映像研には手を出すな! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
初の作品制作を、無事”勝ち”で終えた映像研。
次なる勝負は文化祭、ロボ研をクライアントにしたプロモーション映像制作。
巨大地下坑をロケハンし、ロボオタクのネジレた情熱と向き合い、三人はどんなアニメを作っていくのか。
新章堂々開幕ッ!
そんな感じの映像研、手弁当のプレゼンから銭貰っての受注仕事へバージョンアップな第五話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
状況は停滞することなくスルスルと進み、実地の想像力を養うロケハン、クライアントの面倒くささも丸抱えするプレゼンと、”仕事”の諸相がしっかり見えてくる。
自分たちを世界に示すところから、誰かの願いを引き受け形にする場所へ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
映像研の新たな歩みは、銭を貰うからこその責任感と、自分たちなりのクリエイティビティと、夢を広げた後にある山盛りの問題と、おそらくこの後発生するだろうクライアントとの衝突に満ちている。
学生らしい理想追求のアマチュアリズムと、部活レベルを遥かに超えたシビアな仕事意識。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
そのいいとこ取りで、ガツガツ進んでいく物語はテンポが良く、トルクがある。停滞することなく状況は進み、祖の渦中で志を同じくする仲間は笑い合い、ぶつかって、お互いを知っていく。
そんなスピード感が死ぬことなく、また新しい面白さが湧き出してきそうで、期待度の高い出だしとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
映像研が仕事を受注し、がっぷり四つに組む過程が、迷宮のような学園の面白さ、そこで躍動する青春の輝きにしっかり満ちていて、ダンドリ追っかけてる感じがしないのが良い。
さてお話はいつものように、浅草氏の過剰な想像力で始まる。足跡一つから、複数パターンのロボとそれが背負う物語を妄想できてしまう、浅草氏の脳髄。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
それは過剰な感受性となって、世界と他人をビビらせてもいるが、世界に切り込む武器でもある。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/g6C1wjAwvG
窓の隙間に映る影、水嶋氏と駆け抜ける放課後の大冒険。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
浅草氏の見る世界は、年齢不相応の過剰な想像力で埋め尽くされ、そこから諸設定が捻り出される。
尽きることのないイマジネーションは、アニメーションによって命を吹き込まれ、浅草氏が苦手とする”現実”を暴れまわる。
スケッチブックに焼き付けた妄想で、どう世界と戦うか。自分を定位していくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
このお話はオタク部奮戦記、学生アニメプロジェクトXであると同時に、不器用な少女の壊れた世界認識をどう、現実に適応させていくかという試みの物語でもある。
思春期の話だなぁ、と思う。学園は夢のシェルター
浅草氏の妄想はペットボトルロケットの直撃で現実へと変わり、シルエットでしかなかったタロスと世界には色がつく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
それは金森氏が銭欲しさに映像研を動かし、仲間を連れてきた(自分もその最前線に立った)から、生まれた色彩だ。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/VP4nCKcd26
僕は過剰に金森氏と浅草氏の関係性、そこに込められた感情の熱量を”読んで”しまう人なので、この色のついた世界に浅草氏を引っ張り出した金森氏の、優しさと熱量を思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
浅草氏が見ている、巨大ロボット倉庫としての学園と同じように、感情の勾配と摩擦熱がそこかしこに満ちたものを、創作に見てる…
のかも知れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
オタクの寝言はさておき、急に他人との交渉が飛び出してビビった浅草氏は、相変わらずのジャミラスタイルで自分を守る。
しかし金森氏には鎧を脱いで、ポコっと殴ってベコッと殴り返される。仲いいなぁ…じゃれ過ぎだろ!!
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/ezYsNq8aLg
全員好きなように自分の得意分野で、目の前の情報を解体・再構築していく映像研。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
金森氏は予算と作業工程を、浅草氏は設定構築を、水嶋氏はアニメ映えを、それぞれバラバラにブツブツ言う。
ロボ研の言う通りメンドクサイが、その凸凹とコダワリが、映像研の良いところだ。
新たな仕事は、ロボ研のプロモーションフィルム!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
つうわけで、舞台となる地下坑道へ足を踏み入れる映像研御一行。
”仕事”の一貫なのだが、ワクワクするシチュエーションと妄想力が噛み合って、お互いをよく知るためのオリエンテーション的な空気もある。つうか、小学生の遠足。
溢れる巨大建築物へのフェティシズムはこのアニメの特色だが、今回もうねりにうねる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
浅草氏、『不気味なところが怖い』というナイーブさを、映像研といる間は隠さず晒すところがキュート。お友達が好きなんだね…(慈しみの眼)
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/zHmdc1ocJ8
開かない扉にハイキック、果たすべき仕事のケツをシッカリ蹴り飛ばす金森氏は、つまり『やるべき仕事』が見えているということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
制作管理という自分の領分だけでなく、自分とは異質なクリエイティビティがどう生まれ、どう活用されるか。
そこに想像力が伸び、敬意があるところがこの女の強さだ。
それぞれ見ている世界は違えど、その視野差が作品の立体感、面白さを生む映像研のトリニティ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
水嶋氏は携帯電話越しに、土煙のケレンを見て取る。そこは金森氏の現実的なヴィジョンからは、見えない夢だ。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/aRFWMsvEqr
浅草氏の設定眼はクリエイティビティと現実感覚の中間地点に立ち、指で水嶋氏の見ている世界をトレースしつつ、そこに金森氏を入れてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
お互い他人で、同じヴィジョンが共有できるはずもない。しかしそこに接近し、より広く他者に夢を問う”作品”を一緒に作り上げることは出来る。
何気ないダンジョン探検なのだが、こういう映像研の座組がしっかり焼き付けられているところが、非常に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
同時に凄く無邪気で、やけに眩しい幼さがロケハンに宿っているのも良い。『これを通じて、みんなドンドン仲良くなるのだなぁ…』という感慨が、ジワジワ染み出す。みな仲良くなってほしい。
つうか浅金は既に”ある”わけだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
この腰にしがみつく浅草氏、完全にベイビーちゃんじゃん…。『金森氏なら、この不安をどうにかしてくれる!』っていう無条件の信頼があるわけでしょ?
”ヤバ”じゃん。
金森氏も、キッチリ受け止めるからなぁ…
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/sM0dQEXUDx
さて、ロケハンで躍動した想像力は一気に形になり、『熱攻撃したい』などの要望も取り入れつつ、夢はコンクリ打ちっぱなしを駆け巡る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
そこで”現実っぽい夢”つー縛りを持ち出しちゃう浅草氏が、ハンパに大人で好き。ロボ研の小野も。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/ZwAUCcz7ID
ここら辺のイメージ共有は、いいねいいねでガンガン進む。そこでディスコミュニケーションの壁にぶつからないところが、この作品の独自性であり、テンポの良さに繋がっているのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
映像研は青春の衝突をあんまり経由せず、かなり深い所でもう分かり合っている。馬が合う、ってやつだ。
個性とその噛み合いから生まれるエネルギーは、別に言い争うさせなくたって書ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
そういう定番青春物語への静かな反発が、このスムーズな
ロケハンに反映されていると思う。
まぁピットには落ちるけど、想像力的にはスムーズだろ!
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/rNr7GtmWQV
ここで浅草氏のオタク知識とビビリ気質が、予期せぬアクシデントから仲間を救っているのは、面白い描写だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
ここもサクサク進むわけだが、浅草氏がスケブに溜め込んだ妄想は現実由来で、設定練る以外にも色々使いどころがある。
彼女がより彼女らしくあるための、有用な”武器”だ。
アニメをメインにガッチリ据えつつ、そこからはみ出すキャラらしさ、自己実現もしっかり捕まえているのは、表現が豊かでとても良いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
オタクの話なんだが、存外アクティブで冒険的なのが、良い風通しになっている。ここらへんも、放課後の大冒険感が強い所。児童文学やね。
あとリア充水嶋氏がサバサバした明るさのなかで、しっかり仲間とコミュニケーションしてるのも面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
髪の長さに気づいたり、ビビリな部分に目を向けたり。新しく出会った同志がどんな人間なのか、
興味を持ってスルスル滑り込める。これも、彼女の”武器”なのだろう。ネアカだなぁ…。
さて、そんな連中が”仕事”をやりやすくするべく、色々策を練るのが金森氏の仕事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
鼻息荒く仮想敵を作り、感情をぶちまけるロボ研の弱みを、携帯電話に収める。これが金森氏の見ている”世界”だ。
良い顔するなぁ…。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/8hoPQSi6aW
映像研は『自分たちがやりたいこと』より『クライアントが求めるもの』をまず聞ける、結構良い制作集団である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
やってくれると信頼して、素直に要望出せば負い目を背負わずすんだものを、感情むき出しの素人っぽさが表に出て、話をする前から駒損している。
その隙を迷わず狙うのが、金森氏の強さ、と
ロボ研小野のマジメンドクサイ支離滅裂ロボオタっぷりに、同じ側に立つはずの映像研も『マジめんどくせぇ…』って顔だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
リアリティとファンタジーの狭間に呑み込まれ、支離滅裂に乱れきった、ロボットオタクの世界認識。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/Ic35IKj3hA
涙と鼻水にまみれたそれを、金森氏は漬け込むチャンスと冷静に認識するが、クリエーターバカどもはうっかり共感し、感情で分かり合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
金森氏の冷たさも、バカの熱量も、両方あってロボ研とは手を繋げるのだ。良かった良かった…良かったのか?
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/wt0hWre4z6
ともあれ、状況はお互いの着地点を見つけ、ブレインストーミングへと映る。好きなだけ夢と要望を出して、空想のキャンバスで好きなだけ踊らせる、最高に気持のいい時間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
だがゴテ盛りにした情報量は、確実に後の地獄を生む。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/2a1JyNWl4v
既に一回、”勝負”に出た経験値が『あ、いい感じにアイデア出てるけど、実制作マジきつそう…』という”読み”に繋がっているのは、地道な成長の描写で良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
彼女たちは諦めと妥協に塗れた夢を、どうあれ世界に問うた。その反響として、この”仕事”もやってくる。
素人の情熱と、プロの手業にシビアな視線
それを併せ持つ職人集団が、一体どんな波風を乗り越えていくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
ロボ研編、ワクワクとハラハラがみっしり詰まったいい仕上がりで、好調に滑り出しました。
状況が停滞せず常時動く気持ちよさ、そこで培われる関係性と感情、派手ではないからこそ輝く青春の光。
このアニメで『良いな!』と思っているものが、新章入っても元気で嬉しい限りです。相変わらず金森氏と浅草氏がお互い好きすぎで宜しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月3日
メンドクサイオタクの共鳴で、思わず盛ったデザインと設定。果たしてロボ研PV制作、どんな困難と栄光を映像研にもたらすのか!
次回も楽しみ。