イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 18/07/06 TNX『ダークキングダム&電脳世紀鬼退治奇譚 』

昨日は突発的にお誘いされて、オンセでNOVAを遊んできました。まず一本目。

シナリオタイトル:ダークキングダム システム:NOVA-X RL:くべさん

こぺんさん:”天災(ジーニアス)”水無月カンナ:22才男性:イヌ◎カブトワリ●カゲ ストリート上がりの機動捜査課員。軽薄な態度の奥に、シニカルな本性を隠す。大型ガトリングガンをぶっ放し、一切合財を銃弾で決着させるガン・リアリスト……なのだが、今回は法の本質、イヌのスタイルに悩む立場に。

佳奈さん:”Richard Roe”成宮麗:28才男性:ニューロ◎タタラ●ハイランダー 理知的な態度と凄腕の実務能力を兼ね備えたウィザード。複雑な事情により、数多の人格を統合して成立したパッチワーク・マインドの使い手。怜悧な皮肉屋であり、時折ウェット。
コバヤシ:”星を射落とすもの(サクセサー・オブ・サン)”ソーマ・月宮=チャンドラセカール:35才男性:カブト◎●カブトワリ、シキガミ 魔弓を使いこなす、最近押し出し中のカブト。過去に押しつぶされていたが、ようやくスタイルを取り戻した。挫折を知るが故に、強くて優しい二枚目半。

というわけで、ニューロクラウドさん(http://dappleox.web.fc2.com/nova/NeuroCrowD/

)掲載のウルトラライトNOVAを、みんなで遊びました。諸事情あって最近遊べていなかったところに、サクッと楽しめるULが滑り込む。お誘いいただいたこぺんさん、RLしていただいたくべさん、同卓していただいた佳奈さんには大感謝ですね。
シナリオの方は”地獄の黙示録”を思わせる、悪のドミニオン襲撃モノ。それぞれの因縁と正義が絡み合い、悪徳の街NOVAに生まれてしまった城塞悪法都市を攻略するアクトでした。
ULはライトな処理を活かし、濃口のロールやシナリオテーマを扱うことが出来るのが面白い部分だと思っています。PC1としてアクトを背負ったカンナが面白い悩み方をしたおかげで、シナリオのコアが鮮明になり、キャスト全員がそれぞれの立場から自分の答えを出す形になりました。とても面白かったです。
結構サクサク遊べてしまったので、『おっしゃ! もう一本やるか!!』というムードになる。『オイオイクレイジーかよ……DP低いな……』と思ったが、俺も存分にクレイジーであったのでRLを引き受ける形に。狂いかけてるのさ……。

シナリオタイトル:電脳世紀鬼退治奇譚 システム:NOVA-X RL:コバヤシ

くべさん:”命短し戀せよ乙女”恋瀬林檎:外見10代女性:マネキン=マネキン◎カタナ●
日本刀を携えた修羅。自分を斬れる相手に焦がれ、本気で恋をして本気で殺す狂人。殺戮者の天稟は、燃える慕情を簡単には成就させてくれない。
佳奈さん:”レヨンベール”久津輪翠:外見10代男性:ニューロ◎●ハイランダーハイランダー 幸運をもたらす緑色の陽光として、ホロで登場するニューロ。天真爛漫な性格だが、実は軌道につなぎ留められた男の電子的な夢であり、そのイノセンスは意図的な忘却が生み出したもの。
こぺんさん:アオネ:外見30代男性:マネキン◎レッガー●クロマク 若々しい外見にじじむさい性格を搭載した、正体不明のクロマク。一見するとただの若作りな好々爺だが、その本性は暴力と謀略を自在に使いこなす、凶悪なレッガーである。

というわけで、同じくニューロクラウドさん http://dappleox.web.fc2.com/nova/NeuroCrowD/)からソエジマどんのストリートシナリオを遊びました。このシナリオは色々ネタが強烈で、ともすればコメディとしてスラップスティックに終わってしまう印象もある。んだけども、遊んでみるとネタっぽいのは外見だけだというのが、よく判る良いシナリオ。
NOVAの日常は悲惨と暴力で彩られ、クズばかりの世間に一条光が見えるだけ。そんな世界の中でキャストは自分なりの答えを秘め、あるいは探しつつ、鬼を食う鬼としてプロをやっている。
そういうシャープでソリッドな一面が、林檎とアオネという二人の修羅、彼らと絡むクズたちの肖像によって浮かび上がってきて、とても面白かった。シナリオの良心として存分に右往左往するレヨンベールには、まっこと負荷をかけたが。

TRPGってプレイヤーの良心に基づいたゲームで、そこで同意を取って自己なく楽しく遊ぶためには、”善人”をやったほうが安定度は高い。仮想とはいえ、むしろ仮想だからこそ、大抵のPLが身を置く一般的な倫理をはみ出さないほうが、コンセンサスは取りやすいからだ。
しかし今回は、縛りが弱めなUL、調整よりも速度が重視される突発という環境もあって、かなりピーキーな”悪人”が顔を揃えた。ともすれば脱輪してしまいそうな高速度で、キャストの根っこにある狂気や悪を捌いていくのは、なかなか新鮮、かつDPや人間性がないNOVAでしか味わえない醍醐味かな、と思った。
そういうプレイは卓の中での合意が形成されていないと楽しめないわけだが、お互いの顔色を見た設定やロールの交換、相手を受け入れ自分のやりたいことを提案していくキャッチボールの精度で、”楽しい”ものになっていた。やっぱ”聞ける”プレイヤーは強いし凄い。
ぶっちゃけ、林檎のピーキーな速度においていかれた感じもあったのだが、コケティッシュで狂的なロールの奥にある修羅としての炎を見つけてからは、それを火種にアクトを加速させられたと思う。キャラとしての一貫性、何がどうあろうと譲れない芯、キースタイル。そういうモノを共有できると、やっぱりNOVAは面白い。コミュニケーションできたという実感(あるいは錯覚)がモリモリと生まれて、遊んでいる実感が湧き出してくる。

というわけで、たっぷり遊んで気持ちよく終了! となりました。UL-NOVAは事前準備も含めて、圧倒的に速度あって実感もあって、やっぱすげぇナァ…。良いセッションでした、同卓していただいた方ありがとうございました。