青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
ラプラスの悪魔をフリ殺し、咲太は遂に夏休みを手に入れた。彼氏彼女の関係になった麻衣先輩は、咲太を取り巻く可愛い可愛い女の子にジェラりつつ、圧倒的なヒロイン力で殴りかかる。
しかし青春症候群は、頼れる眼鏡に魔都を定めるのだった…。
そんな感じの夏! 藤沢ヒロインまつりである。冒頭双葉と話す本屋がマジビックカメラ藤沢7階のジュンク堂過ぎて、今更ながらビビる。俺がルールーブック買ってる店じゃん!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
なんか現実切り取る精度が高いよね…アングルの選択が良いのかな…。
さておき、遂に始まった夏休み、今回の犠牲者は双葉ちゃんである。これまでも頼れる参謀、気のおけない友人として存在感のあった彼女が、遂にフォワードに躍り出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
国見くんとの関係、咲太との距離感。メインをしっかりやりつつ、サブ描写が太かった構成が、唐突感を消し去ってくれる。
双葉ちゃんがどういう子かは、これまでこの亜に目を見てきた視聴者にはなんとなーく理解っている。いいヤツで、可愛い子だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
しかし逆に言えば、そこしか知らないのだ。家庭事情、恋の真相、何に悩んでなぜ青春症候群が発生したのか。今回戦うべき"空気"はなにか。
まるで空気のように優しく、当たり前にそこにいた異性の友人。その内情を存外知らず、でもいちばん大事なものはもう答えが出ているような、不思議な距離感。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
このアニメの第三エピソードだからこその、不安定なのに落ち着いた、不可思議な視聴感が楽しい。
食事シーンで『誰かと一緒にいるのは久しぶり』と見せたり、白衣を脱ぎ捨てた胸でセクシュアリティを強調したり、相変わらず細かく上手い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
ドッペルゲンガーが現れ、カップルが関係を深める回に、猫が増える象徴操作
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project pic.twitter.com/APZQ3nb3u2
仲睦まじいなすのとはやては、そのまま超絶ラブラブな咲太と麻衣、静かでしなやかな絆で繋がる咲太と双葉に重なる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
分裂した双葉が、自分自身とラブラブになれるか。それが今回、咲太が追いかけるべき問題なのだろう。むっつり眼鏡は、素直になるまで時間がかかりそうだ。
お風呂に入れたりネクタイで強調したり、『双葉の胸がデカいんだ』と主張するシーンが多かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
肌色ファンサービスというだけでなく、それが彼女にとって巨大な問題であること、なのにもう一人の双葉はそれを安売りしている違和感を見せる、大事な演出だったと思う。
バスケの見学者のように、世界は双葉の胸をいやらしく見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
それから身を守る鎧として白衣を着ていたのに、青春症候群に罹患した彼女は、ふたりとも白衣を脱ぎ捨てている。あまつさえ、裏垢にエロ地鶏などアップしている。
拒絶と露出。そこにあるねじれは、おそらく症候群のど真ん中に刺さっている。
咲太がセクハラブタ野郎でありつつ、ギリギリ許容できる相手に許容できる間合いでしかエロ投げつけないところが、僕は結構好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
セックスは常にナイーブな問題で、触りすぎても触らなくても激発する。"空気"を読んで、いい距離感で適度に対応するのが、とても大事だ。
『見られたくない』という双葉の、『見られたい』としか思えない行動。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
咲太は携帯電話(妹を守るために投げ捨てた、空気受信装置)越しに、その事実と出会う。
ショックを受けていたのは『そういう子じゃない』と思っていたからで、つまり白衣で守られていたものにちゃんと気づいていたからだ。
捨て猫を拾うように、傷ついた女の子を見捨てておけない優しい咲太。ただのブタ野郎じゃなく、青春ブタ野郎な咲太。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
彼は親友の"性"が自分の手を離れ、シャレにならない領域に飛び立ってしまいそうな時、どういう選択をするのだろう?
青春症候群を収めるためには、そこでのチョイスが大事になる。
"性"は双葉だけでなく、麻衣先輩にとってもセントラルクエスチョンだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
ほんっっっと油断せず勝ちに来るメインヒロインで、圧倒的に強かった。
余裕を装いつつジェラって、冷たいくせにべた惚れで、押しては引き引いては押し、完璧な間合いで翻弄してくる。恋愛モードに入るタイミングもいい。
ヒロイン候補がなんかするたびに、麻衣先輩がヒロインポイントを荒稼ぎするシーンが後追いするのが、死ぬほど面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
どんだけ女の子が出てきても、"恋"になるのは麻衣と咲太なんですよと、作品の主柱を確認してる感じ。ブレずに安定感があり、可愛くて素晴らしい。
基本潔癖なのにちょっとエッチなこと許容してくれるのが、『俺の考えた無敵のヒロイン』って感じでマジすげぇんだよナ…開放しすぎず、閉じすぎず。童貞は一発ですよ、あんなん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
"性"にアンバランスなあまり分裂してしまった双葉とは、対象的にリビドーとセクシュアリティを乗りこなしてる感じだ。
咲太もいろいろ厄介事を抱え込み、恋路を堪能する暇がない。そのフラストレーションと健全に戯れつつ、麻衣さんとの押し引きを心から楽しんでる感じが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
なんというか、"ちょうどいい"感じがする。このカップルの充足が、双葉の不満を際立たせる鏡なのだろう。
そんな二人の周囲をうろちょろうろちょろ、可愛い女の子たちが跳ね回る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
エキセントリックな妹、謎のミステリアス後輩、元気な小悪魔系後輩、ダウナーな理系少女。典型的なハーレム配置なのに、一人も直接的に恋心でつながってないのは流石だ。
謎多き翔子は"初恋"で繋がってるかもだが、冒頭の自己紹介シーンを見るだに、もっとディープなアイデンティティを預けている感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
自分を世界に見せる方法を、かつてであった翔子から丸パクリするほど、彼女は咲太の胸に突き刺さっている。それは永遠に輝く恋であり、同時に恋を越えた…。
そこら辺を掘り下げるのは翔子の、そして咲太の青春症候群が発症したときなのだろう。映画かなぁ…?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
とまれ、今の翔子との距離感は気のおけない年下の友人、猫で繋がるアナタとワタシって感じだ。ここら辺のサラッとした間合い描写も、今回好きなところ。
かえでは相変わらず人見知りマスコットしつつ、携帯電話でフラッシュバックしてた。全然直ってねぇな…そりゃ、咲太も過保護になるわ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
かえでの迫害は今の咲太を作った重大事件なので、かえでの青春症候群は重たくなるだろうなぁ、と思う。麻衣さんも黙ってねぇだろうしなぁ…楽しみ。
とまれ、今の発症者は双葉である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
おそらく国見くんへの懸想が関係しているのだろうが、朋絵が発症する原因となった先輩に比べ、国見くんはあまりに周囲がよく見えている。
自分と相手がどこにいて、何をするべきか。しっかり把握し、優しく伝えた上で、それでも症候群は世界をかき回す。
なかなか難儀なところだ。自分が恋の対象じゃないだけに、ズバンと告白、あるいはフッて一発解決という、咲太の得意パターンには持ち込めないしなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
恋でつながらない"友人"相手に、青春ブタ野郎がどんな対応を見せるか。小気味良い決着で作品に惹きつけられてる視聴者としては、気になるところだ
国見くんのバスケシーンは妙に気合が入っていて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
あそこでカロリー入れると、いかにもモブ然とした立ち位置の彼が大事な存在だと、ちゃんと分かるしね。
作画力をただ漫然と振り回すわけではなく、キャラの配置やドラマの展開に合わせて、計画的に使うのは大事だ。
性の隠蔽と、過剰な露出。前進と後退。恋と無関心。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
双葉は裏腹な感情と状況に引き裂かれて、自分を分割してしまった。それと向き合えるなら、事態はあっという間に収まる。
量子テレポーテーションは、自分自身には出会えない。ドッペルゲンガーと出会ってしまった人が、死んでしまうように。
そんなジレンマに投げ込まれつつ、もどかしく青春は踊る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
自己定義、自己肯定。ジュブナイルにつきものの、ありふれたお題目を特殊な設定で浮き上がらせつつも、普遍的なテーマにいつも帰ってくる。等身大の高校生が向き合えるだけの重たさで、SF的な問題を切り分けていく。
そういう作品のスタンスが静かに踊った、双葉編前編でした。これまでと同じように、シンプルで強い答えを咲太が出して、それを双葉が受け止めてくれると、彼らが好きなオッサンとしては嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
ぶっ飛んだSF事象を背負いつつ、答え自体はコンパクトなのが、凄く良いんだよな。オレ好きコレ。
双葉のセクシャリティがどんなものかは、ディープに真摯に掘って欲しいところでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
ラノベにおけるおっぱいって、時に肌色サービスとして深く考えることなく、貪婪に蕩尽されるものなんだけども、やっぱそれはアイデンティティと深く結びついたもんで。玩弄されれば傷つきもする。
そういう"性"の在り方に、双葉の真剣な悩みを絡めて語り切ることが出来ると、紛れもなくど真ん中の青春ラノベであるこの作品、結構独特の境涯にアガる気がしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
『エッチなのは悪いことじゃないよ、自然で幸せなことだよ』と、咲太と麻衣の恋模様でちゃんと語れているのも、良い援護射撃だ。
ほんっっと、下手くそキッスとその克服法は強い描写で、画面停止して二分くらい悶ていた。ああいう芯を捉えて、自分らしさがある描写をしっかり入れ込めると、作品の魅力と奥行きは深まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
いいシーンだった、掛け値なしに。エッチだったし。ダイレクトに肌色より、ああいう隠微なエロスが良いな…。
リビドーとアイデンティティとフラストレーションをないまぜにして、青春は混沌の色。そこから生まれたドッペルゲンガーは、果たして自分と向き合えるか。双葉を支える中で、咲太はどんな自分と出会うか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月17日
後編が非常に楽しみになる、良いエピソードでした。来週も楽しみ。