終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
500年前に過ぎ去ったはずの過去が、死霊のように蘇ってヴィレムに追いつく。手に入れた世界の真実のひとかけら。大義に背中を向けて奇跡を選んだその先に、おそらく待っているのは悲しい結末。決断のエピソードだった
結構設定を垂れ流しにする回なのでだが、麦人声のジジイがショタっぽいムーブをする面白さで食べれてしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
背景が明らかになってみると、このお話のキャラは最初からアンデッドしかいなかったことが判る。世界規模の蘇生呪術から生まれる妖精。最後の人間。喋る髑髏。メダルに閉じ込められた妄念
大賢者はその尊大な態度にふさわしく、世界をしっかり救って500年維持してきた。そのためには妖精が『必要な犠牲』だったというのは、事実であり真実でもあるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
使い潰すために意思を生み、限られた生を道具に生き延びる。それが多くの命を支えている、立派な行動なのは間違いない。
それとおなじように、ヴィレムがクトリ達との思い出にしがみつき、約束された死を悲しむ気持ちも、立派なものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
10のために1を蘇生させた上で殺す決断と、失われる1の命の光を慈しむ姿勢。為政者と世捨て人、かつての仲間の間に横たわる500年の亀裂は、重たく長い。
面白いのは、大賢者が公益のためだけに動いていないことだ。滅んでしまった人類の故郷、500年前の決定的な敗北。生き延びてしまった人類としてのエゴが、地上奪還運動の根本にある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
人間が消滅してしまった新世界に生きる意味を見出したヴィレムと、人間の形を捨てても人間にこだわる賢者。
今回の情報開示は限定的で、クトリの精神崩壊を説明する範囲で止まっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
『これ以上憎まれたくない』と隠蔽した真実が明らかになった時、ヴィレムと賢者の間にある溝は広がるのか、狭まるのか。気になるところだ。賢者の考えも、完全に否定するべき悪ってわけじゃないもんな。
妖精はリンボにとどまっている幼児の霊をこねて作った人間モドキで、そのうち呪いが逆流して発狂する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
なかなかエグい設定が、その犠牲となるクトリの描写とともに公開されていたわけだが、時限爆弾付きとは趣味が悪い。
いつか壊れるならせめて、効力のある壊れ方をしたいと思うのも無理はないか。
ヴィレムは妖精を人間と見ているが、その発生方法も、製造目的も、精神の死が約束された宿命も、『人間らしい』真っ当な生とは遠い。妖精はあらゆる意味で、人間ではないのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
それでも泣いたり笑ったり恋したり、妖精は忙しい。奇跡も起こす。その代償が先送りされたのは、賢者の秘密と呼応してか。
人間ではありえない妖精が、より善い生を望み続けるという精神性一点において人間であると言い続けるヴィレムは、賢者とはまた違った形でヒューマニストだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
あまりいい意味ではない。500年前に失われ変質してしまった人間性に対応しきれず、人間の残滓にしがみついているのはふたりとも同じだ。
そのことが、妖精が死ぬことを前提に汲み上げられた新しい世界と衝突を起こすかもしれないし、何か幸せなものを持寄るかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
痛みと喜び、どちらが結晶するにしても、妖精は死ぬ。戦場で肉体が死ぬか、ベットの上で心が呪われるかの違いはあれど、それは抗えないシステムだ。
勇者ならざるヴィレムは、システム全体をひっくり返す力も、世界全体を相手取るつもりもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
世界の片隅の兵器庫で飼い殺しにされながら、人間モドキに少しでも人間らしい喜びを与えてやりたいという傲慢を抱えて、妖精たちを送り出していくのだろう。現状だとそうなる。
賢者が言っていたとおり、カリオンを『使い捨ての兵器』から再調整可能な戦力に変えうるヴィレムの能力は、実は世界を変えうる。そういうマクロな視点を、ヴィレム自身が拒絶している、ということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
そこに対して変化があるのか、ないのか。女の子との柔らかい日常に沈むのか、別の道を見るのか。
そういう歪さをひっくるめて、ぼかされていた世界の形が鮮明になる回だった。半分あえて光を当ててないけども、それは今後のお楽しみだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月16日
手に入れた奇跡を、ヴィレム達はどう味わうのか。
個人の生とリンクした(してしまった)世界の命運はどう転がるのか。
後半開始という感じの回でした。