あまんちゅ! ~あどばんす~を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
季節は流れて春濁り、てこがアドバンスライセンスを取得する日がやってきた。一つの終わりに心揺れつつ、目の前の喜びを受け入れ、その先に広がる世界へ踏み出す。
友の手を取り、優しい海に抱かれて、大木双葉が手に入れたもの、与えたものを描く最終話。
というわけで、あどばんすも最終話、”海と女と恥ずかしいセリフ”という原点に戻った、ダイビングとモノローグ山盛りの回である。あと女と女の絡み合う視線、思い、指と指。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
ピーターだったり新キャラだったり、色々横幅が広がった二期だったが、最後は一番強いど真ん中で殴る。素晴らしい。
黒髪の重力源てこが、天然爆弾ぴかりに手を引っ張られる話だった一期。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
”その先”を描くあどばんすのてこは、ちょっとお姉さんで自発的な、新しい顔を見せた。
しかし気弱で後ろ向きな顔も残っていて、同時にそれを活かそうとする姿勢もあって。
一期が0から1に進む”出会いの喜び”を大事に進んだとすると、二期は1が2になる”変化の喜び”を描いていたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
その集大成となる今回、”アドバンスライセンス”という目に見える結果にたどり着きつつ、むしろ叙情的な風景と詩情に満ちた内面吐露が、どっしりと迫る。
夢にダイブしたり、過去にダイブしたり、丘で走り回ったり。季節設定もあって、あんま海にダイビングする描写が多くはなかった二期を埋め合わせるように、今回は海で物語が進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
しかもディープダイブにナイトダイブ、今まで見た風景とはちょっと違う、新しい景色を素晴らしい美術で届けてくれた。
ラストの桜吹雪も含めて、圧倒的な存在感のある美麗な美術は、最後までこのアニメの強みだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
てこが手に入れた新しい景色、そこから生まれ出る感動が、ちゃんと視聴者にも届く。海が持つ問答無用の”圧”が、しっかり絵筆に乗って生きているのは、本当に良い。
そこに乗っかる内面も、ちょっと痒くなるくらいにポエジーのど真ん中であり、てこの瑞々しい感性(と共鳴する、ぴかりの繋がり)を強調する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
照れるけども、そういう恥ずかしい直球青春素敵素敵を味わいたいからこそ、このアニメ見ているわけで。最後にそういうの濃い口で出してくれたのありがたい。
てこは”あどばんす”というゴールに辿り着いてしまうことに、少しの寂しさを感じる。一つの終わりにたどり着いてしまう寂しさは、話数を積み上げて最終話となったこのアニメと、おそらく意図的に重ねられている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
確かに、終わってしまうことは寂しい。”楽しい”で隙間を埋めても、寂しいものは寂しい。
しかしOPでも歌っているように、”明日も明後日も、その先もずっと”を追い求めたのが、あどばんすだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
泣き虫弱虫な女の子が勇気を振り絞り、海に潜る。大木双葉の物語が一旦終わって、そこから始まったあどばんす自体が、”その先”の物語だ。そして、それはとても楽しかった。
てこがぴかりの片手を離したことで、風邪で弱ったり、妹と不思議な距離で繋がったり、結構女の子だったりと、一期では見れなかったぴかりの顔も見れた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
寄せては返す波の中で、色んなものが変わっていく。その波にしがみつくのではなく、身を任せたどり着いた場所の美しさを見つけていく。
そういう明瞭な意識のもとに、一期とは違うけど、根っこの部分で共通する美しさを大事に、あどばんすは作られてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
たとえ片手を離して、自分の海を泳ぐようになっても、黒髪の重力源は伊達ではない。ぴかり大好き人間は、最後までアクセル全開だ。
Aパートではてこがモノローグの主体だったのに対し、Bパートではぴかりが主体となる。そこで語られるのは、自分に出会ってくれて、一歩ずつ成長してくれた美しい友人への、圧倒的な愛だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
いやー…お互い好きすぎたなー…素晴らしい。そういう感情の渦に、一切不退転真っ向勝負なの、やっぱ最高ですよ
あまんちゅの中心軸である、てことぴかり。最後に二人に帰還することで、彼女たちの”今日と明日と明後日”を彩る人々の顔も、凄くきれいに見えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
二期は火鳥先生とオババが、若人を導くメンターとしてスゲーいい仕事してたけども、最終話でも良い先生、良い先輩だったなぁ。
後輩共もいい仕事ぶりで、こだまは姉との不思議で良い感じの距離感を、ことりはてこへの憧れを、それぞれキラキラ光らせていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
夢で同席して、現実で縁がつながる。ことりちゃんから見たてこは”スレンダー黒髪の、完璧な先輩”なんだよなぁ…なので、その背中を追いかけ水にも入る。
かつてぴかりという巨大な存在に引き寄せられ、海へ漕ぎ出したてこ。”アドバンス”を目指して一歩一歩、ときどき揺らぎつつも進んでいった結果、彼女は誰かを海に導く存在になった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
そうやって輪が繋がっていくのも、”明日も明後日も”というフレーズが題目にならない、大事な描写だろう。
無印からあどばんすへ。明日と明後日へ向かって進んできたアニメの流れは、この春で途切れるかもしれない。先に続いていくかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
しかし実際に”その先”がアニメで見られるかは別として、作中の少女たちは未来の荒波を少し恐れつつ、胸を高鳴らせて飛び込んでいく。バディとしっかり手を繋いで
一つの終わりが持っている意味を、丁寧に追いかけつつも”その先”を語る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
そんな終わり方は、実際一歩ずつ前に進んできたキャラクターとドラマの歩みにふさわしいし、豊かな広がりがある。たとえカメラが彼女たちを追わなくなっても、あの美しい伊豆で泳ぎ続けているのだろう、という実感がある。
それは凄く豊かな終止符(あるいは一時休符)だし、そういうものが嘘にならないだけの詩情を、丁寧に積んだアニメだったとも思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
そうなるように、特に二期は大胆に原作を切り貼り再構築し、アニメシリーズとしての芯をもたせてもいました。ホントあどばんすの構成能力は凄い。
少し不思議な夢への旅あり、新しい出会いあり。メインキャラクターの新しい顔、やっぱり残っているコアの描写。美しい海と人々、楽しい日々。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月26日
色んなものをたっぷり楽しませてくれる、凄く綺麗で、楽しくて、いいアニメでした。とっても面白かったです。ありがとう。