ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
眠れる探偵は詰問の夢を見、墓守は仇敵と師弟のように語らう。残された痕跡をたどり、次第に見えてくる事件の全貌。観測され、断定されることで歪んでいく真相。
法政科の蛇が言葉を連ねる果て、名探偵は遂に、己の足で立ち上がる。
そんな感じの、事件簿アニメ第10話目である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
『豪華列車が舞台なら、とりあえずやっておかないとね!』とばかりに、化野が人を集めてトンチキ推理をぶん投げ展開に。
ヘボ探偵による誤った推理の開陳は、やっぱ様式美だなぁ…斬撃を”過去に置く”という凶器も、トンチキ極まってて良い。
お話の方は三年寝太郎ことウェイバーくんが起きて、正しい方向に進みそうな気配。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
『起きないと、凄い勢いで都合よく事実が捏造されていくぞ。相手は魔術師だし!』という圧を高めるために、悪辣な法政科が顔だした感じもある。
因果改変までアリアリの超越ミステリなので、ほっとくとこっちに進むよね
まぁその前に、当事者性を獲得する必要があり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
アバンの師弟問答はウェイバーくんの迷いが、真相意識で形を為したものであろう。このタイミングでモチベの確認をしてくれるGMは優しいね…。
もう誰も問うてくれない大人の立場、教師という職。しかし、夢の中なら学生にも戻れる。
その時ケイネス先生が出てくるのは、二世の罪悪感の強さが反射している感じで事件簿っぽかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
『お前は何を求め、どこに行きたいのか』
その問いに、ウェイバーくんは微睡みをやめ、ロード・エルメロイIIとして答える。
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二世も時間は巻き戻らず、自分はおとなになってしまった事実を認識はしている。後悔もあるが、誇りもあるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
それがまだ死んでないから、彼は教師としての自分を取り戻した。
しかし同時に、届かぬ過去に心を奪われてもいる。
ただもう一度、会いたい。危険な純愛だなぁ…。
触媒を取り戻して、もう一度聖杯戦争に参加すれば望みは叶うのか。もっと別の場所に、真実があるのではないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
師の問いかけは、相対する相手を変えて現実でも展開する。敵であるはずのヘファイスティオンは、吹雪の中グレイの命を救い、問いを投げる。
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鏡合わせの問答。水面に写った、曖昧な亡霊。それでも、成し遂げたい願い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
アーサー王の似姿に共感を寄せているってことは、ヘファイスティオンも何かを模した偽物なのだろう。
的確な問いかけはグレイの心に届き、敵にそっぽを向いていた距離感から、ちゃんと相手の方を見るようになる。
二世との関係がそうであるように、師を前にしてグレイはただ聞くだけでなく、重要な問いを投げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
篝火に例えられる、強力なカリスマ。それほど惹かれていたのに、征服王の末路を否定するのはなぜか?
急所を突かれ、秘密を覗かれたヘファイスティオンがマジギレして、いきなり”魔眼”抜いてビビった。
逆に言うと、憧れから憤怒への相転移には英霊・ヘファイスティオンの根源がある。だからこそ、余裕と情がなくなったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
真名当ては、Fate始原のミステリ。彼女のマスターと合わせて、残りの話数で開陳される謎かな?
しっかしまぁ、イスカンダルもファンを拗れさせるカリスマだな…面倒くせぇ…
ここでヘファイスティオンと関係を深めていくと、武力担当としてマッチアップするグレイとの接触も奥行きが出るし、落ち着いた状況で物語のテーマも整理できるしで、良い炉端談話だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
終わった後、超楽しそうにスノボで合流するグレイたんは可愛かった。
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感情を殺した墓守人形かと思いきや、二世の押さえがないとかなり好戦的で活発よね、グレイたん…。恋敵がリタイアするんでメルヴィンはご愁傷さま。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
弟子があんま調査しないので、寝てる間の裏とりはクロスオーバー探偵の仕事になる。
前半の事件を活用して、外堀埋めてく構造は好きだな。
七年前の事件、見捨てられたオルガマリー、心臓を盗まれた男。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
先代の現代魔術科学部長たる”ハートレス”が、おそらくは糸を操っているのだろう。教師としての二世のシャドウが、犯人として事件に立ちふさがるのは、なかなか面白いマッチアップだ。
獅子劫さんとルヴィアが、足を使って集める情報の欠片。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
これが一つにまとまり、突破口になるのはクライマックスなのだろう。その旅路が、結構凸凹で見てて面白い。
列車が派手に色々事件起きる分、こっちは地道に情報繋いでるだけなんだがな…妙に手応えというか、事件を踏破してる実感がある。
一方魔眼蒐集列車では、冤罪捏造何でも来いの法政科が、探偵のいぬ間に状況を転がしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
過去や現在が見えることを前提に、それをかいくぐるように犯罪を作っていく立ち回りは、マジカルミステリらしくて良い。
その強引さを利して、自分に都合よく真相を引き寄せてる化野の悪辣もね。
カラボーおじさんの過去視は制御不能で、自分の記憶を削り、冤罪を引き寄せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
だからこそ抉り取りたかったわけだが、最悪のタイミングで施術が行われ、真相を”視る”ことは叶わない。
まぁ強力すぎる推理破壊装置だから、そら探偵が起きる前に取り除くわな。
論理戦車を強引に押す化野に対し、車椅子で駆けつけた名探偵。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
ワイダニットを重視するスタイルに、理由を捏造して受け流す立ち回りが、”蛇”って感じで良かった。
真相解明よりも、有益な決着が大事。そのためなら、いろいろなものを捻じ曲げてみせる。妖精郷事件でも見せてたスタイルだなぁ…。
むしろそっちが魔術師のスタンダードなわけで、正しさと情にこだわる二世は、探偵としてもはみ出しものである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
それでも、事件に飛び込み制圧する。車椅子から立ち上がり、『自分の事件だ!』と力強く宣言した所で、今回のエピソードは終わる。
答えは得た、大丈夫だよ。
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夢の中でケイネス先生が投げてきた問題に、現実で応答するシメは綺麗で良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
グレイの目撃証言を足がかりに、二世の中で組み立てられた推論。
彼は事件の背後にいる存在を、自分の”敵”と認識した。征服王の臣下ならば、それを前に引くことはありえない。
真実による蹂躙制覇あるのみ!
グレイに対してのヘファイスティオンにしても、二世に対しての化野にしても、対立者を鏡にモチベーションとスタイルを確認するエピソードだな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
こういう応答があると、物語がどういう形でどこに向かうか、分かりやすくなって良い。
過去に繋がった真実を掘り下げ、より良い未来を掴む。
それこそが望みのはずなんだが、脆い人間は迷ったり眠ったり、簡単にはたどり着けない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
しかし誰かの問を引き受け、答えることで道が見えてきて、より力強く進み直すことも出来る。
車外で奮戦する外注探偵達が、二世にどういうアシストを飛ばすか。なかなか楽しみだなぁ。
探偵が起きたことで、真相へ真っ直ぐ進めそうな気配も強くなった。カラボーおじさんは手を差し伸べたくなる良いヒロインで、モチベも十分だ! 林檎もくれたし!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月8日
知恵の樹の実を弄ぶ蛇に、目覚めた探偵はいかなる反撃を行うか。墓守の迷いは、遠い理想に届くのか。
魔眼収集列車も終盤戦、次回が楽しみ