DOUBLE DECKER! ダグ&キリルを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
軍部主導で始まった、アンセム潰滅作戦。激しさを増す戦いの火花は敵に、味方に降り注ぐ。裏切りと犠牲が街を満たす時、主人公が主人公たる所以が明かされる。
クライマックス直前、一気に巻いて一気に説明付けていくよッ! というエピソード。
そんな感じで、色んな壁が爆破されるエピソードである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
でもユリさんは爆破しなくても良かったんじゃないかな…温泉とか引率のおかーさんっぷりとか、嫌な予感はバリバリしてたけども。
ロボットなのに情緒が深くて、機械的な冷たさがないユリさんが、俺は好きだったよ。終盤だなぁ…。
さてお話としては、一気にグイグイ進む回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
唐突に出てきた天才設定のさらに裏、宇宙ステーション”二階”から落ちてきたハイランダーだと解ったキリルの謎。それを引っ張るクーパー長官の謎。エスペランサの結成理由。
色んな伏せ札が一気にオープンになり、風雲急を告げる塩梅である。
ごみ溜から夢を掴んだ凡人サクセスストーリーだと思っていたら、星の王子さまだったというどんでん返しは、意外っちゃ意外、納得といえば納得。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
前回急に顔だした天才能力も、文明レベルがぶっちぎった”二階”由来の知識だと考えると、色々腑に落ちるしね。
アンセムもおそらく”二階”由来の物質なんだろうし、それに頼らず頂上パワーを奮っていたバンブーマンの特異性も、関係者だと分かれば納得できる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
軍と犯罪結社、光と影両面から星の王子さまを探すために、Zを利用しSEVEN-0を軍管轄で盤上に置く。
ただの戦闘怪人だと思っていたBが、その実地位も権力も既に手に入れて、キリルを探し出すために全てを操っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
ここら辺の札の開け方は正直ちょっと乱雑で急いでいるけども、その結果独特のトルクが生まれても来ている。怒涛、って感じだな。
”二階”がただの異星なら、街一つ、”アンセム犯罪”という概念それ自体を操ってキリルを探し出すのは、ちとやりすぎだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
ここら辺は次回あるだろう、Bとの対峙で見えるのかな。ザベルを退場させ、バンブーマンを倒せば話が収まる構造は、今回一気に作ったしね。
ザベルはなかなか魁偉な悪役で、存在感も凄みもあっただけに、ここでの退場は残念ではある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
ダグが憎む貧困と差別を、ザベルはアンセムをばらまき、エスペランサを作ることで撤廃しようとした。世界に踏みつけにされているものに、叛逆のための力と方向性を。
その理念は、法執行者の正義とけして相容れないけども、ある種の”理”を持っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
バンブーマンは(ダグやキリルが共有する)ザベルの問題意識を利用し、”二階”の理屈で動いていた。
Zの悪なる善と、SEVEN-0の善なる善が対峙するクライマックスを、ちゃんと見てみたかった気持ちは正直あるな。
まぁ退場しちゃったのは仕方がないので、Z(”一番下が、一番上をひっくり返す”という名前自身が、アンセム犯罪革命という理念の体現だったのね)が背負っていた理念と同じくらい、”二階”のロジックがデカいと良いな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
壮大すぎず、ショボすぎず。悪役の行動理念設定は、いつでも難しい。
いかに高邁な理念を持っていても、犯罪結社は犯罪結社。他人の事情を考えず暴力を振り回し、希望によって人を毒する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
ユリはその身勝手さの犠牲になったと言える。一部共感できる部分があっても、悪と対峙しなきゃいけない理由として『仲間が獲られた』は十分以上ではある。あるんだが。
今まで散々ギャグにしてた『実はあいつはロボなんだよ!』を、AIの命が尊重される世界、死の唯一性につなげて殴り直してくるのは、卑怯で巧い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
人は死ぬ。取り返しのつかない別れもある。コナーとの別れが決定的な傷になっているマックスが、その言葉を吐く重さ。
今までのエピソードを活かした離別だ
マックスは相棒の死、鋼鉄の尊厳を語る時に、電気羊の人形を抱いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
人間とレプリカントの差異、魂の在り処を問うたSFの古典、”ブレード・ランナー(原題:アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)”からの引用であろうか。
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あの話はドロっぽい賞金稼ぎを主人公に、火星を遥かに超えオリオン座近くのタンホイザーゲートにまでスケールがぶっ飛ぶSFだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
生々しい犯罪と取っ組み合いをしてたら、”二階”のぶっ飛び加減と主人公の唯一性が密接に組み合ってきたこのお話と、どっか似ているかもしれない。
宇宙開発が行われている世界でも、デッカードの周囲は塵にまみれ、生々しい自問自答が飛び交っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
デカい設定を投げつけられたキリルも、気にかけるのは仲間のこと、家族のこと、自分の夢のことだ。その切なる思いが色あせていないから、デカい設定ぶっ飛んできても、受け止められる。
金ややりがいが問題になっていた軍移籍は、ダグが真正面からキリルを相棒と認めたことで、一旦結論を見る。結構気に入ってんだ、この仕事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
しかし決戦のはてにユリが死に、自分の仕事が危機と背中合わせであること、愛するものを危険に晒すことを思い知ったキリルは、重たく揺れる。
銭金、かなった軽薄な夢。いつものC調で軽く揺らしておいて、もう一度揺らぐ時は命とアイデンティティで揺さぶってくるのは、このアニメらしい硬軟である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
多分どっちもキリルの本当で、そういう裏腹な現実感があるから、この作品世界が好きなんだろうな僕。
キリルを引き寄せるべく組織を壊滅させ、軍に網を張るB。その狙いが全て顕になった時、”二階”から来たキリルの唯一性も鮮明になるだろうし、否応なく決断する必要が出てくるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
ヒーローに憧れ、ヒーローになってしまった男が、憧れにたどり着いた後に見る光景は。
仲間の犠牲、相棒の信頼を背負って下す決断は。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
そこに説得力のある答えを出せれば、非常にいい感じに収まりそうな期待感が、しっかり高まるラスト前でした。
壁役になるバンブーマン、トスを上げるだろうダグの動きが、次回ほんとに大事になりそうだなぁ…。
”相棒”をアンセム犯罪で奪われたダグが、命をかけて遂行する”悪くない仕事”
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
しかしそれは、軍(上部構造)と犯罪組織(下部構造)が癒着して行われた茶番だった。そんなもんに巻き込まれて、パットは死んだのだ。
Bと司令が糸を引く事件は、星の王子さまだけの事件ではない。ダグの事件でもある。
そういう当事者性を巧く活かして、ダグが代表する刑事の魂をしっかりでか異設定にぶつけて、話を収めて欲しいところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月16日
なんだかんだ、刑事モノとしてしっかり腰を据えてやってたところが好きなので、最後までそこを大事にして欲しい。
良い最終回が見れると思います。来週も楽しみ。