あかねさす少女を第1話から第5話まで見る…というか見ていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
お話としては多元世界異能ジュブナイルトンチキ変身アクションコメディと言った塩梅で、思春期のバカ少女五人がのたりのたりと放課後を蕩尽している鉱石ラジオ部が、ひょんなことから崩壊の異世界とチューニング! という感じ。
この説明だとバリバリにスタイリッシュなバトルアクションを想像するし、OPもそれにそぐわぬ重たい雰囲気である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
しかしそーいうシリアス&ハードで真面目に構えたアニメは、どっかで効いたことがある。このアニメ独自の風合いが感じられず、量産型のスーパーな物語を可愛い女の子でデコったギズモ…
と、正直第一話では思っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
第1話はお話の世界観のカタ、大人数の女の子グループとそれを入れる入れ物たる鉱石ラジオ部をダーッと説明するのに忙しい話で、後に判るこのアニメ独特の魅力が、あんまり出ていない。
フッツーに中二病で、フッツーに温度低い異能バトルに思えるのだ。
が。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
『よっしゃ、看板の説明は終わったな。やりたいことやるで!』と言わんばかりのアクセルベタ踏みが、第二話から開始される。
第1話ではいかにも『はい、バトルしてください。特に味はないです』という風情だった異世界は、16歳になったら強制的に結婚されるトンチキ恋愛コメディ時空に。
狂った世界で狂ったすれ違いが大暴走し、多元世界での強制複数役により声優の演技力に過大な負荷がかかる中、少女が抱え込んでいる等身大の悩みがそれなり以上に丁寧に描かれていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
すげートンチキなことをやっとるし、そこを深掘りせずボケっぱなしで進むのだが、その掘り下げに嘘はないのだ。
反面、バトル要素は刺身のツマ、あるいはやる気が無い時のプリキュア戦闘ノルマ並にテキトーに処理されるが、アクションシーンの高速感、アーマーデザインのダサかっこよさはビッとシビれるものがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
ツマはツマなりに『結構美味いじゃん』というツマになっているのだ。
全ての要素がトンチキで、独特で噛み合っていなくて、しかし嘘がない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
このビートが半端崩れた面白さは、即ち僕の好きなテイストであり…”アクションヒロインチアフルーツ””夏色キセキ””シムーン””ミチコとハッチン””悪魔のリドル”…そんな作品達のヴァイブスを、ミリミリと感じさせた。
世間的にはそんなに評価されねぇけども、俺のセンサーにビンビンくる名作達。不格好で、でもチャーミングで嘘がなくて、『あ、これ俺のアニメだ』と思える空気。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
5話まで見てようやく、確信が持てた。
俺、このアニメ好きだわ。
そんなわけで、俺が感想書かないと嘘になるアニメなので、今後は感想を書いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
第1話の真面目ぶったムードのまま進んだら、そこまでアンテナにはビンビン来なかったんだろうが…ほんと第二話からの大暴走が俺の心臓をダイレクトに射抜いた…。
第2話からは鉱石ラジオ部メンバーそれぞれの思いを、トンチキ平行世界でアドベンチャーしつつ掘り下げていくターンに入る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
継父との関係に悩む金髪ツインテールは、強制的に結婚させられる世界へ。
引っ込み思案にヒーロー願望を隠したはわはわ銀髪少女は、銃が支配する西部へ。
それぞれのわだかまりを思い切り暴れさせられるバトルフィールドが、唐突かつ脈絡なくポップアップし、かなりどーでもいい青春の悩みを物分かりよく包み込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
トンチキ世界の狂ったルールを凄い勢いで踏破しつつ、エピソード主役となる少女(変身ノルマが確定)は秘めていた内心に思い、悩む。
この思い悩みパートは結構キャラを大事に、嘘なく等身大で勧めていて、そこがこのアニメ最大の魅力と言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
話の運び方も、ネタの振り回し方も雑(だからこそ、妙な馬力があるんだけど)なんだが、人間一人一人の心情と尊厳をバカにはしていないのだ。
自分が物語を食べる時、どんだけ雑でもそこだけはしっかり扱って欲しい部分。逆に言えば、そこがちゃんとしてくれれば、どんだけトンチキでも、話の繋ぎ方がガックンガックンでも楽しめてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
というか、独特の繋ぎ方がオリジナリティとなり、魅力に見えてくる。
そういう感じの異常な圧力が、緩むことなく押し寄せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
だっせぇバイザー、鉱石ラジオとウォークマンのノスタルジー、桂正和デザインのケツ、凶暴雪うさぎ、おざなりな百合と発情、スナック感覚で凶悪な異世界のルール、黒沢ともよの芸達者。
ペーソスとユーモアとオフビート。
それらを渾然一体と多元世界ジュブナイルに盛り込んで、青春テイストでピリッとシメたのが、このトンチキアニメである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
万人受けする派手さはなかろう。精妙に組み上げられた緻密な構成とは、口が裂けても言えない。
だが欲張りに色んな要素を乗せたケイオス、芯の部分を疎かにしないバランス感覚が
独特の魅力となって、ビッと迫ってくる怪作である。こういうトンチキな玉が飛んでくっから、ソシャゲ連動アニメは侮れねーな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
女の子のサービスシーンが割と投げやりで、あんまギラついた本気の性欲を感じない塩梅なのも、個人的にはありがたい。このぐらいの薄味お色気が好き。
主人公・あすかのバカさは”夏色キセキ”のユカ並(一部にしか通じない例え)で、スナック感覚で銀行強盗はするし、ちくわには異常にこだわるし、ほんとバカである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
しかし元気にトラブルに首を突っ込み、話を停滞させない良い主役でもある。
彼女と、彼女の異世界同位体達をエンジンにして、物語はブレーキをぶっ壊して進む。常識なんて置いてきちまいな! このアニメはボケっぱなしだからよ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
超絶巻き込まれで多元世界冒険に飛び込む女の子ちゃん達も、メインエピが回ってくるとキャラが見えてくる。
金髪ツインテ小清水の奈々ちゃんは、失われた家族を求めて自暴自棄になっていた心に素直になり、銀髪ふわふわ小娘のみあちゃんは、西部世界で秘めたヒロイズムと向き合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
ニトロ積みまくりの大暴走の中で、量産型美少女の秘めて魂が理解ってくるのは、なかなか楽しい。
声優陣がちと古めで、俺の好みにドンピシャ並んでいるのも、地味な評価ポイントである。このご時世に、小清水と麻里奈の萌え萌え美少女を大量摂取できるとはな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
多元世界で色んなキャラをやるので、声優さんの色んな演技を聞けるのも、お得感があってよろしい。
ともかくいろんな魅力が雑多にぶっこまれ、そのケイオスがお互いを激しく駆動させる、可能性に満ちたアニメである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
今後も下手にブレーキかけることなく、トンチキなリズムと激しい熱量を保ったまま、最後まで駆け抜けて欲しい。ソシャゲへの導線? イヌに食わせな!!
公式サイト見るとほんと詐欺で、二話以降の超絶トンチキの欠片もない。OPと合わせて、ここら辺は正直ミスリードになっちゃってる感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
最終話付近で思い出したよーにシリアスになるかもしれんが、まぁそれも味だ。https://t.co/JkeqC3pZS4
というわけで、どっしり構えてその正体を探っておりましたが、”あかねさす少女”は俺のアニメでありました。今後も楽しく、鉱石ラジオ部の異世界旅行、カオス極まる青春アドベンチャーに同行したいと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月29日
強火で煮込みすぎて半分溶けてるけど、このアニメの萌えの使い方、俺結構好きよ。