バクテン!! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
青く澄んだ憧れを胸に、アオ高男子新体操部に入部を決めた翔太郎。
寮生活に毎日の練習、先輩たちとの楽しい日々。
心躍らせる彼に、志田監督は試練を課す。
マットに立って一週間のド素人は、ムッツリコーチとともに連続バク転、果たして決められるのかッ!?
そんな感じの、新体操に賭ける男達の青春物語、颯爽たる第二話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
第一話で見せた青い爽やかさ、躍動する力強さはそのままに、だんだん話の舞台が見えてきて、一歩ずつ何かが形になっていく。
気持ちのいい青年たちが、気持ちのいい動きで、お互いの運命を組み合わせていく。
そういう骨の太い気持ちよさが、どんどん作品への信頼を組み立てていくエピソードとなりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
競技として…というより、色んな人達が同じ場所に集う”部活”として何が大事で、何を鍛えていけば良いのか。
そういう見取り図を、ハッキリしてくれる第二話でした。
まず出だし、前回のヒキの始末が凄く良いんですよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
翔太郎は作中で言及されていた身体的基礎の強さ以上に、目の前に広がるものに素直に感動できること、何が凄いのかをしっかり見れることが、選手としての強み、主役としての資質と描かれている。
彼は無愛想な美里くんが自分のために、理想のバク転をしっかり演じてくれたことを見落とさず、ちゃんと『ありがとう』を言う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
これこそが主役の強みであり、彼と一緒に男子新体操に親しんでいく僕らを、作品世界に導いてくれる灯火だ。
とにかく率直で、陰ることのない人格の強さ。
それは後輩として、素人として周囲に支えられるだけでなく、強い光を呼び込む特別さを持っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
誰かの輝きをしっかり見つめて、自分に反射させる素直な心地よさ。
これが部活動のフレッシュな輝きの中、気持ちよく乱反射しているのが、やっぱ良い。
Aパートは作品の舞台を包む空気、アオ高男子新体操部の不遇と熱量を、生活感マシマシで描いていく感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
お話が何処を足場に転がっていくか、手際よく導いてくれる親切さ、自然さがやはり心地良い。
自分が何を作ってるか、明瞭に迷いがないのはやっぱり、この作品の強みだ。
各キャラクターのバックボーンや関係性、競技者としての強みなんかを取りまとめて、楽しく教えてくれるのがありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
マネジちゃんの説明を通じて、男子新体操という競技で何が大事なのか、何処に強みがあるのか、フォーカスがくっきりしていくのも良い。
たった六人、スポーツ強豪校の中では期待されていないが、そこに宿る熱は本物。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
掌に収まるサイズ感で”部活”を描く筆が、ひとりひとりの顔立ちをくっきり見せてくれていい。
ヘンテコなあだ名をつけるとか、ヤクザめいて顔が怖いとか、記号も適度に織り交ぜつつ、人間味のある描写がスッと染みる。
バックに詰め込んだ衣服、新しい家、みんなで食べる食事。寄り道で頬張る、串たこ焼きの熱さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
翔太郎を包む”衣食住”を丁寧に積み上げて、実在感と爽やかな輝きで画面を埋めていくのも、大変良かった。
やっぱそういう部分の手触りがしっかりあると、作品を手元に引き寄せやすいね…。
後半Bパートは、志田コーチが翔太郎と美里くんに試練を与える展開に。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
のらりくらりと掴みどころがない彼だが、生徒一人ひとりをよく見て、可能性を伸ばすように課題を与えてくれる良い先生なのだと、教えてくれる展開でもあった。
こういう”理解らせる”書き方、ホント上手いなこのアニメ…。
作中でも疑問視されていた『なんで美里を指導役に?』つう謎を追っていくと、美里くん自身も気付いていない優しさを、形にしてあげたいというコーチの想いに繋がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
寮に入らず孤立しがちな彼を、団体競技に馴染ませるって意味合いもあろうが。
何よりもまず、人としてより善く、花開いて欲しい。
そういう思いをしっかり受け止めて、部全体が前向きに一つになるイベントとして、試練を課す”先生”の仕事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
それをアオ高のメンターがちゃんとやってくれているのが、なんとも安心させられる。
とびきり気持ちのいい子たちだから、ちゃんと導いてやって欲しいのよね…そんな願いを、叶えてくれる。
Bパートは特に画面構成がバキバキに効いてて、美里くんの二面性を情景に宿して描いてくる筆が非常に強かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
やる気が無いようで熱く、協調しないようでいてちゃんと見ている。
影と光が織りなすタピストリの中で、美里くんの複雑さが切り取られていく。
(画像は"バクテン!!"第2話より引用) pic.twitter.com/J75a81edwC
凄く翔太郎のことを考えてくれているのに、他の先輩たちのように密着はしてこない…あるいは、なにか出来ない理由がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
この後の物語が掘り下げるだろう謎を、翔太郎の健気な挑戦に重ねてあぶり出していく筆致は、落ち着いて的確で、大変良かった。マジで画面バキバキなんだよなぁ…。
ド素人である翔太郎が必死こいてバク転に挑み、だんだん上手くなっていく様子…と同じくらい、上手くなりきれない様子が良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
すぐさまなんでもできる天才ではなく、強い感動、誰かの支えを踏切板にして少しずつ…でも着実に前に進んでいく。
その書き方が、強い手応えと喜びに満ちている。
翔太郎はとにかく本気で感動できる男で、先輩たちに『退いてももいいんだぞ?』と最高の呼び水投げられた時に、最高の答えを真っ直ぐに投げかける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
今、ここで、あなた達と翔びたい。追いついて、対等な仲間として肩を並べたい。
バク転への憧れに強い熱を込めて、ひたすらに語る主役は眩しい。
その輝きを茶化さず、自分たちの輝きを思い出から取り出して共有する先輩たちも、またピュアで良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
照れのない青春ど真ん中、真心が熱い摩擦熱を生み出すやり取りの鋭さは、この作品の武器だ。
”スポ根”の定形を借りてくるのではなく、一個一個自分らしく研ぎ澄ましているので、よく刺さる。
王道をひた走りつつも、表現自体は新しく一個ずつ手びねりで仕上げるの、凄く手間がかかることだし、それが生きてもいるな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
シャープな画面構成、的確なキャラやドラマの魅せ方、躍動する競技の魅力。
色んなものを、よそから借りてこずに自分らしく、ど真ん中に据えてんのよね…強いわ。
いまいち本心を探りきれない美里くんが、複雑な事情を『大丈夫にしてきて』翔太郎に寄り添うのが、やっぱ最高に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
その思いを受け取り、瞼の奥の輝きに背中を押されて、当然のように翔太郎の試験は成功に終わる。
(画像は"バクテン!!"第2話より引用) pic.twitter.com/p9CkaPHA66
ここまで高めちゃったらもう結末は決まったモンと、シャープな省略…勝つ理由をモンタージュでセンスよく見せる演出が、大変良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
大事なのは試験に合格することではなく、翔太郎の譲れない思い、それを光と受け止める美里くんの視線を描くことだからな…結果は、それに付いてくる。
でもここで、翔太郎が頑張れるやつだと見せたこと、部の仲間たちがその頑張りに答えてくれると教えてくれたことは、凄くありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
後ろに下がろうとする美里くんを、女川パイセンが手引いてるの最高に良いんだよな。
『亘理、顔怖い』とか、間をつなぐ彼の資質が良く見える回だった。
胸の中に宿った輝きを、ちゃんと伝わる形で言葉に、態度に、行動にできる翔太郎の強さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
その輝きに、むっつりとした表情の奥惹かれている美里くん。
そんな二人を受け止め、共に高く飛んでいく部活の仲間。
作品が何処を目指し、どんな奴らが翔び立っていくのか。
その眩しさ、その強さがよく伝わる、アオ高男子新体操部本格始動のエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
良いなぁ…やっぱ凄く良い。
作品がイメージカラーに据えた、一切濁りのない”青”そのままに、真っ直ぐ、明るく、押し付けがましくなく躍動する、青春の奇跡。
それがどんな顔してるか、くっきり見えてきた。
未来への期待と課題、キャラクターが秘めてる想いが凄くスマートに演出されるので、凄く引っかかりなく展開を食えるんですよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
そういう巧さが前に立ちすぎず、凄くベーシックな熱と美しさを推進力に変えて、お話が前に進んでいく手応えが話数ごと、シーンごとにある。
その言葉の最善の意味で『ちゃんとしてる』アニメだと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
選び取った競技の魅力、キャラの個性と集団としての良さ。
人間集団が何を支えに、困難に挑むかの説得力。
お話を面白いと思うど真ん中を、力強く射抜いている信頼感。
やっぱ王道を自分の足で踏破していく作品には、力強さがある。
翔太郎が初めてマットで跳ねたときの、特別な喜び。見ている僕の足の裏にも伝わる、青春の鼓動。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月16日
そういうものを、とにかくしっかり描けるアニメだと感じました。
真っ当だが在り来たりでは、けしてない。つえーわ…。
連続バク転を成功させ、スタートラインに堂々たったアオ高の、明日が楽しみです!