ボールルームへようこそ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
女の子ってなんで出来てるの? 社交ダンスとツンとデレ!!
そういう感じのちーちゃんの面倒くささとかっこよさと可愛さ、てんこ盛り大暴れ回。
日常あり、コメディあり、人間関係と感情あり、スッと伸びた背筋と切れ味鋭いダンスあり。原恵一コンテが再び唸るエピソード
鳴り物入りで登場した新ヒロイン、緋山千夏。清春達が待つ場所に登るため、パートナーを求める多々良の相棒候補…なのだが、とにもかくもの難しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
『話しかけるな』と言ったアバンの直後、OP開け即座に自分から声をかけてくる。ダンスはキモいというのに、身体全てがダンスで出来ている。謎だ。
くるくると猫のように態度を変えて、多々良を振り回すちーちゃん。しかしそこに不快感より心地よい目眩を感じさせるのが、青春物語の手腕というものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
ツンツン激しくあたりつつも、漏れる純情、濡れる瞳。胸を張って前に出てくるタイミングと、赤くなって後ろに下がる出し入れの使い分けが見事だ。
多々良は『頼りない』ことがキャラ性だし、一般的に『女』の属性とされる柔弱さ、感受性の高さを『男』にしかなれないリーダーを持っていることが、競技的な面白さでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
ので、カッコイイ仕事は女がやる。ちーちゃんのハグ志願を、本郷さんが受け入れるときの芝居。振り回されてるときの歓喜。
強がって、赤らめて、微笑んで、怒って。月の満ち欠け、潮の満ち引きのように表情を変えるちーちゃんは、面倒くさくてよくわからなくて、とても可愛い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
まこともしずくとも異なるタイプの感情を持つ彼女が、どんなダンサーなのか。その片鱗が今回見えて、それが多々良に刺激を与える。
天平杯では『是』とされた『究極の額縁』という多々良のリード・スタイル。しかしそれは競技ダンスでは異端であり、リーダーの責務を十分果たしていないダンスになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
ぐっと引っ張って体重を支え、知らない踊りでもパートナーに流し込んでしまえるパワーのダンス。リーダーのあるべき姿。
それを『女』である千夏が教え込むところに、逆転の妙味、お互い学び合う面白さがある。男女の別を前提に成立している競技ダンスに、男女の役割が逆転したコンビが生まれようとしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
そんな二人のダンスはどうなるのか。そもそも成り立つのか。そこを今後掘り下げていくわけだ。
これが成立するためには、逃げては寄せ、近づいては離れるちーちゃんの不思議さと、それでも追いかけて掴んでみたいと思わせる魅力を視聴者の脳髄に埋め込む必要がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
そして今回、ちーちゃんの表情、仕草、背筋を丁寧に追いかけるカメラが、その仕事を果たす。ホントなー、ハンサムで可愛い。
そんなリーダーに振り回されるパートナー、多々良の描写もよくキレていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
ガジュとすっかりマブになり、学園生活を楽しんでいる様子。振り回されつつ良いツッコミ入れて、コメディを盛り上げるリアクション芸人っぷり。競技の張り詰めた空気がフッと抜ける心地よさが、とにかく楽しい。
清春復帰をいい笑顔で喜ぶ姿とか、全体的に春めいた幸福に包まれてるエピソードなのだが、そこにピッと一筋、背骨が伸びる瞬間がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
ちなつのダンサー的身体を見抜く目。リードの本質を感覚してしまうセンス。煮え切らない千夏の態度に『ふざけるなよ!』と起こってしまう、ダンスへの敬意と情熱。
好きだからこそ、バカにされて黙ってられない。『ふざけるなよ』は第1話で仙石さんに教えを請うた時、多々良が言われた側の台詞だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
1クールを過ぎて、多々良はそれを思う側に立つようになった。ダンスが体に染み込んで、呼吸までダンス調になっちまうようなダンスバカに。それが物語の成果だ。
春が連れてきた恋の予感、魅力的でめんどくさい女の子に振り回されるラブ・コメディの甘さを、ダンス競技への真剣さが巧く消していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
歩法。接触。姿勢。徹頭徹尾身体的なもので、かつセックスを介さず繋がるストイシズムが、甘いのに甘くなりすぎない、絶妙なポイントに関係を位置づける。
男女の役割、技術練度、モティベーション。全てにおいて凸凹な二人のお手本は、同じように凸凹な仙石-本郷ペアだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
話し合い、殴り合い、でもナチュラルに近い距離に当たり前にいて、呼吸するように衝突するカップル。バラバラであることを前提に関係を作ったトップ競技者は、とにかく自然体だ。
『見る/見られる』という関係に強い意識を持ち、どうやっても強張ってしまう多々良には、そういうナチュラルな関係を背負うだけの背筋はない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
今後ちーちゃんとの衝突の中で、そこを鍛えていくのか。ちーちゃんは多々良の人格練磨にどう影響するのか。二人の道は始まったばかりだ。
その道程が問題含みで、パワー満載で、チャーミングで目が離せないモノになる予感に満ち溢れた、良い導入でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
千夏のダンスの特異性をしっかり絵で見せる作画も生き生きしていて、やはり勝負どころを外さないアニメだと思いを新たにする。ここの説得力だよなぁ…ダンスアニメなんだから。
緩急の『緩』に当たる日常シーン、コメディーシーンも品よく楽しく暖かく仕上げてくれて、ゲラゲラ笑いながら見れた。面白くて楽しそうで、『そこに入っていきたいな』と思える世界は大事だ、やっぱ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月1日
ウジウジ男とガミガミ女、凸凹カップルの面倒くささは更に加速する。あー、来週も楽しみだマジ!