新サクラ大戦を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
時に、太正三十年。帝都は平和を謳歌していた。
舞姫にして防人たる帝国華撃団・花組は、新たな公演を前に意気軒昂。
そこに現れた、莫斯科歌劇団最後の少女。新たな客人を追うように、現れた怪しき影。
花に嵐か、夢に風か! 新章開幕ッ!
そんな感じの、サクラ大戦新アニメ第一話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
当方サターン版第一作と活動写真を見た程度の、非常にライトなファン。
新生なったゲームの方は全く触っておらず、裏設定とかぜーんぜん解んないマンである。
そんな自分から見ると…なかなか難しかった! でも面白かった!!
何しろゲームの物語が終わった後の話なので、既に花組内部の関係性、作品内での設定は知っているものとしてストーリーが進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
『”世界華撃団連盟”ってなんじゃい? そもこの連中はどんなやつじゃい?』という疑問に、ダイレクトに答えてくれるわけではない。結構置いてけぼりである。
同時にキャラがどんな人物なのか、語るのではなく魅せる手腕はなかなかに高く、グッと引き込まれるものがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
設定説明としては置き去りだが、ドラマの方では強く引っ張られる。なかなか身の置きどころが難しいが、後者の豪腕を信じて身を任せてもいいかな、と思える第一話だった。
設定面での分かんなさは、ドラマが転がるなかで自然と消化されていくもんだし、何を見せて何を感じさせるか選別する眼、描く腕がちゃんとしてるなら、飲み込みも早かろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
設定だけベラベラ連ねても、全然飲み込めない話もあるしな…太正の町並みが、ヴィジュアル的に強くていい感じなのもありがたい
まぁここらへんは話に付き合いながら、自分の中に収まりどころを見つけていく部分になりそうだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
画面に映るキャラ、軒並みどういう出自でどういう出会い方して今の状況か、基本分かんねぇからな。
しかし、どういう感情を持っていてどういう人物なのかは通じる。楽しく見るには、そっちが大事であろう
さてお話は、雪国を行く列車での攻防戦から始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
舞台を意識したであろう横長のレイアウトで、ケレンがバシッと決まった活劇が気持ちいい。登場人物はモニターの向こうで、彼らの人生を演じているわけだ。
仮面の怪人と、異形の魔物。その間に挟まった、可憐な少女。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/Tz4yPjFapz
『華撃団の猛者を巻き込んだ争奪戦が、このお話の軸である』というのが、スッと入る出だしではある。まぁ謎まみれだがな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
しかし魅力的な謎というのは、作品に視聴者を引き込む大きな力になる。
絵のキメ方と、怪人の佇まいが場の雰囲気とうまく噛み合って、なかなか良かった。ワクワクする。
そしてお話は平和な帝都の、華撃団公演初日へと写っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
さくら君は隊長代理として、初の座長として気合十分。周りの人達もマイペースながら、いい空気でそれを共有している。
『だからお前ら誰だよ! コバヤシさんに挨拶してくれんかね!』とは思う。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/Hvxk6HVkqW
思うのだが、それぞれのキャラ性や、肩の力が抜けつつも呼吸があってる関係性とかは、楽屋のスケッチからうまく伝わってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
さくらくんが恋に恋する乙女なところもね! ずーっとポヤヤーって舞い上がってて、なかなか可愛い。
海千山千の団員を、抑えきれてない所もね。
憧れの隊長殿が、謎の少女を連れて戻ってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
疑惑は深まるがショーは続く。ドタバタとラブコメディ、日常コメディを重ねつつも、いざ開演となった時、歌姫たちの表情はスッと引き締まる。
この一瞬の切り取り方が、非常に良かった。
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ペチャクチャ喧しく囀っていても、演劇人としてキメる時はキメる。板に乗っかり客の前で芸を披露する”重さ”を、五人はちゃんと理解しているわけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
メカに乗って闘う戦士であると同時に、華やかな喜びを歌う舞姫でもある。
仮の姿にも、プロフェッショナルな本気があるのは凄く良い。
孤独なクラーラに知らず、歌い踊る人の喜びを魅せつつ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
華やかなステージの裏、帝都を守る防人の城へとカメラは移る。
謎まみれの油断ならぬ状況を説明されても、さくらくんの視線には恋する隊長ばかり…と思いきや。
こっちでもシッカリ切り替えてくる。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/Brxd0cr1m3
隊長さんがクラーラの孤独を思いやり、部下に頭を下げて『家族になってやってくれ…!』と頼み込むシーンは、彼を信頼できる良い見せ場だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
やっぱねぇ、酷い目にあって震えてる子供には、ちゃんと優しくしてやって欲しいわけですよ。それを高圧的に強いるのではなく、膝を折って頼める男。
これは信頼に値するし、今後のお話もそういう、ベーシックな倫理に乗っかって進みそうだ、と思えるわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
怪異から帝都を守る防人の物語にもなる以上、そういう根っこがちゃんとしてないと、色々危ういでしょう。
隊長さんの態度は、そこをしっかり示してくれ。説明より、第一話で大事なことだと思う
そんな隊長の請願を受けて、さくらくんも表情を引き締め、ピンクの脳髄から色を抜く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
うら若い情熱に突き動かされつつも、レビューの前には歌姫の矜持を、真摯な思いには生真面目さを思い出して、すっと背筋を改める。
こういうメリハリがあるなら、浮かれポンチも可愛げであろう。
新たな信頼関係が気づかれた所で、空気を読んだ敵さん襲来。ずんぐりむっくりなメカデザインが、スチームパンク東京に映えて、非常に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
莫斯科から来た少女は、帝都に不幸を呼ぶ災厄の種か。帝国華撃団の新たな戦いが始まるッ!
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というところで、話は次回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
信頼できる隊長は去っていってしまったが、その思いを受け継ぎ、ハの字眉のクラーラたんにさくらくんが寄り添う。
ゲーム版の主役を舞台裏に飛ばして、さくらくんを主役に進んでいく話…になるのかな? クラーラちゃんに優しくしてあげてね…。
『すみれさん以外の、旧華撃団メンバーはどうなったんじゃい?』とか『堂々活動しとるが、華撃団の社会的ポジションはどないや?』とか、色々気になるところはある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
あるんだが、隊長とさくらくんとクラーラちゃん、話を支えるだろうメインの人格がよく伝わる第一話で、疑問はさておき楽しかった。
世界やキャラの細かいところを語るより、骨の部分をしっかり見せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
それを重視したからこそ、ゴロゴロ状況が転がって進む話にもなったのだろう。物語のエンジンに点火するところまで、一気に持ってった感じであった。
二話以降も、キャラの顔がよく見える描画の鋭さは生かして欲しい所。
生き生きとしたドラマの合間に、細かく説明なんぞも加えてくれれば更にありがたいが、さてどうなるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
個別のキャラも面白いデザインしてるんで、どういう人物であるかクローズアップで、尺使って見せてほしい気持ちもあるのよね…。
そこら辺は、今後に期待というところか。『ゲームやれ!』は勘弁な
無垢なる少女を狙う、怪人たちの長い影。帝都の平穏を打ち破る、怪異達の黒い陰謀。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
さくらは、帝国華撃団は兇猛なる脅威に立ち向かえるのか!
話しが転がる大枠は、ベーシックながらなかなか強いと思う。ハイカラな空気と妖しさが同居する、帝都の空気に良く合ってる。
あとはどう味付けし、何を魅せるかて話になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月8日
ゲームで展開された物語の見せ方含め、多めの人数どう扱うかとか、色々難しい所も多かろう。
しかしキャラとドラマをどう支えるか、第一話で伝わってきたのは良い。
この骨の強さを活かして、面白い物語を展開して欲しいところだ。次回も楽しみ。