天使の3P! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
Q:急に現代伝奇エロゲになった? A:急や と言わんばかりの、急転直下の島解決編。
横溝正史かTRICKか、平和な島に隠された狂った因習にロックで立ち向かえ!とはまたちょっと違う、歌で女の子の心を変えていくお話。なかなかバランスの難しいエピソードだとは思う
話の大筋としては教会編やぞみたん救済編(勝手に命名)とおんなじラインで、心の壁を前に足踏みしている人々を、ロックの鼓動に後押しされた響Pが率先して躍動させ、前に進めてぶっ壊す、というお話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
ざーさんの気合の入ったブチギレも相まって、感情のうねりはいい感じだ。
『部外者だから、関係ないから』という遠慮がしつこく存在していて、そこをヨイショと乗り越えてロックするのもおんなじ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
『そんなの関係ェねぇ! 俺達はロックンローラーだ!』と開き直れる強い人の話ではないので、そこをちゃんとやるのは大事だ。弱虫が振り絞る勇気の話、僕は好き。
なんだが、乗り越えるべき壁である『島の因習』が世界のムードとかなりかけ離れていて、そこをじっくり埋めていく尺もなかったので、壁をぶっ壊す快楽よりも『急じゃね?』という当惑のほうが、正直大きかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
長尺でクソみたいな島民のクソみたいな対応書き続けても、調子下がるだけだとは思うが。
冒頭、霧夢が優しい嘘ついて仲間を遠ざけようとするシーンは、後悔と決意をちゃんと切り取っててよかった。SAYONARAに込めたSOSをしっかり受け取ることで、響Pのロック魂が駆動を始めるので、大事なシーンをキッチリやったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
爆発加減も含めて、霧夢のヒロイン力は高かった。
それを上回るヒロイン力で状況を理解・整理し、響Pの導火線に火を付けた桜花の立ち回りとか、潤のメタ的空気キャラ認知と活躍とか、はむはむちゃんの可愛いアピールとメインボーカルとか、個別のキャラ弄りは全体的に打点が高い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
色んな人のロックが連鎖爆裂していく感じも、とってもいい感じだ。
それだけに、そのロックが顔も名前もない群衆と社会にしっかり届き、変化を生み出す(その前提となる無理解も)描写の薄さが、納得の行く爆発一歩手前で導火線を止めてしまっている印象も受ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
歌で世界が変わる話にしては、世界の方の描写が弱い、というか。
作品のムードとして明るく可愛い雰囲気があって、明るくも可愛くもないフッツーのオッサンオバサンのグダグダはその邪魔をする。だから切り取らない…というのは、理にかなった判断だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
希美のお爺さんの時とよく似た、ネームドに極力フォーカスした運び方だ。
しかしどういう形にせよ、てぃんくる絵のピカピカ特別に可愛い女の子たちは、冴えない普通の人たちと接合している。それが抑圧を生み、壁を作り、だからこそロックでぶっ壊す必要がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
顔のない人たちを切り捨てると、非常に真面目に世界につながろうと足掻いているこのお話、歯車が噛み合わない。
リトルウィング編は教会という閉じた『家庭』(あるいは『教室』)の問題だったため、名前のある人々を描写し、変えていくだけで歯車は納得行く噛み合いを見せた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
ロックンロールはココロの力。それは音楽に乗っかって伝播し、他人行儀な壁を乗り越える燃料になる。シンプルでコンパクトなロジックだ
しかし『生き別れの祖父』という『外部』を導入した希美編、あるいは島民という『数』と戦う島編に於いては、ネームドキャラの閉じたサークルを描いているだけでは、少し片手落ちな感じを受けた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
正確には『外部』を描こうとしているのだが、フォーカスが足らないというか。
まぁ主役を理解してくれないジジババののたくり描いて、誰が喜ぶんだって話ではあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
それよかパンチの有る主役たちのコメディとか、肌色とか、感動とかを並べていったほうが、分かりやすくてダレないという見切りか。まぁ俺も、はむはむちゃんがはむはむしてるシーンだったら五時間だって見れる。
『そういうアニメじゃねーから!』という声もあろうが、僕はこのアニメの、不器用人間がなんとか社会とつながろうとして、自分の胸で踊るロックンロールを震えながら差し出してくる真面目さが好きなのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
ので、それを受け入れる世界の方の描写も、分厚いと嬉しいかなぁ、とか思う。うむ、高望み。
とは言うものの、何度も言うが霧夢が大爆発するシーンの火力と、そこに至るまでの導火線の引き方は良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
リトルウィングと希美の問題で、ためらわず前に出る生き様を学習した響Pが、タメを最小限にガンガン前に出るのが良かったな。やっぱ生粋のロックンローラですよあの少年。
響Pが倒せるドミノは最初の一個だけなんだが、ロックが共鳴して他の人を行動を引き出す連鎖があるのが、やっぱ好きなポイントである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
これは霧夢ママンの回りくどい、祈りにも似た地元変革にも通じる所。そういう臆病者の必死の一発が、寄り集まって変化を生むのだ。
となるかは、今後の霧夢の処遇次第である。ステージが一瞬の夢で終わって、『やっぱロックは因習には勝てませんでした!』となるかもだしな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
いや、このアニメの世界律はロックだし、状況変わるのは見えてんだけどね。着地した後が書かれていないんで、状況が確定しないというか。
逆に言うと、壁が全部ぶっ壊れて全てが善くなったという確信が、今回の話見て僕の中に生まれきらなかった、ということだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
作画力を全投入したライブシーンも良かったんだが、どーもクソ島民の頭をロックで爆破した実感が薄い。そこら辺は今後、後追いでフォローしていく感じか。
島で響Pたちが見せたロックの点数は、顔の見える美少女たちだけではなく、顔の見えない大多数が生み出す壁の壊れ方で見えると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月4日
物語の決着点がエピソード内部で確信できなかったのは、ちょっとさみしい感じもする。が、話数残っているのでそれも描写されるだろう。来週以降を楽しみに待ちたい。