ID-0を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
移動天体との追いかけっこに一旦ケリが付き、方向性の模索と実際の行動に移る回。黒幕が長い腕を直接伸ばしてきて、お互い智慧の限りを尽くす謀略戦の開幕でもある。
陽気にアホバカやりつつも、キッチリ頭はキレるアウトロー達が頼もしくもあり、敵さんも緩みがなくて恐くもあり。
すっかりミスリードされたが、人類の未来を切り開いたオリハルトは宇宙ゴミであり、ラジーブは惑星サイズのゴミ収集車だったことが音声データで判明。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
ID宇宙は、核のゴミならぬ星のゴミの悪影響を情報封鎖することで成立していたわけだ。なかなかカルマの濃い世界である。
目の前の社会的デッドロックをどう切り抜けるか。プロのアウトローたちは現実的で個人的な問題に全力を注ぐが、マヤは脳天気に世界全体のことを考える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
彼女の広範な善性はこれまでもずっと描かれてきたし、それは必ずしも長所ではない。上を見すぎれば、足元は疎かになるのだ。
しかしエスカベーター社が握ってしまった禁忌の知識は、ID宇宙の成り立ちに直接関わるものであり、『遅かれ早かれ』やってくるはずだったカタストロフはすぐさまやってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
カーラを敵が抱き込んだ以上誤情報かもだが、『俺の問題じゃないし』とほっかむりしてた公益の問題をすぐ突きつけてきた。
確かに『俺の問題』ではない。個人にとって大事なのは生存も含めたIDの確保であり、それを不当に圧迫する体制と闘い/取引し/逃亡することだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
しかし世界で唯一真実を知ってしまった存在として、迫り来る危機を前に何を選ぶのか。顔も知らない百億人のために、危ない橋を渡るのか。
クルーたちは天涯孤独であり、血縁がないからこそ船の家族を大事にするのかも知れない。死の危険が迫る百億の中に、自分に直接関係のある人間はいない。それでも失われる命に、ちっぽけなアウトロー達はどう向かい合うのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
謀略戦のラストをこういう決断で引っ張る辺り、やっぱレスキューアニメだ。
まぁ、マヤのメサイアコンプレックスが『正解』というわけではないことは、しっかり示されている。生き汚く欲まみれの一個人として、一個人より大きなものにどう解答するか。それは個別の尊厳の問題だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
固定された『正解』ではなく、自分の腕で黄金を掘り当てることが大事なのだ。
そういう意味では、アマンザとカーラ、二人の女の立ち回りがとても面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
『親がいるなら、軍など入るか』と、本音(の一部)を吐き捨てたアマンザは、IDを代行してくれる命令が存在しない自由の中で、軍と敵対することを選んだ。成り行きといえばそうだが、家族を売って軍に戻る選択肢もあった。
そこで『反抗する。自分で自分のIDを掘削する』という第三の道を選んだのは、マヤと同様アマンザもエスカベーターのやり口に馴染みつつある、ということだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
自分で考え、自分でつかむ。常にクールなイドが主人公として、自尊の道の先頭を歩いているのは頼もしい限りだ。
無法の現在と、遠ざかった過去。その綱引きはカーラも捕まえていて、子安声の超強そうなIマシーンが悪魔の取引を持ちかけてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
仮想空間で生身アバターを使っていることからしても、カーラはやはり『人間』と過去に未練があるのだなぁ。それはそれで『正解』だと思う。
今後情報戦を戦っていく上で、カーラは戦略の要。まずそこを抑えてくる敵の指し手に緩みがない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
イドやグレイマンも抜かりなく敵の手筋を考え、追いかけっこが別の次元にシフトしてきた感じがある。浮かれたり退屈したり、緩みそうになるとオヤジが先生役としてカミナリを落とすのが頼りになるね。
現状、軍すらも駒として扱う敵さんのスケールのデカさが目立つ。かなり手のひらの上で踊らされているが、イドの思慮深さが足場になって切り崩せるのか、もう少し振り回されるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
カーラの逡巡と同じくらい、この謀略戦の行方も気になるところだ。敵味方、両方全力で頭振り絞るのは見てて楽しい。
敵さんの狙いはまだまだよく分からんが、アリスを成功例にオリハルトを制御し、ラジーブに脅かされない技術を独占したい…のかなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
謎めいた単語が巧く煙幕になっていて、ぼんやり全体像は見えるけど特定はできない、いい塩梅だと思う。ここらへんは、今後の情報開示をまちたいところだ。
数少ないヒントをつなぎ合わせ、世界と陰謀の真実を探っていく。それは視聴者の知的な楽しみであると同時に、イドにとっては失われた己を探し求める血まみれの闘争でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
記憶喪失、ID-0という設定を、謎の多い世界・物語と巧く噛み合わせたなと感心する。必死さがあるよね、謎探しに。
エスカベイト社の奮戦は頭だけではないので、太陽フレアを転送して立体兵器として使いこなす派手なアクションも、バッチリ展開。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
アレだけの大惨事から五分で立ち直る辺り、軍も結構優秀だなぁ。状況を切迫させて情報を制限しないと、話が進みすぎるからってのもあるだろうけども。
オリハルとの真実を知ってしまったせいで、エスカベイト社自体の価値観が変化しているのは面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
昔は金を生むガチョウだったが、今では悪魔を呼び込む発振器。なので、出し惜しみせず状況打破のために使い切る、と。ここら辺の切り替えができているのが、グレイマンが優秀な所だ。
従順か、逃亡か。イヤな二択から離れ、『突破』という3つめの道を選択したように見えて、それは巨大な敵の手のひらの上。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
なかなか厄介な状況であるが、意志の力で子安仮面の謀略をひっくり返し、アウトローの魂をきっちり輝かせてほしいものだ。そのためには、敵はデカく障害は大きい方が良いもんな
イドの叡智、マヤの博愛、アマンザの変化。カーラの迷い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月29日
高速展開する状況の中で、各キャラが持っている強みや弱みも浮き彫りになってきた。カーラへの誘惑が『生来の身体』というIDなのも、このアニメが大事にしている問へと切り込む、いい道具立てだ。
来週以降どう転がすか、目が離せないネ。