イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 21/04/09 ブラッドパス『シャドウ・イン・ザ・ミラー』

昨日はお久しぶり&はじめましてな方々と、”シャドウ・イン・ザ・ミラー”を遊んだぜ!

シナリオタイトル:シャドウ・イン・ザ・ミラー システム:ブラッドパス GM:コバヤシ

千本松さん:有栖川哀:26才女性:屍鬼/舞人 不幸な事故により命を失い、禁忌の魔術により蘇った物静かな女性。実感なき『有栖川哀』のデータに基づき、誰かが求める自分をエミュレートし続ける白きアリス。
紅河さん:九重晴人:26才男性:金愚/狩人 愛する人を取り戻すために、禁忌に身を染め夜の世界に足を踏み入れた青年。何も知らぬままもがき続ける愚かしさは、果たしてどん詰まりの絶望をこじ開けうるのか。

こんな二人で、七回目の”シャドウ・イン・ザ・ミラー”を遊んできました。大変面白かったッ!
このシナリオは毎回違う展開、違う面白さが生まれる(ように、システム的な仕掛けを施してある)シナリオなんですけども、今回はこれまでで一番物語要素が濃厚で、事前のやり取りも分厚くさせていただきました。
千本松さんは”はじめまして”だったんですけど、初手の打ち合わせからバリッバリにメッセージを出してくれて、こちらも前のめりに球を打ち返し、たっぷり悪巧みを溜め込んでゲームに臨むことができました。それを紅河くんにブンブン投げつけて、お腹を抑えてうずくまる様子にほくそ笑むという……これが腹パンシナリオの愉悦か……(”時代”を知ったジジイの顔)
ロールも反射神経と精度が素晴らしく、詩情と説得力のあるネタがポンポン飛び出して、安心して場面を任せることができました。話がこちらの想定と想像を越える転がり方をしていって、安心してジェットコースターを楽しむことができた。つえープレイヤーだ……信頼……ッ!

紅河くんは情報格差のある状態でシナリオに入ってくるわけですが、そのもどかしさを最大化して楽しむようキャラとマインドセットをしっかり編み上げて、ドドンと良い打ち返しをしてくれました。
ただ上から降ってくる新情報に対応するだけでなく、どん詰まりに思えた状況をそれでも突破していく熱量と、どうにもならないもどかしさのバランスを上手くとって、非常に繊細なロールをしてくれたと思います。勝ちすぎず負けすぎず、地獄すぎず天国すぎず、凄くブラッドパス的なバランスでした。
道行きに迷ってる感じもあったので、自分もNPC越しになってほしいもの語りの方向性をサジェストしたわけですが、それをがっちり受け止めて想定していた物語を変えていく柔軟性、唐突に現れたものをこそ喜べる腰の強さを見せてくれて、物語を編む仲間として凄く安心と信頼感のあるプレイができました。やっぱ真摯さを手渡しされると、ゲームはググッと彫りが深くなる。

自分は色々編み上げたネタを投擲しつつ、凄い勢いで地獄に飛び込んでいくすれ違いカップルをボケーッと見守ったり、色んなタイプの狂人(くるんちゅ)をロールしたり、大変楽しませていただきました。
卓ごとに話しの方向性、力点、面白さが変わるのがこのシナリオ取り回していての楽しさなんですが、今回はこれまでにない分厚さとやるせなさ、大量の設定で話がゴロゴロ転がって、七回目にして新鮮な体験でした。”慣れる”ということがないのは難しさでもありますが、日々新な心境でシナリオとゲームに向き合うことができて、自分としてはありがたく面白い。

というわけで、大変面白いセッションとなりました。同卓していただいた方ありがとうございました。