FAガールを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
お話も最終盤、轟雷の焦り、ガールたちの思い、フレズの無垢なる凶暴。色んな感情を整理しつつ、最終決戦の幕が上がる回。
作画力全開放で温泉作画して、脂っこい肌色ラッシュもバッチリ仕掛けるよ!
お話に集中して良いんか、お尻に集中すれば良いんか、さっぱり分からん!!
というわけで、話自体はラストを〆るべくシリアスなトーンでまとめつつ、絵面は全力で肌色ファンサービスに走るという、FAガールらしい回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
ここまで良くも悪くも不変だったあおが揺れることで、逆に今問われているものが表に出てくる展開は終盤らしいなぁ、と思う。
感情が成長することは、正負両面に影響を及ぼす。膨れ上がった負の感情、それが後押しする不都合な行動。全部ひっくるめて向かい合うことが、『育てる』ということ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
こういう難しいことを言えるのは、まぁマテリア姉妹しかいないよね。お前ら負の感情ばっか表に出してっからな。
ポジティブな成長と同時に、必然的に負の感情は溢れかえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
しかしそれは、共有されている環境の中でケア可能な範囲に収まっていれば、『まぁそういうこともあるよね』で済む話だし、それで済むようにみんな日常を演じてもいる。
ウフフな日常というやつは、思いの外努力と真心で維持されているのだ
轟雷の不安を削るかのように、『いつものツンデレ』『いつもの子供』を演じるバゼ子とスティ子が優しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
彼女たちだって、不安や寂しさは当然覚える。でも、表には出さない。今は『みんな』で轟雷のマイナスを引き受け、吸収してあげるターンだからだ。ガールは気づけば、社会性を手に入れていた
フレズが無意味と攻撃した『みんな』には、そういう負の感情の吸収剤、マイナスで削れた心の回復薬としての作用もある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
それはシステムとして自動的に機能するのでも、ルールの中で強制されるのでもなく、共同体の一員を愛する気持ちから自発的に生まれるものだ。
共同体を成立させる個人だけではなく、共同体自身にも正負の感情が必然的に生まれ、それを許容範囲内に収めながら(機会生命含めた)ヒトは前に進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
暴走する轟雷とそれを受ける『みんな』を描くことで、ミクロからマクロへテーマが拡大していくのはなかなか面白い。
視点が変わっているのはフレズも同じで、あおが本社に踏み込むことで、フレズも『みんな』の良さを感じ取っていること、『みんな』になれる可能性が示される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
それは『倒すべき敵』として一面的に描いているだけでは見えてこない、フレズの中に育ってきたプラスの感情だ。フレズも育っている。
あおハウスの仲間と仲良くやるだけなら、あおは本社をわざわざ訪れ、フレズと対話する必要はなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
轟雷の不安を見守り方向付けしてあげたように、フレズにも『何か』をしたかった。あおの目線は、『みんな』からちょっと離れた所まで届いている。
『"みんな"に意味なんてない』『一人で十分』と言った三秒後に『でもあいつら面白いからなぁ!』と口にしてしまうフレズの自己矛盾が、オバカでありつつ愛おしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
いやお前『みんな』好きじゃん、楽しいんじゃん、無意味じゃないじゃん!
そこら辺を確認するべく、あおはフレズと話す。
フレズ一人ではいけない屋上は、あおが隣りにいることで行けるようになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
フレズが気付いていないプラスの感情は、あおが言葉にしてくれることで共有される。
轟雷がこれまで歩んできて、今回も歩いてきた『みんな』の道を、今回はフレズも歩く。あおが踏み込んで引っ張り出す。
そういうことが出来る主人公が、このアニメにいてくれて良かったな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
自分自身も未熟な高校生として震えつつ、小さな隣人と楽しく暮らし、優しく見守り、一緒に生きようと積極的に頑張ってくれるあおがFAガールの主役で、良かったなと思う。あおも今回ちょっと学ぶのが良いのだ。
あおが大好きなガールズは、あおハウスで日常を共有するうちに、あおに感染し模倣し、あお因子を内部に取り込んでいく。『あおっぽく』なっていくのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
鍋を食ったり風邪をひいたり。ロボ娘には起きないはずの現象をガールズが模倣するのは、それだけ人間・源内あおが好きだからだ。
『フレズは『みんな』になりたいんだ』『排除したいだけじゃないんだ』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
あおが確認した思いは轟雷に感染し、バトルは一方的に進む。
勝つか負けるか、日常が破壊されるか守られるかを天秤にかけたバトルを『違う』と否定するのが、人一倍バトキチだった轟雷なのは感慨深い。
フレズはフレズアーテルに書き換えられ、マクロファージみたいなオーラを纏って大暴走する。確認したはずの『みんな』への可能性は、書き換え可能なFAガールの精神特性で閉ざされてしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
あおとガールの間にあるポジティブな感染が、フレズにおいては矯正まみれのマイナスになっている。
FAガールは実験動物。いくらでも書き換え可能な心、リセット可能な成長しか持たない、不完全な人形。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
フレズアーテルがバトルと一緒に持ち込んできたのは、そういう風に作品全体を否定してくる価値観である。そういう意味で、今回の戦い絶対に負けられないのだ。
轟雷がぶん殴るべきなのはフレズという実体ではなく、フレズアーテルが象徴している閉鎖性や量産性だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
ラストバトルが価値をめぐる闘争になるのは、まぁ非常にわかりやすくクライマックスだ。
今までそういうのやってこなかったでしょ!と言いそうになるが、いやこのアニメ、結構やってたそういうの
というわけで、『みんな』が見守る中、轟雷はあおハウスの価値観、そこで変化した自分自身、変化しうるフレズを取り戻すべく、ラストバトルに挑む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
10歳児の暴走と成長を楽しく呑気に見守るアニメに相応しい、最後のハードルだ。飛び越える準備は十分だし、その先には豊かな景色が広がるだろう。
そのための下準備として、今回のお話はスマートだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月12日
あおの度量の広さ、年相応の脆さ。轟雷のアホさと健気さ。フレズの可能性。『みんな』の優しさと強さ。
これまでこのアニメが描いてきたものをちゃんとまとめ、ついでに桃尻もたっぷり描いて、さあ最終決戦だ。来週も楽しみ。
追記
FAガール。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月13日
悪の組織コトブキヤにより、『みんな』への憧れと遠慮のないバトキチっぷりを書き換えられ、変質させられてしまったフレズ。
彼女の変化をファージで描くのかなり独特で面白い。コトブキヤ核酸を注入されたんだ…ということはアーテル母体にして、孤立主義AIが増産されんのかな。 pic.twitter.com/eJFpt6k9LF