ヒーリングっど♥プリキュア 第17話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
沢泉家の愛すべき家業、旅館の女将。
もてなしの心を形にする難しさに、悩みつつちゆの前に現れた外国からのお客様。
笑顔になれないその訳に、どう踏み込みどう手を差し伸べるか。若女将奮戦記、腕まくりでレッツゴー!!
という感じの、ちゆちー VS 青い目の少女である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
先週はのどか、来週はひなたと、ローカルでゆったりした空気の中主役三人を彫り込んでいく連作…という感じの一編となった。
感情がよく伝わる、クローズアップ多めの絵作りが沢泉家の雰囲気をよく伝え、なかなか面白かった。
ちゆは年の割に自分を客観視する視力がよく育っていて、そうして捕まえたイメージに追いつくために努力したり、目の前のタスクをこなしたりする能力が高い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
いわゆる『優等生でいい子』なのだが、乗り越えるべき問題には当然出会う。いい子だからこその問題解決力が、どういう表情をしているか。
旅館家業と家庭環境を書きつつ、そこら辺を積んでく話だと感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
というか、感性が鈍いと気づかないところに目が行ってしまうので、他人より背負い込むタイプなんだろうな…だからこそ、色々相談し吐き出せる友人が出来たのは、ちゆにとって良いことなのだろう。
というわけで、モリモリと仕事が発生し、家を手伝うことになったちゆちー。ひなたの持ち上げに謙遜しつつもまんざらではない、妙に味のある表情が良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
あとペギ公は、尊敬するお姉ちゃんの手伝いしたくてしたくてしょうがねぇな!! 可愛いな!!
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そんな微笑ましい一幕に重ねる感じで、敵サイドの交流もやっぱり書かれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
人間が心を癒やす旅館という文化を、エイリアンは理解し得ない。
しかしバテテモーダくんを仲立ちにして、異質な文化を知ること自体は、ビョーゲンズに馴染みつつある。
主役たちが(あるいは、ビョーゲンズ当人が)知らぬ間に、侵略するべき”敵”にも文化とか情とかがあるってことに触れているわけだが、それが何かを変えるほど大きなものか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
その判断は、こうしてタメた描写が爆発するエピソードを待つことになろう。『知ってるけど変わらない』は、全然あるからな…。
序盤はスルスルと、ちゆの優れた実務処理能力、そんなちゆが好きすぎて頭おかしいペギタンをスケッチしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
自分もお手伝い頑張るぞ! と意気込んだとうじは、知らない妖精が片っ端から仕事潰して災難だったね…まぁアイツ、相当なちゆクレイジーだから…。
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『人間の知らんところで、厄介な家庭仕事をやり遂げてくれる』という、非常に古い形の”妖精”をやってるペギタンに妙な感慨など覚えつつ。レプラカーンの最新形だな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
祖母から母、娘へと繋がる女将の系譜は、それぞれ別の形のもてなしへと結実する。
祖母は花に香炉、手紙と、伝統派なスタイル。
毅然と揺るがないスタンダードに教えられつつ、母は英会話の教本を手に取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
客を快く迎える。その本分は共通しつつ、実際どのように思いを形にするかは、世代で、個人でそれぞれ違っていい。
さりげない描写だが、ちゆの想いを型にはめない闊達さが見えて、かなり好きだ。
伝統という太い柱に支えられつつ、どう時代に寄り添うか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
結構難しいテーマだと思うが、旅館・沢泉はなかなかうまく新陳代謝できているようだ。
ここで頭の固い伝統主義者と対立する方向に話もってかないのは、今っぽいし良いことだと思う。このネタでやるべきはそこじゃない、と。
親友を心配する体で、ぜってー面白そうだから覗きにいきたい黄色ペア。ひなたくん…君のそういう、感情に素直な所が僕は好きだよ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
しかしそんな身勝手が、ちゆが背負った重荷をほぐす切っ掛けになるのだから、人生というのは先が読めない。
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女将候補として、人をもてなす仕事の一端を任されたちゆ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
求められた仕事はそつなくこなせるけども、少女の心に踏み込み、開き、預けてもらうようになるのはまだまだ難しい。
まぁ中学生がやることじゃない気もするが、発育段階にあった課題を与えるのは大事だよなッ!
『視る』というのどかの資質に影響を受け、ちゆの感受性が育っている描写は過去にもあったが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
今回もちゆは、年少で”お客様”なエミリーを気にかけ、何か陰りを抱えている様子に目を向ける。それは長く伸びてきて、ちゆの心にも重たい影を伸ばす。
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それがのどかの提案でスパーンと晴れて、青春の絶叫を激エモ海岸に解き放ち、三人は悩みを共有することとなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
明暗で心理を描く、スタンダードで力強い演出が元気で、いいシーンであった。
三人がそれぞれの問題を抱えつつ、共有して軽減できてる描写がヒープリ多くて、しみじみ良いね。
適切な間合い、適切なタイミングで踏み込んでもられば、心の重荷を預けることが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
のどかとひなたがちゆに為した”もてなし”は、女将候補として何をすればいいかを、ちゆに教えたりもする。
でも二人は、そういう事を狙ってちゆの近くに来たわけじゃない。
面白そうだから。友達が気になるから。
構えずナチュラルに生まれる善意が、悩みを動かして別の誰かに繋がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
そういう人生の不思議さが今回元気で、良い味わいがあった。
『友だちがいるって良いね…』と、素朴な真理を照れずに真ん中に据えるのは大事よね。オッサンが言うのも、気恥ずかしいけどさ…。
さてこっからは、遠い国から来た11歳を絡めて落とすターン!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
足湯のエロティクスを微かなスパイスに、ほぐれた心に染み込む染み込むちゆ印…。心が開放される瞬間を狙いすまし、的確な距離感でぶっ込む手際、見事です…。
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今回は喜怒哀楽の表情芝居が自然、かつ豊かで、エミリーの頑なさと、だからこそ出口を求めてる切実さがよく伝わったけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
年の近い…でもちょっとお姉さんな立場も上手く利用して、凄く相手に寄り添って解決策を求めるちゆの優しさ、賢さも、よーく伝わった。
それは祖母にも母にも出来ない、今のちゆにしかできないもてなしのスタイルだ。形を真似するのではなく、敬愛する魂を継承しつつ、自分なりの最善を。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
エミリーとの交流、豊かな友情が前面にでているけども、今回は”継承”の話だったのかなー、と思う。ひっそり心配してる、沢泉・スミス両家の”親”含め
妙齢の女性幹部が、無人の公園で雨に打たれる異物感。インベーダーは、そういう空気を当然読まない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
捨てられた長靴がベースの割に強すぎるメガビョーゲンを相手に、ちゆは戦いの塵にまみれ、大事な場所を守る。直接”血”をかけないプリキュア、最大のダメージ表現だな…。
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人知れず守った、ローカルで小さな楽園。そこで育まれる、小さな友情と希望。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
ヒープリらしい手触りを伝えて、ちゆの女将修行は花丸な結果に終わる。
希望と不安に満ちたちいさな存在を、静かに見守る人たちをちゃんと切り取るの好きだなぁ…。
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エミリーの”お姉さん”として、新たな環境への不安を期待に変えたちゆもまた、見守られるべき発達途中の児童ではあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
いい子できる子だと見落とされてしまいがちな、彼女の小ささをちゃんと家族が見守り、すこやかに伸ばそうとしている姿が今回見えたのは、凄く良かった。
そういう家だからこそ、ちゆは大変でやりがいがある”女将”を心からの夢として掲げて、自分を伸ばしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
彼女がなぜ、『優等生のいい子』であり、そうあり続けられるかがよく伝わるエピソードだったと思います。
そういう健やかさが、エミリーに伝わって彼女の世界も変えていける”継承”も良い。
ヒープリは田舎を舞台にしたローカル感、手のひらサイズのハンディな描写、それと裏腹なシビアな闘争描写が特徴だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年8月3日
そこをちゆの美質、それを育んだ環境と絡めて、丁寧にまとめたエピソードでした。面白かった。
次回はニャトラン大暴走。楽しみですね。