呪術廻戦を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
受肉せし呪胎九相図との戦いは、一瞬の判断が生死を分ける死闘となった。
己を苛む毒血すらも、牙に変える野薔薇の凄烈。
祓うのではなく殺す意味を、拳に込めて痛みに震える悠仁。
闇の先にまだ続く道を、共に歩く日々を。
若き呪術師達の物語は、未だ続く。
だがひとまずの幕、呪術廻戦アニメ一期最終回ッ! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
最後の最後までバリッバリのアクション、じっとり重たい血と涙、緩むことなく走り切る、大変良いフィニッシュであった。
前日譚の映画化発表も納得の、ハイクオリティなアニメであったと思う。
モロに”続”で終わったが、九相図は呪霊ともまた違う原理と倫理で動いている感じで、今後の物語に今回の殺し合い、どう絡んでくるか楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
呪霊と呪詛師と呪物…『どれも人食いの怪物だろ』で思考停止できない所が、虎杖くんの強さであり弱さであり、また脆さにもなろうな、という感じ。
『受肉の恩』と浪川声のおにーちゃんが言っとったけども、九相図は例えば真人のように息をするように呪って殺す動物ではなく、どちらの岸に身を置くか判断できる存在なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
その理性が救いとなるかと問われれば、もっと深い地獄への呼び水って感じもするのが、この作品が睨んでいる世界だ。
今回はなんとか超えられた闘争と不条理の波が、いつか虎杖くんを飲み込むときが多分来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
その時彼は何に傷ついて、諦めて、立ち上がるのだろうか?
そこを是非にもアニメで見たいので、劇場版から更に続く二期を、楽しみに待つ。MAPPAと朴監督を信じろ。
というわけで、いつものようにアクション、アクション、またアクション! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
こんだけの濃度で超絶作画を乱打して、息切れの気配が一切なかったのは本当に凄い。別にこの作品だけ作ってるわけじゃない…つうかMAPPA仕事し過ぎでこええ。
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血を媒介に刻まれる術式、開示され強化される情報と騙し合い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
やっぱバトル漫画につきもののペラペラ能力解説を、『より強くなるのに必要だから』というルールで作劇に取り込んだの、考えるほど妙手よね。
開示された情報だけが全部じゃないのが、頭脳戦を加速させてグッド。
加茂先輩も血液媒介に術式使ってたけども、クッソ碌でもない加茂の呪詛師が生み出した九相図は、そこに縁が深いんだろうな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
外法の果てに結実し、たった三人で封印の中意思を繋いできた、異形の兄弟。
そのあり方は、妙に人間臭い。
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生まれからして呪いに満ちてて、もっと人を食う無情の怪物かと思ってたんだが、九相図は色んな意味で人間臭かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ここら辺、漏瑚が仲間意識と選良意識強いのと、結構似てるなー、と思う。
人類と相容れない異質な毒だったとしても、彼らはどこか、人に似る。
それが捻じくれた最悪を結像させたものだってことは、真人が教えてくれてるし、呪霊や呪物だけが人間の最悪じゃないってことは、呪詛師どもが証明している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
綺麗なものからこそ、最悪の呪いは生まれうる。兄弟愛もまた、他人を殺すには十分過ぎる理由になるのだろう。
そこで素直に殺されてやらねぇ…つうか呪いもビックリな”闇(ダークネス)”を垂れ流しにするのが、釘崎野薔薇って女でして。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
路(パス)が繋がったんならむしろラッキーと、己の肉に五寸首をぶっ刺し、凶暴な笑みを浮かべながら蟻地獄に引き込む。ち、治安悪ぃ
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BGMとの音ハメの気持ちいい気合のアクション作画は、2 VS 2の絆バトルでもあって、壊相はある意味縁と情が深すぎるがゆえに判断を謝り、呪術師に負ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
野薔薇と虎杖くんが、兄弟の縁に縋る彼らより人でなしでイカレてるから、勝負は結構あっさりついてしまう。
理性では術式を解かず、決死の我慢比べを覚悟しているのに、弟の苦鳴に揺れて負ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ある意味、壊相はここまで出てきたキャラクターで一番『人間らし』かった。
この厳しい世界で生き残るには、イカレっぷりが足らなかったね。あと、悪役としての”圧”。
野薔薇姐さんを見てみろ! どう考えても悪霊だぞ貫禄十分ッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
いや実際、主役サイドがしていい顔じゃねぇ。
だが敵に対する容赦の無さは、味方に対する頼もしさとなる。戦士としての資質が、九相図より野薔薇の方が上、って話なのだろう。泣いちゃったじゃん!
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他人の悪意を跳ね返す芻霊呪法を得意とし、田舎に渦巻くクソな情念を原風景としてる野薔薇は、敵と味方をクールに切り分ける能力を、結構意図して鍛えてきたのかもな、と思ったりもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
情に流されず、殺すべきを殺し守るべきを守る。
そういう割り切りが、呪術師には大事だ。
なにしろぶっ殺すべき敵と、能力的にはおんなじモノを使って殺し合うわけで、そういう線引を鮮明にしておかないと、簡単に呪術師は呪詛師になるんだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
しかしその揺るがなさに心を殺しすぎると、これまた呪いの塊に落ちていく。
人でなしでありながら、誰よりも人である。
戦士の宿命が、一番の呪いかなー、と思うわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
弟をぶっ殺された壊相はトラックを乗っ取り復讐を誓うが、野薔薇の術式を読みきれずに痛打を喰らい、黒閃キメた虎杖くんに敗北する。
まぁ変態服着てても起きたばっかの赤ちゃんだからね…読みあい苦手だよね
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しかし虎杖くんは怪物末期の涙を見落せず、殴り殺した拳の痛みに呻く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
感受性を残したまま、正義のための人殺し。
爺ちゃんの遺言はやっぱ呪いで、彼は地獄の中でも正気を保ち、善良でい続けなければいけない。
それはこれから先もずーっと続く、苦難の道(ヴィア・ドロローサ)だ。
ある意味自動的な機構のように、人の魂を食う猛獣のような呪霊よりも、兄弟の絆に体重を預ける九相図や、元人間…であり、紛れもなく今も人間な呪詛師のほうが、虎杖くんにとっては辛い相手なのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
命の重さを知るからこそ戦ってるのに、それが呪いの棘ともなる。因果だね…。
虎杖くんが痛みを覚えた裏側で、新たな因縁が芽生える。真人、お前は相変わらずキモいな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ここで『人生ゲーム』やってるの最高に最悪な演出で、思わず声出ちゃった。
クソ呪霊に受肉されて、目覚めるなり弟二人死んで、お兄ちゃんの『人生ゲーム』は最悪だ!
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殺し殺されの因縁、それを飲み込む宿命への向き合い方も、それぞれに違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
努めて傷を隠して振る舞う野薔薇の、タフな仮面が少し悲しい。
彼女も優しさを知ればこそ不条理に怒って、クソな呪いと戦う道を選んだ人なわけで。
赤い血流れる動物殺して、どーでもいいわけがないのよ。
それでも、虎杖くんの傷から毒を絞り出すために、今後も戦っていくために強さを演じる。それが、本当の強さにもなっていくのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
虎杖くんもそんな風に、幾重にもかさぶたを心にはっつけて、戦士として完成していくのか。
あー…ナナミン死にそうだなぁ…(唐突な”悟り”)
ぶっ殺しても死体が消えない、弔うには呪われすぎている遺体を置き去りに、青年たちは夜を越えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
不意打ち気味に指を取り込み、虎杖くんが抱える最悪の爆弾は何を企むのか。宿儺印の指センサーが機能していないの、絶対伏線でしょ…。
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この夜の死闘も、死にかけの傷も、血を流す心も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
日常の1ページに押し込めて、呪術師は戦っていく。
俯瞰で見ると結構楽勝、つうか黒閃と領域に覚醒して美味しい経験値稼ぎだった戦いだが、次もそうなるとは限らない。
悲劇も惨劇も、まぁ人生劇場の一幕には変わりがないか…いつ来るかなぁ、破局。
それまで、日々は流れていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
京都の内通者、軽薄な仮面と密かな謀略。
五条先生も、自分にできる最大限を色々頑張ってはいるのだ。呪術組織が腐りきってて、個人で対応可能な範囲が狭すぎる。
金でしか動かない実力者を、1億の鎖でに縛り付けたりね…。
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宿儺の目覚めが引き起こす共鳴。そのただ中にいるのは、誰よりも優しい男。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
親友たちが彼を気遣う中で、悪霊がその心遣いをぶち壊す。黄昏の中の友情が、すれ違いながらも寂しく熱い。やっぱ伏黒くん、まつ毛長いねぇ…。
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敵は敵、味方は味方。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
屍山血河に膝まで浸かり、因縁に窒息しながら誰かを救う。
そんな呪われた生き方に、とても綺麗なものが一瞬、キラリと輝く。
やっぱ三人の友情模様…それが際立たせる闇の濃さは大変良い。ぜってー大惨事になるだろ、この構図。
一級術士の称号をもらい、彼らの青春はどこに転がっていくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
何処に行くにも血塗られて、それでいて爽やかな獣道。物語は、まだまだ続く。
だが、今はひとまずのエンドマーク。
呪術廻戦アニメ一期、堂々の完結である。
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というわけで、2クールの物語が終わった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
毎回大暴れする超絶アクション、”呪い”を今の時代に再生させるフレッシュなアイデア。
魅力的なキャラクターに宿る独特の面白さと、スタイリッシュなセンス。
エンターテインメントの最新鋭をたっぷり浴びて、非常に面白い視聴となりました。
やっぱキャラが立っててイキイキしているのが、何よりの強みであったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
軽妙でかっこいいだけで終わらず、非常にベーシックな倫理と苦悩を各員が背負い、業に塗れた呪いの世界にしっかり踏み込み、ジトツイた日本社会の最悪を描いていたのが良かった。
オカルトオタクとしては、よく調べ噛み砕きリブートされた呪術の伝統を見るのも楽しく、ありがたかったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
普通こんだけ勉強してると知識自慢したくなると思うけど、あくまで面白さの種として使いこなし、自分のモノとして”時代”作っちゃってるの、ほんと凄いなー、と思う。
超善良な虎杖くんが、善良だからこそ呪いに立ち向かう道を選び、その理不尽に傷つきながらも諦めず戦い続ける姿は、悲壮な美しさがあります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
今後無茶苦茶碌でもないことが押し寄せると思いますが、逞しく立ち向かって欲しい。
…いや、べっきり折れて呪いになっても良いんだけどさ。それも人だわ。
話としても”続”だし、色々企んでる風味な夏油と真人とのバトルはこっからが本番なんでしょうけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
中々底が読みきれず、最悪のさらに先へ加速していく呪い達の悪辣も、大変良かったと思います。
邪悪すぎて、順平のお話は相当ダメージ背負ったけどな…あれで、この作品を信頼した。
アクションがただハイクオリティなだけでなく、見せ方や書き方に毎回工夫があったのも、凄く良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
僕はアクションに乗っかる資質が薄めで、あんま細胞で楽しめないわけですが、そういう人も問答無用で引き込むフックが、激しいバトルに沢山仕込まれていたと思う。
殴り合いだけでなく会話のテンポも良くて、物語も停滞することなくスルスルと流れ、良い呼吸で演出されていたのもグッドでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
凄く心地よいペースで原作を消化してんだろうなーと、未読ながら思う2クールでした。スルッとやってるように見えるけど、相当構成工夫してると思う。
そんな風に、色々良いところのある作品でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
『ジャンプエンタメ最前線、どの程度のものよ…』と、侮って乗り込んだ気構えは一瞬で粉砕され、あとは作品の魅力に丸飲みされ溺れるばかり。
大変幸せな2クールだったと思います。面白かった…。
”続”を楽しみにしつつ、今はお疲れ様。ありがとう!