映像研に手を出すな! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
映像研第三の作品は『芝浜商店街 VS UFO』と決まった。
しかし学校サイドの横槍、遅々として決まらぬストーリー構成と、難題は多い。
冷徹に迫りくる期日を前に、行くぞ音取りネタ拾い!
遊んでる場合じゃない…。
だが楽しまないなら。青春もったいないぜ!!
そんな感じのコメットA編第二話、問題点と突破口が青春の只中、華麗なダンスを踊るエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月9日
アニメをガリゴリ作り、サクセスを駆け抜けていく部分も好きなんだが、僕がこのアニメで好きなのは映像研がダラダラとボンクラ力溢れる思春期を、一緒に駆け抜けていく姿。
怒声や弱音も全部込みで、仲良く元気よく遊んでいる姿を見てると非常に心が暖かくなるので、存分に遊ぶ今回は非常に良かった。金森氏はマジギレ寸前だがな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
生徒会のこえー女、さかき・ソワンデが映像研に寄り添い、”世界”を一緒に見てくれたのも良かった。頼もしい援軍になってくれる…のかな?
三回目のアニメ作りは、今までと同じ、そして今までとは違う問題をたっぷり含んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
学校の外に打って出て、価値を凝縮したトークンとしての”ゼニ”を稼ぐためには、なりふり構わぬ広報が必要。
アタシら最大の翼は、水崎ツバメの知名度だ!
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クリエーターの製作意識と、健全な一線を引く金森氏は自己実現にのぼせ上がらないし、世評に溺れて自分を見失わない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
良いもの作ってる大した人間だと証明したいなら、ビッグなマネーを稼ぐしかない。そのために使えるものは全部使い、最適効率で邁進する。
金森氏は、あの雪の日以来ブレない。
その直線的で俯瞰的な視線は、『関係ねぇ妄想じゃなく、今作ってるモンに集中しろ!』と監督を蹴り飛ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
しかし制御が効くなら、空想力もクリエイティビティも楽なもんだ。
浅草氏は大きなストーリーラインではなく、断片的な見せ場のイメージ、細かな設定ばかりを思いつく。
これは彼女が物語創作者ではなく、設定を積み重ねるクリエーターとして、自分を作ってきたことと繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
物語がどういう構造で動くかより、目の前のモノがどうやって出来ているかにワンダーを感じる、デザイナーの目。
これまで映像研を引っ張ってきたエンジンが、ぶち当たる苦手領域。
お話を支える大きな背骨が未完成なのは、そこに原因があると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
どう始まって、どう終わるか。イメージカットの集積体ではなく”物語”を作る以上、これがないと全体像を構築できない。
だが、浅草氏はなかなか思いつけない。
作品の変化と、得意領域の食い違い。”監督”やるのも大変だ。
それ以外にも問題は山積で、プロ裸足の前のめりでゼニを稼ぐ映像研スタイルを、学校は問題視する。また浅草氏は怖いこと起こると、何かの影に隠れおって…可愛いね♥
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
”学生”の領分に押し込められるには、あまりに賢すぎ自立しすぎている金森氏の意識。
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その甘えのなさと本気っぷりが、映像研の躍進をぶっとく支えていることは、僕らも見てきたとおりだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
独自の社会でしかない”学校”は、ゼニが関わる外部社会のルールから切り離された聖域。
その恩恵だけを受け取って好き勝手に暴れ倒す身勝手を、権威は赦してくれない。
同じく露骨に頭が良すぎるソワンデが、強くパースが付いた教師の無理解を離れた位置…映像研に近い場所にいるのは、とても面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
金森氏と同じく、足を防壁に頭固い事なかれ主義者を軽蔑するような、斜めのスタンス。
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火花も散らすけど、ソワンデは相当に金森さやかを買っているのだと思う。彼女くらい頭が良いと、対等に付き合える相手も少ないだろうしねぇ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
『生徒会長、教師向いてるよ』の皮肉も通じないわけだし。それでも一緒にいるのは、金森氏が浅草氏とツルむのにも似た、特別な”なにか”があるのかな?
さておき、教師の『おめー看板勝手に使って、私服肥やしてぇだけだろ?』という勘ぐりに、金森氏は真っ直ぐ答えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
多分、教師のぶん回す純粋主義を殴り倒すだけの材料は、金森氏の中にある。銭金を稼ぐだけで終わらない、その先にある価値をちゃんと見据えている。
ただ、それを表に出すのは伝わる相手、適切な場所、自分を預けるだけの信頼あってこそ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
そういうプライドが心の芯にあるからこそ、出来上がれば満足の学生イズムではなく、期日を定め課題を乗り越え広い世間に己を問うスタイルを、映像研に持ち込んだんだと思う。
建前だけで、真実”教育”がどうあるべきか考えない。自分達の破天荒の奥に、どういう情熱があるのか見もしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
そんな相手に、自分の一番柔らかい場所を見せる必要はねぇ。それは、アホでバカだけど尊敬できる仲間相手だけでいい。
そういう想いが、斜めのスタンスからは感じられた。
『とにかく』で切り捨てられた対話…未満の、勝手な押しつけ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
学校からの横槍を無視して、製作は進みデッドラインは迫る。未解決な問題があっても、仕事はモリモリ進む達成感が、やっぱ見てて気持ちいいよね。
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知名度維持のためにも、読者モデル・水崎ツバメを頑張るパック顔とか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
さっすがに限界が来て、授業中もうたた寝するのっぽのスーパーマンとか。
やーっぱり他人任せに出来ず、背景美術も自分でやっちゃう浅草氏とか。
モンタージュで流れる時間に、色々個性が宿ってていい。
しかしアニメの支柱になる設定は、浅草氏の脳みそからなかなか出てくれない。細かいガジェットや、地域を活かすアイデアはでてくるのだが、そこから先はサッパリである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
”監督”である以上、うさちゃんバリアで閉じこもってばかりも居られない。
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そんな悩みを(一時)ふっ飛ばすのが、楽しい隣人・百目鬼くんの大いびきである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
クリエーター二人が音響研に踏み込んだ瞬間、”音”から生まれるイマジネーションの宇宙に取り込まれるのが、彼女らの才覚を表現してて好きだ。
多分この宇宙、金森氏には見えねぇんだな…。
『総監督は全領域に責任を取る!』を建前に、気分転換に飛び出す浅草氏。ギャーギャー文句言いつつ、音取り旅行に出発だ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
みんな私服が可愛くて良いね…。笑顔でサイクリング…青春のど真ん中じゃん映像研…。
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ここで総監督のワガママレジャーを赦し、一緒について来る(そしてなんだかんだ楽しんでる)金森氏を見ても、彼女がただの我利我利亡者でないことはよく判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
いい作品を作るためには、息抜きも必要。
そういうマネージャーとしての判断だけじゃなく、友達と一緒に自転車で走るのが、多分楽しいのだ。
浅草氏は時計塔の奇妙な構造に、新たな着想を得る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
しかしそれは『商店街 VS UFO』には直結しない、クリエイティビティの暴走だ。
アイデアを生み出すエンジンに、軛は付けられない。想像は勝手に湧き出して、勝手に膨らむ。
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そんな厄介でパワフルな性質と、クールで優秀な現実主義者が喧々諤々、仲良くぶつかりあって映像研はここまで来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
”時計塔決戦”楽しそうだけども、金森氏の言う通り今の仕事には関係ねぇんだよなぁ…でもこの自由な発想力を縛ったら、浅草氏はクリエーターとして死んじゃうからなぁ…。
奔放な想像力と、厳密な創作の実像。これまでも悩んできたテーマを、三回目のアニメづくりは別角度から掘るのかなー、という印象だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
学校サイドからの横槍も、学生の枠超えて勝手にやる以上、絶対に発生する問題だしね。前に進んで新しいことをやると、新しい問題も顔を出す、と。
それはさておき、巨大時計の心音を採取する作業は厳かで、とても楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
みんなで一緒に協力して、息を潜めて音を捕まえる。その一体感が、浅草氏の想像力の扉をまた開ける。
まぁ必要なものに直接繋がらないんで、金森氏ブチ切れだけど。
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先生は題目だけの『学生らしさ』を押し付けてくるけども、対岸にぼんやり見るしかなかった時計塔にみんなで直接行って、音に触れる旅路は、まさに青春ど真ん中だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
型に縛られない『自分たちらしさ』が、結果としてイキイキした『学生らしさ』に繋がる所が、青春物語としての体温を生み出してる。
ラーメン食ったりアニメ作ったり風呂入ったり、一個一個の瞬間が楽しそうに弾んでいて、見てて元気になるのが、このアニメすごく良いと思うんだよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
アニメ制作を細やかに切り取ったり、学園のハグレモノがのし上がっていく面白さと同じくらい、思春期の物語として真摯で瑞々しい。ベーシックが強い
そういう強さが最大限暴れ狂う、黄金の川辺。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
賢者は賢者を知るとばかり、映像研のプライベートに踏み込んだソワンデは、金森氏と熱い視線を交わし合う。
『外出るのもいいけどよぉ…守ってやれねぇぞ?』
コイッッッッッツ!!(大興奮)
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色々シビアなことも言うけど、ソワンデもまた”生徒会”という自分の領域にプライドと優しさがあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
芝浜高校の生徒が、少しでも良い学生生活を送れるよう、彼女も本気で取り組んでいる。その範疇には、金森氏を始め映像研も入っているのだ。
だから、自分で足を運んで、音を聞き”世界”を見に来た。
建前だけで判断しない、固定した思い込みに縛られない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
映像研が持ち、教師が持たないから金森氏が斜めを向いた心根を、ソワンデもちゃんと持っているのだ。
クールキャラの足元を支える人間性を、主役以外にもしっかり書いてくれるのはありがたい。
映像研の外にも、尊敬できるやつは沢山いるのだ。
じゃれ合いにも似た、映像研のクリエイティブな”仕事”。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
そこでウダウダ色々考え、手を動かすことが彼女らなりの『学生らしさ』なのだと、水彩絵具の世界に入ることで理解していく。
音を切取り、設定を練る。金森氏同様、多分ソワンデも担当外の想像力
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会 pic.twitter.com/1OoFS9f4CP
しかし自分に出来ないとしても、どういう情熱と努力が注ぎ込まれているか、どれだけ本気なのか敬意を払うことは出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
遠いけど惹かれるものを知りたいと思ったら、自分の足で近づく。自分の目で確認する。
そういう誠実を怠けない所が、ソワンデと金森氏の似てるところだと思う。信頼できる女達…
回転から脱却した新機軸の祭具も、それを生かした水の世界との交流も、”仕事”に直接の関係はない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
時にはコブラツイストで絞め上げてでも、クリエーターを現実に適合させ、期日に作品を間に合わせる。
金森氏の”仕事”も、ソワンデは至近距離で見る。
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『コイツラも、独自の世界だったわ』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
そう呟くソワンデは『悪くねぇな』って顔をしている。はー…カッコいい…みかこし声の褐色クール女最ッ高…。
映像研の”世界”を覗き込んだ彼女が、今後待ち構えるだろう嵐に、どんな手を差し伸べてくれるか。考えるだけでワクワクするぜ…。
そんな感じの、山あり谷ありな”仕事”風景でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
奔放なアマチュアリズムと、清廉なプロフェッショナリズム。
両方のいいとこ取りをしてる映像研に、教師(が代表する”世間”)が向ける視線。これにどういう答えを出して乗り越えるかは、凄く大事で面白いと思います。
浅草氏のクリエイティビティ管理も、まだ答えが出ない問題で。これは映像研が続く限り…彼女たちが彼女たちである限り、ずっとつきまとう問題なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
世界の都合に丸め込めない、勝手気ままな想いの力。その尻をぶっ叩く立場の金森氏も、それがあればこそ本気のゼニ稼ぎ出来とるわけでねぇ…。
そんな熱量を、静かに見据えるソワンデの接近。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月10日
未だ全容を見せぬ『芝浜商店街 VS UFO』。
問題山積ながら、”三回目”も面白いものが見れるという期待はモリモリ膨らんでおります。
いやー…面白いなこのアニメッ!(幾度目かの感想)
クライマックスへ向けて加速する、創作の風。次回も楽しみですね。