SK∞ エスケーエイトを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
アダムの激烈な一撃により、勝負は決した。
ミヤはスネークに敗北し、シャドウは過激なヒールムーヴのツケを払う。
楽園の壁がほころびを見せるなか、レキは未だ迷いの中にいた。
なぜ、スケートをするのか。
その答えは、意外な出会いの中に…。
そんな感じのLOVE HOTELでヴィーナス誕生ッ! ずっと待ってたランレキ仲直り回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
『やっぱ太陽は輝き、レキボーイは笑っていたほうが良いな…』と、しみじみ思わされるエピソードであった。
久々に摂取する最高の笑顔、胸弾む友情はあまりにも健康に良い…ありがたい…。
『俺はいなくならない』という約束をずっと信じていたミヤのイノセンスを、裏切ってもなお道が見えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ランガの迷いを拾い上げたのが、縁もゆかりもない忠なのは意外であり、しかし必然の出会いでもあったと思う。
お互い重荷を預けないからこそ、決定的な場所に道が拓ける奇妙な縁。
『スケートなんてクズだ!』と、自分に言い聞かせるように吠える忠に反発する形で、自分が何を求め何処に行きたいか思い出していくレキの涙。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
それが、忠と愛之介の過去、幼く純粋な思い出の再獲得にどう繋がっていくのか。
忠はかつての自分たちに似た少年との出会いを、どう活かすのか。
最終局面に向けて、そういうところが気になる回でもあった。広海ちゃんの容態もね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
愛之介の議員生命が結構ヤバい現状、”S”が治外法権の楽園ではなくなっていく描写もそこかしこにあって、シャドウさん襲撃はその一環であろう。
広海ちゃん、ランガと本気でやらせたげかったな…。
というわけで、煽るわ燃やすわレーザー撃つわ、極悪非道のヒール担当。一番最初に『病院だろッ!!!』と、真っ先に人助けに走るのであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
悪役は、一番周囲が見えてるやつがやらないと務まらない。加減も空気も解らない”本物”は、スケボーで顔面殴る。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/QSwxHMjJY5
それもアリなのが”S”のルールであるが、シャドウさんはあくまで場が盛り上がるよう、タフでハードな極悪稼業を頑張ってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
それは店長の好きな”強い男”になるためだけど、ちゃんとファンも付いて、エンタメとして受け入れられてきた。
しかし敗北は、楽園の壁を超えて人の心を蝕む。
愛之介が一瞬の夢を、アダムにならなければ掴めない自由を求めて生んだ、治外法権の楽園。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
そこが実は、見た目ほど自由でも特権的でもない場所だということを今回のエピソードは伝えてくる。
あるいは、楽園を追放されてなお、スケボーさえあれば自由に飛べるのだと、最後に描くためか。
スネイクはアダムに似た…というかアダムがスネイクに似た”踊り”で先頭を常時譲らず、ミヤを圧倒する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
第3話でレキに魂を救われたミヤが、ずっと視界の端で探しているのは切なかった。
ミヤはここにいない仲間を求める思いを振り切って、目の前の勝負にしっかり集中する。プロである。
スネイクは走りながら過去を思い出し、歪んでしまったアダムと自分に耽溺する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
スケボーは下等な遊びで、自分と交わるはずのない愛之介坊ちゃまを狂わせてしまったと。
今目の前の現実に三昧せず、何処か遠い場所を見る視線はチェリーとソックリだ。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/3q5nXBlOl7
それでも、スネイクはミヤに圧勝する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ランガとレキが残酷に演じた才能の差、実力の差は、ここでもスケボーに向き合う真摯さで埋まらない。
強いやつは強く、速いやつは速い。
それは世界の真実…の一つであるけど、しかし忠自身が、その答えに満足なんぞしていない。
心の何処かで、愛之介が身を沈めた闇から強い光へと導いたスケボーを、一緒に笑いあった日々を、取り戻したいと願っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
スケボーが危険で下等な遊びで終わらず、人間を開放してくれる最高のスポーツ・ホビーであると思いたがっている。
ただ強いことは、忠を満たさない。アダムやランガと同じく。
では、ただ強いより凄い場所にどうすればたどり着けるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
今まさに青春のど真ん中を走るレキとランガは、二人で滑る特別さ、胸に湧き上がる熱い思いに戻ってくる。
そういう場所から一度離れてしまった大人たちは、楽園に戻ってくるのに若人より、時間がかかる。
しかし二人が今回”答え”にたどり着いたことが、真逆に見えて同じ思いを共有し、そこにたどり着く手助けをした忠の道を、静かに照らしている感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
そして闇の中の光になる特権は、ミヤには与えられなかった。チェリーがそうであったように、想いは時にすれ違う。ミヤきゅん…。
というわけで、家族に心配されつつ気もそぞろ、レキボーイの迷いは続く。はー妹ちゃんS可愛い…おばあちゃんも可愛い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
身内の声も届かないほど心が乱れてるのに、『おいおい、俺を置いていくなよ…』とばかり足を引っ掛けたボードのちょっかいに、思わず戻ってしまう
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/Pathj0QwMQ
この描写を見たときに『ああ、今回で一つ終わるんだな…』という感じが強くした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
どれだけ背中を向けても、ランガはスケボーを諦められないし、絶望に目を閉じることも出来ない。
スケボーはいつでも楽しくて、大切なものを掴むための翼になってくれる、最高の友達。
そういう事実が、物言わぬボードから突きつけられた時、ランガはそれを無視できない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
忠との対話を経てたどり着くことになる、シンプルな答え。
それはこの段階で、言葉にならないメッセージとしてランガに届いている。既に心を開いている。
なら、後は滑るだけだ。
ママンも無愛想な息子を心配する中、ランガもまたどんより曇り調子である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
周囲の木々も命を失い、天気もまた晴れ晴れとはいかない。ここら辺のダイレクトな象徴主義は、やっぱり好き。
白雪姫の曇り顔を、余裕のストーキングしてほくそ笑む国会議員。TAIHOでしょ…
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/CX99oeKmMy
感情の数珠つなぎすれ違いを、ロマンスの文法を活用しつつ刻み込んでいくのが、このアニメのスタイルだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
愛之介のいう『マリッジブルー』は事実であるが、ランガの運命は彼ではなく、レキを既に選んでいる。
愛之介がどれだけイヴを求めても、縁は結ばれているのだ。
しかしそれでも、パートナーを求めてずっと抱擁出来なかったアダムにとって、天使の羽根で高く飛んだ少年は瞳に焼き付いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
チェリーにとって自分がそうであったように、ランガがそれを重いと感じ、ぶち壊しに来るとは思っていない。強い思いは、常に誰かを盲目にするのだ。
ランガもアダムと競り合う極限領域に胸踊り、歴との約束を破ることで溝を深めたけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
心に吹きすさぶブリザードと真摯に向き合うことで、いちばん大切なものがなにか見る目…自分を導いてくれたレキ的な能力に目覚めていく。
それがレキの再生と呼応して、運命がエンゲージし直す。
2つの縁(円)が触れ合い、描かれる∞の軌跡から、愛之介の視線は弾かれている…と解るのは、画面の外から物語を見ている第三者だからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
恋のただ中にいるものは、相手の視線が誰を求めているか考えもしない。
その幻想が砕かれた時、隣りにいてくれるものの意味を初めて知るってのも、よくある話だ
そして真実に出会うまでは、色々迷わなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
スケボーをファッションでやってるだけのクズにボコにされたり、裏社会の因縁が金属バットで襲ってきたり。
スケボーが属するストリートカルチャーの、暗い影。暴力とエゴイズムの暴走。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/fFH0zVuzB2
クズの吹き溜まりとかした通りにはゴミと血が流れ、今までの輝きが消えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
忠が露悪的に、世間一般で思われる”不良の遊び”を言葉にする今回、今までホビアニ力で遠ざけられてきた生っぽさが、男達に襲いかかることになる。
それもまた、真実の一面ではあろう。
ここでクズの仲間にならずボコボコにされる(しかしボードは守る)レキも、いちばん大事な花を体を張って守ったシャドウさんも、そんな陰には沈まない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
シャドウさんは”強い男”になりたくて、誰かを傷つける悪いことを沢山してきた。そのツケを、”S”の外側で払うことに今回なる。
しかし白塗りのヒールを必死で演じ、本気で滑ってきたからこそ、生々しい暴力が愛する人に迫った時、本当に”強い男”として振る舞えたのではないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
殴って勝つのではなく、守って傷つくことを選べたのではないか。
どうやらシャドウになる前は、気弱で優しいだけの青年だったっぽい広海ちゃん。
彼が本当に望んでいたものは、”S”の外側、白塗りの鎧を引っ剥がされた現実の中にこそあって、それを掴み取る力は既に、彼の中に育まれていたのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ここで店長さんを庇い、走れなくなったシャドウさんを俺は、世界で一番かっこいいと思う。
でも、勝負させたかった。勝たせてやりたかった。
だって卑劣なヒールだけがシャドウさんの全てじゃなくて、すげぇシリアスに走りを追い求め、自分を高めてきたのも事実じゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ランガとの決戦はそれを試す恰好の舞台で、戯けた負け役として作品に配置されたキャラクターが、意地と愛で天才に食らいつく場面を僕は見たかった。
ボードに乗ることのないシャドウさん(おそらく)最後の見せ場が、凄く意味のあるものだとわかりつつ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
しかしやっぱり、”スケボー”で勝負させたかったな、という気持ちは残る。
これはレキの道行きにも伸びてる思いで、スケボーの価値を上手く高めてくれた結果なのだとも思う。
金屏風の前で作り笑いを浮かべ、闇に潜む”母”たちに手をふる愛之介。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
忠もまた陰の中にいて、黒子の立場に甘んじている。傷ついたシャドウを心配するよりも、トーナメントの成立を危ぶむ冷酷。
愛之介を包む歪みが、一箇所に固まったような明暗だ。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/ir7tm6CuUX
この舞台構造をぶっ壊すことなしに、アダムが開放されることはないだろうし、その時には”S”も消えるんじゃねーかな、という感じはある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
楽園を追放され原罪を背負うことで、アダムは生まれ死ぬ人間としての自由を手に入れた。その導きはサタンたる蛇…スネイクによってなされた。
作り物の笑顔で心を殺し、誰かの求める偶像を演じ続けるよりも。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
権力を傘にきた楽園を生み出し、自由を掴んだと思いこむよりも。
全てを壊し、そこから進み直す道しか、愛之介と忠には残っていない感じもする。大人組の決着は、結構ヘヴィなものになりそうだなぁ…。
一方傷だらけの天使は、振るわれた理不尽をむしろ心地よい罰と感じていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
身の丈を知り、己にあった楽しみを手に入れろ。
店長のそんな言葉も、今のレキには染み込みきらない。
スケボーも、ランガも、大好きだからこそ譲れない。譲りたくない。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/Rz42RDwcBX
そんな若造の甘っちょろい言葉は、店長のかつての実感、夢の残骸なのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ここまで物分りの良いモブ顔してた店長が、急に濃厚な青春の残滓、諦めた夢の輪郭を色濃く引いてきたので、不意打ちで嬉しくなってしまった。
誰にでも、当然ドラマはある。その上に日常が乗るのだ。
店長は第一線で競り合うのを諦め、スケボーを作ること、与えること、楽しむことに自分の居場所を見出した。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ランガが同じ場所に行き着くにしても、『同じ場所にいたい、負けたくない』という今の実感はけして嘘ではない。
だからこそ、誰かに与えられる答えではなく、実感を掴み取るしかない。
クソチームが奮った暴力は、見知らぬ”悪い子な自分”を罰したいレキにとってはドンピシャの快楽と受け取られ、そのネジレを店長は的確に指摘する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
時に救いともなる暴力の、複雑な顔。
それをシャドウの負傷、地面に流れる赤い液体で上手く見せてくるのは、まさに演出の冴えであろう。
バッドニュースに顔色変えて、病院に駆け込んでも逃げてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
エレベーターはレキの心そのままで、ミヤはそれを必死にこじ開け、思いを伝えようとする。
自分の戦いを、救ってしまったものを、ちゃんと見てほしかった。そばにいるという約束を、果たして欲しかった
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/OVQWCjD8DD
そんな切実な思いを、隠すことなく突きつけてくる”らしくない”ミヤが、僕には凄く切なく思えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ここでも、ミヤの思いは一方通行にすれ違う。
自分が手渡した約束を裏切った事実にレキは目を開きつつ、それに向き合う強さを持ち得ない。
だから傷だらけのボードを抱え、仲間に通じる箱から逃げる。
闇の中に光であるエレベーターに、ミヤと一緒に乗り込み戻れたら、全てが解決するだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
約束は果たせるし、思いを受け取り前に進める。
でもネジ曲がった心はそれを選ばないし、ミヤの血が出るような叫びは、レキの”答え”にはならない。
それは結局、ランガだけが手渡せるのだ。
あらゆる場所に片恋が燃え、青白い燐光が闇を照らすこの作品。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ミヤくんは結構不遇な位置にいると思うけど、彼がレキを求める思いもまた、絶対に嘘ではない。
望まず勇者になるしかなかった子供が、レキの背にかばわれどれだけ救われたのか。
強がりで自分を守るあの子が、まっすぐ差し出す思いの重さ
ランガと∞を取り返した後、レキにはそこにしっかり向き合ってほしいし、目のいい彼は必ず、ミヤくんを闇に置き去りにした行いを、必死に取り戻してくれると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
まぁ自分を見つけられたなら、後は”無敵”だからよ。伊達や酔狂で、声帯が畠中祐じゃねぇんだよなぁ…。
幼子の思いのナイフから逃げたレキは、車に当てられHOTELにINN…である。ムーディーすぎるでしょ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
海モチーフなのが、美しいものがいかがわしい場所で再生していく印象をより深め、大変良い。こういう象徴の操作、上手いアニメよねぇ…。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/l6FFK9fTqB
ダーティ・マネーを不躾に突きつける、イヤな大人のイヤな成熟。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
煙草を悪しざまに吸い捨てる主のように、忠もまた”大人”であることを間違えたまま摂取している。セックスする場所で何処か投げやりで退廃的なのも、多分その文法。
レキは性と富を跳ね除け、真っ直ぐ子供でいることを選ぶ。
危なくて暴力的な、下卑た遊び。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
スケートを卑下する忠の言葉は、レキの怒りに火を付け、迷いを燃やし尽くしていく。
実際潰したアダムが忘れているのに、忠がその名と顔を覚えている所に、二人が”人間”に向き合う姿勢の差が見えて面白いけども。
忠もまた、他人だからこそ思わず言葉が漏れる。
悪徳と自由の楽園”S”は、シャドウさんを襲った暴力を揺籃したけども、同時に確かに縁を繋いでもいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
忠とレキの関係は薄いが、だからこそ心の奥底でスケボーを最高の遊戯だと思う気持ち、思いたい願いが引き合い、ここで炸裂する。
この出会いは話の都合であり、同時に不思議な納得があった。
ランガがノートと携帯から受け取る、レキの真実。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
レキも忠の露悪に反発することで、自分が何を求めていたかをようやく思い出す。
離れていた二人の心は、全く同じものをようやく見つめだす。(あるいは、ようやく見つめ直す)
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/K36LwWkfoD
スケボーは最高で、傷だらけになりながら必死に身につけて、飛べるようになった瞬間心が弾んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
今までたくさん描かれてきた、飛翔する誰かを強く見つめる視線。
時にすれ違う想いは、飛べるようになったレキ自身へと、レキから向かっていたのだ。
憧れは誰かではなく、未来の自分に向いていた。
そんな幸福なプライドを与えてくれる、最高のツールでありメディア。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
そんなスケボーの価値を思い出すことで、レキはようやく顔を上げ、不敵に笑う。やっっっっっっぱこの顔なんだよなぁ…。
今の自分と正反対で、かつての自分と何処か似た、太陽の笑顔。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/o2QFUVRB24
それと出会うことで、『スケボーは最悪だ』と思いたかった忠が何処に進んでいくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
それは次回以降の物語である。ここでレキが手渡したものが、拗れに拗れた元大人たちの青春が、未来に進む起爆剤になると良いなー、と思う。
つうか、なってもらわねぇと困るんだよ愛之介的に…。
ピンクパープルの海底から、男達はそれぞれの道に滑り出していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
見慣れた風景を風に乗せ、誰よりも自由に加速してくれるギア。
ランガを追って街に繰り出すレキの歩みが、軽やかで闊達なのが、長いトンネル抜けたことをしっかり教えてくれる。ありがたい…。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/QVoJ9nUMxR
言葉では伝わらないものも、一緒に走れば解ってもらえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
それを知っていたはずなのに逃げ出してしまった少年たちは、ようやく”答え”にたどり着く。
一緒に滑る。一緒に笑う。
一度は手放してしまったそれこそが、そうさせてくれるスケボーこそが、彼らの正解だ。
スケボーアニメなら、それが良い。
忠が悪し様にけなしたスケボーの価値が、ここで無言かつ雄弁に描かれるのが最高に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
言葉を超えて、喜びで繋がれるもの。沢山の絆を生み出してくれる、最高の相棒。
そういう価値は、二人がたくさん傷ついて、たくさん迷ったからこそ輝く。重く長い歩みだが、絶対に無駄ではなかった。
白雪姫の止まった心臓を、動かし直す魔法の林檎。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
スケボーと友情は、父の死すらも蘇らせ、誰かとともにいる喜びを取り戻してくれる。
ここでランガは、テクニックにこだわる天才ではなく、縁を第一にするレキ的な自分に、強く接近していく。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/gNjQcvlDqz
父と心を繋いで滑った氷原は、青く美しく輝いていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
その死を背負って取り残された場所は、真っ白に孤独だった。
そんな自分の心臓を、もう一度動かしてくれた出会い。レキとスケボーに、自分を一人にしない運命に出会うことで、ランガは生き返った。
その奇跡に、不器用な青年はようやく気づく。
レキもまた、出逢った頃のようにただただ無心で飛ぶ中で、才能に恵まれた親友の高い飛翔を、羨むでなく素直に受け取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
それはとびきり美しく、心躍る。
ジャンプが自分を追い抜き、トリックが自分より冴え渡っていても、もう妬まない。自分を比べない。
だって、今ここに”最高”があるから。
そういう真実を教えてくれるのは、いつでもスケボーだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
それは非常に正しい。このアニメはスケボーのアニメだから、スケボーが全部の答えになるのが一番ロジカルだ。
そこにとても普遍的な青春の悩み、離れ近づき答えを見つけ直す歩みを鮮烈に焼き付けたことが、出した”正解”を飲み込ませる。
例えどれだけ巧くなっても。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
遠い星に離れていったように思えても。
レキが教えてくれたもの、手渡してくれたものの輝きは消えない。
それがあるから、一度は孤独に止まった心臓が動き直した。もう一度、心から笑えた。
それは、2つの縁が触れ合う∞。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/tD64udeGaG
迷いやわだかまりを思い切り投げ捨てて、自分の心の中…そして相手との間にある真実だけに向き合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
その真っ直ぐさが少し気恥ずかしく、あまりにも眩しい。ランガのどストレートなLOVEに一回照れつつも、自分も負けねぇLOVEを返すレキが…あまりにも…喜屋武歴…俺たちの太陽…。
2つのリングを触れ合わせ、思いを交換するDAPはまるでエンゲージリングの交換のようで、清廉な純情に溢れすぎてて死にそうになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
ウェディングのモチーフは随所に描かれてきたが、こういう形で一気に回収にかかるとは、非常に恐ろしいアニメである。ロマンスなんだよなぁ…。
DAPはフッドと出会えた喜びを自分なり表現する、ストリート発祥の文化だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
自分たちだけの答えを、身体で大事に表現する。
それはさっきまで魂を震わせていたスケートと、同じ場所から出てきて、同じものを扱う。
ここで”∞”足して、答えを見つけた自分たちの記念にするの、最高に良い。”文脈”がある。
残酷な断絶に心を乱され、離れていく思い、見えなくなる真実にもどかしく身悶えもした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
しかし、運命の少年たちはたどり着いた。永遠のエデン、約束の場所、不朽の友情が輝く楽園へ。
SK∞完ッ!! とはならず、楽園の支配者は愛のドローン越し、試練を企む。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/g3pOYpVoSb
『愛に試練はつきもの』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
全くそのとおりで、この後爆裂するランガ VS レキのビーフは、親友の思いをより強く結びつけていくだろう。
楽しむことだけでなく、競うこともまた魂を混じり合わせると、今の彼らなら理解できるはずだ。
愛之介が求めるようには、決戦は機能しないだろう。
アダムは闘うことの意味も、スケートが生み出すものも、すっかり見落としてしまっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
だからスノウの心を奪うはずの試練が、レキとの運命を強くしてしまう未来にも気付けない。
それほど強い思いを、あの天使の飛翔に見出した、ということでもあるけど。片恋だねぇ…。
そんな主の、親友の狂態を間近で見て、忠は何を思うのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
自分にあまりに真っ直ぐな思いを突きつけた若人が、縁を取り戻した姿を見つめ、どんな道に進むのか。
男たちの想いは複雑にもつれながら、運命のビーフを待つ。いやー…最終決戦、死ぬほど盛り上がりそうです。
第7話からズッタズタにされた情緒がようやく答えにたどり着き、ありがたいやら殺されるやら。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月23日
『やっぱ紘子はすげぇな…』という感服を胸に、トーナメントニ回戦の幕が上がります。
今を生きる子供たちは、見つけた答えでどう翔ぶか。
過去に縛られる子供たちが、歩む道は。
いやー…楽しみだねッ!