天使の3P! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
最ッ終ッ話ッ! つうわけで、対バンに向けてみんなが仕上げていくAパート、実際に演奏するBパートをじっくりどっしり、ときにエグいクローズアップを織り交ぜつつ展開していく回。
ここまでやってきたこと、関わった人々、生まれた変化を切り取った、いい最終回だった。
元々勝ち負けの話ではない…というか、製作者サイドが音楽と勝敗をリンクさせたくない作品なので、Aパートの準備も敵愾心剥き出しでギラギラというより、自分とストイックに向き合い、仲間と協力していく感じになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
くるみにかなり重点された描写で、彼女のフアンとしては嬉しい。ついに報われた…
引っ込み思案だった潤が曲作りと向かい合う部分は、あえて一人で立ち向かう強さと、それを見守る優しさ重点で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
可愛いベイビーちゃんたちだけでなく、正義さんにしっかり尺使ってくれたのが嬉しい。子離れの寂しさ、嬉しさ。あの人は本当に立派な人だと思うし、それが作中でも描写されているのが良い
今回横幅広く少女達の頑張りを切り取る中で、私室の描写がかなり多かった。別に声高に『彼女らこういう生活送ってますんで!』と語るわけではないが、ふすまを繕った後、追いてあるぬいぐるみから、彼女らの賢明な人生が匂い立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
それって凄く良いことだな、と僕は思った。
ショッキングな肌色シーンが目立つものの、このアニメのトーンは地味で暗く、コンパクトだ。音楽を頑張ると乗り越えられる程度の、誰にでもある小さな人生の蹉跌。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
そういうものに子供たちがどう立ち向かい、どう繋がっていくかをずっと追いかけてきたアニメだと、僕は思っている。
それは彼女らの毎日の話で、ふすまに開いた孔から見える風景だ。ステージは特別だし大きな意味があるけど、キラキラはしてない私室が無意味なわけではない。むしろ、全てはそこから生まれ、そこに帰っていくのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
なので、話の総まとめたる今回、地味な私室がしっかり描写されてたの、良いと思う。
関節にピンク入れまくる本気のクローズアップ、膝や膕を執拗に狙うカメラアングルで見落とすけども、例えば響Pがマイクを下に向けていた描写。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
うつむき加減だった潤の個性にひっそり寄り添うPの人徳と、曲作りを通じて生まれた変化、それらを見守り肯定する正義さんの目線。そういうシーンだ。
こういう体温のある描写は、本当に雑破業は巧い。肌色サービスシーンの合間にこういうのがあるからこそ、このアニメを最後まで楽しく見れた気がしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
派手なイベントをこなすのに汲々とすると、こういうナイーブな描写が取りこぼされてしまうので、なかなか難しい。イベントはやんなきゃだしな。
潤は完成された暖かさの中で、周囲の優しさに存分に甘えながら前に進む。一方即席バンド達は、関係性を構築するところから開始だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
ここまで目立った出番のなかったくるみが、その不遇をむしろ燃料に変えて『みんなでやる楽しみ』に開放されていくのが、非常に胸に迫る描写だった。
まった響Pが良い兄ちゃんをやり続けていて、『おお、いいじゃん…いいじゃんおお』としみじみ呟きながら見てしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
潤に見せたプロデューサー/教育者としての仕上がり、サイドに関係なく動き回り人を繋ぐ働き。響Pがなぜ主役なのか、ちゃんと確認できる最終話であった…お前は立派だなぁ。
ツンツンするのが仕事の霧夢も、響との恋愛構図を音楽でドンドコ切り崩して、ドンドコ開けていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
音楽というメディウムにはそういう媒介作用があって、潤のように自分自身と、あるいはくるみや霧夢のようにいけ好かない他人と、繋がることが出来る。それは響Pやリアン・ド・ファミュも経験した。
『最高だな、音楽って』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
ペドアニメが最後にテーマを取り繕ったようにも聞こえる言葉だけど、僕はそうは思わない。部屋に閉じこもりつつも続けた音楽が、響Pを外につなげて、その響Pがロックで『家』に閉じこもっていた少女達、その保護者達を繋げる。開放する。
『島』という巨大な檻から開放された霧夢も、さんざんツンツンしつつ無意識に、自分ではなく『敵』の絵を描く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
そういう気持ちになれるくらい、この作品の音楽、響Pが体現するロックは色んな人を繋げ、変えて、幸福に出来る。それってやっぱ、最高何だと思う。胸を張って言っていい言葉だ。
物語のスケールをコンパクト(いや島編は変にでけーが)にしたことで、人と人をつなぐメディウムたる音楽の描写が細かく丁寧に入れられて、メインテーマが重さを手に入れた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
演奏自体はそんなに回数ないけども、ペドに負けないくらい音楽がちゃんと鳴ってるアニメだったと思う。
壁を壊していく話なんだけども、それは壁を成立させる敵味方の構図自体にも及んでいて、そういうのひっくるめてぶっ壊せるのがロックなんだ! という主張を感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
最終エピソードを対バンで引っ張って、対立の構図自体を壊してみんななかよくなる〆とか、孤児院と学校の融和とかね。
草食系の響Pは、いわゆるロック! という感じの少年ではない。内省的で優しく、ナイーブで力強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
大切な誰かのためにためらいを踏み越え、ギターを鳴らし、作曲の面倒を見れるヤツこそがロックなんだ! と描いてくれたのは凄く良かった。イメージにおもねず、本質をキャラに背負わせた。
思えば第4話、響Pが教室でロックした時に、僕はこのアニメに前のめりになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
それは奇天烈な行動を取っているからではなく、それが自分の変化のため、大事な誰かのための勇気ある、優しい行動だったからだ。
周囲を変えざるを得ない激しさと、傷つけない優しさ。両立できるのがロックだ。
つまりまぁ、『音楽とはジャンルではなくアティチュードである』という、古今不滅のテーゼをしっかり作品とキャラに練り込み、映像とドラマとして仕上げてかき鳴らしてくれたことが、凄く嬉しかったんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
いかにもロックじゃないなよなよ主人公とベイビーちゃん達でやるからこそ、よく見える。
アホくさい肌色サービスも片手間でやるんじゃなくて、本気で鼻息荒く温度高くやってくれたことで、一種のネタにまで体温上げれてたと思う。つーか、あっちもロックと同じくらいやりたいんだろうな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
時々薄暗い本筋とケンカもしていたが、全体的にアホバカで良いサービスだった。
まぁ響Pの性欲≒恋愛は桜花に集約してるんで、安心して見れたってのもあるか。今週も釣りデートで最後をかっさらっていったしな…ほんとつえーなあの女。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
正義さんとベイビーちゃんの話をしてるシーンが、むせ返るような所帯臭さで最高でした。地面に足がついてるアニメ絵のキャラ、大好き。
最初束で出てきたリアン・ド・ファミュだが、まずはむはむちゃんが生来の萌打撃筋(ヒッティングマッスル)の強さで抜け出し、ぞみが個別エピをもらい、潤が最後に追い上げてみんなキャラが立った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
通しで見ると長期計画だなぁ…潤は最後にいいエピ貰って、一気に陰影がついた。
桜花は先行ブッチギリで逃げ切る安定感のあるヒロインだったし、そんなド本命がいても恋愛レースを捏造しなきゃいけない仕事を、霧夢はギャーギャー頑張っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
TRPGをやっているからか、物語の構造を成り立たせてくれる汚れキャラのジョバーっぷりに、好意を抱く傾向があるな俺。
あとくるみと正義さんね。響P&桜花→ベイビーちゃんていう世代の構図を『大人』として外から見守りつつ、自分なりの苦悩と愛嬌もある正義さんは非常に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
くるみは自宅据え付けサービス装置で終わらず、目が良くて人もいいところが生きて、最終話で報われた。素晴らしい。
総じてナイーブでコンパクトな問題を、ロックを愛し信じて着実に前に進めていく、思弁的なお話でした。根っこが暗い所が、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月25日
音楽が届いた先の物語をもっと見たくもありますが、いまはありがとうとお疲れさまを。良いアニメでした。