少女☆歌劇 レヴュースタァライトを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
持って生まれた華に溺れ、努力を忘れるもの。その華に魅せられつつ、己の道を夢見るもの。すれ違う少女たちの思いとズルさが、舞台の上で交錯する。
石動双葉と花柳香子が、複雑な重力に導かれ感情のダンスを踊るエピソード。
というわけで、主役がレヴューをしない回である。それでも成立する…というか、必然性を感じる作りなところに、『登場人物、全員主人公!』とも言うべき欲張りな誠実を感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
双葉と香子に深く切り込むだけでなく、作品全体のポジションを別角度から照らす、力強いエピソードであった。
今回のお話は、徹底して双葉と香子の関係性の中にある…のだが、冒頭ちょっとの時間を使って、まひるちゃんの後始末を付けるのが凄く良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
存外ズボラなひかりちゃんに、ルームメイトとして大人ぶるまひるちゃん。それを、過去のポートレイトが見守る。
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遠い故郷、自分を形作った家族、”姉”というポジション。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
過去の栄光が現在の自分の中に、輝く未来の自分星に反射していることを確認したまひるは、もう思い出から目を背けない。
むしろそれが見守ってくれることで、胸を張って自分の道を歩くことが出来るようになった。
そういう変化をちゃんとすくい上げて、主筋を邪魔しないよう配慮しつつしっかり刻み込んでくれるところから、作品への信頼感が生まれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
嫉妬のレビューをくぐり抜けて、まひるちゃんは変わった。それは周囲の人々との関わり方を変え、周囲の人々も変えていくのだ。
各キャラクター個別の問題を抱えつつ、どこか共通点があるのはこのアニメの特徴だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
逃げるふりをして、追いかけてくれるか試すズルい香子は、第4話のひかりに。
非才のどん底から顔を上げ、自分の道を探す双葉は第2話の純那に。
持ち前の”華”を見上げられる特権、見上げる熱量は第3話の真矢クロに。
それぞれ似通っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
まひるちゃんが先週踊ったレヴューも、特別な誰かへの強い祝着、輝きのない自分への不安など、今回の通じるものが多い。
それぞれ一つの星として個別に輝き(あるいは陰り)つつ、九十九組の仲間として相互に影響しあい、共通するものがある。
まひるちゃんの後始末は、そんな星座のような瞬きが、群像劇にまとまりを与えていることを感じさせてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
持ち前の面倒見の良さ、優しさが華恋一人に集中するのではなく、ひかりちゃんという”一番遠かった他者”に向くことで、人格的成長を感じることも出来た。レヴューは少女を再生産するのだ。
今回再生産される二人の関係は、じっくり準備されても来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
お互い高い星に惹かれた者同士、クロちゃんと心を通わせる双葉。その前進に置いていかれる香子の姿は、二話以降、メインストーリーを積み上げる中丁寧に切り取られてきた。
今回の離別と対話は、その延長線上にある。
主役が蚊帳の外に置かれるエピソードなのに、むしろ『待ってました』と思えるのは、そういう周到な構成、丁寧に積んだ演出の成果であろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
ジワジワと温度を上げてきた感情のボイラーが、どんな音を上げて吹き上がるのか。ずっと見たいと思っていたものが、今回存分に堪能できるのだ。
冒頭の回想シーンは、二人が決定的に出会ってしまった起点の描写であり、24分の物語を経てたどり着くべき場所の暗示でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
やめるフリをして構ってもらおうとする香子と、突き放すことで甘えを切り離そうとする双葉。二人の関係は今も変わらず、むしろ強化されて再演される。
山盛りの駄菓子。子供時代から香子が一歩も出ていない現状のメタファーであり、それを用意する双葉もまた、香子に引きずられて幼年期から出られない象徴でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
もっと大人っぽいお菓子(バナナ・プディングとか)を食べる年頃なのに、二人は駄菓子と飴ちゃんで繋がる。
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それは二人の間を取り持つ魔法のアイテムであり、同時に二人意外と繋がるためのツールでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
お互いがあまりに特別な二人を濃厚に描きつつ、実は今回、真矢クロがそれぞれに深く切り込み、関係性を照らしていく。その多角的な描写が、なかなか心地よい。
香子は駄菓子の時代に、双葉と自分を閉じ込めようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
しかし否応なく時間は進み、自転車はバイクに変わった。常に下の立場にいた双葉は、オーディションに夢を見て自分を前に進めていく。
ここら辺の停滞と前進の対比も、先週のまひると華恋に通じるものがある。少女たちは時の檻に住むのだ。
純那ちゃんやクロちゃんを捉えた、オーディションの魅惑。非才な自分でも、天に煌く星になれるという魅惑は、双葉もまた前に進める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
追い抜かれた香子は現実のオーディションでも落選し、現状を思い知らされる。自分が上で双葉は下。ずっと維持していたはずのオーソドックス・ポジションが崩れる。
ここまで幾度も繰り返されてきた、練武場のステージ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
今回のどんでん返しレヴューを見ると、重なった演出がクライマックスへの伏線だったことも判ってくるが、今回も窓からの光はステージを作り、二人はそこにいない。
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ここでのやり取りで、香子があくまで双葉を下に見て、そこに安住しようと甘えていることがよく判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
いつものように『負けてくれますな?』と甘える香子に、双葉はやはり答えを返さない。それは変化している自分に嘘を付くこと、夢を自分の足で踏みにじることだから。
最終的な決着を見ても、双葉は香子に惚れ込んでいる。だからこそ、対等な場所まで這い上がり、新しい関係で繋がり直したいと感じている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
大好きな貴方に、誇れる私でいたい。この感情はクロディーヌを前に進め、真矢に胸を張らせている感情でもある。
しかし、双葉はそんなプライドから遠い。
舞台少女の資質である、自分へのプライド、他者へのリスペクト。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
駄菓子の時代に自分(と双葉)を閉じ込めたままの香子は、裏方にきつい真実を叩きつけられ、練習でも孤立気味になる。ばなながじっとり見守っているのが、なんとも怖いな…。
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あくまで自分の足で立つこと。見つけた夢に誇りを持ち、同じ夢を追う仲間に敬意を払うこと。強く、同時に優しくあること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
レヴューはとてもオーソドックスな青春の、人間の理論で動いていて、今回香子はそこから外れかける。双葉はそんな香子が嫌で、あえて離れようと努めた。まぁ無理なんだがな!
自分から双葉が離れていく焦りに、香子は暴走する。狂言転校へのそれぞれの対応が、キャラを反映していて面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
きっちり騙されて遺留する華恋、やや引き気味のひかり、明確に距離を取っている真矢クロ。
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真矢様は劇団のトップ・オブ・トップである。天の高みまで彼女を引き上げるのは、持ち前の才能であり、下から見上げる視線に誠実に向き合う姿勢である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
前者は双葉にもある。しかし後者がないことを、真矢様はじっくり観察し、それとなく示唆もする。ホント友達好きだな、この絶対王者…。
クロディーヌが代表する、”華”を追い求める人々の視線。追いつこうと燃え上がる汗。その重たさを真矢はよーく知っていて、それに恥じない自分であり続けようと、前に進み続けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
そんな真矢が前にいるからこそ、クロちゃんも歩みを止めない。幸福なプライド達の共犯。理想のライバル関係。
双葉もまた、香子の才を信じ、それに引き寄せられた一人だ。自分があこがれと愛情に追いつけない立場にいると、アシとメシを用意するしか出来ない凡骨なのだと思い知っているからこそ、そこから抜け出したい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
前に進んで、そのことで双葉を前に出したい。そう、強く願っている。
※訂正
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
双葉を前に出したい → 香子を前に出したい
クロちゃんはそこに共感して、一緒に練習をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
香子はその思いに気づかず、真矢様に指摘されてもピンとこない。停滞している自分と同じペースに、お前が落とせ。そういう誘惑を振りまきながら、故郷行き(つまり過去に逆行する)列車の前まで行ってしまう。
(全然関係ないんだが、双葉を迎い入れたクロちゃんのお部屋、ダブルベッドしかない…枕は2つ…
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
『あかーん! 双葉はんが悪い蛇に噛まれるッ!』という危機感を、香子は持ったほうが良い。しかしヒラヒラで可愛い部屋だな…)
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こじれにこじれた関係性が、限界領域まで突入するホーム。香子の私服がダサいのは、子供時代から出れていない表現の一つか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
ことここに及んでもグリーン車、徹底的に甘えん坊な香子と、踏み込みきれない双葉の愛。厄介事が決着するのは、やはりレヴューの場である。
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同じ色の宝石、同じ長柄武器。似ていて違う二人のレヴューは、和のテイストを活かした面白いものだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
過去のオーディションに比べ、舞台装置が戦況を左右することが少ないのが、あくまでお互いに向き合いたい二人の気持ちを写しているようで、なかなか興味深い。
桜景色は思い出の色、迷い迷ってたどり着く、私ら二人の一本道。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
最終的に、決定的に自分たちを規定してしまった過去に帰還することで、二人のレヴューには決着がつく。
惚れたが負け。双葉は自分を惚れさせてくれた、才気あふれる香子を取り戻すことで、負けて勝つ。
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”アタシ再生産”バンクはないが、今回のレヴューもまた、かけがえのない過去を仕立て直すことで現在の、そして未来に続く自分(と、かけがえのないあなた)を再生産する展開であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
自分を形作る材料を一回バラバラにし、嘘なく並べ直すことで、より力強い自分を生み直す。それが、レヴューの魔力か
日常的な空間では出口を見つけられない、こじれた感情。舞台はその虚飾を剥ぎ取り、傲慢も愛情も、あらゆる真実をさらけ出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
そういう特別な作用を、”演劇”に認めている所が、このアニメが”演劇のアニメ”である最大の証明なのかもしれない。劇的なるものの前で、嘘はつけないのだ。
香子のだまし討は、効果を出さない。純那ちゃんにも双葉にも効かない。ズルして嘘をついている間は、他人の自分星は落とせないのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
星は感動によって落ちる。そして感動は、己の資質と他人の視点に誠実であることによってのみ、心の底から溢れ出るのだ。
一本道で、日舞の歩法(自分を形作る起源)で迫り来る双葉には、”華”があった。”下”に入ってもいいと双葉に思わせた、持ち前の光を取り戻すことで、双葉はレヴューに勝つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
それは駄菓子の時代に停滞しようとする、甘えた自分に勝つことでもある。ちょっと反省して、起こされる前に起きるようになる。
そんな二人の離脱と接近を、やっぱり私室はよく写している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
離れることを決意した双葉の机には、がらんとなにもない。帰ってきた後は、パソコンや書物で充実している。それはふたりとも、よりよい過去と現在を未来を取り戻した証拠だ。
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双葉の象徴物が”だるま”なのも面白い。七転び八起き、どれだけ転がっても負けないど根性禅僧を、双葉は常に身近においている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
鍛えなければ輝けない、凡俗極まる衆生として自分を見ている証拠だろう。面壁九年、双葉の努力がどういう実を結ぶかも、このアニメはちゃんと捉えてくれるだろう。
香子の私室には大きな姿見がある。ナルシズムの投影先、甘えた未来像のスクリーン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
真矢様に堂々『負けまへん』と挑戦状を叩きつけた香子は、その鏡に何を見るのだろうか。今までと違った像が、今回のレヴューを反映して形作られるのだろうか。
お互いの気持を整理し、今までどおりの関係に戻った二人。急に大人っぽいお菓子を食べるわけではなく、バイクのポジションが変わるわけでもない。積み上げた日常は、そうそう急速に変化はしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
しかしそこに流れている魂は、レヴューを経て大きく姿を変えた。ならば、形がそのままでも良い。
そんな感じの、行ったり来たり激重感情絵巻でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
自立しているように見える双葉が、その実香子の”華”に引き寄せられた蝶であり、前に出た自分を追い抜いてくれることを心の底で望んでいる屈折が、とんでもなく良かった。
マゾヒストの片思いは辛いので、香子が受け止めてくれてよかったね…。
過去話のエッセンスを上手く活かした話でもあり、共通点を見つけるたびに心が暖かくなった。九十九組のみんなは、それぞれ繋がっているのだと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
しかし同時に、この二人だけの特別な過去、特別な関係、特別な感情もみっしり詰まっており、演出もシャープでユニークだった。とても良かったです。
現状描かれた感じだと、クロ・双葉・純那・まひるが努力型、真矢・香子・華恋が才能型かな…みんな努力はしているし、天性の星もあるけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
魂の色がみえないのは、カメラがそこに切り込んでいないから。ばななとひかりがどんな色彩なのか、今後ディープに掘りそうですね。
と思ってたら、ついにNANA OHBAのメインエピが来る。来ちまうぜ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
明るい博愛主義の合間に、隠しきれない陰りと”圧”を演出されてきた少女。停滞した過去を台本通りに進めるために、裏方に回った女。
一体どんなレヴューが、誰によって演じられるのか。来週もとても楽しみです。
※訂正
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
✕OHBA → ○DAIBA
追記 咲かなければ、花は散ることもない。
追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
今回の流れで香子に勝たすのが、このアニメが”才””華”をどう捉えているかよく見せていると感じた。
甘えん坊のズルっ子女、どうやっても勝って欲しくない流れなんだが、香子は勝つ。それをするだけの”才”があるし、双葉にそう思わせるだけの”華”があるのだ。
それは日常空間の好悪を超えた、舞台の峻厳なルールだ。才能があるやつはあるし、ないやつはない。勝ちと負けははっきりしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
その上で、負けたやつに価値がないかといえば、そうではない。双葉は負けることで、”華”に満ちてストイックな香子を取り戻した。それはもう一つの勝ち=価値なのだ。
特別な傲慢と、謙虚な誠実。それが同居し共犯してしまえる不可思議な青春を、少女たちは生きている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
才に溺れず、非才に負けず。言うのは簡単だがとても難しい人道を、群像を通して描くアニメではないかと、僕は思う。その舞台として、レヴューがあるのだ。
追記 織物のように、描写を重ね重層を作る劇作。奥行きがあって良い。
さらに追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月16日
ここまでの少女の描写が、今回の香子と双葉の足場になっているように。今回の二人の描写は、未来の少女の予言なのかもしれない。
”ふたりの花道”を走りきった二人の姿は、天に2つの星が輝く奇跡を求める華恋とひかり、その結末を先取りしているのではないか?
追記 ”君もむかし、大切な人に出会ったんだろう。そして、その人に自分の人生を変えられてしまったんだろう。僕と同じように”という御影草時の過去時制が、共感侵食性の呪いとして機能し得ない風通しの良さ。ポップだから、ライトだから弱いということは、質の悪いドクサである。
スタァライト追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月17日
御影草時とか鳳暁生とか渡瀬眞悧とか箱仲ユーリカとか、青春期に決定的に巨大なものの引力によって人生軌道を歪められ、マトモなラインに戻れないまま周囲を巻き込み突き進む人達を、幾原邦彦は描き続けている。
そんな流れを引きつつ、スタァライトの少女たちは引力を振り切る。
敗北の苦味、凡俗の苦しさ、輝きを他者に預ける快楽。特別な誰かに依存し自閉する関係性に接近しつつも、決定的な衝突を前に身をかわし、誰かに手を引かれて健全で風通しの良い場所に抜け出していく瞬間を、スタァライトは切り取り続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月17日
彼女たちは、呪いに囚われ檻の中で腐敗することはない。
健全に子供時代を乗り越え、引力を振り切り自力で飛翔することに決めた子供たちは、昔の話にすがる大人にはならないだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月17日
強烈な思春期の引力を描きつつ、そこにピンどめされたまま腐敗する大人を描かないことが、スタァライトの特色なのかもしれない。ポップである。
それは優劣善悪の話ではなく、何に重点して何を描くか、という選択の話なわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月17日
そのチョイスが、作者の内的視座から生まれるものなのか、三社共同のビッグプロジェクトという商品的立ち位置から生まれるものなのか、別の理由によるものか。いち視聴者には判別しきれない。面白い差異だと思う。