からくりサーカスを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
かくして、因果の糸が紡がれる。
記憶を転写し、命を弄び、百貌にどす黒い自我を隠して走ってきた、もはや名前もなき黒い太陽。
その器として生まれ、相反する魂を宿した少年は、刻まれた記憶から戦う力を引き出す。時の果てに散る、祖父たちの思いを背負って。
長かった回想よさらば! ダウンロードパワーで勝も超絶パワーアップ!! 黒賀村編は勇気の全カット!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
そんな感じの一つの区切りである。いやー、長かった。あとアニメで見るとここら辺のパワー勝負感半端ねぇな…硫酸ドロドロトラックは”やる気”すぎだろ正二…。
状況がガコガコ動きまくるエピソードだが、まずはジジイVSジジイ第二回戦。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
高速道路上に二刀流白装束、決死の覚悟で因縁に決着をつけに行く正二がマージでカッコいい。鍛え上げた暴力をぶん回すのに、ためらいがないジジイはカッコいいなぁ…硫酸ドロドロなんでも溶かすカーとか。Carcassかよ。
複雑怪奇な因縁の果てに、ハッキリしない決着となった物語開始前夜。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
長い長い記憶のダウンロードは、ここら辺の因果をはっきりさせるためにあったわけだ。
あとヒロインだった勝が、一気に凄腕にジャンプアップするための異能力ワープ装置やね。もう地道に修行とかしてる時間ねぇからな!
藤田時空は魂の太さがそのまま戦闘力に直結するため、他人の哀しさに涙し、どす黒い暗黒の太陽に刃を構える勝は、心構え的には十分”強者”なのよね。潮が強いのと同じ理屈。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
ジジイ二人の記憶を継承し、やっとうぶん回し組に入会するのはまぁ、心の強さを暴力に繋げるアダプターというか。
繰り返される悲恋と離別、愛ゆえに傷つけ別れていく人の宿命。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
勝が吠える『どうして幸せになれないのさぁ!』とは、作品を貫くルールへの叛逆でもある。
白い髪の女と、黒い髪の男。時代を変え、場所を変え、今まさにエレオノールと鳴海を主役に展開しようとする、繰り返しの人形劇。
勝は他人の思惑を跳ね除けるイレギュラーとして、そんなリフレインをぶっ壊せる特権を持つ。その代り、あくまで”ぼっちゃん”なので恋の対象にはならんのだがな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
…フェイスレス(面倒いので以下これで統一)の逆光源氏計画、発動前から失敗してんな…。
勝は勝なのか、貞義なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
グダグダ長くなりそうなところで正体を顕にし、色々喋って疑問を問いてくれるフェイスレスは、(少なくとも展開の都合上は)いいヤツである。
まぁ単純に、良いタイミングで正体ばらして、みんながビックリする顔見たかっただけだろうけども。力に似合わぬ幼児性がグロいね
フェイスレスは決定的にいろいろ間違えちゃった人で、あんな顔面ボッコに凹ませておいて『愛してくれよぉぉぉ!』は、フツーに考えれば通じない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
でもフツーならこんな長年、古川登志夫声の男を乗り換えつつ計画練ったりもしないわけで。”暗黒の太陽”というのは、言い得て妙なたとえだ。
愛は時に邪悪で、夢は時に醜悪になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
フェイスレスの『夢はかならず叶う!』は、一般的にはキラキラピカピカした高徳を地べたに引きずり下ろし、泥で汚しまくるいいセリフだ。
綺麗なものは、綺麗だから綺麗なわけじゃない。汚いものは、汚いから汚いわけではない。藤田イズムはトートロジーを拒む。
結局エレオノールも自分の手でぶっ刺す辺り、『つくづく林原めぐみ声の女に超暴力をぶっ込む生き方しかできねぇな…』と思い知らされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
フランシーヌへのDV描写を逃げず、凄く悲惨に描いたのは良かった。アイツの肥大化したエゴ、歪みきった理想主義を見せるのに、一番いいキャンパスだしね。
同時に自分の醜さを開き直って、”悪”を任じながら我欲を通す道は、怖くて歩けない弱虫でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
あくまで自分は正しい。世界や他人が間違ってる。なら世界の形を変えて、疫病と殺戮を撒き散らして、自分好みの物語を引き寄せよう!
夢はかならず叶う!
…このどす黒い輝きが、ヤツの唯一性である。
一方勝は、厳しい世間と巻き込まれた運命に恨み言を垂れるでなく、決意を込めて刃を握る。さらば、美ショタヒロインポジション…こんにちわ、バイオレンスを躊躇わない戦士の立ち位置…ッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
実際アニメでまとめて見直すと、相当流され翻弄される人生だったわけで、ここで立ち上がるのは爽快感ある。
クソみてーなクソ童貞のクソ妄想垂れ流しは、悲劇のヒロインを略奪して更に加速する。刻み込まれた記憶は、勝にとっては重荷ではなく、時分を支える鎧。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
肥大化したエゴで全てを焼き尽くす生き方か、ちっぽけな時分を認め世界を愛する生き様か。親子対決は、それぞれが背負う”善”の戦いでもある。
原作ではこっから黒賀村舞台のギャルゲーと、戦闘能力に説得力を乗せる修行が続くわけだが、ワ~リィ! 回想に尺使いすぎてそんな余裕ねぇわ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
つうわけで、来週からは一気に決戦フェイズである。リーゼと魔獣使いの因縁もニョキニョキ生えるよ!!
この大胆な改変が、ラスト1クールにどう活き、どう死ぬか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
それはみてみなきゃ分からんけども、ジジイとババアの背負った愛と悲しみに長尺使ったのは、大河感が強く出てとても良かったと思う。ちょっと長すぎたけどな! 原作からそうか!
ギィのオリジンが掘られた結果、存在感が増したのもグッド。
何より記憶ダウンロードで戦闘力を手に入れた勝が、流されヒロインから宿命の戦士へとジョブチェンジしたのがデカい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
序章で人間的な正しさを担当してた鳴海にーちゃんは、身体蘇生的にも精神構造的にも、すっかり”しろがね”になっちまったからな…勝が真っ当なこと言うしかねぇ!
今回既に、眼力の強さ、言葉選びの鋭さが随所に出ていて、”戦士”としての勝の凄味はよく演出できていたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
人の歩むべき正道を、傷だらけになりながら諦めず、涙まみれで真っ直ぐ進む。フェイスレスが間違え、鳴海が間違えかけている道を、小さな勝は背筋を伸ばして歩く。
それが3人目の主人公の存在意義であり、”暗黒の太陽”が放つどす黒い重力に対抗する、唯一の手段でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
身体的にも精神的にもキツい道のりが待っているが、たっぷり尺を貰って己を完走した正二の遺志を継ぎ、勝の物語はここから始まる。正統派少年漫画ッ…!
次回が楽しみだ。
しかし女の顔面ボコボコに凹ませた後に『夢はかならず叶う!』は圧倒的な邪悪さで、ジュビロ先生はつくづく凄いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月12日
確実に見てる側、『お前の夢はそういう色か…そうか…じゃあぶっ潰さないとな!』ってなるもんな。ヘイトアーツが巧すぎる。