プロセカイベント”届け! HOPEFUL STAGE”を読み終わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
モモジャン唯一の素人、小倉唯の声帯を持ちながら50回位オーディションに落ちた女、花里みのりのエピソードである。
自信がなくて、失敗ばかりで、でも誰よりも純粋で一生懸命な、生まれたての雛。
未熟をむしろ愛でるアイドル文化の申し子が主役となり、過剰な力みと挫折、そこからの奮起と飛躍を描くストーリーとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
Jアイドルの文脈において、出来ないことは『いつか出来るようになること』を基本的に意味する。
未完成であることは、完成していく過程を一緒に追いかけられる喜びを孕む。
いざ主役が回ってくると、そういうアイドルのど真ん中を凄く強くぶん回されて、みのりがモモジャンにいる意味を理解らされる仕上がりとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
そーなんだよな…既に経験と実績がある三人では、絶対にできない物語がある。
それは”アイドル”の物語では必須だし、三人もそのイノセンスに救われた。
メンバーとして学友として、非常に近い距離にいるモモジャンはみのりが、凄くいい子で頑張り屋で、くじけぬ姿勢、何があってもアイドルが好きな純粋さに助けられている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
しかしモニターの向こうのファンは、そんなことは知らない。推しのおまけ、出来ない末っ子。そういう立ち位置である。
しかしそのようにナメられているからこそ、『みのり、結構やるじゃん』『みのり、出来るようになってきてんじゃん』という物語は、みのりからしか生成されず、共有もされない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
ゼロからのガッツストーリー。何者でもない少女が、”アイドル”になっていく物語。
これは”アイドル”を一度掴み、取りこぼして掴み直そうとしている三人では描けない物語である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
白紙のカンバスに、ゼロから線を引いていく面白さこそがみのりの強さであり、みのりがメンバーにいるモモジャンの強さである。
三つ葉でしか無いクローバーは、今回のイベントを経て四葉になる。
世評に傷つき、出来ない自分に凹み、しかし愛を届けてくれるファンと至近距離で想いを交わして、その人のために己を奮い立たせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
誰かの偶像となる尊さをおのずから背負った時、少女は”アイドル”となった。
その輝きが、おそらく遥には泣けるほど眩しいのだろう。
コラボステージの遥がマジで、みのりのゼロ距離狂信者ッ面過ぎてやや引いたが。あの女、みのり好きすぎない!?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
今は遥だけが感じている飛翔の予感は、みのりがアイドルに、画面の向こうにいるファンに誠実である限り、かならず叶う。そういう強さを、無垢なる彼女は持っている。
その躍進が三人をどう引っ張り、モモジャンをどう乱していくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
ななみんさんを通じて、配信者事務所とか、コラボ配信とか、色々手数が増え筋道も見えてきた新世代アイドルの今後が、大変楽しくなる回でもあった。
やっぱゼロから何かが組み上がり、形になっていく物語は面白い。
プロセカはそういう生成過程自体を、じっくり楽しませようという意識が強いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
各ユニットがじわじわ縁を広げて、お互い顔見知りになってきてるのも、その一環かなー、と思う。
一見むっつり系な冬弥が、人間関係のハブ、適切な助言役として仕事しだしてるの面白いよなー…。
さておき、たった一人言葉を受け取った誰かを支えに、懸命にコラボステージをやりきり、不屈のメッセージを届けきったみのりの想いは、たった一人に届くわけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
”アイドル”である彼女の汗は、必ず何らか評価される。三人がそうであったように、そこには喜びだけがあるわけではない。
嫉妬、侮蔑、意図せぬ呪い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
祈りがいつか砕けて自分を傷つけても、その輝きを諦められないからこそ”アイドル”に戻った三人と、同じ嵐がみのりを待つのか。
四人目のモモジャン、最初のステージは波風あれど、見事に飛び越えてみせた。
さて、次は何を書くか。やはり楽しみである。
つーかこんだけ王道ど真ん中のドラマとキャラを、癖なく応援したくなるように書く、力勝負の話運び。地力を感じさせ、大変”強い”。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
ラストの一枚絵が、マジで強くてズルいんだよなー…みのりが自意識の外側、ファンの領域に接触できる”アイドル”になったと、あの携帯電話は秒で理解らせてくる。
そこには断絶と呪いと、数多の輝きが瞬いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月26日
今回もやっぱり、セカイの妖精たちが導きを差し出し見えた道。
私らしく、私に出来ることを。
それがあまりに難しい道であることを、プロセカの筆は隠さない。だからこそ、輝きに意味と意志が宿ることも。
雛鳥の未来が、幸運であることを祈る。