ツインエンジェルBREAKを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
最終決戦を前にして主人公が道に迷い、ラスボスに囚われヒロイン化する話。同時に口下手な相棒が思いをはっきり言葉にして、自分の意志で(あと庭に隠しといたF-15で)決戦に赴く話。
非常にベーシックで力強いが、どっかトンチキな展開。ツインエンジェルだ
というわけで、前回衝撃のヒキを活かし、めぐるを追い込んでいくお話。アバンの幻影がとにかく辛い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
めぐるはここまでずーっと能天気で明るく、元気で周辺視野が狭いキャラとして書かれてきた。それで巧く行ってたわけだが、話の潮目がトゥニエイツ爆殺で変わって、そのルールでは回らなくなった。
めぐるは理不尽への答えを求めている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
メアリが押し付けてきた『めぐるが善人だから双子が死んだ』という理屈にしがみつくしかないほど、双子が死んで良い理由、幸せが空中分解していい理屈を、めぐるは見つけられない。
そこら辺は、頭ン中お花畑のお気楽ヒロインだった反動でもある。
影がなさすぎることの脆さ、マイナスの思考や現象への抵抗のなさ。これまで描いてきたものの裏をキッチリ取る描写を積んで、めぐるをガンッガンに追い込み曇らせていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
そこからの大逆転を印象づけるためにも、そこは怠けてはいけない所だ。徹底的に、シリアスにやる。
なので、このタイミングではすみれは妙手を打ちきれない。これまで描かれた不器用さそのままに、めぐるに思いを伝えきれず、彼女本来の前向きさを取り戻させることは出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
しかしそこには、不器用クールキャラなりの優しさというものが相変わらずあって、未来を切り開く武器はいつでもそれだ。
お祖母様達が言っていた、ツインエンジェルが『ツイン』でなければならない理由。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
お互い支え合うからこそ『ツイン』という作品の原則は、めぐる相手には一旦失敗する。しかしそこで諦めず、くるみという『3人目』のアシストも受けて前に進んでいくすみれの姿は、暗い展開の中で希望を感じさせる。
肌色サービスシーンとして展開していた風呂場を、めぐるが欠けている寂寥感、迷いの中で決意を新たにする『禊』の場として使ってくるのは、なんともこのアニメらしいなぁと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
シリアスで重い展開の中にもオバカな笑いは忘れないし、それが逆に深刻さを裏打ちもするという。その逆の使い方もある
光の中の闇、魔の力を取り込んだ退魔の忌み子。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
現代伝奇ロマンの主人公みたいなめぐるの設定も明らかになっていた。先祖伝来の異形の体術とか使えそうだな…。
もともとこのシリーズオカルト伝奇なので、そこに新主人公を組み込むにはこういう『血』の縁も必要になるわな。
かくして暗黒メダル換金所と化しためぐるだが、一応スロアニメなのに、コインがチャリンチャリンする描写を明確な『悪』と描いているのは凄い。スポンサー怒らないの?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
そこら辺のどっか抜けた空気もひっくるめて、ツインエンジェルである。好きだ。
明るく前向きな主人公にズカズカ踏み込まれ、だんだん温もりを知っていったヒロイン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
めぐるが囚われたことで主客は逆転し、すみれはめぐるの熱を継承した主人公として自分を吠えた。最終決戦に向けてこの相転移をしっかりやったのは、とてもいいと思う。話の潮目が明瞭なのは素晴らしい。
今度は逆に、すみれのクールさをめぐるが学び、自分のものにして再起する番だ。メアリのきっつい洗礼を受け、これまでの無邪気さを反省する描写も多々あったし、自分の良さを取り戻しつつ、相棒の良さを取り込んで反転する準備は十全である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
こういう人格の相互流入・相互変化があると、満足感が高い
無論、メアリの理屈は無茶苦茶だし、正論を持ってぶち破られるべき悪しきエゴイズムだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
ビリーの帰還、ぜってぇ死んでねぇお兄様、封印状態の先代、ケダモノのままのくるみ。逆転のための武器もたっぷり用意してあるので、巧く使ってひっくり返して欲しい。双子も理系の天才力で復活なマジ。
というわけで、めぐるが主人公からヒロインに、すみれが主役の攻略対象から主役に変化する回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月9日
すみれの主人公適性の薄さをそこかしこで描写してきたからこそ、今回の変化は非常に心地よい。すみれの変化を叩きつけられ、それを生み出した自分の強み、正しさを、めぐるが思い出す展開に期待。