※訂正
本文中、”一織”が”伊織”、”万理”が”万里”となっている部分があります。訂正させていただきます。
アイドリッシュセブン Second BEAT! 第一話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
運命と試練の大波を超えて、奴らが返ってきた！
TRIGGERとの決戦を経て、飛躍の時を迎えたIDOLiSH7。初の冠番組に心躍らせる彼らに、アイドルの”てっぺん”、Re:Valeが声をかける。
新たな扉を開けた後、待ち受けるは夢か嵐か！！
そんな感じの、待ってましたなアイナナ二期第一話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
まぁ先行放送で見てはいるんだが、これが初見になる人に向けたサラッとした説明、久しぶりに彼らに出会う人へのサービス、新しい展開への的確な目配せ、そこかしこに埋まる地雷と、良く仕上がった新章開幕を堪能した。
出だしっからドン曇りじゃあ見る気も失せるってんで、全体的に明るめ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
成し遂げたサクセスと仲良しな雰囲気を全面に押し出しつつ、短く意味深なクローズアップを活用し、識閾下に今後の展開を暗示してくる手腕は相変わらず。
画面の情報量を、ムード壊すことなく上げる技量が高いよね、このアニメ。
初見は彼らに再開できた喜びをたっぷり楽しんだんだが、二度目の今回はそこかしこに刻まれた不穏な気配が眼について、どう活かして（あるいは殺して）来るか楽しみになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
まぁぜってぇヒデえ事にはなるから。何しろアイナナだからねッ！！
つうか出だしからして、アイドルちゃんの顔を見せないセンター交代劇、その予言から開始なわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
新センターの背中に添えられた、暖かな掌。ファンの困惑と、新たな可能性。
ここにたどり着くまでには、色々波乱もあるだろう。
©BNOI/アイナナ製作委員会 pic.twitter.com/JStIYeVyD5
『知ってると思うけどよぉ…楽しいだけじゃないぜ？』と、開幕ご挨拶に来る画面の緊張感は、”アイナナ”を感じるのに十分であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
やっぱこー、全体的にピシッとしてるよね。レイアウトのカッチリ感だけでなくて、何見せるか意識した上で構図作って色置いてっつう”意志”がある。
それは先の話っつうことで、まずは事務所で朗らかな感じからスタート。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
名前にも数字が入ってるアイナナ世界に置いて、全ての原点たる”ゼロ”は大事な存在。この二期で、その正体に迫るのか、否か。
未だ分からんけども、”ゼロアリーナこけら落とし”の値段は高めに見せる
©BNOI/アイナナ製作委員会 pic.twitter.com/KDoR90EXon
紡ちゃん涙の登場に、ボーイズがそれぞれ『俺やっちゃったかな…？』と思い返すシーンが、それぞれの個性と欠点を端的に圧縮してて、凄く上手かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
『コイツラはこういう形で、ミスをするキャラだから！』と知らせる（あるいは思い出させる）カットが、適切でチャーミングなのは強い。
まぁ一期放送から結構時間も開いてるし、久しぶりの再開で『よう！ んで誰だっけ！！』ってなる人も多かろう。俺みたいに。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
そこで作品が自己紹介の場を、スムーズに用意してくれるのはありがたい話だ。今のアイナナの立ち位置、これから目指すポジションも、日常トークに織り交ぜられてるし。
同時に明瞭な焦点があるのもアイナナの強みで、一つは三月の自己評価の低さ、過剰な頑張り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
周囲をしっかり見て、適切に場を回す司会者の才能を、仲間はどんどん褒めて感謝する。最初に『三月の凄さ』を言語化するのが、大和なのは最年長の彼らしい。
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三月は言葉にされるまで、自分が仲間に感謝される立場だと自覚していない。言葉にされた後も、素直に飲みきれずにいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
”アイドル”を誰よりも愛し、”アイドル”に愛されなかった青年。その涙をダイレクトに描かず、コミカルな優しさで包む運びも含めて、なかなか良いシーンだった。
とにかく”頑張る”を連呼する三月の立ち回りは危うくもあって、今後バキッと折れないか心配である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
一番身近なコンプレックスの対象である伊織が、兄貴の複雑な心境とプライドをちゃんと見ている所が、救いでもあり怖ろしくもある。
まぁこの兄弟は、一回正面からバチバチやらんといかんわな…。
もう一個は、大和と万里の意味深な視線。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
大物俳優”チバシズオ”とか、トップアイドル”Re:Vale”に話が回った瞬間、一瞬だけ鋭い視線、不穏な空気がクローズアップされて、明るい未来をかき回す。
アニナナの物語視力を信用すれば、それは意図された伏線だろう。
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大和お兄やんがC調好人物の仮面の奥に、妙に冷徹な一面を持っている様子は一期でも描かれてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
”チバシズオ”がその冷たさの源泉であり、アイナナの仲間、アイドルという仕事に一歩踏み込めない躊躇いの足場であるのなら、ここで掘るのか。
色々、この先の展開を示す暗号を読み解きたくもなる。
Re:valeに関しては”百””千”ときて”万里”なんだから、『そら繋がりはありましょうよ』って感じではあるのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
今回見せた大物感、TRIGGERに続くアイナナの先導役ってポジションを超えて、Re:valeの過去と因縁を掘る…”人間”としての顔を書くのかどうかが、一つの焦点になりそうだ。
偶像と人間ってのは時に相反する存在で、アイドルとしての神秘性を維持したいのなら、プライベートな過去は掘らないほうが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
TRIGGERが肩をゴチゴチぶつけながら進むライバルだったのに対し、Re:valeは天上から手を差し伸べて、アイナナに圧倒的サクセスをもたらす立場だと思うし。
しかし同時に、偶像が必ず備える人間的な痛み、重たい過去にカメラを向けるのもアイナナの面白さである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
ここまで縁の下の力持ちに徹してくれた万里さんの、個別の物語を覗いてみたい気持ちもある。
神様に見えるRe:valeがどう頑張って神様に”なった”か、過去を知ることで判っても来るだろう。
まぁ本音言えば『質の良い巨大感情が食えれば、俺は何でもいいよ』って部分もあるので。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
瞳を見せない、意味深なクローズアップが今後どう生きるかは、注目したいところである。
デカいの潜んでると良いなぁ…。（好奇心に導かれ、とんでもない怪物に頭からバックリフラグ）
さて一期の成功を経て、アイナナはバリバリ売れていく。その中心にいるのは未成年の環くんである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
『児童の性搾取を前提とした娯楽産業はやめろー！！』
オレの心のアムネスティが声を上げるが、顔が良いからしょうがない。団扇持ってる子たちは、そういう悪意無いしね…
©BNOI/アイナナ製作委員会 pic.twitter.com/ilziMu9hzX
一織はプレイングマネージャーとして、アイナナの現状を冷静に分析する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
本音を素直に出して、視聴者をモニターの向こうに引っ張り込む窓。
環の強さは、彼が”素”であることに由来している。
そういう機能を俯瞰で見据えて、言語化し分析し対応を考える一織、流石である。
この”窓”としての機能ってのは、創作でも大事だと思っていて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
見てるこっちが思ってることを、熱量込めてドンピシャ絵空事の中で言ってくれると、視聴者は作品に前のめりになれる。
『オレとオマエは同じだ！』って共鳴が、心のなかに湧き上がってくる。
それを的確にブチ込むには、今自分が何を作っていて、それが見ているものにどう響くかを考える頭、見抜く視線が必要になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
これは後に、千が環に教え諭すところでもある。
熱く素直な当事者性と、クールで一歩引いた俯瞰の目線。
人を引きつけるには、この両立が大事になる。
アニナナはここら辺上手くて、台詞も絵面も心によく刺さる、浸透性の高い演出で惹きつけてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
自分たちが作中で述べるものと、それを届ける実際の作品がしっかりシンクロし、下支えしている強さ。
クオリティが題目に追いついている強さを、今後も生かして欲しい。まぁキッチリ”やる”とは思うが。
共演者ウケはしても、ファン受けしない三月の強さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
一織はそれを的確に分析しても、兄貴が”売れる”秘策をすぐには出せない。
持って生まれた”華”は、他人が貸すわけにいかない。憐れみを拒絶するプライドが、尊敬する兄貴にあることもイヤってほど知ってるだろう。
どうやったら三月の良さを、ファンと三月自身に判ってもらえるのか。ここに悪戦苦闘するのが、一織の宿命なのかなー、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
二期の範囲内で触るかは分かんねぇけど、堅物人間が不器用に兄貴を敬愛し、どうにかしようと藻掻いている姿は愛おしい。頑張れ…報われてくれ…。
さて、お話は二期初お目見えとなるRe:valeへと軸足を移す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
華やかな色彩をまとう、謎の多いトップオブトップ。
その実像に触れる前の、憶測と躊躇い。
…やっぱここでも、大和の翳りが細かく細かくカットインすんだよな…こっちとも因縁ありなの君ィ！？
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Re:vale兄さん達は気さくないい人で、『怖い人』だと思われてるパブリックイメージを逆手に取って、笑いで包み込む器量もある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
百サン、八重歯に保志のショタ声ってマジ”無敵”だよなぁ…
俺らの世代は、保志声ってだけで腹膨れちまう部分あるからよ…。
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計算を外された一織の緊張を切り取る、シリアスな色合い。そこからヌケた空気で落差を作って、『あ、いい人』とじんわり染み込ませる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
なかなかうまい運びであるが、大和一人だけ『知ってた』と言わんばかりに色を失わないのは、どんな因業が背後にあるんだいッ！！
まぁそれは、おいおい暴かれる大ネタとして。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
緊張気味のアイナナを、Re:valeは的確に導いていく。
百サンは優しく引き寄せ、千サンはちょっとクールに危ない感じ。Re:valeの二人にもキャラクターの差があって、それが魅力にもなる。
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『苦しい時こそ笑顔笑顔』な百イズムに、三月はプレッシャーを下ろすことが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
しかしそれを武器に変えるまでには、辛いことやどうにもならないことが沢山あったのだろう。
無敵の神様に見える人だって、見えない傷を抱え、不可視の努力を続けている。それを見せないのが偶像稼業でもある。
ただガムシャラに頑張って、底辺から這い上がる段階はもう終わっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
本気で嘘を付く商売に必要な、矜持とタフネス。
それが新しいステージに立ったアイナナには、必要なのかも知れない。そしてRe:valeに圧倒され導かれる”今”の彼らには、それは少し遠い。
まぁドルとして人間として完成されちゃったら、話も終わりサービス終了だから、走りきられても困るんだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
物語の根本は、欠落とその充足にある。
魅力的な欠点、たどり着くべき高嶺をちゃんと見せて、キャラクターと一緒に走らせる手腕が、この舞台裏はよく光る。
千サンは移り気でガードが高い環の気質を、しっかり見た上で歩み寄る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
楽しくないなら、楽しくするのが演者の仕事。素人のお客さん気取りは、もう終わりにしな。
環の自主性を上手くステージに巻き込む運びで、非常に巧い。優しくて真剣なんだな。だから届く。
©BNOI/アイナナ製作委員会 pic.twitter.com/ms4MeCtEzr
環って、色んな意味で難しい子供だと思うわけですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
アイナナ一の難物を上手く転がすことで、千サンの人間力が凄く分かりやすく迫ってきて、『お、流石”てっぺん”』て思わされる、良い描写だと感じました。
大人として、教師としての強さ善さが見れると、千サンを信頼しちまいたくなっちまうからよ…
つーか感想書きながら思ったけども、俺環のモンペ気味な所あるな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
環クン図体だけはデカいけど、中身はむっちゃピュアなボーイじゃないスか。
そんな子がアイドル稼業のキタねぇ部分も、売れてるからこそ押し付けられて、こっから先もキツそうで。
あんま酷い目あって欲しく無いんスよね。
だから環の個人的なモチベーションにも理解を示した『TVの向こうの妹にも見せるんだろ？』っていう、千サンのアドバイス、暖かかったわけです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
高い場所に立ってるけども、一人ひとりの性格や歴史をしっかり見て、それにあった対応ができる。
人間がデカいわけよ。
んで、そのデカさにちゃんと感化されて、アイドルという”仕事”に大事なものを学べる環の”眼”も、このやり取りで描けるわけじゃない？
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
こういう相互作用をこそ、ユニットもキャラも沢山いる物語では味わいたいわけです。初日からたっぷりよアニナナは！！
©BNOI/アイナナ製作委員会 pic.twitter.com/X3Mn9Xgmmu
他人の振る舞い、与えてくれたものに感動できる心は、Re:valeが示す未来にも続いているだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
まだまだ発展途上の、だからこそ昇竜の勢いを持つアイナナは、何処に行くのか。
一人伏せた視線を向ける大和の過去に、一体何が隠されているのか。
まず目指すは、ゼロステージこけら落とし二日目！
話のトリに、今後追いかける短期目標をシッカリ明示する所含めて、非常に良い二期第一話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
『俺たちこういう話だったよ、思い出した？』と、ちゃんと挨拶してくれる柔らかな描写。
今のポジションを簡勁に見せつつ、今後物語の火種になりそうな要素を細かくカット・インしてくる貪欲。
新キャラクターの凄さが何処にあるか、綺羅びやかなステージ…だけでなく、非常に地道な人間味を重ねて教えてくれる運び。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
どれも非常に安定しており、楽しく読ませてもらいました。ここで勝手に読み取ったサインが、どれだけ当たるかも楽しみではあるのよ、アニメ初見としては。
そういう『読む』楽しみだけでなくて、ボーイズの朗らかな日常であるとか、アイドルとして必死に走る汗の輝きだとか、肌で『感じる』楽しさもイキイキ元気なのが、とても良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
相変わらず、アニナナは強い。そしてそれ以上のものが見れる。
そういう期待が膨らみます。次回も楽しみ。
