イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

くまみこ 1

吉本ますめ、メディアファクトリー。フラッパーで連載している、ど田舎で巫女さん中学生と喋るクマがのったりのったり暮らす漫画。シチュエーションとしては萌え四コマみたいな刺のなさだが、さすがフラッパー連載。巫女さんはややヒネてるし、熊はテクノロジーに精通してるし、会話もなんかスレてるしちょっと変化球。まぁ巫女さんの田舎っぺ加減は尋常ではなく、OIOIは読めないし、ユニクロヒートテック買うのも一大イベントだ。
その上で、巫女さんの可愛さとか、熊の熊っぽさとか、「わざわざこのキャラ、この配置にした理由」を詰めているのが印象的。変化球を投げようとし過ぎて、奇を衒うことそれ自体が目的になってしまい、ストライクの取れないお話も時々あります。が、この話は違う。熊と巫女が織りなすへんてこな日常に、ホッコリして可愛い可愛い出来る余地が、ちゃんとある。その単純なパワーと、いい塩梅にヒネた魔球っぷりが相互作用を生み出してる。面白いです。
個人的には、細かい熊の仕草をよく研究してるなぁと感じるコマが散見されて嬉しい。P10のリンゴの食い方とか。あと、回想シーンの「可愛い女の子が熊になつくシーンが描きたいなぁ」というリビドーむき出し感はマジ凄い。こういう欲望を隠そうとしない素直さが、いい方向に回っている気がします。フラッパーむき出しのとぼけてシニカルなギャグセンスも、なかなかいい押し殺し笑いを生んでくれる。強いポイントがたくさんあって、この漫画、なかなか熱いですよ。