり、しかし各々独特のスケールで展開していく物語。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
それが交わる最終回になるのか、この段階でもさっぱり解らないが、せりあとかをちゃんがもう合わないのも、それはそれで詩情があるかな、と思う。
人間は世界の真実など知らないまま、当たり前の日々を演じていく。
それでも想いは一瞬触れ合って、無関係に見えるドラマは知らぬ間に交わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
フィクションとして本気で演じられるものが、とんでもない真実の一部をすくい取る。
虚実が入り交じる演劇的空間が、ドラマのうねりをしっかり捕まえて駆動する心地よさ。
それが、最後まで元気なのは嬉しい。
というわけで、榊原かをる渾身の膝爆弾から物語スタートである。お前はどんだけ面白い女なんだッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
ヒロの心に傷となってるミキは、かをるその人だった。錯綜する記憶と運命の裏に、一体何があるのか。
正直、全然分からん。なんだよその膝パカー…。
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かをちゃんは恨み節だけ残して不思議装置で脱出したが、ドールはその欲望を強く残響させて、ミキ=かをるとしての自我に縛られる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
システムが人間の欲望を外部に拡大する装置なら、ドールはそれを内側に保存し、増幅して手渡してくるわけね…溜め込んだ欲望は、ドール自身を汚染する。
全てを反射する虚無が、欲望のこだまによって透明な鏡であることをやめてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
これは前半、せりあが囚われていた檻だ。
消えてしまったありすを生存させるための、空疎な自分。それは無限の谺を呼び込み、彼女の意思を強くハウリングさせていた。
狂気は、抑え込まれた心の軋みだ。
機械の領分を大きく超えつつ、人形の特性を強く残すドール。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
彼女を駆動させるかにみえる意思が、彼女に関わった人々の思いの残響なのか、彼女自身に芽生えたものなのか。
区別する手段はないし、必要もないだろう。
人形は人に交わり、独自の行動を導く。
人間の心を切開するドールが、かをちゃんから引き継いだ愛。時空管理者であるかをるが、責務に縛られて果たせない夢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
ドールの口づけは竹崎の欲望と同時に、かをるの願いも反射している。
人間が望んで果たせない欲望を、ただ純粋に成し遂げる。機械の本文は、いつか世界を殺す。
今そこにある危機を知らぬまま、せりあは未来を夢見る。樋口…どこまでも善良な女よ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
せりあ鬼推しのまこちんを、ちゃんとせりあがアイドルではなく友人として応援しているのが、大変善良でいい。勝ち負けを超えた所に、もはや樋口真琴はいる。
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崩れかけの世界にも、確かにある日常。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
せりあはトラウマを乗り越え、誰かの谺ではなくせりあ自身として、未来に踏み込もうとしている。
そんな当たり前の青春が、少しくすぐったくて気持ちいい。こういうところの爽やかさ、ゲキドルの強みだと思うのよね。
そしてこの当たり前の日常は、あまりに大きすぎる時空の波にかき消されてしまう、危ういものでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
ここに来て、かをちゃん主役で回ってる超時空SFと、せりあ主役で回ってる演劇少女物語が、さらなる噛み合いを見せてきた感じ。
世界が滅びれば、夢も明日もない。それはありすの死が示している。
そして、その喪失は超えられる。妄執は永遠ではなく、人はあくまで今を生きる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
だが人知を超えた欲望の機械は、あまりに巨大な夢を見せる。日向さん。すっかりシステムに取り込まれてしまって…。
ライバル劇団の肥大化するスケールと、裏腹なアリスインの身の丈。
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自分がいなくとも己の足で歩む、タフな演劇人の魂を手に入れた仲間に一瞬触れ合って、杖の音だけ残してかをるは消える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
その残響を聴いた時の、せりあの反応がいい。
追いすがるわけではなく、もう自分たちの物語はかをる抜きで動いているけど、でも懐かしさに心が揺れる。
大切な人と心に留めて、時に視線を向けながらも未来へ進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
竹崎やかをちゃんが進めていない場所へ、アリスインの少女たちは既に踏み出している。
そこに絡む因縁の大小はあれど、喪われたものへの想いが鎖となり、魂を縛っていることに代わりはない。
せりあは超えた。さて、かをるはどうか?
どうやらダメっぽい、つうか更にスケールが肥大化していくわけだが!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
ここに来て、イノベーターの謀略と失敗、竹崎の再演という構図が物語に追加されるの、あからさまに燃料過剰で凄まじい。大気圏でも突破するかのような加速…ッ!
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幸福を問うドールの質問に、竹崎は答えず闇に進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
彼女が制御していたはずの欲望の機械は、彼女自身を取り込み夢を見せる。
人間の意識を集約し、吸い上げる夢の…あるいは悪夢の装置。
そこに確保されていた過去の亡霊が、問いかける人形を問う役割を担う。
超越者ッ面で色んな人間を問い潰してきたドールが、問われ迷う側になるこの転倒。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
機械にすら夢を見せ、自我を与える超技術を出されると、『この演劇で、人類滅ぶで』というブッ飛んだ展開も飲める…のか?
世間一般を置き去りに、俺は飲まされてしまっている。夢中さ…ゲキドルに!
正直説明はゴツゴツしてるし展開は力任せだが、見せ方運び方に力強いクセがあり、そこが感性にハマると凄く面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
人を選ぶマニアックな面白さは、やっぱり古き”深夜アニメ”の味わいを強く残し、しかしどこかしっかりブラッシュアップした新鮮さも宿している。
俺、やっぱこのアニメ好きだわ。
機械じかけの夢から離れ、少しみすぼらしい手作りの舞台で、少女たちは今を演じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
その力強い汗の裏で、世界を崩壊させる真実が顕にされていく。
時の流れに取り残された、運命のタイドプール。アリスインの青春も、そんな危うさのただ中にある。
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小さな夢に全力投球の、演劇少女たち。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
正直半分も理解できねぇ川澄真実を受け取る、夢見るドール。
未来由来のウルトラブレスレットを装着し、最終決戦に挑むかをる。
物語の決着を前に、群像が入り交じる描写が気持ちいい。ホントかをちゃん面白いな…。
ドールがシステムに親和性があり、だからこそシステムの最奥に保存されていたイノベーターの真実を受け取れるという構図は、唐突だが結構納得がいった。この作品、ホントそういうのばっかだな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
機械の身体に投射された人間と、人間の真実を保存する機械。それは、もはや等価だ。
だからイノベーターは死んだともいえるし、生きているともいえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
彼女はゲイザーの妨害を受けて考えを変え、どん詰まりの未来への救済を再動させようとは思わない。
しかし未来人の遺産は竹崎に夢を見せ、それが同じ救済…欲望の乱反射する永遠の静止へと繋がっていく。
イノベーターが殺されなければいけなかったのと同じ、人類を終わらせる夢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
竹崎がその首謀者になるからこそ、かをるは竹崎を殺さなければいけない。止めなければいけない。
だが、出来ない。
過去の思い出は強く二人を縛り、視線はすれ違う。
加速する狂気と情愛。ぶつかり合う思い。
ここら辺の要素は、まんま6話までせりあとあいりが主役を演じた演劇百合サイコサスペンスジュブナイルと同じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
後半の(実は)主役だった竹崎とかをるもまた、青春の残影を追いかけ、喪失に苦しめられながら未来を探している。
そこに時空と超テクノロジーが絡むから、超ややこしいッ!
そしてドールが機械の中で見てる夢が、アリスインがアナログに演じるお芝居と重なってるという、相当複雑なメタ構造もある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
それが世界の命運をかけたリアルだと、演じる側も見る側も知らない。
それはただただ面白い、生きる意味をくれる一瞬の夢。
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それで良いはずなのに、量産されたドールは赤い瞳を輝かせ、世界中を終わりのない幸福に包もうとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
争いのない世界。永遠の夢。
エンタメで世界を殺すという、かなり新しい感じの大ピンチは悲鳴ではなく、喝采の中で駆動を始める。
竹崎さん、マージ善意100%でやっとるからな…タチ悪いよホント。
世界の危機を救うべく、走れかをちゃん!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
唸れかをキック! かをパンチ!!
急に生きの良いアクション始めて、死ぬほど笑ってしまった。足の調子が良くなったのは、ウルトラブレスレットの副作用なんだろうか…。
システム内部、アナログな舞台、超越的な情報空間。
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複数のステージが同時並走していく話運びは、それぞれ全く交わらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
アリスインの子供たちは世界の真実を知らないし、ドールが情報空間で何を受け取っているか、かをると竹崎には解らない。
しかしそこに立つものが、本気で人生を演じていることに変わりはない。
ここでドールが人間の欲望を反射する客体、無人格な機械であることをやめて、イノベーターの遺志を引き継ぎうる主体になっていくのが、唐突ながら胸に迫った。このアニメ、ホントそういうのばっかだな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
幸福を望んで世界を殺す、竹崎の愚行。
残り少ない時間で、意思持つ人形は何を為すのか。
そういう視点が、最終コーナーを回ったこのタイミングでブッ込まれるのは欲張り過ぎだし、その過積載こそがゲキドルって感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
機械生命、あるいは超越者の切ない思いって角度が追加されたの、群像劇としてもSFとしてもいい手だと思うのよなー…。
かくして思いを固めたドールは男と女の間に立ち、過去を再生させていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
それは心の檻に閉じ込められた夢を反射するのではなく、消された記憶を再生し、未来へ解き放つための駆動。
それにしたって、テロリストの表情が本気過ぎ。面白いなーこのアニメ…。
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ミキでありかをるでもあった女の思いを引き継ぎ、システムに頼らない夢で世界を包もうとした英雄候補生の記憶は、監視者の宿命に飲み込まれて消える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
このすれ違いが後の悲劇、救済願望の暴走に繋がるわけだが、時空監視者相手なら、まぁ記憶も消されるわな…。
何かを歪めて救いを求め、それがネジレの理由になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
イノベーターもゲイザーも、実はおんなじ事をやっている。
竹崎も自分が追い求めた少女が目の前にいることに気づけぬまま、かをちゃんにミキを投影し、打ち捨て、すれ違い傷つけあってここまで流れ着いてしまった。
ドールはその迷妄を打ち払い、真実を見せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
これまで彼女が果たしてきた、人間の欲望を反射する機能ではなく、誰かから受け取り演じてきた愛を自分の意志として、自分を変えた。
ここも、せりあが果たした日常の中の変化、未来への一歩としっかり重なっている。シャドウの使い方が巧いアニメ。
かくして真実に目覚めた二人は抱擁し、迷いは解き放たれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
システムなんかに頼らなくても、なにもない戦場でも、演劇は夢をくれた。
だから、そこからまた始めよう。
そんな決着、ゲキドルが許すわけねぇだろ!
喰らえ洗脳光線、電撃ビリビリッ!!
マージ面白いこのアニメ。
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凄まじいスピード感で和解→抱擁→Kiss…→洗脳→電撃→世界崩壊まで突っ走る、まさにクライマックス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
主役の女の子たちはこっちの事情をまーったく知らず、必死に自分たちの舞台をやっている。
多分、それで良いのだ。世界の命運も、当たり前の青春も、どっちが重いってことはない。
ドールの赤い豹変は、システムからの逆流の結果なのか、機械は所詮機械なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
ここら辺の種明かしが気になるのは、やっぱ今回イノベーターと交流したことで、意思持つ主役としてドールの存在感がデカくなったからだと思う。
座長になった晃、脚本を書くようになった愛美と、おんなじ群像劇的広がり。
まぁそれはそれとして、竹崎さんがガンギマリで甘やかな夢の扉を開け、一度は捨てたはずの迷妄で世界を殺そうとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
覚醒する大怪球、世界を包む滅びの光。
救世の英雄となる夢が、こんな叶い方して満足か、ヒロッ!
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かをちゃん主演の超スケール時空ロマンスと、ドールだけが知る超越者達の思い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
そこに全く接続されていない演劇少女たちの日常が、”演目”で繋がり、その真剣さで肩を並べている構図が、なんかすげぇ面白い。
ぶっ飛んだSFも、地面に足ついた夢の物語も、全部アツくて全部大事だ。
だからこそ日常が乗っかる世界は守らなきゃいけないし、歪んで間違った世界にも想いは宿っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
世界崩壊も、演劇も、女と女の感情も、絡み合ったロマンスも、SFも、全部嘘じゃない。
複数ジャンルを超音速で横断し、様々な衝撃を巻き起こしてきたゲキドル、泣いても笑っても次回が最終回であります
いやー…放送開始前に『こういうとこまでぶっ飛ばしてくれると良いな、無理だろうが!』と思ってた所を超えて、エキセントリックな演出、分厚いドラマの体幹で突っ走ってくれるアニメです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月17日
終わりよければすべてよし。
サブタイトルに選んだ通りの結末を、多分迎えてくれるでしょう。次回も楽しみ!