ルパン三世 PART5を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
毎回様々な趣向でお送りするPART5、今回は綾奈ゆにこを脚本に迎え、ノーサスペンス・ノーアクションのまったり日常回!
下方面のクスグリも交えつつ、場所をアジトに固定した変則型ホームコメディ。ルパン一味のなんてことない一日を、ドタバタ調子でお見せします。
そんな塩梅の、漫画アクションミラク連載のルパン。ゆにこのゆるふわセンスが随所で生きて、派手さをあえて殺したじっくり足運びがとても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
会話に細かくエスプリと下衆な色合いが混ぜてあって、いい具合に”ルパン”だったと思う。明言しないが、かなり露骨にウンコネタだよな今回…。
ルパン一味のダラダラした日常が、まず良い。下らないことでガツガツぶつかり合い、生活感ある衝突を楽しく繰り返す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
男三人にコンバーションした”やっぱり猫が好き”というか。シットコムの空気がよく出ていて、見ていて楽しい。
そんな穏やかな日々は不測の闖入者だとか、思わぬイベントで小さくかき回されていく。不二子にしろ銭形にしろ、キャラが増えると厄介事が増え、物語的エントロピーが上がって状況が転がるのが、よく考えられている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
その小さなうねりは、狭いアジトに閉じ込められて外には出ない。そのスケールが良い
緩いようにみえて話には軸がいくつかあって、『トイレが詰まった原因』『和食の行方』『不二子の真意』あたりが小さな謎として話を引っ張る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
ゴエちゃんが異常に和食にこだわるのなんでかなー、と思ったが、とっつあんを家に引き込んで笑いを作り、ルパンを疲弊させるためだったのね…。
今回のルパンは(例えばアミに見せるような)完全無欠の怪盗紳士ではない。酒に酔っ払って記憶をなくし、不二子のプレゼントにも気づかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
その人間らしさは計算されたもので、”ルパン”が台無しになるような致命的なエラーは生まれない。逆に、”ルパン”に味わいを添えるような範囲に収まる。
細かく細かく状況を転がし、変装芸にトイレ芸、五右衛門のスネ芸などなど色々見せて、ルパンのオフタイムが展開していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
食べて、出して、怒って、間違えて。等身大のルパン三世もまた、僕らが見たい”ルパン”である。そういうニーズに応える、良いお話だった。
時間軸的には青ジャケで、アジトに引っ越したばかり。つまりPART5のメインが転がりだす直前くらいの時間軸だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
PART5はルパンと不二子の断絶が、一つの軸としてある。しかし今回、ルパンと不二子は結構ラブラブである。その恋の小さなほころびを写して、今回のエピソードは終わる。
実はそれこそが、この緩いエピソードに仕掛けられた爆弾なのかな、とも思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
”便所”という勝ちのない場所に捨てられ、濡れてごみになったプレゼント。それはPART5におけるルパンと不二子の関係性を、静かに象徴しているのではないか?
この話が起点となり、今の二人があるのではないか?
EPにカウントされない番外編、気の迷いで展開されたお話かも知れないが、そういう読みをついついしてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
心の排水溝をつまらせる、小さなすれ違い。それが大きくなって、PART5の不二子とルパンがあるとしたら、これまでの描写にも納得がいく。同時にそれは、僕の過剰な読みかもしれない。
今週も不二子ちゃんは萌え萌え可愛くて、とっても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
エピソードごとにガラッと顔も舞台も雰囲気も変えてくるのがPART5の(というか“ルパン“の)良いところだと思うが、PART5の不二子ちゃんは基本かわいい系で描かれている気が。カード投げのシーンから判るように、ちゃんとピリッと辛いけども
そんな可愛い不二子ちゃんを、ルパンは時に邪険に扱い、思いをゴミ箱に捨ててしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
完璧ではない、時に間違える泥棒紳士。思えばこれまでのエピソードでも、不意打ち食らって土手っ腹をぶち抜かれるシーンが多々あった。スタイリッシュな活躍と同時に”人間”ルパン三世も見せる。
食事シーンと(さすがに明瞭に描写はされないけど、だからこそ目立つ)排泄と性交の暗喩。食わないと死ぬし、出さないと壊れる”人間”の顔を微笑ましく書いた今回は、そんなエピソードだったのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
いやまぁ、ゆにこ先生が”ルパン”を、自分の土俵で仕上げた結果かもしれんが。
アジトの狭い空間でワチャワチャやってる空気感、日常生活の仕草を芝居に変える細かい作画と、日常モノの勘所もしっかり抑えられていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
その上で、ゴエちゃんとルパンの『つまらん』『つまってんだよ!』問答とか、尾籠な空気の匂わせ方とか、ちとアダルトで知的なテイストも巧く使っていた。
見たことのない”ルパン”でありながら、今見るべき”ルパン”であり、何よりもしっかり面白い”ルパン”でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月7日
非常にPART5らしいエピソードで、とても素晴らしかったです。単話はゲスト脚本家の味を最大限引き出して、それが、”ルパン”の可能性を躍動もさせている。次回はおそらく時雨沢先生、楽しみだ