Dr.STONE STONE WARSを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
科学王国 VS 司帝国の決戦は、氷月の魔槍をせき止めた千空の勝利に終わった。
戦いに勝つことが、旅の終わりではない。
友の命を止めることが、永遠の別れではない。
一滴の涙を凍りつかせて、千空はさらなる未来を目指す。
この決着こそが、新たなるプロローグ!
そんな感じのDr.STONEアニメ”二期”最終回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
何しろラストカットがこれですからね…来ますよ、三期大航海編が!
新たな物語を始めるためにも、闘いの先にある犠牲、それを諦めない闘いをちゃんと書く。
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そういう最終回だったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
やっぱ氷月とのバトルで終わりではなく、その後どうにか司の命を繋ごうと千空があがき、ある種の諦め、先送りとしてコールドスリープに頼るしか無い無念で終わるのは、凄く良い第二章の終わりだな、と思う。
最後の最後で、千空は命を救いきるのに失敗すんのよね…。
今回クラフトするコールドスリープ装置は、未だ実用ならざる未来の技術。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
チートを活用しつつも、あくまで科学の叡智を”復活”させてきた千空の物語にとっては、結構異質な技術だったりする。
でもそういう夢と嘘で、話を終えていくのは不思議と良いな、と思う。
文明を滅ぼし争いも生んだ石化技術を解明することでしか、司の命は救えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
自分たちを追い込んだ技術すら、千空の理想は自由を奪う枷ではなく、奇跡を引き寄せる救命具として使おうとする。
神にも悪魔にもなれる技術で、あくまで”人間”であり続けようとする意思。
それがどうにもならない現実に押しつぶされそうになった時でも、千空は必死に打てる手を考え、何かを作り、希望をつなぐ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
そんな意志が引き寄せた、ちょっと嘘混じりの希望。冷凍冬眠装置には、そんな哀しげなロマンがあると思う。
それでも、千空は歩みを止めない。終わりこそが、新たなスタートだ。
氷月との闘いはほむらの追撃も抑えきり、科学王国の完全勝利。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
…とはいうものの、無血開城のお題目を司の血で汚してはしまった。
現実なんてそんなもん。
そういう諦めが付く男は、全人類復活なんていう夢はそもそも見ない。
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士気向上のための嘘、ただのデモンストレーションだったはずの”受けの特訓”が、土壇場で勝利を引き寄せた、という構図もまた良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
司帝国との最終決戦、氷月とのラストバトルは闘いの天秤がゆらゆら揺らめくいい塩梅だったが、勝ち筋はみんな、汗と努力で積み上げたものの中にあんのよね。
二期最終回となる今回、千空の理解者であり、彼に人生を救われた当事者としてコハクが結構目立っていて、二人の関係が好きな自分としては大変ありがたかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
コハクちゃんは科学知識は全然ないけども、千空が実証する生き様を通じて、科学的な生き方には理解が深いのよね…千空個人にも。
それぞれの後悔と痛みが、複雑に入り交じる死の床。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
散りゆく命をせき止めるあがきを続けながら、それでも幸福な結末を探し続ける男。
その不屈と懸命に、コハクの願いはかつて叶った。それが軌跡なんかじゃないことを、彼女が一番良く知っている。
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司が犯した独善の罪も、科学王国が総出で破片を集め、杠が必死こいて繋ぎ、復活液で贖うことが出来る…かもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
千空が犠牲者の蘇生にこだわるのは、勿論自分の信条も、デカい倫理も理由なんだろうけど、シンプルにダチがやっちゃった間違えを、取り戻したい気持ちもあるだろう。
医療用接着剤を開発し、手術を敢行して時間を稼ぐ。少しでも希望が繋がる方へ、無様でも手を尽くす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
千空がこれまで力を尽くし、知恵を注ぎ込んできた救命技術。
やっぱり最後も千空の科学は、命にまつわる闘いに使われる。
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それが及ばないということ。あくまで先送りでしか無い超技術に、結論を委ねるしか無いということ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
いつものワル気取りが顔を出して『お前を殺す』とか言っとるけども、ルビ振るなら『お前を救わせてくれ!』だかんね。
千空ちゃん、本当に誠実なツンデレ…。
劣悪な条件、最悪な状況に脅かされつつも、千空はずっと命を救うことを諦めなかったし、実際に結果を出してきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
ストーンワールドでは死病だった肺炎をサルファ剤で癒やし、樹に潰されかけたコハクを滑車で救う。
そんな連勝記録が、ぶっ潰れた内蔵のリアルに膝を折る。
プライドが高く理想主義者な千空にとって、”負け”の味は相当苦いはずだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
人間は知恵と勇気を振り絞り、力を合わせれば何だって出来る。
そう信じればこそ、彼は人を蘇らせ、石神村に科学的発想を伝え、色んな人を救ってきた。
それが、届かない。ようやく友に進めそうだった、友を殺すしか無い。
そんな無念を、コハクはよく斟酌する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
カセキの心遣いは年の功という感じだが、コハクのそれは姉の”死”を前に無力だった自分を、今の千空に引き寄せて共感してる感じもある。
立ち位置的にはアマゾネスなんだが、コハクは非常に情が深く、信頼と信念が分厚い書き方されてて好きね、やっぱ。
親友の棺となる冷凍睡眠装置を前に、紡がれる繰り言。出会って、戦って、作られた平和な日々。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
科学は正しい導きと意志によって、より良い世界を作り出せる。
そう信じ切った男と、そう信じられなかった男。
最後の別れに、千空は情をにじませる。
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叶うならこの、広く美しい世界で無駄な話をしていたかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
石化の破滅を超えて出会えた、ド凄ぇ男と友だちになりたかった。
でも、それは叶わない。奇跡は間に合わない。
科学を杖に、どんどん善くなっていく日常を、司と共有することは叶わない。
無念をにじませる千空の背中が、残酷に広すぎる世界に佇むクロムのそれと、重なって見えるのが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
大脱獄劇で成長を見せた、石器時代の科学少年。
敬愛する師匠がこの局面で、どれだけ悔しく辛いのか。自分の、科学の無力が如何ほど苦いのか。
そういうもんを、想像できる男になっている。
ここに来て美術の力がグッと唸って、科学と暴力に別れて親友が戦ってきた世界の美しさを、もう一度確認させるのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
時は流れ、今は樹に飲まれた二人の思い出。そこにはひこばえが芽吹き、何もかもが終わったわけではないと告げている。
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だが今は、さらば友よ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
あの短い日々の思い出が、全てを取り戻せるという希望が、ただの幻であったかのように、冷たい終わりが司を包む。
夕日を眺めるコハクは、宿敵でありながら何処か自分とも似ていた男と、それに寄り添う友の心を思っているのだろうか。
原作でもいいシーンであったが、小林裕介渾身の芝居、最後の力をぶっ込んだ勝負の作画が重なり、非常に情のある離別となった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
千空はここでも泣かない。お涙頂戴で足を止めている暇があったら、自分に出来ること、するべきことを見据えて未来に歩む。
その苛烈な決意が、幻に一瞬揺らぐ。
運命に導かれて出会い、否応なく道を違え、細い可能性を手繰り寄せて勝利し、また別れていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
そのままならなさが人生なのだと、この青年はよく知っている。
知ってなお、科学があれば何かを諦める哀しさから、人間を遠ざけられると信じている。
それでも、人は死ぬ。だからこその、一瞬の幻。
それを振り払って…否、心に強く刻んで、新たな船出を千空は見据える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
未来ちゃんのそばに、優しくコハクが寄り添っているのが最高に良い。きょうだいの命に関しては、大先輩だからなこのメスライオン…。
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目指すは地球の裏側。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
石化現象の謎を解き、技術・産業・文化インフラを復活させながら、人類再生を目指す。
ロードマップは変わらず、地道に着実に進んでいく。次は海だッ!!
千空ちゃん、船長服似合うねぇ…アニメはキャラを素敵にコスプレさせる場面が多くて、大変ありがたい。
ファンタジーを、科学のリアルで染め上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
千空の信念もまたぶれないまま、物語は進んでいく。
それは諦観に満ちた現実主義ではなく、人間のあるべき姿を追い求める理想主義の旅。
閉じ込められた70億の命を、全て開放するまで終わらない。
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石化現象に付随する回復力でもって、未来ちゃんの昏睡を”治療”した事実が、文明を終わらせた大災害も使いようであることを既に教えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
石化現象の謎を必ず解き、司の命も救ってみせる。
そういう決意が、人類救済の宿願に新たな炎を入れた。背負う荷物が、相変わらず多い男だな…。
というわけで、To be Continued…ながらもDr.STONE STONE WARS、無事完結である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
いやー…面白かった!
原作からして大好きな物語なのだが、少年漫画の王道をひた走る友情・不屈・懸命の力強さが、しっかり11話にみなぎっていました。
一期から引き続き要所の美術が良くて、原始世界の美麗も鮮明。
やっぱ千空がスカシ顔したとびっきりの倫理野郎であるのが、この話最大の魅力であり説得力で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
ずーっとあるべき科学の理想、人間の理想を高く掲げて、志と行いで人を引きつける千空は、非常にチャーミングな主役でした。
蓮っ葉な態度の奥に何を燃やしているか、みーんな解っているのも大変良い。
二期は司帝国との決戦に向けて、丁々発止の謀略戦、魂の地力が試される至誠戦が積み重なったわけですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
ニッキーを筆頭に、”敵”たる存在にも希望を見せ、未来を繋いでいく闘いの書き方、大変良かったです。
武力や暴力は、千空にとってはあくまで武装解除の手段なんだよな。そこが徹底されてた。
一期では驚き役、間違え役だったクロムがグッと分厚さを増し、成長型主人公としての存在感を出していたこと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
過酷な運命を前に、ただ闘うだけで終わらない思慮深さ、惻隠の情を見せたコハクの書き方。
キャラの料理の仕方、味あわせ方も大変良かったです。
一期から続いてきた司との因縁に、決着が付く物語。彼が暴虐の裏に何を隠し、自分の帝国で何を掴めなかったかを描くエピソードでもありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
正直やったことが極悪すぎて、扱い色々難しいキャラなのだ。
クライマックスで描かれた千空との情感は、やはり大変良かった。
クラフトで困難を打破し、知恵で相手を上回っていく気持ちよさも健在であり、アニオリの補強も大変いい感じに効いていました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
やっぱアニメは”音”が乗るので、ニッキーとリリアン周辺の演出力は凄みがあったな。千空が差し出せる希望の分厚さが、非常に確かに描けていた。
というわけで、たいへん良い感じに最終回でありました。非常に面白かった!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月28日
そして何しろ、To be Continued…ですからね。まだまだ、ストーンワールドの冒険は続くッ!
見たいエピソード、キャラクター、ドラマ…ワクワクと三期を待ちながらも、今はお疲れさまを。
凄く楽しかったです、ありがとう!