青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
シンクロニシティ！！！
遠く離れた場所で、量子と痴情が縺れて色んなのが重なり合うアレだ！ 詳しくは刃牙を読め死刑囚編な！！
そういうの受信したプチデビルは、『負けたと思わなければ負けない』という真理にたどり着き、永遠を繰り返す
ふたばちゃんの難しい解説聞くと語彙力が蒸発する感じ、ブタ野郎セカンドエピソード・ザ・ラストである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
プチデビル後輩をいかに負けさせるか。青春コンバット新課題『本当のことをいう』に、どうアタマから飛び込ませるか。
このアニメらしい真っ直ぐなジュブナイルと、女の子の可愛さが色よく馴染む
そういう塩梅の、『俺達が見たかったエンドレスエイト』である。谷川先生ごめーん！！
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
話としてはシンプル＆リピートで、先輩は可愛く無敵で、後輩は可愛く敗北者で、双葉ちゃんは頼れて佑真くんはナイスガイで、ブタ野郎はブタ野郎である。今まで描いてきたものを、しっかり踏襲する。
思い出したように相鉄ジョイナスだの江ノ島だの”Summer Days”ですっげぇ見た七里の海岸線だの、ローカル色が強い今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
デート回なので、楽しい思い出が踊る景色の鮮度が良いのは、非常にグッドだ。ちょっと綺麗過ぎる感じもあるが、当事者のフィルター込ってことで。
そう。終業式デートは輝いている。永遠に繰り返したいほどに。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
（ここで”終わらない夏休み”という手垢が付きまくった要素から”始まらない夏休み”にループポイントを変えてあるのが、このアニメらしいひねくれ方、文脈操作でちと面白い。谷川先生ごめーん）
だからこそ朋絵は負けを認めたくなくて、この楽しい時間、先輩の特別でいられる嘘を繰り返したくて、青春症候群を引き起こす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
だからこそ咲太は永遠を抜け出して、プチデビル後輩とは良い友達に、バニーガール先輩とはラブラブ彼氏彼女に、自分が望むあるべき青春を取り戻したいと願う。
このギャップとシンクロの同居が、後半のドラマを駆動させていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
そのためにはキャラの心境に視聴者を近づけなければならんので、前半はとにかく可愛い特化、楽しい一本勝負である。
バニーガールはもう出ないと言ったな…アレは嘘だ。（ラノベメイトリックス大佐）
開幕先輩の可愛さでぶん殴ってくるのが卑怯であり、あまりにも正しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
あんなにズルくて脆くて可愛い生き物、好きになるにキマってんじゃん。こまめにフォローも入れてくるし、無敵じゃん。
視聴者も咲太も知ってる事実を、このエピソードはもう一度焼き付ける。その想いが、ループに流されない楔だ。
そこからは怒涛の朋絵可愛い祭りであり、やばいやばいマジヤバイとしか言いようがねぇ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
いい年してラノベ読んでるようなクソ童貞が、心の底から望む湘南デート。実は今まで描かれなかったど真ん中ラブラブキラキラが、全速力で殴りかかる。言ってて俺も死にそうだ（胸から巨大なブーメラン）
ここのベタ足ど真ん中勝負は、症候群を突破するための身の丈の解答を考えると、これ以外ない手筋だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
結局、厄介な自意識とネジ曲がるエゴイズムに真正面から向き合って、ナイーブで恥ずかしくて、人生で大事な答えをしっかり掴み取ることでしか、この話は終わらない。
キラキラデートと超常現象、恋のすれ違いとこっ恥ずかしい中学生日記は、全て地続きなのだ。それを地続きにつなぎ合わせるために『ジュブナイルSF』というジャンルがある、とも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
先人たちが”勝つ”ために編み出したメソッドから、ヒネた逃げ方してもしょうがない。ここはベタ足勝負だ。
そこで描かれるデカケツプチデビルがマージで可愛くて、『女の子を可愛く書くことでゼニ貰ってる人が、女の子を可愛く書くと強いな…』としか思えなかった。プロってすげぇ（知能指数たったの2、ゴミか ← ラノベラディッツ）
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
まぁ見れば判る。東山奈央は法規制すべき。
嘘の中にも本当はあって、楽しいという気持ちは嘘じゃない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
でも、咲太の求める”楽しい”と朋絵の欲しい”楽しい”は、やっぱりすれ違っている。しょーがないじゃん、先に麻衣先輩に出会っちゃったんだから。
どんだけサイコロを振り直しても、第一巻の内容は書き換わらない。ケツを蹴りあったこともだ。
私が好きな人が、私のことを好きになってくれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
古来二億兆回繰り返されたループが、今回も始まる。
前回のヒキで麻衣先輩の動画を着信させたの、ホント悪魔の演出だな…見たくないのに、彼女は必ずやってくる。世界と繋がる端末に、負けが判っている恋路に。
それを指先一つで消せないからこそ
”始まらない夏休み”は繰り返される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
答えを出す、自分に向き合う、本当のことを言う、空気と戦う。
誰もが向き合った（いや、俺含めて向き合ってないからこの小説があるのかもしれんけども）青春の蹉跌に、真っ向勝負を挑めるようになるまでの猶予期間が、嘘の中で発酵していく。
後輩のデカケツで砂のお城が守られる描写は、このアニメらしい知性と可愛さが同居したとても良いシーンだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
繰り返されるデートの中で、咲太のストレスはたまり、砂のお城は肥大化していく。
©2018 鴨志田 一／ＫＡＤＯＫＡＷＡ アスキー・メディアワークス／青ブタ Project pic.twitter.com/HLPnE8GywE
ストレスが限界に達する三回目で、ぶっ壊れることでディスコミュニケーションを生むバベルの塔を建造している所とか、今回フェティッシュの扱いが抜群に上手い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
江ノ島の絵馬もそうで、嘘の中の嘘、嘘の恋を巧く物質化している…だけでなく、咲太の黒い感情もしっかり焼き付けている。
『江ノ島デートしたカップルは、弁天様に嫉妬されて別れる』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
ナウい湘南キッズなら当然知ってるジンクス。いかにブタ野郎とはいえ、かなりエグい行動だ。
ループを脱出するために、行き先を江ノ島に変え、双葉のことを佑真に相談する。その変化はつまり…別れたかったのだ。ウンザリなのだ。
でも咲太はバカなので、自分を好きでいてくれる女の子がどんだけ身勝手でも見捨てられないし、傷ついてほしくない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
かつて妹を守れないまま傷ついた自分のように、Tシャツで隠す傷跡を背負ってほしくない。（公衆海水浴場では隠し、自室では晒す。咲太の公共意識、”空気”認識がみえて傷対応は面白い）
だからあくまでデートの形を崩さず、嘘を突破しようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
校庭の中心で愛を叫んだ時、青春ブタ野郎は”空気”と闘ったけども、ループ打破のために今回は”自意識”と戦う。
どっちにしても青春ど真ん中で、非常にコンパクトでハンディだ。結局そういうサイズに帰ってくるところが、信頼感である。
弁天様は願いを叶えてくれなくて、少女は優しい嘘を繰り返したがる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
だから咲太は前に出て、嘘にホントをぶつけることにする。
嘘の恋人は、何度繰り返しても嘘のままだということ。本当のことは揺るがなくて、毎先輩を愛していることも、朋絵のことが好きなのも、消えてなくなりはしないこと。
それは朋絵にとって、読みたくなかった”空気”だ。見て見ぬふり、空気読めているイケてる自分のふりを続けるためには、絶対に直視してはいけない真実だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
それから目をそらして、グループを維持していた。恋の嘘をついた。
それからはみ出して、ブタ野郎とケツを蹴りあった。嘘の恋人になった。
そこに決着を付けるということは、朋絵が抱えている問題、果たすべき物語全てを終わらせる、ということだ。彼女がヒロインとなるエピソードのラストとして、これ以上正しい踏み込みはない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
でも、それは強くて痛い。
©2018 鴨志田 一／ＫＡＤＯＫＡＷＡ アスキー・メディアワークス／青ブタ Project pic.twitter.com/F3YrMIrKto
朋絵の感情が溢れ出した瞬間、涙の代わりに雨が降り出す演出は、超ベタ足だからこそ火力があった。そこはやっぱり、女の子の泣き顔を、絶対写しちゃいけないところなのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
タイミングがホントドンピシャで、状況を巧く語る運びだった。…そういや、弁天様は竜神なんで雨乞いに効果あり、だったなぁ…
ループにはなかった天気雨（嘘つき狐の嫁入り！）と、咲太が誘導した感情の爆発。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
空気を読んで溜め込んで、それが邪魔をして本当のことに向き合えなかった少女は、ようやく見えない悪魔を吐き出し、世界を摂取する。
本当のことを、本当だと言っていい世界。自由で厳しくて、寂しい世界。
その”空気”を当たり前に呼吸できるようになるまでが、朋絵の物語であり、麻衣先輩と出会…う以前、妹を助けられず、誰かに優しくされてなんとか生き延びた咲太の、これからも続いていく物語なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
そういうものに、子供たちはずっと悩んできて、今もずっと戦い続けている。
そんな当たり前の、青春のサブテキストとしてのジュブナイルの仕事にすごく真摯で、大真面目なこのお話が僕は好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
大真面目に萌えシチュ考えて、こっ恥ずかしい本音を堂々描いて、『オメーラもこういう恥ずかしいこと、やっていいぞ』と教導する。勇気づける。
そういう仕事は時にバカにされるけども、やっぱアホみたいに大事だ。照れくさいけども、照れくさいからこそ堂々と、何億回でもやるべきなのだ、王道ジュブナイル。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
そういうことをしっかり踏まえ、でも自分だけが語れる物語をちゃんと作る。偉い。電撃文庫から発刊されるくらい偉い。
そういう偉さをしみじみ感じ入ることが出来る、いいエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
エピローグで全てがあるべき流れに沿っていき、ウンコ先輩へのIKIRIがなかったことになってヤダ味が減ったり、朋絵の所属グループが変更になったり、時空SFとしての始末もしっかりつけていたところが、いい読後感に繋がった。
第二の敗北者（ルーザー）双葉ちゃんが抱える物語＝青春症候群の地固めをジリジリやったり、謎の新ヒロインが顔を見せたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
朋絵と咲太の真剣青春コンバットしつつ、横幅の広い話運びをしていたのも、なかなか巧かったです。
さて、次の青春はどんなものか。来週も楽しみです。女の子かわいいと良いな
余談 ジュブナイルSFループの時計役は『キョンくんでんわー』とか『お兄ちゃん朝ですよ』とか言ってくる可愛い妹が、定番中の定番なんだよなぁ…マジな話、すっげー良く先行作研究し、必要なだけ目配せし、自分の話をやりきるバランス感覚にありえないほどビビってる。賢すぎる。
”エンドレスエイト”ではすべての中心である長門に向き合わず、メインヒロインであるハルヒ軸に回した結果歪みが”消失”まで伸びたのに対し、咲太はループの中心にどっしり向き合い、自分の心を偽ることなく確認を続け、後味よく書ききる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
ループのさらっとした描写含め、ホント『俺達が見たかったエンドレスエイト』が来た感覚。オッサンだなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月10日
やっぱきっちり一話の中で、負けヒロイン殺すの大事よ。そっからまた始まっていくわけだし…聞いてるキョンくん？（キョンくんは悪くない）
